陽のあたる場所

こたろ

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復興のキーマン

復興のキーマン3

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「…っ!!

…ぅっ…ぅ…ヒック…


…わかった…。」


私は指輪をそのままポケットにしまい、また泣き出していた…。


「…ごめんね…。」



それから玉木さんはまたずっとずっと"ごめん"を繰り返して

ずっとずっと困った顔をしていた…。



「…ぅ…もう…諦めるから…

最後に…教えて……?」


「…え?」


「…ぅっ…私と…

別れたい理由…ヒック…


1つでもいいから…

ぅっ…ちゃんと…ぅっ…教えて…?」



玉木さんは言葉に詰まりながらしばらく黙っていた…。



「…お願い…っ!!」



「……。


……なんかあなた……」


「…ぅん…?」




「俺が…



思ってたのと違った…。」


玉木さんは苦笑いしながらそう一言言って、目を反らすように俯いていた…。


「…っ!!


わかった…。」




私はそう一言だけ言って、事務所を出て店の外にでると

自転車を全力疾走しながら家に帰っていった…。



自転車をこいでいる間もずっと涙が止まらなかった…。



"思ってたのと違った"って、よく考えてたら当たり前だった…。


出会った頃のロングヘアは、いつの間にかベリーショートのモンチッチヘアで、


体重はここ半年で10キロ近く増えていた…。



でも私はこの時、振られた自分のことしか考えていなかったんだ…。



"一方的に振られて可哀想女の子"だと思っていたんだ--。





ガチャンっ!!



「あれ?幸子?

お帰り~!」




家に着くと、母親の声に反応もせず


泣いているのが家族にバレないよう、

黙って部屋に入っていった…。



そして布団にくるまりながら息を殺して泣いていた…。



泣いて泣いて泣き続けて…





翌朝、意外と気分はスッキリしていた---。
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