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21話.風呂作り計画~その1~
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初日のオープンの大盛況で終わった。
翌日以降は、初日限定のドリンク無料サービスが無くなる。
なので、二日目以降は客足が落ち着くであろうと予想していたが、その予想は見事に覆された。
予想を覆した理由は主に3つだ。
・物凄く早く提供される料理。
・低価格でも満足できる食べ物。
・癖になる飲み物。
更に、ギルドに行くついでに寄る事ができる、好立地という事も良かった点だ。
コーラに対するリピート率と、曲芸めいた商品の提供スピードが話題となった。
話題となったおかげで、お客がお客を呼ぶ状態になり店の中は有難い事にほぼ満席の状態が続いていた。
ここまで、繁盛してしまうと他の店舗からの妨害でもありそうなものだが、初日からギルド長と町長がワレ先に並ぶという事態である。
このお店はギルドと繋がりがあるのが明白であるし、教会のシスターまでお店の手伝いに来ているのである。
これを、下手に妨害をしたりすれば悲惨な目にあうのが想像できる。
その結果――手出しできないお店とお店を営業する人間ならば容易く理解する事ができた。
そのおかげもあり、トラブルもほぼ無いままの状態の盛況なまま、一週間ほど営業を続けることができた。
今日は、お店がお休みという事で、件の地下室作りの準備をしている。
[アースウォール]の魔法を利用して、庭の土を掘り込んで行き小川の部分まで通路を掘って行く。
通路は少し角度をつける用にして作っていった。
通路にパイプ状の雨どいを複数設置して、[アースウォール]で雨どいの付近を土壁を強化してから通路にした部分を[アースウォール]の魔法で埋めもどした。
これで地下室の排水問題はなんとかなるな、空気穴に関しては職人の方達にお願いしよう。
地下室を作るために、[アースウォール]で自らを中心に掘り込んで四方を埋め戻した為、四方を壁に囲まれてる。
あっ、出れない。
……と、自分で掘っておいて、自ら閉じ込められる失態を演じたが【転送魔法】で抜け出した。
裏庭には工事担当の人間しか、入れないように柵を作っておいた。
とりあえず、地下室作りの下準備もできたし、ギルドに行ってみるとしよう。
ギルドに移動して、ギルドの募集板を見てみたがウチのお仕事の募集の掲示されていなかった?
ど、どういう事だ?
状況がつかめなかった俺は、案内のお姉さんにギルド長を呼び出してもらった。
受付のお姉さんに呼び出され、俺の前にギルド長が歩いてきた。
「やぁ、なんのようだい?」
……と、呼出しをされる心当たりがないような感じにギルド長が話しかけてきた。
「ウチの仕事募集の張り紙が貼られてないけど?」
「それなら、4日目で募集打ち切ったよ」
「ふぇ?」
「高給与で飯付きの人気店とくれば、働き手は山のように来るだろう」
「高給与って、いくらに設定したんですか?
ギルド長を信じて、お任せにしたけど……怖いなぁ」
「ハハッ!!
一般のお店より、ちょっと色をつけた程度さ」
「なら、いいですけど。
それはそうと、裏庭の地下室作りの下準備ができたんで、明日から仕事に入ってもらっていいですよ。
地下の空洞部は[アースウォール]の魔法を利用して、すでに掘ってありますんで」
「君、本当に商人か?
いや、もうなんだろうなぁ。君を商人の範疇に入れとくと、コッチが頭痛くなるよ」
「マジックバッグ【アイテムボックス】に、積み上げた土は放り込んでいますし……。
穴掘るのは、自分の使える魔法頼りで楽に済みましたし。[アースウォール]の特徴で魔力込めれば込めるほど土壁を強化する特性を使えば壁も頑丈にできましたからね。
こんなの日曜大工の範疇ですよ。
あっ、最後の仕上げの天井と壁は魔法で仕上げした方がいいのかな」
……と、言ったらギルド長に呆れられた。
「せっかく雇ったんだし、メンバーに仕事させてやれよ」と、ギルド長が言った。
「ああ、そうですよね。
明日から、作業をよろしくお願いします。
明日はオープンの2時間前の8時に、集合でお願いしますね。
仕事の説明があるんで……」
「好きに加工していいとはいったが、本当にやりたい放題だな」と言って、ギルド長が呆れていた。
「飲食店ですし、冷蔵室が作れたら便利なんですよ。
スペースの空きがないんで地下に作るんですけどね。
そしたら、明日からお願いしますね」と言って、ギルドを後にした。
お店に帰ると、エミリーが俺が帰宅するのを店前で待っていた。
「どうしたんだい? 今日は店休日だよ」
「この前に言ってた、カーテン作りが終わったんで取りに来てもらえませんか?」
「ああ、ほんと?
