60 / 101
第1章 ハッピーライフ
山菜採り
しおりを挟む
「春といえば、山菜がおいしい」
いつも死んでいるラグナルの目が、きらりと輝いた。
「わらびにゼンマイ、ふきのとう……ほろりと苦くて、サクサクのてんぷらが食べたい。今すぐ」
ショコラは思う。
魔王が何かを欲したとき、常ならばその願いは早急に叶えられるのだろう、と。魔界の住人たちは、女神の血肉とエネルギーを与えられた『魔王』を崇拝し、敬愛し、誰よりも何よりも愛しているのだから。
しかし。
「はあ? 急に言われても無理に決まってんだろうがよ。あっちいけよ。邪魔なんだよ」
そう言ってすがりついてくるラグナルをしっしと追い払ったのは、この館の料理人、ヤマトだった。
(対応雑っ!!)
ショコラは思わず、そう思ってしまったのだった。
黒髪黒目、つり目で三白眼なせいか、見た目はかなり怖い上に口も悪い。ショコラは初めて会ったとき、ヤマトの方が魔王だと思ってしまった。
けれどその実態は腕がよく、面倒見のいい親切な料理人だ。得意な料理は、魔界の東大陸に栄えるワ国の料理『ワ食』で、館の晩ごはんはワ食が多かったりする。ラグナルが好きなのだ。
けれどラグナルとヤマトは幼馴染ということもあってか、わりと砕けた仲で、とくにヤマトのラグナルに対する扱い方はかなり雑だった。
ラグナルがあれ作って、これ作ってと言っても、鬱陶しそうにキッチンから追い出す。
しかし結局、その通り作ってくれるのが、ヤマトのいいところだった。
「食ーべーたーいー」
ラグナルはキッチンから追い出されまいと、ヤマトにしがみついていた。
「チッ。うるせーな。じゃあお前、山で取ってこいよ。俺忙しいから」
「山菜採り……」
ラグナルは思いの外妥協案が気に入ったのか、目をキラキラとさせていた。
そばで見守っていたショコラの方を向く。
「ショコラ」
「はい、ご主人様」
ラグナルはピシッと山の方を指す。
「山菜採りに行こう」
こうして、ショコラたちは山へ山菜を採りに行くことになったのだった。
◆
「わ・ら・び!」
「ぜ・ん・ま・い!」
「ふっきのっと」
「「おー!」」
日の当たる穏やかな山道を、ショコラはラグナルと一緒に歩いていた。
その後ろをふわふわと浮遊しながらついてくるのは、いたずらが大好きな妖精ミルティアとメルティアだ。
彼女たちは双子の妖精で、気まぐれに館の住人たちの前に現れる。どうやら館がまだ無人だった頃に住み着いたらしく、今では立派な館の住人だ。顔はそっくりなのだが、ミルは水色の髪、メルは桃色の髪で見分けることができる。羽の色がそれぞれに違うのも特徴だ。
ミルメルはショコラが大好きらしく、楽しそうなことがあるときは、いつもひっついてくる。
「それにしても、今日はいい天気ですねぇ」
山菜をしまうためのバスケットを片手に持ちながら、ショコラはほのぼのと空を見上げた。
ラグナルたちの住む館は山間のエルフの里近くにある。この山というのが、様々な植物を実らせる、素晴らしい大自然なのである。この地域は『魔素』が濃く、ラグナルの体にいい影響を及ぼすことから、ラグナルはこの地を休息地とすることに決めたらしい。
魔素が濃いとモンスターが繁殖しやすくなってしまうのだが、ラグナルは魔王だ。それなりに強い。何が出てきても、対処はできるだろうとみんないうのだが、
「春っていいよね。僕、ぽわぽわしちゃう」
とこのような発言をするので、ショコラは若干、それに関しては疑心暗鬼なのだった。
(ご、ご主人様、いつもぽわぽわしてて、ちょっと頼りないような……)
そう思うショコラなのだった。
「あ、ほら、見て。この辺りがいいんじゃないの」
ラグナルは山道を少し脇にそれた、日当たりの良い斜面にしゃがみ込んだ。
本日は、みんなでお揃いの動きやすい作業服を着ている。
