7 / 18
第2章
7.魔力の大食漢
しおりを挟む
『クロエ、あなたは私の自慢の娘よ』
青い髪の美しい女性が、クロエを頭を撫でながら優しく微笑んでいる。
形の良い唇からは紅い血が流れている。
『強く、気高く生きなさい……それが、私の唯一の望みです』
そして、ゆっくりとその瞳を閉じてしまう。
そこでクロエは目を覚ます。
頬に伝った一筋の涙を拭い、寮のベッドから起き上がる。
毎日のように見る、悲しい夢。
顔を洗い、学区園の制服に着替え、鏡の前で櫛で優しく髪を梳かす。
夢の中で母が撫でてくれた、自分の体の中で一番自慢の髪を。
丁寧な宝物を触るかのように、丁寧に梳かしていく。
そうして立ち上がり、部屋の入り口へと向かうのだ。
「行って参ります、お母様、お父様」
玄関に飾っている、まだ幼い自分と若き父と母を描いた肖像画に挨拶をし、そっと部屋を出た。
* * *
女子寮を出てクロエが学園の廊下を歩いていると、皆自然と彼女に道を開けていく。
一角獣もフェンリルもキョンシーも、彼女の凛とした姿勢と表情に気押され、友人同士楽しく始業開始までの朝の時間の会話をしているのが止まってしまう。
教室までの真っ直ぐの廊下を歩いていると、すっと一人の青年がクロエの前に立った。
「おはようございます、クロエさん」
レヴィンである。
エルフである彼は、特徴的な長く尖った耳に、眼鏡をかけており、柔和な笑みを向けてきた。
「おはようございます。レヴィンさん。昨日は学園の案内をしていただいて助かりました」
「はは、広いから覚えるのも一苦労ですよね」
また何かわからないことがあればいつでも聞いてください、と優しく言い、彼はそっとクロエの横に並んで教室へと歩き出した。
同じ授業を受けるため同じ教室に向かうのだが、動作がスマートで優雅だ。
「ありがとう。今日の授業のことだけどーーきゃっ!」
クロエが隣のレヴィンに話しかけようとした途端、目の前に転がっていたものに足を引っ掛けて驚きの声をあげる。
「大丈夫ですか」
「ええ……これは…?」
クロエがつまずきそうになったのは、石ころや段差ではなく、倒れている生徒だったのだ。
這いつくばって震えている者、行き倒れている者、体操座りでうずくまっている者と、三人ほど違う種族の悪魔たちが、廊下に倒れているのだ。
敵襲か、と異常事態にクロエが気を張った時、隣のレヴィンの盛大なため息が聞こえた。
「やれやれまたですか。ローレン、出てきなさい」
レヴィンが慣れた調子でそう言うと、
「はあい」
気の抜けた声と共に、天井裏に隠れていたローレンがふわふわと浮遊しながら降りてきた。
妖精族の彼は、歩くよりもいつも空中を飛んでいる方が楽らしい。
「また勝手に『食べた』んですか?」
「ごめんねぇ、寝坊しちゃって朝ごはん抜きだったからさ…」
「本人の同意なく魔力を吸い取っちゃダメだって言ってるでしょう!」
真面目なレヴィンにガミガミと怒られ、ローレンは唇を尖らせてしょんぼりしている。
「それにしてもレヴィン、抜け駆けずるいんだ!
