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未定

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学園について教室に入るなり
それまで楽しそうに話していた
クラスメイトの人たちが一斉に私を見て黙った。

遠巻きに話しかけようとしてくれるけど
何故だかいつも私のところには誰もこない。

それは学園に入った頃がずっとそうだった。

はじめの頃は何人か男女のクラスメイトたちが私に声をかけてくれてたりしてたけどいつのまにか誰も来なくなってしまったのだ。

私はたくさんの視線に耐えながら
席に着こうとした。

するとガラッと反対の扉が開いて
皆がそちらに目を向けると
そこにはアインス様がいました。

彼は私を見るなりこちらによってきて

「シェニー、もう大「大丈夫ですわ。」

彼の顔をまだ見るのが怖くて
私はそっぽを向きアインス様の言葉を
遮って伝えた後すぐに席についた。

周りが少しどよめいた。

え、アインス様今自らシェニー様に声かけました!?

でもシェニー様アインス様の顔も見ずに
立ち去りましたよ!?

どうなってるの!?

と口々に言うが直接聞いてこないことに
ほっとして私は授業の準備をした。

アインス様が私を見ているなんて
気づかずに。


授業が始まり先生が教科書を片手に
黒板に今日の授業内容を書いていた。


一週間の間遅れをとらないようにと
専属家庭教師を雇ってたお陰で
今聞いてる授業はすでに予習ずみ。


ぼーっと外を眺めていると
ころん。と隣の席の男の子が
ペンを落とした。

そのペンは私の机の下に落ちてしまう。

私は何のためらいもなくそれをもつと
彼はビクッと怯えたようにして

「シェ、シェニー様。申し訳ございません。」

怯える彼にそんなに怯えなくてもと
内心思うのだけど

「そんなこと気にしないで。はい。どうぞ。」

と彼の右手にしっかりとペンを持たせ
ニコッと笑う。

その瞬間彼はブワッと顔から耳まで
赤くしたかと思うと慌てて
すみませんでした!というと
あからさまに私との距離を置いた。

隣の席だからそこまで離れられないけどね。

ちょっとムッとはしたけど
対して気にもせず
またぼーっと外を眺めた。


私はこれからどうすればいいんだろう。

国の歴史を教えている先生の声は
耳心地のいい声でスラスラと教科書を
読むものだから頭がボーっとして
なにも考えられなくなった。


授業を終わらせる鐘がなり
次の授業の準備をした。

いつもならアインス様の元に行き
アインス様にさっきの授業は聞いていましたか?など小言を言いにいくのだけど
もう諦めると決心したんがらと
彼の元にいくのをやめそのまま
次の鐘がなるまでまたひたすら外を眺めた。
鐘がなって別の先生がきて授業が始まる。
そのまま時間は過ぎていって
あっという間にお昼の時間。

お昼もいつも真っ先にアインス様の元に向かう。
でもいつも私より先にサラさんのところに行くのでいつからか二人を探すのが日課になっていた。

でもそれも今日からしない。

毎日彼を追いかけてお昼はいつも時間がなかった。
見つけた頃には2人は食べ終わっていて
仲のいい2人を見ながら食べるランチは
味なんてしなかった。

さてと、カバンから自分のお弁当を
取り出すと周りが騒ぎだした。

気になるけどどうせ私のことで噂してるのだから
気にせず蓋を開けて一口口に含んだ。


あ、今日は味がする。


なんて思っていたらひとりの生徒が
恐る恐る私に声をかけてきた。

「あのシェニー様?お昼はアインス様のところに行かなくて大丈夫ですの?」

やっぱりきたか。と内心思いつつも

「お昼は自由にするって決めましたの」

またニコって返すと周りがわぁって
いう声がしたとともに
別の生徒が

「じゃ、じゃあ私たちと一緒にどうでしょうか?」

私も私も、俺も僕も。

といつのまにか沢山のひとが
私の机を囲んでいた。


え、え?と戸惑っていると私の隣に
座った女子生徒が

「実は前々からシェニー様とはお話してみたかったんです。」

と目をキラキラさせていうものだから
あまりに驚いて

シェニーってみんなから嫌われて
いたんじゃなかったっけ??

あっけにとられていると
私の両隣は一瞬でうまり
それでも私と一緒に食べたいというひとは少しでも近くにと机を寄せて
みんなで食べることになったのだ。


昔教室でみんなで食べてた
お昼休みを思い出した。

「私は皆さんからその、えっと、」

気になって隣の子に聞いてみると

「いつもアインス様のところに行かれるので声をかけるタイミングがなかったんです。」

「みんなシェニー様とお話したいと思っていましたわ。」

と言われてたしかに休み時間のたびに
アインス様のとこに行ってたわ。

「わ、私そんなお喋り得意じゃありませんわ。」

と少し照れてしまった。
それをみて皆さんは大丈夫です!と言いさらに機嫌が良くなり心がとても暖かくなった。

「それにシェニー様に話しかけようものならいつもアインス様が怖い顔で睨むものだから怖くなって、、」

とひとりのクラスメイトが言う。
怖い顔?睨む?なぜ?

一瞬何故?と浮かんだけど
すぐにああ、私に対しての嫌がらせなんだと思って落ち込んだ。
そこまで私はアインス様に嫌われていたのかしら。

「ごめんなさい。これからはここで食べますのでいつでも、その、、、ご一緒に食べましょう」

自分で言ったのに恥ずかしくなって最後まで言う頃には声は小さくなっていた。

そんな私を見たみなさんはもちろん!
と声を揃えて私を優しく出迎えてくれたのだった。


その日の昼食は信じられないほど
楽しくて美味しくて
この学園に来てはじめて幸せな時間を過ごした。

お昼も食べ終わり皆さん次の授業の準備のため後を片していると
ガラッと扉を開く音がして振り返ると
アインス様とサラさんが教室に入ってきた。

いつもならまだ中庭かどこかで過ごして
時間ギリギリになるまでこないのに。
それもいつもはお一人で戻るのに
今日はサラさんも一緒にいる。

  やだ、アインス様シェニー様がいるのにサラさんと一緒にいるわ。

サラさんてなんて図々しいの。

アインス様どうして?

2人を見た周りがざわざわと騒ぎだしていた。

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