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167話.挙式まで、あと二か月。

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[サドタの街]のギルドと仲違いをしたまま。
 挙式まであと2ヶ月という所まで月日は過ぎていた。

 いつものように仕事をして、狩りに行き、家族サービスを行なったりと色々あったが……
 良くも悪くもいつもの日常という感じだろう。

 ギルドと仲違いをしてから、レクターさんとはあっていない。
[サドタの街]のギルドへは、アリアが私の代理でお使いにいってくれた程度だ。

 この残り挙式まで残り2ヶ月というタイミングで、次々とイベントが発生した。

 まず最初に、建築のサブリーダーに任せていた治水工事が完了した。
 この件を私と副町長のミルコは大いに喜び、サブリーダーの彼が仕事をやりきった事を褒め称えた。
 そして、彼達の仕事を切らさない為に、ドワルドさん達の仕事に合流するように指示を出した。

 次に、エミリーに製作依頼を出していた羽衣製の服が完成した。
 画家の旦那とシズクも装備の出来上がりを喜び羽衣を装着して見せてくれた。
 特にシズクには、ドジっ子属性があったのだろう。

 装備が全体的にインナー装備でかつ透けているというのに、羽衣装備だけで私達の前に現れてくれた。
 そのおかげで……下半身が元気になりました。

 色々と見てはいけないモノが見れた。 否!! この場合は、ごちそうさまでしたというべきだろう。

 画家の旦那は鼻血を出していて、先ほどの姿を思い出し絵を描こうとしている。

「シズク、それインナーだし透けてるから!!
 色々見えてるから隠して隠して!!」と、私は事実を伝えて色々と騒動になったのは今では笑い話だ。

 そんな感じの、シズクのやらかしと二人用の羽衣装備の完成などがあった。
 当然、画家の旦那に絵が完成したらコピーしてくれとお願いした。

 次に、スイーツ班に頼んでいた[コーラ]の研究の最終調整が終わった。
 完成したモノを飲み私は文句なしの合格を出した。
 今後、この二人に[コーラ]の製造を頼む事になる。
 この二人だけが、このオリジナルコーラのレシピを知っているのだ。

 今後は、既製品とオリジナルコーラへの転換を少しずつ行っていき、更なる利益の追求を目指す事になる。

 次に、レクターさんが【転送魔法】を使える職員と一緒に私に謝罪に来た。
 私が[サドタの街]の取引をカバーしていたが、2ヶ月ほど買取倉庫がほとんど動いてなかった為、流石にギルド長も反省したらしい。
 私は、その謝罪を何事もなく受け入れた。
 ただし、デザードブルの加工の際の魔石の取り分の条件を、今まではギルド有利だったがギルドが赤字にならない程度に条件を変更した。
 それと、もう一つ大事な事を伝えた。
 討伐したモンスターはココに卸すとは限らない。

 その二つの条件を飲ませ、今回の謝罪を受け入れる事にした。

 あぁ……あとは、おまけ程度だが副町長のミルコがギルド長のマルコを連れてきて、兄弟揃って私に謝罪をしてくれた。
 マルコミルコに泣きついたらしい。
 今回は許しますよという事にして、二人を許してあげた。

 そして、ギルドに農場を作る人員を要請した。
 明らかに、私の信用を失いギルドの仕事の受注額が落ちたらしい。
 ソレをみかねて、ギルド長は副町長のミルコに相談したらしい。
 それを聞いてミルコが大激怒。

 それで、兄弟二人での謝罪になったらしい。
 弟の為に頭を下げれる兄貴か、この人なにかとカッコいいよなぁと内心思いつつも……
 最後に一言付け加えた。
「次は許しませんからね」と、私は笑顔で言ってあげた。
 その言葉を聞き、二人とも顔が引きつっていた。

 次に小さいところではあるが、ジッパー氏とこの町の金物屋さんがものすごく忙しいらしい。
 魔道具製洗濯機と扇風機が大ヒットしているらしい。
(その最中に、石鹸の研究をさせる外道な町長がいるらしい)

 おまけ程度に、石鹸の転売を許可した国王様から石鹸商品の大量注文が入ってるくらいだ。

 これが、月替わりで起こったイベント群だった。

 さーて、今日は何をやろうかな?

 朝の日課の裏庭のアウラへの水やりをやっている。
 アウラは私が来るたびに笑顔を向けてくれて、本当に癒される。
 やることがなくなって、昼寝する時とかはココは最高のスポットだ。アウラが日陰を調整して作ってくれる。
 しっかり眠れて、スッキリとした目覚めになれるから最高にいいお昼寝スポットだ。

 お昼寝を終えて、アウラの頭を撫でてから、そのまま仕事にいく。
 領地内の計画以外が軽くご破算になったおかげで、軽く暇だ。
 農場を作るスタッフは今から集めるので1週間位は日数がかかるし、私の手は必要ない。
 やるとするなら、農場のモンスター対策か?

