107 / 198
95話.計画通り?
しおりを挟む
三号店が破壊され本来ならば様子を見るつもりだったのだが……
二号店にまで手を出すという言葉を聞いた瞬間に、私は耐えれなくなってしまった。
二号店に関しては長く営業してきて、愛着のある店だし自宅もある。
私は、商人だから冷静にしようと考えていたが……
私にとって二号店は譲れないモノがあったみたいだ。
あの兵士達は、この町は完全に敵地となってしまった為、既にこの町を離れている。
下手をすると町の人間に袋叩きにあってもおかしくない状況だし、兵士達が逃げ出したのは懸命な判断だろう。
私は[サドタの街]へ行きギルド長へ状況を報告した。
そして、ドワルドの出張を取り止めて、この街での作業の作業停止の報告を行った。
「あの、貴族やりやがった。
ワシらに泥を被せやがって!!」
今にでも、貴族に文句を言いに行きそうなギルド長のレクターだったが、私がソレを制止した。
「ちょっとまって下さい。引き続き作業をやらないとは、言ってないので安心して下さい。
レクターさんは、貴族に文句を言わなくていいんです。
だから、このギルドは貴族を見捨てて下さいよ」
「具体的にどうすれば?」
「ギルドに二つお願いがあります。
あの貴族が[セカンタの町]に派兵した際にギルドを通して私に連絡を下さい。
もう一つは、あの町への派兵への為の人員をギルドから出さないで下さい」
「ワシらが止めても聞かず、勝手に派兵に参加した場合は?」
「私が相手になります。死体が増えるだけですよ……
すでに、町の大事な施設を壊した極悪人なんですよ。この街の貴族はね。
[大義名分]が出来てしまった以上――結果がどうなろうが私は知りません。
この街に住む貴方達は被害を出さない努力をする、それ以外ありませんよ」
「人死には回避できんのか?」
「それは、貴族様に言ってあげたらどうですか?
私が動かなければ、確実に[セカンタの町]が滅びますよ?」
続けて私は言った。
「私はあの町の町長で、町を守る義務がある。
町にとって敵だと判断したら、容赦はしませんよ。 分からず屋どもには【 一度 】、死んでもらうと思いますけどね」
私は一度という、言葉を意味深にギルド長に伝えておいた。
「全力でギルドからの派兵は回避する。
それでいいな?」
「ハイ。私はギルドと敵対する気ないですし。
それじゃ、今日から忙しくなるんで、ドワルドを連れて帰ります」
その後、[サドタの街]にいるドワルドを連れて[セカンタの町]へ戻った。
時間は夕方を過ぎていたが、三号店の飲食スペースに全社員に集まってもらった。
「社員は、みんな集まってるかな?」
社員以外にも、テナントの社員や、ギルド職員、副町長、スミス神父なども集まっていた。
「ハイ、全員揃ってます」と、3号店の店長のキャリーが報告した。
「ご存知のように、[サドタの街]のクソ貴族の理不尽な暴力によって、私達の大事なこの施設が壊されてしまいました。
主な被害は、浴場のみですが主要部分が壊された為、復旧の為に臨時休業となります。
復旧作業を急ぐため、橋の設置の作業班と治水班も復旧班に合流して作業にあたって下さい」
「ん? なんじゃ、社長。
被害は浴場だけか?」と、ドワルドが言った。
「いやいや、その浴場がボロボロなのが問題なんだが?」
「あー。それなら大丈夫だと思うぞ!!
ホレ社長、ワシについてこい」
「ちょっとすいません。
ドワルドさんから物言いが入りましたので……しばらく、お待ちください」
ドワルドについて行き、浴場を見てみる……
ボロボロじゃないか――何が大丈夫なんだ?
