陽のあたる場所

こたろ

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B型行進曲

B型行進曲8

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それから将吾くんと俺は、更に恋愛について語り合っていた。


「福永さんの考え、それはそれで俺ん心に確かに受けとめる。

せやけどな、その真央って女の事、

福永さんはホンマに割り切れとぉのですか?」



真央と俺は付き合いも長いし、家族並みに信頼し合った関係だ。


俺は真央の事が人として大好きだし、

真央とは一生離れる気はない。



だからこそ…



「はい♪

多分将吾くんは女の人と友情は成り立たないと考えてるから

理解できないのかもしれませんけど…



俺からすれば、

今となっては誰より信頼できる最高の"女友達"ですから♪」


「ホンマにそう思っとるのですか…?」


「はい!!

だって俺…変な話、真央とセックスとか考えられないっていうか…

キスさえしたいと思ったことないんですよ(笑)」



人間とは不思議だ。


恋なんて所詮"思い込み"に過ぎないのだ。


なのに、なぜこんなにも人の心を動かすのだろう…。



「…え?ホンマに?」


「アハハっ!ホントです(笑)

まぁだから俺はもしかしたら…

そもそも恋でもなかったのかもしれませんね(笑)」


恋人からセックスをマイナスしたら、残る気持ちはなんだろうか…?


それでも"恋"と言えるだろうか…?




「ところで…


将吾くんの好きな翠ちゃんはどんなコなんですか?」



俺が質問すると、突然彼の表情が変わった…



「も~…

それはそれは可愛くて…

笑顔をみるだけで幸せな気持ちになれるんですわぁ。」


「……。」


将吾くんは今までにみたことがないくらい嬉しそうに話をしていた。


「こう…ほんわかしとって…

もうそこにおるだけでええって思えるくらい…」


何なんだコイツは…?


と、ドン引きするほど、

心底嬉しそうに彼は一人勝手に話を続いていた…。



その瞳は今までみたことがないほどキラキラと輝いていたのだ---。



こんな表情もできるのか…。


「そう…例えるなら…



"天使"…。」



俺はその瞳にひきこまれそうになっていた…。



「そう…


まるで天使のような存在なんですわ!!」
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