トレッキングシューズに、軍手、ショコラは麦わら帽子をかぶっている。すべてリリィが用意してくれたものだ。
ショコラもラグナルの近くにかがみこみ、ヤマトに貸してもらったポケット図鑑を広げた。
「うーん、春の山菜は、と……」
この山の植生は珍しい。
人間界ではこのように美味しく食せる植物など滅多に見なかったので、ショコラもわくわくしていた。
図鑑を広げて、指でゆっくりと索引を確認していく。
実はショコラは、魔王の館にやってくるまで、文字を読むことができなかった。人間界では亜人と罵られ、勉強を教えてもらえなかったからだ。
それが今では、たどたどしくではあるものの、一続きの文章を書けるまでになっていた。難解な単語以外は、大体の文章も理解ができる。
夜ごはんを食べたあとに、ラグナルと一緒に文字を読む勉強をしているのだ。今は三冊目のワークに取り組んでいる。
「日当たりがいい場所に生えるのは、ぜんまい、わらび、つくし……」
図鑑を眺めるショコラのそばで、ミルとメルがキャッキャと草の上を転げ回っていた。
ラグナルは一心に地面を見つめて山菜を探している。
仕事するときとは大違いの真剣さ、集中力だった。
「うわぁ、かわいい~! こんなにくるくるした植物があるんですねぇ」
ショコラは図鑑に載っていたぜんまいを見て、喜んだ。
「くるくる~!」
「もふもふ~!」
そばにいたミルとメルも、きゃっきゃとはしゃぐ。
ショコラは自然にある草や、花や、木や、生き物を観察することが大好きだった。去年の秋には夢中でドングリを拾い、足を滑らせて気絶してしまうという、苦い思い出もあるので、最近はかなり気をつけている。
ショコラはまるで子どものように目を輝かせ、図鑑を夢中でめくった。
「あ、見つけた」
ラグナルの嬉しそうな声で顔を上げる。
「ショコラ、見て」
ラグナルはくるくると芽を巻いたゼンマイを指差して、珍しく興奮したように言った。
「美味しそう」
その姿は、魔王とは思えない。少年そのものである。
いや、見た目は少年なのだが……。
ショコラもそこに近づいて、目を輝かせた。
「本当です! くるくるでふわふわしてます!」
図鑑の通り、幼葉を渦巻状に巻いた小さな植物が土から芽を出していた。幼葉は綿状の繊維で覆われ、ふわふわとしている。
「ショコラ、ゼンマイは、どんな状態のものが美味しいの?」
ラグナルはショコラにそう問うた。
「えーっとですね」
ショコラは図鑑をたどたどしく読み上げた。
──美味しく食べられるゼンマイは、茎が太く、赤っぽいもの。また綿毛がしっかりと残っていて、葉が広がっていないものが良い。
「だそうです!」
「なるほど。じゃあこれはぴったりだね」
ラグナルが見つけたゼンマイは、ちょうどそれらの条件を満たしていた。
これなら美味しく調理できそうだ。
「ラグ様、こっちにもあるよ」
「いーっぱいあるよ」
ミルとメルがそう言ってはしゃいだ。
ショコラは図鑑のゼンマイのページを見た。
ゼンマイは一箇所見つけると近くに株があることが多いらしい。
「これは大量収穫の予感……!」
ショコラはしっぽをぶんぶんと振り回して、ゼンマイの収穫に勤しんだ。
いつも死んでいるラグナルの目が、きらりと輝いた。
「わらびにゼンマイ、ふきのとう……ほろりと苦くて、サクサクのてんぷらが食べたい。今すぐ」
ショコラは思う。
魔王が何かを欲したとき、常ならばその願いは早急に叶えられるのだろう、と。魔界の住人たちは、女神の血肉とエネルギーを与えられた『魔王』を崇拝し、敬愛し、誰よりも何よりも愛しているのだから。
しかし。
「はあ? 急に言われても無理に決まってんだろうがよ。あっちいけよ。邪魔なんだよ」
そう言ってすがりついてくるラグナルをしっしと追い払ったのは、この館の料理人、ヤマトだった。
(対応雑っ!!)