「なんか、不満そうじゃの?」
「そりゃ、この有様だし。
どう見てもボロボロじゃないか?」
「そうか、社長にはボロボロに見えるか。
ここの整地と壁の大元を、作ったのは誰だ?」
「ん? 大元って意味なら私か?」
「そう、社長のありえないくらい強化した魔法で作られている壁だぞ。
そんな、基礎や壁がそう簡単に壊せるモノとはワシには思えんぞ? どうせ壊されてても、表面やら飾りの部分じゃろ」
……と、言って、ドワルドが壊されたタイルを剥がし俺に見せた。
「ホレ、社長の作った部分は壊れとらんじゃないか。
これなら、人数が増えた今なら1週間もあれば営業再開できるぞ!!」
「みんなに、どう説明しましょうかな……アハハハ」
「ガハハ。それは、社長が考えることじゃ」
……と、二人で笑いながら皆の前に戻っていった。
「さっき、ドワルドさんと話して見たけど、修理自体は一週間もあれば終わるらしいです」
……と、報告したら。皆が唖然としていた。
「元々から1ヶ月以上は修理にかかると想定してたので、施設をリニューアルオープンしてお客様にお披露目しようと思います。
飲食スペースは解放したままでいいので、お風呂の施設だけお休みという形になります。
今度追加するお風呂は、サウナ、水風呂、壺風呂、薬草風呂の4つを追加します」
「もしかして、社長。このタイミングで、リニューアルするつもりでいたんじゃ?」
……と、ドワルドが聞いてきた。
私は、ニヤリと笑みをこぼした。
「あのクソ貴族が破壊活動してくれたおかげで、堂々とお店を休んでリニューアルができるんだ。
この機会を活かすに決まっているだろう……
全ての悪感情は、あのクソ貴族に被ってもらおうじゃないか!!」
前もって、準備しておいた設計図をドワルドに渡す。
設計図を見たドワルドが確認するように言葉を発した。
「まず、屋上に金樽増やして、次に配管室の外の壁を壊す。
最後に、熱調整用の金樽を増やすんだな。
新浴場の配管は野外から浴場に入れるわけか。
これなら、客に見られずに風呂の種類を増やせるな」
ドワルドは設計図の意図を理解していたので、親指を立て『その通り』と合図を送った。
「お店は臨時休業しますけど、スタッフは勤務してもらって構いません。当然、給料は出します。
後程、貴族に倍の以上金額で請求しますので……従業員の皆さんは、遠慮なく働いてください」
「こりゃ建築班は忙しくなるワイ」と、ドワルドが言った。
「ハジメ君。ギルドからも支援金としてお金を集める予定なので、それも使ってくれ」
「町長。町からも支援金を集めれると思うぞ」
「教会からは何か出来ますかな?」
「スミス神父、無理はされなくて大丈夫ですよ。
例の子達の件も……お願いしちゃってますし。
ここまでは未来のあるお話です」
続けて、悪い情報を皆に伝える事にする。
「ここからは、少し残念な話になると思います。
[サドタの街]の貴族は間違いなく、この町を襲うと思います。
私は、町長として全力でソレ阻止しますが――万が一阻止できなかった場合は、この町が終わるという事です」
少しだけ、周りがザワついた。
その後、周りの空気が一変した。
「この町のギルドを総員あげて、あの貴族を追い払おうじゃないか!!」
「これは町長だけの問題じゃない、町の問題だ全員で対応に当たるべきだ!!」
……と、マルコとミルコの兄弟で心強い発言を出してくれた。
私は、熱くなっている二人の発言を制止し、この場にいる皆に自分の考えを伝えた。
「正直に言います、勝算はあります。
北の森の入口の地面が入れ替わってる場所がありますよね。
あれが、私の魔法の範囲です。
初期からいる建築班は見たことあると思うが、町で解体に使ったあの魔法だよ」
「あれかぁ……」と、古参の建築班が納得していた。
「テナントの皆さんのお店を1日で、撤去した魔法です」
そう説明すると、皆が魔法の規模と威力を理解してくれた。
