陽のあたる場所

こたろ

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悲壮の連鎖

悲壮の連鎖6

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それから昼休憩には高円寺の天使のお店に向かった--。



そして案内された席に座ると……


「この席さぁ…

実は2月に翠ちゃんの誕生会をやった席なんよ…w」



将吾くんはなんだか恥ずかしそうにカムアウトしてきた(笑)


「ぁあ、この店で誕生会やったって言ってたもんね♪」



「…うん。

ケーキ買って、『今日は好きな女の子の誕生会やるんで協力お願いしますっ!!』

ってお店の人にお願いしたら…


ケーキ出してくれる時んサプライズでバースデーソングまで歌ってくれて…



翠ちゃんがロウソクを『フーっ!!』ってやって……


なんか今この瞬間の空間が…翠ちゃんと一緒にいる今この瞬間が幸せで…っ


そしたら俺、感極まって……


…めっちゃ恥ずかしい話やけん…w



俺、思わず涙浮かべてしまって…


気づいたら泣いてしまってたんよね…w」



将吾くんはその誕生会の日を思い出しながら、

まるでその日が蘇ってきたかのように目にはうっすら涙を浮かべていた…。



「そっかぁw

将吾くんはそんだけ翠ちゃんの事が好きなんだね。

恥ずかしい事じゃないよ。

将吾くんの正直な感情なんだからさ♪」


「…うん。

やっぱりめっちゃ好きやから…

俺はまだ諦めきれんわ…。」



「諦めなくてもいいと思うよ?

むしろ俺はそんな将吾くんがちょっと"羨ましい"よ…。」


「は?

"羨ましい"!?


…え?なんでなん!?」
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