ショコラは思わず、そう思ってしまったのだった。
黒髪黒目、つり目で三白眼なせいか、見た目はかなり怖い上に口も悪い。ショコラは初めて会ったとき、ヤマトの方が魔王だと思ってしまった。
けれどその実態は腕がよく、面倒見のいい親切な料理人だ。得意な料理は、魔界の東大陸に栄えるワ国の料理『ワ食』で、館の晩ごはんはワ食が多かったりする。ラグナルが好きなのだ。
けれどラグナルとヤマトは幼馴染ということもあってか、わりと砕けた仲で、とくにヤマトのラグナルに対する扱い方はかなり雑だった。
ラグナルがあれ作って、これ作ってと言っても、鬱陶しそうにキッチンから追い出す。
しかし結局、その通り作ってくれるのが、ヤマトのいいところだった。
「食ーべーたーいー」
ラグナルはキッチンから追い出されまいと、ヤマトにしがみついていた。
「チッ。うるせーな。じゃあお前、山で取ってこいよ。俺忙しいから」
「山菜採り……」
ラグナルは思いの外妥協案が気に入ったのか、目をキラキラとさせていた。
そばで見守っていたショコラの方を向く。
「ショコラ」
「はい、ご主人様」
ラグナルはピシッと山の方を指す。
「山菜採りに行こう」
こうして、ショコラたちは山へ山菜を採りに行くことになったのだった。
◆
「わ・ら・び!」
「ぜ・ん・ま・い!」
「ふっきのっと」
「「おー!」」
日の当たる穏やかな山道を、ショコラはラグナルと一緒に歩いていた。
その後ろをふわふわと浮遊しながらついてくるのは、いたずらが大好きな妖精ミルティアとメルティアだ。
彼女たちは双子の妖精で、気まぐれに館の住人たちの前に現れる。どうやら館がまだ無人だった頃に住み着いたらしく、今では立派な館の住人だ。顔はそっくりなのだが、ミルは水色の髪、メルは桃色の髪で見分けることができる。羽の色がそれぞれに違うのも特徴だ。
ミルメルはショコラが大好きらしく、楽しそうなことがあるときは、いつもひっついてくる。
「それにしても、今日はいい天気ですねぇ」
山菜をしまうためのバスケットを片手に持ちながら、ショコラはほのぼのと空を見上げた。
ラグナルたちの住む館は山間のエルフの里近くにある。この山というのが、様々な植物を実らせる、素晴らしい大自然なのである。この地域は『魔素』が濃く、ラグナルの体にいい影響を及ぼすことから、ラグナルはこの地を休息地とすることに決めたらしい。
魔素が濃いとモンスターが繁殖しやすくなってしまうのだが、ラグナルは魔王だ。それなりに強い。何が出てきても、対処はできるだろうとみんないうのだが、
「春っていいよね。僕、ぽわぽわしちゃう」
とこのような発言をするので、ショコラは若干、それに関しては疑心暗鬼なのだった。
(ご、ご主人様、いつもぽわぽわしてて、ちょっと頼りないような……)
そう思うショコラなのだった。
「あ、ほら、見て。この辺りがいいんじゃないの」
ラグナルは山道を少し脇にそれた、日当たりの良い斜面にしゃがみ込んだ。
本日は、みんなでお揃いの動きやすい作業服を着ている。
トレッキングシューズに、軍手、ショコラは麦わら帽子をかぶっている。すべてリリィが用意してくれたものだ。
ショコラもラグナルの近くにかがみこみ、ヤマトに貸してもらったポケット図鑑を広げた。
「うーん、春の山菜は、と……」
この山の植生は珍しい。
人間界ではこのように美味しく食せる植物など滅多に見なかったので、ショコラもわくわくしていた。
図鑑を広げて、指でゆっくりと索引を確認していく。
実はショコラは、魔王の館にやってくるまで、文字を読むことができなかった。人間界では亜人と罵られ、勉強を教えてもらえなかったからだ。
それが今では、たどたどしくではあるものの、一続きの文章を書けるまでになっていた。難解な単語以外は、大体の文章も理解ができる。
夜ごはんを食べたあとに、ラグナルと一緒に文字を読む勉強をしているのだ。今は三冊目のワークに取り組んでいる。
「日当たりがいい場所に生えるのは、ぜんまい、わらび、つくし……」
図鑑を眺めるショコラのそばで、ミルとメルがキャッキャと草の上を転げ回っていた。
ラグナルは一心に地面を見つめて山菜を探している。
仕事するときとは大違いの真剣さ、集中力だった。
「うわぁ、かわいい~! こんなにくるくるした植物があるんですねぇ」
ショコラは図鑑に載っていたぜんまいを見て、喜んだ。
「くるくる~!」
「もふもふ~!」
そばにいたミルとメルも、きゃっきゃとはしゃぐ。
ショコラは自然にある草や、花や、木や、生き物を観察することが大好きだった。去年の秋には夢中でドングリを拾い、足を滑らせて気絶してしまうという、苦い思い出もあるので、最近はかなり気をつけている。
ショコラはまるで子どものように目を輝かせ、図鑑を夢中でめくった。
「あ、見つけた」
ラグナルの嬉しそうな声で顔を上げる。
「ショコラ、見て」
ラグナルはくるくると芽を巻いたゼンマイを指差して、珍しく興奮したように言った。
「美味しそう」
その姿は、魔王とは思えない。少年そのものである。
いや、見た目は少年なのだが……。
ショコラもそこに近づいて、目を輝かせた。
「本当です! くるくるでふわふわしてます!」
図鑑の通り、幼葉を渦巻状に巻いた小さな植物が土から芽を出していた。幼葉は綿状の繊維で覆われ、ふわふわとしている。
「ショコラ、ゼンマイは、どんな状態のものが美味しいの?」
ラグナルはショコラにそう問うた。
「えーっとですね」
ショコラは図鑑をたどたどしく読み上げた。
──美味しく食べられるゼンマイは、茎が太く、赤っぽいもの。また綿毛がしっかりと残っていて、葉が広がっていないものが良い。
「だそうです!」
「なるほど。じゃあこれはぴったりだね」
ラグナルが見つけたゼンマイは、ちょうどそれらの条件を満たしていた。
これなら美味しく調理できそうだ。
「ラグ様、こっちにもあるよ」
「いーっぱいあるよ」
ミルとメルがそう言ってはしゃいだ。
ショコラは図鑑のゼンマイのページを見た。
ゼンマイは一箇所見つけると近くに株があることが多いらしい。
「これは大量収穫の予感……!」
ショコラはしっぽをぶんぶんと振り回して、ゼンマイの収穫に勤しんだ。
0
お気に入りに追加
1,140
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
二度目の人生は異世界で溺愛されています
ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。
ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。
加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。
おまけに女性が少ない世界のため
夫をたくさん持つことになりー……
周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。
【書籍化決定】断罪後の悪役令嬢に転生したので家事に精を出します。え、野獣に嫁がされたのに魔法が解けるんですか?
氷雨そら
恋愛
皆さまの応援のおかげで、書籍化決定しました!
気がつくと怪しげな洋館の前にいた。後ろから私を乱暴に押してくるのは、攻略対象キャラクターの兄だった。そこで私は理解する。ここは乙女ゲームの世界で、私は断罪後の悪役令嬢なのだと、
「お前との婚約は破棄する!」というお約束台詞が聞けなかったのは残念だったけれど、このゲームを私がプレイしていた理由は多彩な悪役令嬢エンディングに惚れ込んだから。
しかも、この洋館はたぶんまだ見ぬプレミアム裏ルートのものだ。
なぜか、新たな婚約相手は現れないが、汚れた洋館をカリスマ家政婦として働いていた経験を生かしてぴかぴかにしていく。
そして、数日後私の目の前に現れたのはモフモフの野獣。そこは「野獣公爵断罪エンド!」だった。理想のモフモフとともに、断罪後の悪役令嬢は幸せになります!
✳︎ 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
行き遅れにされた女騎士団長はやんごとなきお方に愛される
めもぐあい
恋愛
「ババアは、早く辞めたらいいのにな。辞めれる要素がないから無理か? ギャハハ」
ーーおーい。しっかり本人に聞こえてますからねー。今度の遠征の時、覚えてろよ!!
テレーズ・リヴィエ、31歳。騎士団の第4師団長で、テイム担当の魔物の騎士。
『テレーズを陰日向になって守る会』なる組織を、他の師団長達が作っていたらしく、お陰で恋愛経験0。
新人訓練に潜入していた、王弟のマクシムに外堀を埋められ、いつの間にか女性騎士団の団長に祭り上げられ、マクシムとは公認の仲に。
アラサー女騎士が、いつの間にかやんごとなきお方に愛されている話。
【完結】番が見つかった恋人に今日も溺愛されてますっ…何故っ!?
ハリエニシダ・レン
恋愛
大好きな恋人に番が見つかった。
当然のごとく別れて、彼は私の事など綺麗さっぱり忘れて番といちゃいちゃ幸せに暮らし始める……
と思っていたのに…!??
狼獣人×ウサギ獣人。
※安心のR15仕様。
-----
主人公サイドは切なくないのですが、番サイドがちょっと切なくなりました。予定外!
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる