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こたろ

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儚いユートピア

儚いユートピア67

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人生の価値観なんて人それぞれだから、

誰の人生も俺に決める権利などない…。



将吾くんにとって翠ちゃんの存在が音楽以上の存在なら、

その為に音楽を諦めるのも1つの生き方なのかもしれない……。



だけど……


「大丈夫。

俺は例えバンドできなくても、いくつんなってもギターは弾くよ…。


おっさんになろうとじぃさんになろうと…

たった独りでも俺は絶対ギターを弾き続けるっ!!」



「そっか(笑)

なら良かった♪


…別にライブやるだけが音楽じゃないしね。

独りで自己満の音楽も悪くないと思うよ♪」


そう言いながらも、ホントは将吾くんが自己満なんかで終わりたくないのは知っている…。


あの"AIR JAM"に影響された男だ。


ホントはハイスタのように大観衆の前でライブをやりたいに違いない…っ。



だから俺は、翠ちゃんの為に音楽を諦めるのでなく

翠ちゃんの存在によって、より音楽を頑張って欲しくて……


「将吾くんさ、22日暇?

将吾くんの誕生日当日だけどさ(笑)」


「…え。まぁ暇ですけど…?」


「将吾くんの誕生会を誕生日当日にやってもいい?(笑)」


「…え、そんな…

めっちゃ嬉しいですけど……

そんなんやって一体誰来るん!?」


「まぁ昨日のメンツ…

ってかケンジは抜きになっちゃうけど昨日の野郎メンツね♪

ま、野郎共だけになっちゃうけどw

とりあえずみんな誘っておいたから(笑)」


「マジっ!?

そんなん…ホンマに俺の為にみんな来てくれるん…!?」


「うん♪

みんな迷わずOKしてくれたよ♪」
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