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83話-2.策士現る

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 3号店の閉店業務を全て終わらせて、キャリーを連れて自宅へ帰る。

 自宅の二階へ上がり「ただいま」 と、帰宅の挨拶をした。

「「おかえりなさい」」

 ……と嫁二人に『おかえり』と言ってもらった。

「それで……? ハジメさん、こんな時間にキャリーが自宅に付いてきてるんです?」

「お兄さん。エミリーとシェリーには私が話しますね」

「あとから、キミが話した内容を二人から聞くからね」

「はーい!! お兄さんは疑ぐり深いなぁ」

「エミリー、シェリー!!
 一緒にお風呂入ろ」

 えっ!?

「キャリー、キミは何を急に言い始めるんだ?」

「あぁ、この子こういう子なんです。
 大事な事は、裸の付き合いで言うって言い始めるんですよね」

「お姉ちゃんと、コッチのお風呂に入るの久しぶりだね!!」

「お兄さん、覗いちゃダメですからね」

「覗かないって」

「じゃあ二人とも、行きましょう」

 キャリーは、強引に二人を裏庭のお風呂に連れて行った。
 えー!! エミリーとシェリーともに抵抗なく連れていかれたぞ……

 ……
 …………

 しばらく、待っているが三人は戻ってこない。
 流石に覗きは拙いよな。
 それに、風呂場の覗きのスポットなんて知らないし……

 私は、諦めてしばらく待つことにした。
 三人の姦しい声が聞こえてきた。

 三人が二階に上がってきて私の前に立って、コチラを見ている。

「どう、エミリー?
 かなり拙いでしょ、お兄さんの様子」

「そうね、あなたの言う通りかも……」

「お兄ちゃん、元気出してね」

「えっ、どういうこと?」

「キャリーから、事の顛末を聞きました。
 それで、ハジメさんが凄く悩んでるって……」

「それで、キャリーがが囮になるから私達は隠れててって」

「あっ、エミリー!! それは言わないって話……」

 あぁ、キャリーが犠牲になろうとしてたのか? ……と、彼女達の会話で察する事ができた。

「それでうまくいったら、ハジメさんと一緒になりたいって……
 ハジメさんなら、三人位お嫁さんがいても大丈夫ですよね?」

 ちょっと、エミリーさん!! 何を言ってるのかわからない。

「お兄さん、私尽くすタイプなんで」

「いやいや、そういう問題じゃ」

「キャリーお姉ちゃんの事、嫌いなの?」と、シェリーが言ってきた。

「そんなわけであるか!! 凄く可愛いし、こんな合法ロリ、ご褒美だろう」

 私の発言に、キャリーとシェリーが笑っていた。
 あっ!!失言してしまった。

「ハジメさんって、ほんとわかりやすいですよね」と、エミリーに呆れられた。

 キャリーから貴族をハメる為の作戦を伝えられた。

「それで――私が町長になった後に、お礼を言う為に貴族の城へ行って、君達三人を私が娶っているって言うんだね」

「はい。そうすれば、確実にお兄さんに対して嫌がらせしてきて、最後に[セカンタの町]に襲いかかって来ますよ」

「そんなことしたら――
 町に被害が……」

「ハジメさんには、物凄い威力の魔法エクスプロージョンがあるじゃないですか!!
 この町じゃ有名ですよ!! ドラゴンが襲ってきても、ハジメさんがいるから大丈夫って」
 ……と、エミリーに言われてしまった。

「そこまで、過大評価されてるの?」

「「「過小評価ですよね」」」と、三人に言われた。

「サドタの街から兵士を連れて出てくる場所って、しかないんですから、ハジメさんにとっては、的にしかなりませんよね」

 森の抜け道の近辺に[エクスプロージョン]の魔法を放つ作戦をやるには、【異世界取引】で必要なアイテムを二つ程、入手する必要がある。
 しかし、現在は【異世界取引】の枠の空きが一つしかない。

「その作戦をやるにしても――レベルを1上げないと実行できないから、今から[サドタの街]の西の砂漠にみんなで行こう」

「シェリー。
 またアレをお願いできるかい?」

「任せて、お兄ちゃん」

「エミリーとキャリーも来てくれ!!
 念の為に君達のレベル上げておいて欲しいから」

「「はい」」

 そのあと、四人で砂漠に狩りに行く事となった。
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