84 / 102
第四章 選んだ先の未来へ向かいます!
オーシャンビューの露天風呂は最高です!
しおりを挟む
淡々と、正妃の話は続く。
後宮どころか魔界の女性の多くが子供ができにくくなっていると。
「辺境は、まだましなのだけれど、王都に近づけば近づくほど女性の出産率は下がっているわ。魔族は長命種が多いから即人口の低下には繋がっていない。でも……このまま続けば、滅びる種族も出てくるでしょうね」
正妃は苦悶の表情を浮かべた。
そのまま言葉を続ける。
「問題なのは――――出産率が下がっていることについて、多くの魔族が危機感を持っていないことよ」
魔族は長命種。
数十年、子が産まれなくともそれを喫緊の問題と思う者は少ない。
後宮の妃や貴族の妻等、なにがなんでも子をもうけたい者以外が、この問題を重要視することはなかった。
(そう言われれば、日本でも出産率の低下が問題になってずいぶん経つけれど、それを自分自身の問題と思う人は少ないわよね)
子供が産まれなくとも、即自分が困るわけではない。
少子化問題が、いずれは回り回って自分や子孫の不利益になることはわかっていても、それよりも今日明日の生活の方が大切なのである。
そして、魔族の問題は日本よりさらに深刻だ。
日本の少子化の主な原因は、人々の結婚や家庭、出産に対する意識の変化や所得、就労の低迷。要は外的要因で、日本女性は子供を産む能力を持っている。
対して魔族が出産できないのは、純粋に体の問題だった。
産もうとしても産めない魔族女性の苦しみは、想像以上のものだろう。
(だから、あの魔王も、ダンケルを人間界に派遣して治癒魔法の使い手を探したのよね。……まあ、その手段は、絶対許せるものじゃないけれど)
人間世界に戦争を起こし現れた治癒魔法の使い手を攫おうとした魔王。
例えどんな理由があろうとも、その暴挙を許せるはずもない。
しかも、結果、連れてきたのは治癒魔法を使えない暖なのだ。
(これで、魔族女性の子を産めない原因が私なんかの手も足も出ない伝染病や難病だったらどうするつもりなの? 被害ばかりが拡大して、なんの益もない結果になったのよ!)
自分に癒しの力はないと信じている暖は、魔王の策にプリプリ怒る。
(……でも、とりあえず、私でもお手伝いできることでよかったわ)
暖が見る限り、魔族女性が妊娠できないのは、過度のダイエットによる女性ホルモンの乱れと思われる。
生理不順を悪化させ無月経となったのだろう。
あまりに細すぎる腰は、子宮などに悪影響を及ぼしていないか不安だがそこは魔族の生命力にかけたいと思った。
話を終え不安そうに暖を見てくる正妃やモノアたちに、暖は目を向けた。
モノアが正妃に献上し、正妃が気に入ったことから後宮で流行り出したアラビアンナイト風の衣装に身を包む彼女たちの腰に、今はコルセットはない。
(まず、この衣装はこのまま流行らせるとして――――)
同じ衣装を着ている自分の姿はあまり考えないようにして、暖は次にやらなければならないものを考えた。
(ホルモンを整えるためにも、きちんとバランスのとれた食事をしてもらうのが大切よね。あと身体を温めるのも効果があるはずだから、マッサージも続けて……そうだわ、温泉はどうかしら!?)
暖は突如思いついた自分のアイディアに、心の中でポン! と手を打った。
全国津々浦々、さまざまな温泉を踏破してきた暖。
温泉の中には婦人病に効く温泉も数多ある。
(確か塩化物泉が良かったのよね。血行促進効果が高くって体をポカポカに温めてくれるの。しかも塩分のおかげで湯冷めもしにくいし!)
美しいオーシャンビューを堪能しながらの素晴らしい露天風呂。
巡り巡った名湯の数々を思い出した暖は、うっとりと頬をゆるめる。
いささか、だらしない笑みを浮かべた。
「ウ、……ウララ?」
そんな暖の姿にドンびいてしまったのか、モノアが恐る恐る声をかけてくる。
「アッ! 大丈夫。ナンデモナイ! イイ案、思イツイタ。今、順番、説明スル。アノネ――――」
暖は慌てて表情を引き締めると、彼女たちに対し魔族女性が子を産めない原因と考えられることとその対処法を一から説明しはじめた。
細すぎる腰を指摘すれば、正妃は目を丸くする。
「確かに食事の量は減っているけれど……でも、我ら魔族は頑健な種族。多少食べなくともどの種族も健康を損ねるはずなど――――」
「ダカラ、尚更ダメ! ミンナ、痩セテモ大丈夫、思ッテルカラ、体、不調、気ヅカナイ!」
頑健であるからこそ、たかが痩せたくらいのことを大事と思う者がいなかったのだろう。
ストレスを感じたモノアは心の不調を起こしたが、他の魔族女性は生理はなくとも全員自分の健康に不安を感じている風はなかった。
半信半疑の様子ではあったが、正妃はとりあえず頷いてくれる。
コルセットを外すこと、食事療法、マッサージなどを順序良く暖は説明した。
そして――――
「アト、トッテオキ、イイ方法! 温泉! 温泉シマショ!」
満面の笑みで、暖はそう言った。
後宮どころか魔界の女性の多くが子供ができにくくなっていると。
「辺境は、まだましなのだけれど、王都に近づけば近づくほど女性の出産率は下がっているわ。魔族は長命種が多いから即人口の低下には繋がっていない。でも……このまま続けば、滅びる種族も出てくるでしょうね」
正妃は苦悶の表情を浮かべた。
そのまま言葉を続ける。