クロエちゃんと登校するなんて。 おはよう、クロエちゃん!」
「おはようございます」
「抜け駆けとかじゃないですよ、昨日学校案内を頼まれたので……」
無邪気に挨拶をするローレンに返事をするクロエと、少し気恥ずかしそうに頬をかくレヴィン。
魔王令嬢というだけでなく、見目麗しいクロエと連れ立って歩いていたら、目立つのは仕方がないだろう。浮き足だった噂を囁かれてしまうかもしれない。
「勝手に『食べた』、というのはどういうことですの?」
レヴィンの言葉の意味がわからず、クロエが問い返す。
「ああ、ローレンはピクシーなので、他人の魔力を吸い取ることができるんですよ。
口から食事を取る代わりに、魔力を吸うことでお腹を満たすんです」
「そうそう。毎食、魔法石の魔力を食べてるんだけど、あんまりおいしくないし、量が少ないんだよねぇ」
ピクシーは、妖精族の中でも随一の魔性の悪魔である。
可愛らしいルックスで他人をたぶらかし、相手が心を許したところ魔力を吸い尽くし、再起不能にするという恐ろしい魔物だ。
人間たちには、美しい女性の姿をしたピクシーに骨抜きにされてしまわないように、と教訓や童話が語り継がれている。
ローレンは男だが、翡翠色の髪と同じ色の大きな目、少女と見間違えるほどの可愛らしい見た目なのだ。
「魔法石には、数日戦闘しても大丈夫なほどの魔力が込められているはずですが」
この学園、ヴィンスガーデン・アカデミーの近くには『黒曜石の洞窟』と呼ばれる、薄暗く大きな洞穴があり、魔力のこもった地脈で取れる魔法石は、良質かつ大量の魔力が込められている。
それが、一食分の魔力にもならないというのは驚きである。
「ローレンは、魔力の大食漢なんですよ」
「そうそう。だからお腹が空いたら、通りすがりの人たちからちょーっとだけ魔力の味見をさせてもらうんだよねぇ」
彼の華奢な体からは想像できないが、魔力の吸収が人一倍多く必要らしい。
魔力を勝手に吸い取られ、廊下に倒れ、しゃがみ込んでいるクラスメイトたちは、保健室担当のゾンビナースに運ばれていった。
「さ、授業始まるよ! 教室行こう、レヴィン、クロエちゃん」
誰が見てもトラブルメーカーだというのに、ローランは全く気にしてないといった様子で、可愛らしい笑顔を浮かべ教室へと向かった。
青い髪の美しい女性が、クロエを頭を撫でながら優しく微笑んでいる。
形の良い唇からは紅い血が流れている。
『強く、気高く生きなさい……それが、私の唯一の望みです』
そして、ゆっくりとその瞳を閉じてしまう。
そこでクロエは目を覚ます。
頬に伝った一筋の涙を拭い、寮のベッドから起き上がる。
毎日のように見る、悲しい夢。
顔を洗い、学区園の制服に着替え、鏡の前で櫛で優しく髪を梳かす。
夢の中で母が撫でてくれた、自分の体の中で一番自慢の髪を。
丁寧な宝物を触るかのように、丁寧に梳かしていく。
そうして立ち上がり、部屋の入り口へと向かうのだ。
「行って参ります、お母様、お父様」
玄関に飾っている、まだ幼い自分と若き父と母を描いた肖像画に挨拶をし、そっと部屋を出た。
* * *
女子寮を出てクロエが学園の廊下を歩いていると、皆自然と彼女に道を開けていく。
一角獣もフェンリルもキョンシーも、彼女の凛とした姿勢と表情に気押され、友人同士楽しく始業開始までの朝の時間の会話をしているのが止まってしまう。
教室までの真っ直ぐの廊下を歩いていると、すっと一人の青年がクロエの前に立った。
「おはようございます、クロエさん」
レヴィンである。
エルフである彼は、特徴的な長く尖った耳に、眼鏡をかけており、柔和な笑みを向けてきた。
「おはようございます。レヴィンさん。昨日は学園の案内をしていただいて助かりました」
「はは、広いから覚えるのも一苦労ですよね」
また何かわからないことがあればいつでも聞いてください、と優しく言い、彼はそっとクロエの横に並んで教室へと歩き出した。
同じ授業を受けるため同じ教室に向かうのだが、動作がスマートで優雅だ。
「ありがとう。今日の授業のことだけどーーきゃっ!」
クロエが隣のレヴィンに話しかけようとした途端、目の前に転がっていたものに足を引っ掛けて驚きの声をあげる。
「大丈夫ですか」
「ええ……これは…?」
クロエがつまずきそうになったのは、石ころや段差ではなく、倒れている生徒だったのだ。
這いつくばって震えている者、行き倒れている者、体操座りでうずくまっている者と、三人ほど違う種族の悪魔たちが、廊下に倒れているのだ。
敵襲か、と異常事態にクロエが気を張った時、隣のレヴィンの盛大なため息が聞こえた。
「やれやれまたですか。ローレン、出てきなさい」
レヴィンが慣れた調子でそう言うと、
「はあい」
気の抜けた声と共に、天井裏に隠れていたローレンがふわふわと浮遊しながら降りてきた。
妖精族の彼は、歩くよりもいつも空中を飛んでいる方が楽らしい。
「また勝手に『食べた』んですか?」
「ごめんねぇ、寝坊しちゃって朝ごはん抜きだったからさ…」
「本人の同意なく魔力を吸い取っちゃダメだって言ってるでしょう!」
真面目なレヴィンにガミガミと怒られ、ローレンは唇を尖らせてしょんぼりしている。
「それにしてもレヴィン、抜け駆けずるいんだ!
クロエちゃんと登校するなんて。 おはよう、クロエちゃん!」
「おはようございます」
「抜け駆けとかじゃないですよ、昨日学校案内を頼まれたので……」
無邪気に挨拶をするローレンに返事をするクロエと、少し気恥ずかしそうに頬をかくレヴィン。
魔王令嬢というだけでなく、見目麗しいクロエと連れ立って歩いていたら、目立つのは仕方がないだろう。浮き足だった噂を囁かれてしまうかもしれない。
「勝手に『食べた』、というのはどういうことですの?」
レヴィンの言葉の意味がわからず、クロエが問い返す。
「ああ、ローレンはピクシーなので、他人の魔力を吸い取ることができるんですよ。
口から食事を取る代わりに、魔力を吸うことでお腹を満たすんです」
「そうそう。毎食、魔法石の魔力を食べてるんだけど、あんまりおいしくないし、量が少ないんだよねぇ」
ピクシーは、妖精族の中でも随一の魔性の悪魔である。
可愛らしいルックスで他人をたぶらかし、相手が心を許したところ魔力を吸い尽くし、再起不能にするという恐ろしい魔物だ。
人間たちには、美しい女性の姿をしたピクシーに骨抜きにされてしまわないように、と教訓や童話が語り継がれている。
ローレンは男だが、翡翠色の髪と同じ色の大きな目、少女と見間違えるほどの可愛らしい見た目なのだ。
「魔法石には、数日戦闘しても大丈夫なほどの魔力が込められているはずですが」
この学園、ヴィンスガーデン・アカデミーの近くには『黒曜石の洞窟』と呼ばれる、薄暗く大きな洞穴があり、魔力のこもった地脈で取れる魔法石は、良質かつ大量の魔力が込められている。
それが、一食分の魔力にもならないというのは驚きである。
「ローレンは、魔力の大食漢なんですよ」
「そうそう。だからお腹が空いたら、通りすがりの人たちからちょーっとだけ魔力の味見をさせてもらうんだよねぇ」
彼の華奢な体からは想像できないが、魔力の吸収が人一倍多く必要らしい。
魔力を勝手に吸い取られ、廊下に倒れ、しゃがみ込んでいるクラスメイトたちは、保健室担当のゾンビナースに運ばれていった。
「さ、授業始まるよ! 教室行こう、レヴィン、クロエちゃん」
誰が見てもトラブルメーカーだというのに、ローランは全く気にしてないといった様子で、可愛らしい笑顔を浮かべ教室へと向かった。
10
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
rita
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラや攻略不可キャラからも、モテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
悪役令嬢は冷徹な師団長に何故か溺愛される
未知香
恋愛
「運命の出会いがあるのは今後じゃなくて、今じゃないか? お前が俺の顔を気に入っていることはわかったし、この顔を最大限に使ってお前を落とそうと思う」
目の前に居る、黒髪黒目の驚くほど整った顔の男。
冷徹な師団長と噂される彼は、乙女ゲームの攻略対象者だ。
だけど、何故か私には甘いし冷徹じゃないし言葉遣いだって崩れてるし!
大好きだった乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた事に気がついたテレサ。
断罪されるような悪事はする予定はないが、万が一が怖すぎて、攻略対象者には近づかない決意をした。
しかし、決意もむなしく攻略対象者の何故か師団長に溺愛されている。
乙女ゲームの舞台がはじまるのはもうすぐ。無事に学園生活を乗り切れるのか……!
男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました
かたつむり
恋愛
主人公の本条 まつりはある日目覚めたら男女比が40:1の世界に転生してしまっていた。
「日本」とは似てるようで違う世界。なんてったって私の推しキャラが存在してない。生きていけるのか????私。無理じゃね?
周りの溺愛具合にちょっぴり引きつつ、なんだかんだで楽しく過ごしたが、高校に入学するとそこには前世の推しキャラそっくりの男の子。まじかよやったぜ。
※この作品の人物および設定は完全フィクションです
※特に内容に影響が無ければサイレント編集しています。
※一応短編にはしていますがノープランなのでどうなるかわかりません。(2021/8/16 長編に変更しました。)
※処女作ですのでご指摘等頂けると幸いです。
※作者の好みで出来ておりますのでご都合展開しかないと思われます。ご了承下さい。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【完結】悪役令嬢エヴァンジェリンは静かに死にたい
小達出みかん
恋愛
私は、悪役令嬢。ヒロインの代わりに死ぬ役どころ。
エヴァンジェリンはそうわきまえて、冷たい婚約者のどんな扱いにも耐え、死ぬ日のためにもくもくとやるべき事をこなしていた。
しかし、ヒロインを虐めたと濡れ衣を着せられ、「やっていません」と初めて婚約者に歯向かったその日から、物語の歯車が狂いだす。
――ヒロインの身代わりに死ぬ予定の悪役令嬢だったのに、愛されキャラにジョブチェンしちゃったみたい(無自覚)でなかなか死ねない! 幸薄令嬢のお話です。
安心してください、ハピエンです――
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる