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第四章 心変わりは人の世の常

第四話☆

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 真生の部屋のモニター画面の中では、小難しい深夜のニュースが流れている。
 真っ暗な部屋の中を照らす灯りは、パソコンのブルーライトのみだ。
 マリアと真生はブルーライトに照らされながら、激しく身体を重ね合わせていた。
 
 
「あ………きょう…………ごしゅじんさま、はげしい…………」
「…………ごめんねマリア。辛かったらやめるから…………」
 
 
 玄関先で乱暴に抱いた罪滅ぼしではないが、真生はマリアの身体を丁寧に手で探っていた。
 何度も何度も指先での優しい愛撫を繰り返し、感じる場所をしつこく弄る。
 マリアはその都度に身体を震わせて、性器から愛液を溢れさせた。
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、と指を動かす度に、体液が飛び散る音が響き渡る。
 その音でマリアの身体がやっと、何時もと同じくらいのふやけた事が解った。
 白いシーツをぎゅっと握り締める指先が、時折小刻みに震える。マリアは快楽で涙を流しながら、甘ったるい声で囁いた。
 
 
「このからだ…………ごしゅじんさまのものだから………こわれるまで、してもいいです…………。
わたし、ごしゅじんさまになら、こわされたってかまわないから…………。
だから…………やめないで、くださ………」
 
 
 熱病に浮かされた様に囁くマリアの唇を、真生は自分の唇で塞ぐ。
 この瞬間に真生は心の底から『愛している』と囁いてしまいたくなった。けれどその言葉を決して口にしない様に、心を懸命に殺し続ける。
 真生は愛しているという言葉を全て、重ね合わせる唇に詰め込んだ。
 
 
「あっ、あっ、あっ、ごしゅじんさま………いく……………!!」
 
 
 マリアの内壁がきつく真生の指を締め付け、小刻みにひくひくと痙攣を繰り返す。
 身体を仰け反らせてハァハァと息を乱すマリアを見ながら、真生は絶頂を迎えているんだと感じた。
 真生はグチャグチャに濡れた手の儘で、マリアの太腿を開く。脚を肩で押える様に覆い被さりながら、ゆっくりとマリアの中に陰茎を捩じ込む。
 その時、真生の部屋のテレビのモニターから、ニュースキャスターの緊迫した声が響いた。
 
 
『東京都渋谷区にて、三人の男女の遺体が発見されました。三人の肉体の損傷は激しく、身元が解らない状態になっています』
 
 
 真生は濡れた肉体を繋げたまま、テレビモニターの方を見る。その場所はさっき迄、マリアと一緒にいた通りだった。
 自分のよく知っている土地の映像が流れた瞬間に、事件が身近に感じられる。
 巻き込まれるような事が無くて良かったと思いながら、騒がしく流れるニュースから視線を逸らし、自分の下にいるマリアを見つめる。
 マリアは震えながら、真生が腰を動かす事を待ち望んでいるようだった。
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