「問題なのは――――出産率が下がっていることについて、多くの魔族が危機感を持っていないことよ」
魔族は長命種。
数十年、子が産まれなくともそれを喫緊の問題と思う者は少ない。
後宮の妃や貴族の妻等、なにがなんでも子をもうけたい者以外が、この問題を重要視することはなかった。
(そう言われれば、日本でも出産率の低下が問題になってずいぶん経つけれど、それを自分自身の問題と思う人は少ないわよね)
子供が産まれなくとも、即自分が困るわけではない。
少子化問題が、いずれは回り回って自分や子孫の不利益になることはわかっていても、それよりも今日明日の生活の方が大切なのである。
そして、魔族の問題は日本よりさらに深刻だ。
日本の少子化の主な原因は、人々の結婚や家庭、出産に対する意識の変化や所得、就労の低迷。要は外的要因で、日本女性は子供を産む能力を持っている。
対して魔族が出産できないのは、純粋に体の問題だった。
産もうとしても産めない魔族女性の苦しみは、想像以上のものだろう。
(だから、あの魔王も、ダンケルを人間界に派遣して治癒魔法の使い手を探したのよね。……まあ、その手段は、絶対許せるものじゃないけれど)
人間世界に戦争を起こし現れた治癒魔法の使い手を攫おうとした魔王。
例えどんな理由があろうとも、その暴挙を許せるはずもない。
しかも、結果、連れてきたのは治癒魔法を使えない暖なのだ。
(これで、魔族女性の子を産めない原因が私なんかの手も足も出ない伝染病や難病だったらどうするつもりなの? 被害ばかりが拡大して、なんの益もない結果になったのよ!)
自分に癒しの力はないと信じている暖は、魔王の策にプリプリ怒る。
(……でも、とりあえず、私でもお手伝いできることでよかったわ)
暖が見る限り、魔族女性が妊娠できないのは、過度のダイエットによる女性ホルモンの乱れと思われる。
生理不順を悪化させ無月経となったのだろう。
あまりに細すぎる腰は、子宮などに悪影響を及ぼしていないか不安だがそこは魔族の生命力にかけたいと思った。
話を終え不安そうに暖を見てくる正妃やモノアたちに、暖は目を向けた。
モノアが正妃に献上し、正妃が気に入ったことから後宮で流行り出したアラビアンナイト風の衣装に身を包む彼女たちの腰に、今はコルセットはない。
(まず、この衣装はこのまま流行らせるとして――――)
同じ衣装を着ている自分の姿はあまり考えないようにして、暖は次にやらなければならないものを考えた。
(ホルモンを整えるためにも、きちんとバランスのとれた食事をしてもらうのが大切よね。あと身体を温めるのも効果があるはずだから、マッサージも続けて……そうだわ、温泉はどうかしら!?)
暖は突如思いついた自分のアイディアに、心の中でポン! と手を打った。
全国津々浦々、さまざまな温泉を踏破してきた暖。
温泉の中には婦人病に効く温泉も数多ある。
(確か塩化物泉が良かったのよね。血行促進効果が高くって体をポカポカに温めてくれるの。しかも塩分のおかげで湯冷めもしにくいし!)
美しいオーシャンビューを堪能しながらの素晴らしい露天風呂。
巡り巡った名湯の数々を思い出した暖は、うっとりと頬をゆるめる。
いささか、だらしない笑みを浮かべた。
「ウ、……ウララ?」
そんな暖の姿にドンびいてしまったのか、モノアが恐る恐る声をかけてくる。
「アッ! 大丈夫。ナンデモナイ! イイ案、思イツイタ。今、順番、説明スル。アノネ――――」
暖は慌てて表情を引き締めると、彼女たちに対し魔族女性が子を産めない原因と考えられることとその対処法を一から説明しはじめた。
細すぎる腰を指摘すれば、正妃は目を丸くする。
「確かに食事の量は減っているけれど……でも、我ら魔族は頑健な種族。多少食べなくともどの種族も健康を損ねるはずなど――――」
「ダカラ、尚更ダメ! ミンナ、痩セテモ大丈夫、思ッテルカラ、体、不調、気ヅカナイ!」
頑健であるからこそ、たかが痩せたくらいのことを大事と思う者がいなかったのだろう。
ストレスを感じたモノアは心の不調を起こしたが、他の魔族女性は生理はなくとも全員自分の健康に不安を感じている風はなかった。
半信半疑の様子ではあったが、正妃はとりあえず頷いてくれる。
コルセットを外すこと、食事療法、マッサージなどを順序良く暖は説明した。
そして――――
「アト、トッテオキ、イイ方法! 温泉! 温泉シマショ!」
満面の笑みで、暖はそう言った。
0
お気に入りに追加
609
あなたにおすすめの小説
【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
私達、政略結婚ですから。
黎
恋愛
オルヒデーエは、来月ザイデルバスト王子との結婚を控えていた。しかし2年前に王宮に来て以来、王子とはろくに会わず話もしない。一方で1年前現れたレディ・トゥルペは、王子に指輪を贈られ、二人きりで会ってもいる。王子に自分達の関係性を問いただすも「政略結婚だが」と知らん顔、レディ・トゥルペも、オルヒデーエに向かって「政略結婚ですから」としたり顔。半年前からは、レディ・トゥルペに数々の嫌がらせをしたという噂まで流れていた。
それが罪状として読み上げられる中、オルヒデーエは王子との数少ない思い出を振り返り、その処断を待つ。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる