陽のあたる場所

こたろ

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心の隙間

心の隙間5

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あぁ…

あの頃の私は…


「アハハっ!

私はフクの話聞いてると、

昔のフクは大っ嫌いなタイプの女の子だけどね(笑)」



「ハハっ!!

だから友達がいなかったんだよ。


俺も嫌いなタイプだね(笑)

ってか自分でも自分が嫌いだったなぁ…。




あの頃に真央と出会わなくて良かったわw


きっとあの頃だったら絶対に仲良くなれなかっただろうからさ(笑)」



あの頃の私は、

彼の前で悲劇のヒロインぶっていて…



友達がいないのも周りのせいにしていたっけ…。




それに比べ、彼はネガティブながらも友達はいたし、

一緒に働いていたバイト先でも、彼は人気者だった。




私は見るからに地味で暗そうだったけど…

彼は……


「ねぇ、さっちゃん!!


玉木さんてカッコ良いいよね!?」


「……うん。そうだね。」



「玉木さんって彼女とかいるのかなぁ?



ねぇ、さっちゃんどう思う?」
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