ありがとう。 夜中に部屋の灯りが点いてるのに、部屋が覗かれて少しヤナ感じだったから助かるよ」
「カーテンの取り付けに幾つか必要なものあるんで、家具屋に寄って貰っていいですか?」
「いいよ、いいよ。
後、子供達の昼の食事ハンバーガーばかりだと、栄養が偏ると思うから二階にキッチン作りたいんだけど。
水とかは、どうすればいいのかな」と、聞いてみた。
「水は一階から桶で運べば……」と、エミリーさんが言った。
「子供達も大変だろうし、それは無しの方向でお願いします」
「それなら――水を出す魔道具がありますよ」
「また、魔道具屋に行かなきゃな。
あと、これを女性に聞いていいのか悩むんだけど、この世界ってお風呂ってないの?」
「お風呂というと?」
「ああ、湯浴みとかはしないのかなって」
「エミリーさんは、孤児院で水浴びしてたし」と言ったら、エミリーが赤くなった。
「湯浴みをできるのは、貴族くらいのものですよ」
「そっかぁ、お風呂に入りたかったんでね。
魔法で綺麗にしてもなんか物足りなくてさ……。
そうだ!! 貴族って、どうやって風呂沸かしてるんだろ?」
「そうですね。
火の魔道具や魔法使いの魔法で、浴場のお湯を沸かしてるみたいですね」と、エミリーが答えた。
「んー。それならなんとかなりそうだよね。
途中、金物屋によってもいいかな?」
「なんか、思いついた感じですね」
五右衛門風呂なら――今の私の知識でも、割と簡単に再現できそうだ。
露天風呂っぽく作ってみるかな。地面に石タイルを引き、その上部に風呂を温める石窯を作る。
その上に人間が入る桶を作って、床の部分を木で作った踏み台をを桶の中に沈めておく。
湯船の入り口は、木で金属部分をカバーすることにしよう、金属部に触れて火傷したら拙いしな。
コレで一つ、楽しみができた。
「その前に、エミリーさん。お昼は食べた?
食べてないなら、自分が支払いしますんで一緒に食事に行きません?」
頭を動かすためにも食事は取っておこう。
「食べてないですよ」
「それなら良かった」
この間、行った食堂に行き食事を済ませて、魔道具屋で二階のキッチン用に水を出す魔道具を購入した。
次に金物屋で人が入れるサイズの、特注の金属の桶をオーダーすることになった。
金属の桶は、一ヶ月後の完成予定と言われた。
これは無駄遣いではない――必要経費である。
そして最後に、家具屋でエミリーの希望の商品を手に入れ。
それとは別途に、湯船に沈める木製の床敷き(すのこ)には、サイズの指定と重りをつけて沈みやすいように製作の依頼をかけた。
あと湯船の入り口用の木製のカバーの製作を依頼した。
石窯に関しては最悪の場合は自分で作ろう。
よし、あとは教会からカーテンを持ってくるだけだ。
「今日は、購入するものも決まってたので、買い物もサクサクと進みましたね」
「そうですね」
家具屋から教会は近いので、すぐ着いた。
「一度、孤児院に来ていただけますか?」と、エミリーさんから問われた。
その問いに対して、「わかりました」と即答した。
二人は孤児院の中に入り、誰かの個室であろう部屋に入った。
女性特有の部屋の雰囲気が出ていて、俺はあたりを見回した。
「あの、ハジメさん恥ずかしいので、部屋を見回すのを止めて下さい」
「あっ、すいません」
「いえ、いいですよ。
あのテーブルに乗ってる、カーテンを持ってもらえますか?」
「これですか?」
カーテンを手に持った。
「それが今回作ったカーテンです。使ってください」
「あぁ、ありがとう」
そのままマジックバッグ【アイテムボックス】に収納した。
「本当に、便利ですねマジックバッグ」
「そしたら、カーテンの取り付けは自分やっておきますんで大丈夫ですよ。
今から、お店まで戻ってると夜遅くなっちゃいますし」
「そうですか……」と言って、エミリーは何故か残念そうにしていた。
「カーテンを作ってくれてありがとう。
大事に使わせてもらうよ」
「はい!! また明日、よろしくお願いしますね」と、エミリーが言って来たので。
「こちらこそ、よろしく」と言って、孤児院を出た。
そのあと【転送魔法】でお店(自宅)へ帰宅して、二階の部屋にカーテンを取付けた。
これで夜中でも外を気にせず、部屋内で色々とやれるようになった。
翌日以降は、初日限定のドリンク無料サービスが無くなる。
なので、二日目以降は客足が落ち着くであろうと予想していたが、その予想は見事に覆された。
予想を覆した理由は主に3つだ。
・物凄く早く提供される料理。
・低価格でも満足できる食べ物。
・癖になる飲み物。
更に、ギルドに行くついでに寄る事ができる、好立地という事も良かった点だ。
コーラに対するリピート率と、曲芸めいた商品の提供スピードが話題となった。
話題となったおかげで、お客がお客を呼ぶ状態になり店の中は有難い事にほぼ満席の状態が続いていた。
ここまで、繁盛してしまうと他の店舗からの妨害でもありそうなものだが、初日からギルド長と町長がワレ先に並ぶという事態である。
このお店はギルドと繋がりがあるのが明白であるし、教会のシスターまでお店の手伝いに来ているのである。
これを、下手に妨害をしたりすれば悲惨な目にあうのが想像できる。
その結果――手出しできないお店とお店を営業する人間ならば容易く理解する事ができた。
そのおかげもあり、トラブルもほぼ無いままの状態の盛況なまま、一週間ほど営業を続けることができた。
今日は、お店がお休みという事で、件の地下室作りの準備をしている。
[アースウォール]の魔法を利用して、庭の土を掘り込んで行き小川の部分まで通路を掘って行く。
通路は少し角度をつける用にして作っていった。
通路にパイプ状の雨どいを複数設置して、[アースウォール]で雨どいの付近を土壁を強化してから通路にした部分を[アースウォール]の魔法で埋めもどした。
これで地下室の排水問題はなんとかなるな、空気穴に関しては職人の方達にお願いしよう。
地下室を作るために、[アースウォール]で自らを中心に掘り込んで四方を埋め戻した為、四方を壁に囲まれてる。
あっ、出れない。
……と、自分で掘っておいて、自ら閉じ込められる失態を演じたが【転送魔法】で抜け出した。
裏庭には工事担当の人間しか、入れないように柵を作っておいた。
とりあえず、地下室作りの下準備もできたし、ギルドに行ってみるとしよう。
ギルドに移動して、ギルドの募集板を見てみたがウチのお仕事の募集の掲示されていなかった?
ど、どういう事だ?
状況がつかめなかった俺は、案内のお姉さんにギルド長を呼び出してもらった。
受付のお姉さんに呼び出され、俺の前にギルド長が歩いてきた。
「やぁ、なんのようだい?」
……と、呼出しをされる心当たりがないような感じにギルド長が話しかけてきた。
「ウチの仕事募集の張り紙が貼られてないけど?」
「それなら、4日目で募集打ち切ったよ」
「ふぇ?」
「高給与で飯付きの人気店とくれば、働き手は山のように来るだろう」
「高給与って、いくらに設定したんですか?
ギルド長を信じて、お任せにしたけど……怖いなぁ」
「ハハッ!!
一般のお店より、ちょっと色をつけた程度さ」
「なら、いいですけど。
それはそうと、裏庭の地下室作りの下準備ができたんで、明日から仕事に入ってもらっていいですよ。
地下の空洞部は[アースウォール]の魔法を利用して、すでに掘ってありますんで」
「君、本当に商人か?
いや、もうなんだろうなぁ。君を商人の範疇に入れとくと、コッチが頭痛くなるよ」
「マジックバッグ【アイテムボックス】に、積み上げた土は放り込んでいますし……。
穴掘るのは、自分の使える魔法頼りで楽に済みましたし。[アースウォール]の特徴で魔力込めれば込めるほど土壁を強化する特性を使えば壁も頑丈にできましたからね。
こんなの日曜大工の範疇ですよ。
あっ、最後の仕上げの天井と壁は魔法で仕上げした方がいいのかな」
……と、言ったらギルド長に呆れられた。
「せっかく雇ったんだし、メンバーに仕事させてやれよ」と、ギルド長が言った。
「ああ、そうですよね。
明日から、作業をよろしくお願いします。
明日はオープンの2時間前の8時に、集合でお願いしますね。
仕事の説明があるんで……」
「好きに加工していいとはいったが、本当にやりたい放題だな」と言って、ギルド長が呆れていた。
「飲食店ですし、冷蔵室が作れたら便利なんですよ。
スペースの空きがないんで地下に作るんですけどね。
そしたら、明日からお願いしますね」と言って、ギルドを後にした。
お店に帰ると、エミリーが俺が帰宅するのを店前で待っていた。
「どうしたんだい? 今日は店休日だよ」
「この前に言ってた、カーテン作りが終わったんで取りに来てもらえませんか?」
「ああ、ほんと?