「なので、まず戦闘になりません……
だから、皆さんはいつも通りに過ごしてください」
「いざという時は、ギルドが動くからな!! ハジメ君」
「ハイ。その時は、お願いします」
……
…………
予定通り一週間で浴場の修復が終わった。
そこからは、浴場のリニューアル作業が始まった。
その3日後の事だった……
夜間にもかかわらず、自宅の扉がノックされた。
「夜分遅くに申し訳ありません。[サドタの街]のボルグ様より言伝を承っております」
…と、扉越し言われたので、ボルグが再び投獄された事を理解した。
そして、ドアを開けて執事風の男を部屋に招き入れた。
二号店にまで手を出すという言葉を聞いた瞬間に、私は耐えれなくなってしまった。
二号店に関しては長く営業してきて、愛着のある店だし自宅もある。
私は、商人だから冷静にしようと考えていたが……
私にとって二号店は譲れないモノがあったみたいだ。
あの兵士達は、この町は完全に敵地となってしまった為、既にこの町を離れている。
下手をすると町の人間に袋叩きにあってもおかしくない状況だし、兵士達が逃げ出したのは懸命な判断だろう。
私は[サドタの街]へ行きギルド長へ状況を報告した。
そして、ドワルドの出張を取り止めて、この街での作業の作業停止の報告を行った。
「あの、貴族やりやがった。
ワシらに泥を被せやがって!!」
今にでも、貴族に文句を言いに行きそうなギルド長のレクターだったが、私がソレを制止した。
「ちょっとまって下さい。引き続き作業をやらないとは、言ってないので安心して下さい。
レクターさんは、貴族に文句を言わなくていいんです。
だから、このギルドは貴族を見捨てて下さいよ」
「具体的にどうすれば?」
「ギルドに二つお願いがあります。
あの貴族が[セカンタの町]に派兵した際にギルドを通して私に連絡を下さい。
もう一つは、あの町への派兵への為の人員をギルドから出さないで下さい」
「ワシらが止めても聞かず、勝手に派兵に参加した場合は?」
「私が相手になります。死体が増えるだけですよ……
すでに、町の大事な施設を壊した極悪人なんですよ。この街の貴族はね。
[大義名分]が出来てしまった以上――結果がどうなろうが私は知りません。
この街に住む貴方達は被害を出さない努力をする、それ以外ありませんよ」
「人死には回避できんのか?」
「それは、貴族様に言ってあげたらどうですか?
私が動かなければ、確実に[セカンタの町]が滅びますよ?」
続けて私は言った。
「私はあの町の町長で、町を守る義務がある。
町にとって敵だと判断したら、容赦はしませんよ。 分からず屋どもには【 一度 】、死んでもらうと思いますけどね」
私は一度という、言葉を意味深にギルド長に伝えておいた。
「全力でギルドからの派兵は回避する。
それでいいな?」
「ハイ。私はギルドと敵対する気ないですし。
それじゃ、今日から忙しくなるんで、ドワルドを連れて帰ります」
その後、[サドタの街]にいるドワルドを連れて[セカンタの町]へ戻った。
時間は夕方を過ぎていたが、三号店の飲食スペースに全社員に集まってもらった。
「社員は、みんな集まってるかな?」
社員以外にも、テナントの社員や、ギルド職員、副町長、スミス神父なども集まっていた。
「ハイ、全員揃ってます」と、3号店の店長のキャリーが報告した。
「ご存知のように、[サドタの街]のクソ貴族の理不尽な暴力によって、私達の大事なこの施設が壊されてしまいました。
主な被害は、浴場のみですが主要部分が壊された為、復旧の為に臨時休業となります。
復旧作業を急ぐため、橋の設置の作業班と治水班も復旧班に合流して作業にあたって下さい」
「ん? なんじゃ、社長。
被害は浴場だけか?」と、ドワルドが言った。
「いやいや、その浴場がボロボロなのが問題なんだが?」
「あー。それなら大丈夫だと思うぞ!!
