陽のあたる場所

儚いユートピア

儚いユートピア47

俺の心配性な面や、お節介な面は多分母親譲りなのだろう…。

ケンジと一緒に住んでいる時から俺はついつい世話焼きをしてしまっていた…。


別に相手に望まれなくても母親のようにお節介な自分が抑えきれないんだ…。



母親になんて似たくなかったのに……。




「あれ？ケンジさんは？」


「節約のためにカップラーメン買って食うってさ♪ｗ

今日は２人で飯食い行くべ♪」


「……。

結婚すると大変やね。」


「アイツ一時期小遣い１日200円とか言ってたもん(笑)

今はどうだかしらないけどｗ

タバコも吸ってるしそれだけじゃないとは思うけどね♪」



昼休憩中、俺は久々に将吾くんと２人だけで中華屋に向かった。



「昨日さ、久々に実家帰ったら、俺ん姉ちゃんが『将吾、ちょっと買い物一緒に行こうよ♪』っつって

俺にＤＶＤ２枚も買ってくれたんよ♪(笑)」


「え、マジ!?」


「俺今月誕生日だけん、姉ちゃん気ぃ遣ってくれて

『何でも好きなん選びぃや♪』っつって、俺も俺で甘えてブルーハーツの昔んテレビ出演をまとめたＤＶＤと

ついでにマッド(THE MAD CAPSULE MARKETS)のＤＶＤも欲しいっつったら

『いいよ♪』っつうもんだから、図々しく２枚も買ってもらっちゃった♪(笑)」


「ぉお♪姉ちゃん優しいなぁ♪

俺、兄弟からそんなプレゼントもらったことないよ(笑)」


「ね!?優しいよね♪

…でも、そうやって姉ちゃんは…



どっかで血の繋がってない俺に気ぃ遣ってんやろね…？ｗ」