 そうなると、魔鉄に聖属性を乗せて、ソコに魔石を設置できるようにする。
 装置というか、そんな感じに飾れるようにしたい。

 それなら、いつものように金物屋さんに依頼するか?
 いやいや、現状だとパンクするだろう。

 そこそこ信頼できて、腕もある。
 金属を扱えて、加工する道具も揃っている人……
 あっ、候補がいた!!  バカ息子じゃなくて、ドワルドの息子だ。

 装置を四箇所に設置するので聖属性を付与した魔鉄を四つ作る必要がある。
 ただし、今回は削ったりする作業が出るので新規に道具を作る事になるので、また一週間以上の作業になるだろう。

 そのあと、ドワルドの実家の鍛冶屋へ移動して、聖属性を付与した魔鉄の像を作ってもらう依頼を出した。
 そうすると5つの魔鉄に魔力付与をお願いされた。

 一つ目は金属を削る為のノミ等を作る為に純粋な魔力付与。
 残り4つの魔鉄は聖属性の魔力を付与するように言われた。

 魔鉄はすでに5つあるので明日から作業始めていいらしい。
 依頼の代金は、今回製造する際に作り出すノミ等の道具を下さいとの事だった。

 その日の夜に、みんなに集まってもらい。

 魔力付与の作業をやる為、魔導屋で購入した例のアレを使いますと嫁達に宣言した。
 魔道具屋で更に詳しい話を聞いてきて、前半は好きにやりたい放題やっていいが後半はダメージが残りやすいので抑えておけと正しい使い方をレクチャーしてもらった。
 なので、5日間は色々とお世話になります宣言をしておいた。

 翌日になり、例のアレと[栄養ドリンク]使ってドワルドの実家へ移動し魔力付与を開始した。

 今回の昼と夜は、前回やれなかった魔力圧縮を試してみたいと思う……
 朝方は前回と同様に魔力を魔鉄に全力でブチ込むのだ。

 魔力の付与を終えて、軽くフラフラになりつつ自宅のベッドに転がり込む。
 アリアに毎度のように昼過ぎに起こしてと頼んだ。
 そして、アリアに起こされて、魔力の付与の作業に戻る。

 昼からの作業時間一杯、使うよりは短期決戦で勝負をしたいので、魔力の圧縮を試してみた。
[魔力視]で魔力の流れを確認しつつ、魔力の形をイメージし魔力を圧縮して魔鉄を送り込む。

 上手くそれが成功し、3時間ほどで魔力が空になったので再び休憩に戻った。
 お昼と言うこともあるので、アウラが作ってくれる木陰で休む事にした。
 目が覚めたときには、あたりが暗くなり始めていた。

 なんだ、酷い匂いだ……
 例のアレを使ったあと、アリアとかエミリー達に奉仕された後に残る酷い匂いが辺りに残っていた。

 いつも通り、疲れも取れてスッキリしている。
 さて、本日もラストやってこー!! ……と、気合を入れて三時間程作業して家に帰った。
 食事を食べたあと、疲れているハズなのに暴れ始める制御不能なアレを嫁さん達に鎮めてもらい。
 最後にリリスの部屋で眠る……(捕食される)5日間を過ごす事になった。

 翌日も、朝方にアウラに水やりをしていたが別に酷い匂いはしていなかった。

 二日目は魔鉄に聖属性をブチ込む作業だが、これといって内容に違いはなかった。
 魔力を聖属性に転換してブチ込むだけだ……。簡単にいうと[ホーリーライト]の魔法で聖属性を付与する感じだ。

 そして案の定途中で魔力が尽きて、午後からはアウラの木陰でお昼寝をする。
 そして案の定、昨日のご奉仕後のような臭いが辺りに充満している。
 アウラは植物だし、そんな事はないよな……と思いつつ、その場を離れた。

 そして夜の部が終わり……以下略。

 4日目まで終了し、解った事がある。
 アウラの木陰で眠った後、毎回酷い臭いが充満している。
 これが意味している事は、そういうことだと……思う。

 そして魔鉄への魔力付与5日目の朝。
 アリアに[双眼鏡]を渡し昼寝の最中を確認してもらうようお願いした。
 いつものように裏庭でアウラの水やりを行い、それから仕事に向かうのであった。
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