ホレ社長、ワシについてこい」
「ちょっとすいません。
ドワルドさんから物言いが入りましたので……しばらく、お待ちください」
ドワルドについて行き、浴場を見てみる……
ボロボロじゃないか――何が大丈夫なんだ?
「なんか、不満そうじゃの?」
「そりゃ、この有様だし。
どう見てもボロボロじゃないか?」
「そうか、社長にはボロボロに見えるか。
ここの整地と壁の大元を、作ったのは誰だ?」
「ん? 大元って意味なら私か?」
「そう、社長のありえないくらい強化した魔法で作られている壁だぞ。
そんな、基礎や壁がそう簡単に壊せるモノとはワシには思えんぞ? どうせ壊されてても、表面やら飾りの部分じゃろ」
……と、言って、ドワルドが壊されたタイルを剥がし俺に見せた。
「ホレ、社長の作った部分は壊れとらんじゃないか。
これなら、人数が増えた今なら1週間もあれば営業再開できるぞ!!」
「みんなに、どう説明しましょうかな……アハハハ」
「ガハハ。それは、社長が考えることじゃ」
……と、二人で笑いながら皆の前に戻っていった。
「さっき、ドワルドさんと話して見たけど、修理自体は一週間もあれば終わるらしいです」
……と、報告したら。皆が唖然としていた。
「元々から1ヶ月以上は修理にかかると想定してたので、施設をリニューアルオープンしてお客様にお披露目しようと思います。
飲食スペースは解放したままでいいので、お風呂の施設だけお休みという形になります。
今度追加するお風呂は、サウナ、水風呂、壺風呂、薬草風呂の4つを追加します」
「もしかして、社長。このタイミングで、リニューアルするつもりでいたんじゃ?」
……と、ドワルドが聞いてきた。
私は、ニヤリと笑みをこぼした。
「あのクソ貴族が破壊活動してくれたおかげで、堂々とお店を休んでリニューアルができるんだ。
この機会を活かすに決まっているだろう……
全ての悪感情は、あのクソ貴族に被ってもらおうじゃないか!!」
前もって、準備しておいた設計図をドワルドに渡す。
設計図を見たドワルドが確認するように言葉を発した。
「まず、屋上に金樽増やして、次に配管室の外の壁を壊す。
最後に、熱調整用の金樽を増やすんだな。
新浴場の配管は野外から浴場に入れるわけか。
これなら、客に見られずに風呂の種類を増やせるな」
ドワルドは設計図の意図を理解していたので、親指を立て『その通り』と合図を送った。
「お店は臨時休業しますけど、スタッフは勤務してもらって構いません。当然、給料は出します。
後程、貴族に倍の以上金額で請求しますので……従業員の皆さんは、遠慮なく働いてください」
「こりゃ建築班は忙しくなるワイ」と、ドワルドが言った。
「ハジメ君。ギルドからも支援金としてお金を集める予定なので、それも使ってくれ」
「町長。町からも支援金を集めれると思うぞ」
「教会からは何か出来ますかな?」
「スミス神父、無理はされなくて大丈夫ですよ。
例の子達の件も……お願いしちゃってますし。
ここまでは未来のあるお話です」
続けて、悪い情報を皆に伝える事にする。
「ここからは、少し残念な話になると思います。
[サドタの街]の貴族は間違いなく、この町を襲うと思います。
私は、町長として全力でソレ阻止しますが――万が一阻止できなかった場合は、この町が終わるという事です」
少しだけ、周りがザワついた。
その後、周りの空気が一変した。
「この町のギルドを総員あげて、あの貴族を追い払おうじゃないか!!」
「これは町長だけの問題じゃない、町の問題だ全員で対応に当たるべきだ!!」
……と、マルコとミルコの兄弟で心強い発言を出してくれた。
私は、熱くなっている二人の発言を制止し、この場にいる皆に自分の考えを伝えた。
「正直に言います、勝算はあります。
北の森の入口の地面が入れ替わってる場所がありますよね。
あれが、私の魔法の範囲です。
初期からいる建築班は見たことあると思うが、町で解体に使ったあの魔法だよ」
「あれかぁ……」と、古参の建築班が納得していた。
「テナントの皆さんのお店を1日で、撤去した魔法です」
そう説明すると、皆が魔法の規模と威力を理解してくれた。
「なので、まず戦闘になりません……
だから、皆さんはいつも通りに過ごしてください」
「いざという時は、ギルドが動くからな!! ハジメ君」
「ハイ。その時は、お願いします」
……
…………
予定通り一週間で浴場の修復が終わった。
そこからは、浴場のリニューアル作業が始まった。
その3日後の事だった……
夜間にもかかわらず、自宅の扉がノックされた。
「夜分遅くに申し訳ありません。[サドタの街]のボルグ様より言伝を承っております」
…と、扉越し言われたので、ボルグが再び投獄された事を理解した。
そして、ドアを開けて執事風の男を部屋に招き入れた。
0
お気に入りに追加
1,561
あなたにおすすめの小説
改悛者の恋
Rachel
恋愛
「中の招待客にどうしても会わなきゃならない。入れてくれ、頼む!」舞踏会の会場入り口で招待状を持っていないがために入れずにいた男を気の毒に思い、伯爵令嬢エリーゼは連れのふりをして会場へと入れてやる。ところがこの男の目的は中にいた招待客への復讐だった……!
19世紀初頭のヨーロッパをモデルにした、変わり者の名門貴族伯爵令嬢と暗い過去を持つ商人の恋愛物語。
※小説家になろうで掲載している『前科持ち商人と伯爵令嬢』から改題しました。ほぼ同じ内容になります。
月の箱庭
善奈美
ファンタジー
一つの過ちが全てを呑み込んでいく……時を越えた先に待つものとは………。
約千年前に封印された邪悪な意識が目覚めようとしていた。全ての封印は解け始め、仮初めの平和が少しずつ狂い始める……。
※表紙イラスト、挿し絵は他サイトの絵師、大神紅葉様に描いていただいたものです。
※エブリスタ(公開中)、ポケクリ(非公開)、メクる(閉鎖)で公開していました。
※章によって文字数が異なります。
いるだけ迷惑な最強勇者 〜ハズレスキル『味方弱化』が邪魔だと追い出されたので、この異世界で好き勝手させてもらいます!〜
束音ツムギ
ファンタジー
【完結保証!】
——気づけば、クラスごと異世界に召喚されていた。
そんなクラスの中でも目立たない、ごく普通の男子『梅屋正紀』も勇者として召喚されたのだが、《味方弱化》という、周囲の味方の能力値を下げてしまうデメリットしかないハズレスキルを引いてしまう。
いるだけで迷惑になってしまう正真正銘のハズレスキルを手にした俺は——その場で捨てられてしまう。
「そんなに邪魔なら俺から出ていってやる」と、一人で異世界を旅する事になった俺は、旅の途中で《味方弱化》スキルに隠された効果が、Sランクスキルをも凌駕できるほどの最強の効果であった事を知る。
いるだけで迷惑な最強の勇者『梅屋正紀』が、異世界で無双するッ!
【小説家になろう】【カクヨム】でも連載中です!