ありがとう。 夜中に部屋の灯りが点いてるのに、部屋が覗かれて少しヤナ感じだったから助かるよ」
「カーテンの取り付けに幾つか必要なものあるんで、家具屋に寄って貰っていいですか?」
「いいよ、いいよ。
後、子供達の昼の食事ハンバーガーばかりだと、栄養が偏ると思うから二階にキッチン作りたいんだけど。
水とかは、どうすればいいのかな」と、聞いてみた。
「水は一階から桶で運べば……」と、エミリーさんが言った。
「子供達も大変だろうし、それは無しの方向でお願いします」
「それなら――水を出す魔道具がありますよ」
「また、魔道具屋に行かなきゃな。
あと、これを女性に聞いていいのか悩むんだけど、この世界ってお風呂ってないの?」
「お風呂というと?」
「ああ、湯浴みとかはしないのかなって」
「エミリーさんは、孤児院で水浴びしてたし」と言ったら、エミリーが赤くなった。
「湯浴みをできるのは、貴族くらいのものですよ」
「そっかぁ、お風呂に入りたかったんでね。
魔法で綺麗にしてもなんか物足りなくてさ……。
そうだ!! 貴族って、どうやって風呂沸かしてるんだろ?」
「そうですね。
火の魔道具や魔法使いの魔法で、浴場のお湯を沸かしてるみたいですね」と、エミリーが答えた。
「んー。それならなんとかなりそうだよね。
途中、金物屋によってもいいかな?」
「なんか、思いついた感じですね」
五右衛門風呂なら――今の私の知識でも、割と簡単に再現できそうだ。
露天風呂っぽく作ってみるかな。地面に石タイルを引き、その上部に風呂を温める石窯を作る。
その上に人間が入る桶を作って、床の部分を木で作った踏み台をを桶の中に沈めておく。
湯船の入り口は、木で金属部分をカバーすることにしよう、金属部に触れて火傷したら拙いしな。
コレで一つ、楽しみができた。
「その前に、エミリーさん。お昼は食べた?
食べてないなら、自分が支払いしますんで一緒に食事に行きません?」
頭を動かすためにも食事は取っておこう。
「食べてないですよ」
「それなら良かった」
この間、行った食堂に行き食事を済ませて、魔道具屋で二階のキッチン用に水を出す魔道具を購入した。
次に金物屋で人が入れるサイズの、特注の金属の桶をオーダーすることになった。
金属の桶は、一ヶ月後の完成予定と言われた。
これは無駄遣いではない――必要経費である。
そして最後に、家具屋でエミリーの希望の商品を手に入れ。
それとは別途に、湯船に沈める木製の床敷き(すのこ)には、サイズの指定と重りをつけて沈みやすいように製作の依頼をかけた。
あと湯船の入り口用の木製のカバーの製作を依頼した。
石窯に関しては最悪の場合は自分で作ろう。
よし、あとは教会からカーテンを持ってくるだけだ。
「今日は、購入するものも決まってたので、買い物もサクサクと進みましたね」
「そうですね」
家具屋から教会は近いので、すぐ着いた。
「一度、孤児院に来ていただけますか?」と、エミリーさんから問われた。
その問いに対して、「わかりました」と即答した。
二人は孤児院の中に入り、誰かの個室であろう部屋に入った。
女性特有の部屋の雰囲気が出ていて、俺はあたりを見回した。
「あの、ハジメさん恥ずかしいので、部屋を見回すのを止めて下さい」
「あっ、すいません」
「いえ、いいですよ。
あのテーブルに乗ってる、カーテンを持ってもらえますか?」
「これですか?」
カーテンを手に持った。
「それが今回作ったカーテンです。使ってください」
「あぁ、ありがとう」
そのままマジックバッグ【アイテムボックス】に収納した。
「本当に、便利ですねマジックバッグ」
「そしたら、カーテンの取り付けは自分やっておきますんで大丈夫ですよ。
今から、お店まで戻ってると夜遅くなっちゃいますし」
「そうですか……」と言って、エミリーは何故か残念そうにしていた。
「カーテンを作ってくれてありがとう。
大事に使わせてもらうよ」
「はい!! また明日、よろしくお願いしますね」と、エミリーが言って来たので。
「こちらこそ、よろしく」と言って、孤児院を出た。
そのあと【転送魔法】でお店(自宅)へ帰宅して、二階の部屋にカーテンを取付けた。
これで夜中でも外を気にせず、部屋内で色々とやれるようになった。
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