無敵の公爵令嬢 婚約破棄されてヤケクソになり世直しの旅に出る
緋色優希
恋愛
ビスコッティ王国エクレーア公爵家の令嬢マリーは王宮舞踏会の最中に突然婚約者の王太子スフレより婚約破棄を突き付けられる。彼が執心していた隣国の男爵令嬢アリエッタに激しい嫌がらせをしていたと糾弾されたのだ。だが、そのアリエッタこそ実は悪徳男爵令嬢であり、このビスコッティ王国を侵略せんとする悪党どもの尖兵だった。最強の魔法使い『超姫』と最強の戦士である父との間に生まれた、無敵の公爵令嬢マリー。家で大人しく蟄居などせずに、宿敵アリエッタ一味の悪行の尻尾を掴まんと、美少年従者シナモンを連れて半ばヤケクソで世直しの旅に出た。果たして彼女は隣国の野望を打ち砕き、婚約者の目を覚まさせる事ができるだろうか。
父性覚醒~最凶の魔法使いは樹人の少女に絆される~
しろ卯
ファンタジー
膨大過ぎて制御の効かない魔力を持つノムル・クラウは、わずかに感情が高ぶっただけで惨劇を招いてしまう。
それゆえに心を殺し、人と関わることは最小限に抑え、放浪の旅を続けていた。
孤独な日々を過ごす彼が出会ったのは、小さな樹人の少女ユキノだった。二人は互いの目的を叶えるため、行動を共にすることに。
魔物とは思えぬ言動を繰り返し、同族である人間にさえ恐れられるノムルを慕うユキノと行動を共にするうちに、徐々に変化が訪れていき……。
人間のおっさんと樹人の少女がゆっくりと親子の絆を結んでいく物語。
※他サイトにも掲載中。
飛べない天使
紫月音湖(旧HN/月音)
ファンタジー
両親の仇を討つために聖なる力を欲していたシェリルは、偶然にも天使カインを召喚してしまう。
しかしこの天使、酒は飲むわ煙草は吸うわ、女性関係も派手でだらしない不良天使だった!
不本意ながらもカインと行動を共にする羽目になったシェリルは、その先で歴史から隠されたもうひとりの神の存在を知る。
※小説家になろうからの、加筆・修正後の移行中※
※ノベルアップ+にも投稿しています※
※表紙は月城蓮水様からの頂き物です。完全版はサイトにて公開しております※
笑顔の絶えない世界~道楽の道化師の軌跡~
マーキ・ヘイト
ファンタジー
人間と魔族、二種族による抗争が何代にも渡って繰り返されていた。時代が進むにつれ、状況は更に悪化、争いだけでは治まらず虐め、差別、裏切りが織り成す様になった。そんな世界で、高校生の少女が異世界転移を果たし、一人の道化師と出会い、仲間達と一緒に世界の運命を巻き込んだ冒険を始める。そんな道化師に対してある者は敬意を込め、ある者は親しみを込め、またある者は憎しみを込め、口を揃えてこう言う『笑顔だった』と、笑顔を絶やさない道化師に隠された裏の顔とは……。
この物語は、そんな道化師に振り回される人々のお話。
こちらの作品は無事完結致しました。またこの続編として、笑顔の絶えない世界 season2 ~道楽の道化師の遺産~を小説家になろうにて現在投稿しております。続きが気になる方は下に記載されているURLから直接飛んで頂けると幸いです。
https://ncode.syosetu.com/n0030fu/
久遠のプロメッサ 第一部 夜明けの幻想曲
日ノ島 陽
ファンタジー
【第一部 夜明けの幻想曲】
シアルワ王国の第三王子フェリクス。彼には存在を秘匿された姉がいた。
ある日、フェリクスが16歳になったことを祝う誕生祭が開かれる。少しでも姉に喜んで貰うため、土産物を用意しようと城を抜け出すフェリクスだが、その途中で並々ならぬ事情を抱えた女暗殺者に襲われてしまい……?
人間と精霊が歪な関係性を築く世界。世界の犠牲となった少年少女たちが紡ぐシリアスファンタジー。
※ごく僅かですが、キャラクターを傷つけるような流血表現があります。
三部構成になる予定です。現在第一部3章を毎週水曜日に2話ずつ更新中。
Twitterにて久遠のプロメッサを含めた一時創作のイラストや設定をアップしておりますので、よろしければご覧ください。
長い連載になるとは思われますが、どうぞお付き合いくださいませ。
2020/02/26、第一部の本編完結しました! まだまだ続きます! どうぞよろしくお願いします!
!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる