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レヴェント編
91.暴力反対!
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そんなやり取りをした後、ガディオは何やら布に包まれた一振りの剣を取り出した。
「嬢ちゃんに頼まれた冰晶剣の砥ぎ。完璧な出来だぜ」
「すまないな。感謝する」
「いやいい、代金は貰ってるんだ。こちらこそ、いい仕事させてもらった」
そう言ってガディオは剣から布を取る。
「綺麗な剣だな、それ」
姿を現した冰晶剣と呼ばれる剣は、透き通った氷のような刀身を持った芸術品のような剣だった。
「魔剣とか、聖剣の類か?」
「いや違う、これは普通の剣だ」
「全然普通に見えないけど」
明らかに魔性の何かを感じさせる剣を見て、そう呟いた。
「まあな。普通と言っても、この剣に使われている鋼は少し特殊な物だ。この剣は冰鉐と呼ばれる鉱石を加工した、冰鋼鉐を材料にしている。だが、この冰鋼鉐を剣に加工するのは至難の技だ。砥ぎや調整をできる鍛冶師は全国でも数人しかいない」
「なるほど。その内の一人が、アンタってわけだ」
「おう。冰晶剣は特殊な構造をしている関係上、形にするにも砥ぐにも、特殊な方法を取らなきゃいけねぇんだ」
「毎回大変じゃないか?」
そんなに調整が大変では、この剣を使うメリットをイマイチ感じられない俺はそう質問した。
「そうでもない。確かにこの剣は造るのにも砥ぐのにも多大な労力を必要とするが、その分刀身の切れ味は数年単位で良いままだし、耐久性もかなり高い」
「マジで? 高そうだけど、それならそれくらいの価値あるな」
氷のような見た目だが、どうやら耐久性の優れた剣のようだ。財布に余裕が出来たら、いつか買おうかなと思うくらいには冰晶剣に魅了を感じた。
なにより冰晶剣は魔剣や聖剣じゃないから、俺が悠々と使える!
「ああ。下手に魔剣や聖剣に手を出すなら、冰晶剣を持った方がいいだろうな。ま、お前にはそもそも魔剣や聖剣を使えないから、そんなこと考える必要はないだろうがな」
「……まさか、アリシアにほぼ魔力なしネタを擦られるとは思ってなかったぞ?」
「フッ、そうか」
ジト目で彼女のこと見ると、微笑を浮かべて笑われた。
「嬢ちゃん、試し切りしてみるか?」
「ああ、頼む」
ガディオは店の奥から小ぶりの薪を持ってきてカウンターの上に置いた。アリシアは数歩下がり、冰晶剣を構える。
「店内に、薪にする前の丸太置いてんだな」
「冬になるまでどうせ薪は使わねぇし、嵩張るからこうして保管してあるんだ。それにこうやって試し切りに丁度いいしな」
「刀身がボロボロになるぞ」
「技術のない奴だったらな」
鍛冶師のくせに事も無げなくそう言った。
確かに剣は扱う者によってはその性能に関係なく素晴らしい力を発揮させるが、丸太なんて固い物は普通に剣が斬ることを想定していない物だ。普通に刃を痛めるだけだ。
まあ、魔力使って身体能力を上げれば、力で押し切れるだろうけど。どちらにせよ、刃にダメージが入る。
「まあ、アリシアなら問題ないだろうけど。他の奴はそうにもいかないだろ」
「もちろん、もっと簡単に切れる物は置いてある」
そう言いながらガディオは丸太を持ち上げ投げる体勢を取る。
「いいか、嬢ちゃん!」
「ああ」
「おらッ!」
空に投げられた丸太はアリシアの方へ向かって飛んで行った。
不規則に回転する丸太は切断可能箇所の選定が非常に難しい。下手にぶつければ剣は簡単に折れてしまうし、狙った箇所が悪ければ刃が潰れてしまう。
技術と力の両立を成さなければ、丸太を斬ることはできない。
次の瞬間――丸太がアリシアの間合いに入る。
シャリンシャリンと氷のような刃が目にも止まらぬ速さで二度振るわれる。放った瞬間から一瞬にして視界から消える。あまりの剣速に俺の目では追い切れず、影すら捉えられない。
丸太は少し空中に静止した後、綺麗に切断され四つの薪となった。
コロンコロンという音を響かせ転がり落ちた薪の断面に目を向ける。その断面は到底、剣で斬ったものとは思えないほど綺麗に、美しく裂かれていた。
エッぐ……。
若干ドン引きした。
確かにこの世界の人間は、元の世界の人間に比べると多少身体能力が高いと思う。だがそれは、日常的に現代と比べ体を動かす者が多いからと、魔力のおかげだろう。
魔法の類を使わずとも、魔力の満ちた肉体は〝半ば人を外れたモノ〟だ。魔力総量の多い者の身体能力が比較的高くなるのは仕方ないことだし、普通の事だろう。だからと言って、魔法による強化無しで余裕そうに丸太を斬って見せるのは流石に怖いよ! あれ、本当に同じ人間?
彼女は一切の魔法を使用せず、純粋な筋力と技術のみで容易に丸太を切断した。
「なんだその目は、私の顔に何かついているのか?」
茫然とおかしなものを見る目で彼女を見ていたら、アリシアに首を傾げながらそう問われた。
「…………」
「ケイヤ?」
「いや、心配するな。何もない……ああ、何もない。ただドン引きしただけだから」
目線を逸らしてそう言った。
「なぜ、私は引かれた?」
心底わからないという風に疑問の表情を浮かべてそう言葉を零す。彼女の疑問に答えたのはガディオだった。
「まあ、普通の奴が見たらそんな反応になるのも仕方ねぇさ。冰晶剣とはいえ、丸太を強化無しの素体の力だけで切断するなんてな」
「普通じゃなくても驚くと思うぞ」
ガディオの説明に補足を入れるようにそう言葉を添えた。
「何を言っているかわからんが……私は普通だ」
「「え」」
「……お前達、頭を出せ。叩き割ってやる」
ギュギュギュッと強く握り込んだ拳が俺とガディオに向く。
「お、おい、落ち着けアリシア。俺達はただ反射的に言ってしまっただけだ。他意はない!」
「そうだ、その通りだ。儂も侮辱するつもりは毛頭ねぇて!」
「…………」
射殺すような鋭い視線と拳を向けられる。
「俺が、えって言ったのはお前は美人なのに、自分のことを普通って言ったから驚いただけだ」
「な――っ。わ、私が、美人、だと? ……本音なのか?」
頬を赤くして恥ずかしそうにそう問い掛ける。冷たい汗が背中に流れるのを感じる。
よ、よし。上手くかかった。
煽てて回避。大分最低なことをやっている気がするが、命には代えられない。それに別に嘘を言っているわけじゃない、実際アリシアは俺が見て来た女性の中でもピカイチで可愛いし。
「ああ、その見た目で普通は在りえないなってことだ」
「そ、そうか……」
強く握られた拳から力が抜け、頬が綺麗なピンク色に染まっていった。
美人と言われて嬉しくない女性は基本的にいない。褒められれば怒りも多少は治まるだろう。なんか、手法が女性を口説こうとしてるホストとかそんなよりな気もするが……気にしない気にしない。
ここで完全に怒りの種火を消す。
「さあ、その冰晶剣も鞘に戻せよ。お前の肌みたいに透き通ったその氷のような刃、それ以上、外へ晒す必要はないだろう」
「あ、ああ」
声の周波数を魅惑的なものに調整し、催眠術を掛けるが如く行動を誘導していく。少し言動がキザっぽくなってしまうのはご了承ください。
と、ここで爆弾を放り込んでくる奴がいた。
「いやぁ~、ケイヤの言う通りだぜ。嬢ちゃんは可愛いのにゴリラみたいな力のある奴だからな、普通とはいえねぇよな」
「「…………」」
あぁぁぁぁぁぁあああああああッッッ!!! なに言ってんだこのクソジジィ! バカなのかお前はッ!?
心の中でそう叫ぶ。正直、声を出したかったが、あまりにも唐突な爆弾に驚き過ぎて声が出ない。
思考が纏まらない、霧散しそうだ。影を落としたアリシアの表情、プルプルと怒りを抑えるように震える肩。全部が恐ろしい。選択をミスれば即座に爆発する爆弾が如しだよ!
いや、確かに若干思いましたよ? ゴリラみたいな力だなーって。でも! 本人に言うなよ! マジでこの人なに言って――
「お前もそう思ったのか?」
「ああ…………。は!?」
「――――」
あ、やらかした。
心で愚痴を喋っていたせいで、思わず口頭に出てしまった。
既に爆発寸前の爆弾に蹴りを入れるよな所業、今までの全てを無意味にして爆弾を最高の状態で爆発させた。ギュギュギュッと握り込まれる拳はさっき以上に固くなっている。
し、死んだ?
「ど、どうして、だ」
「…………」
なぜ彼女が起こったのかを一切理解していないガディオは、慄きながら後退する。
この男、女性に対してゴリラと言って喜ぶとでも思っていたのだろうか?
呆れたような目を向けるが、俺もトドメを刺した張本人だ。あまり彼を叱るようなことはできないだろう。まさか、自身に科せられた爆弾を自分で爆破させるとはな。思ってなかったぜ。
アリシアは射殺すような目線と共に固く握られた拳を俺とガディオに向けて、ゆっくりと近づいてくる。その後、俺達は悲惨な叫びと共に沈んだのだった
というか、どうでもいいけどっ! この世界にゴリラっているんだぁぁぁぁあ!!!
「嬢ちゃんに頼まれた冰晶剣の砥ぎ。完璧な出来だぜ」
「すまないな。感謝する」
「いやいい、代金は貰ってるんだ。こちらこそ、いい仕事させてもらった」
そう言ってガディオは剣から布を取る。
「綺麗な剣だな、それ」
姿を現した冰晶剣と呼ばれる剣は、透き通った氷のような刀身を持った芸術品のような剣だった。
「魔剣とか、聖剣の類か?」
「いや違う、これは普通の剣だ」
「全然普通に見えないけど」
明らかに魔性の何かを感じさせる剣を見て、そう呟いた。
「まあな。普通と言っても、この剣に使われている鋼は少し特殊な物だ。この剣は冰鉐と呼ばれる鉱石を加工した、冰鋼鉐を材料にしている。だが、この冰鋼鉐を剣に加工するのは至難の技だ。砥ぎや調整をできる鍛冶師は全国でも数人しかいない」
「なるほど。その内の一人が、アンタってわけだ」
「おう。冰晶剣は特殊な構造をしている関係上、形にするにも砥ぐにも、特殊な方法を取らなきゃいけねぇんだ」
「毎回大変じゃないか?」
そんなに調整が大変では、この剣を使うメリットをイマイチ感じられない俺はそう質問した。
「そうでもない。確かにこの剣は造るのにも砥ぐのにも多大な労力を必要とするが、その分刀身の切れ味は数年単位で良いままだし、耐久性もかなり高い」
「マジで? 高そうだけど、それならそれくらいの価値あるな」
氷のような見た目だが、どうやら耐久性の優れた剣のようだ。財布に余裕が出来たら、いつか買おうかなと思うくらいには冰晶剣に魅了を感じた。
なにより冰晶剣は魔剣や聖剣じゃないから、俺が悠々と使える!
「ああ。下手に魔剣や聖剣に手を出すなら、冰晶剣を持った方がいいだろうな。ま、お前にはそもそも魔剣や聖剣を使えないから、そんなこと考える必要はないだろうがな」
「……まさか、アリシアにほぼ魔力なしネタを擦られるとは思ってなかったぞ?」
「フッ、そうか」
ジト目で彼女のこと見ると、微笑を浮かべて笑われた。
「嬢ちゃん、試し切りしてみるか?」
「ああ、頼む」
ガディオは店の奥から小ぶりの薪を持ってきてカウンターの上に置いた。アリシアは数歩下がり、冰晶剣を構える。
「店内に、薪にする前の丸太置いてんだな」
「冬になるまでどうせ薪は使わねぇし、嵩張るからこうして保管してあるんだ。それにこうやって試し切りに丁度いいしな」
「刀身がボロボロになるぞ」
「技術のない奴だったらな」
鍛冶師のくせに事も無げなくそう言った。
確かに剣は扱う者によってはその性能に関係なく素晴らしい力を発揮させるが、丸太なんて固い物は普通に剣が斬ることを想定していない物だ。普通に刃を痛めるだけだ。
まあ、魔力使って身体能力を上げれば、力で押し切れるだろうけど。どちらにせよ、刃にダメージが入る。
「まあ、アリシアなら問題ないだろうけど。他の奴はそうにもいかないだろ」
「もちろん、もっと簡単に切れる物は置いてある」
そう言いながらガディオは丸太を持ち上げ投げる体勢を取る。
「いいか、嬢ちゃん!」
「ああ」
「おらッ!」
空に投げられた丸太はアリシアの方へ向かって飛んで行った。
不規則に回転する丸太は切断可能箇所の選定が非常に難しい。下手にぶつければ剣は簡単に折れてしまうし、狙った箇所が悪ければ刃が潰れてしまう。
技術と力の両立を成さなければ、丸太を斬ることはできない。
次の瞬間――丸太がアリシアの間合いに入る。
シャリンシャリンと氷のような刃が目にも止まらぬ速さで二度振るわれる。放った瞬間から一瞬にして視界から消える。あまりの剣速に俺の目では追い切れず、影すら捉えられない。
丸太は少し空中に静止した後、綺麗に切断され四つの薪となった。
コロンコロンという音を響かせ転がり落ちた薪の断面に目を向ける。その断面は到底、剣で斬ったものとは思えないほど綺麗に、美しく裂かれていた。
エッぐ……。
若干ドン引きした。
確かにこの世界の人間は、元の世界の人間に比べると多少身体能力が高いと思う。だがそれは、日常的に現代と比べ体を動かす者が多いからと、魔力のおかげだろう。
魔法の類を使わずとも、魔力の満ちた肉体は〝半ば人を外れたモノ〟だ。魔力総量の多い者の身体能力が比較的高くなるのは仕方ないことだし、普通の事だろう。だからと言って、魔法による強化無しで余裕そうに丸太を斬って見せるのは流石に怖いよ! あれ、本当に同じ人間?
彼女は一切の魔法を使用せず、純粋な筋力と技術のみで容易に丸太を切断した。
「なんだその目は、私の顔に何かついているのか?」
茫然とおかしなものを見る目で彼女を見ていたら、アリシアに首を傾げながらそう問われた。
「…………」
「ケイヤ?」
「いや、心配するな。何もない……ああ、何もない。ただドン引きしただけだから」
目線を逸らしてそう言った。
「なぜ、私は引かれた?」
心底わからないという風に疑問の表情を浮かべてそう言葉を零す。彼女の疑問に答えたのはガディオだった。
「まあ、普通の奴が見たらそんな反応になるのも仕方ねぇさ。冰晶剣とはいえ、丸太を強化無しの素体の力だけで切断するなんてな」
「普通じゃなくても驚くと思うぞ」
ガディオの説明に補足を入れるようにそう言葉を添えた。
「何を言っているかわからんが……私は普通だ」
「「え」」
「……お前達、頭を出せ。叩き割ってやる」
ギュギュギュッと強く握り込んだ拳が俺とガディオに向く。
「お、おい、落ち着けアリシア。俺達はただ反射的に言ってしまっただけだ。他意はない!」
「そうだ、その通りだ。儂も侮辱するつもりは毛頭ねぇて!」
「…………」
射殺すような鋭い視線と拳を向けられる。
「俺が、えって言ったのはお前は美人なのに、自分のことを普通って言ったから驚いただけだ」
「な――っ。わ、私が、美人、だと? ……本音なのか?」
頬を赤くして恥ずかしそうにそう問い掛ける。冷たい汗が背中に流れるのを感じる。
よ、よし。上手くかかった。
煽てて回避。大分最低なことをやっている気がするが、命には代えられない。それに別に嘘を言っているわけじゃない、実際アリシアは俺が見て来た女性の中でもピカイチで可愛いし。
「ああ、その見た目で普通は在りえないなってことだ」
「そ、そうか……」
強く握られた拳から力が抜け、頬が綺麗なピンク色に染まっていった。
美人と言われて嬉しくない女性は基本的にいない。褒められれば怒りも多少は治まるだろう。なんか、手法が女性を口説こうとしてるホストとかそんなよりな気もするが……気にしない気にしない。
ここで完全に怒りの種火を消す。
「さあ、その冰晶剣も鞘に戻せよ。お前の肌みたいに透き通ったその氷のような刃、それ以上、外へ晒す必要はないだろう」
「あ、ああ」
声の周波数を魅惑的なものに調整し、催眠術を掛けるが如く行動を誘導していく。少し言動がキザっぽくなってしまうのはご了承ください。
と、ここで爆弾を放り込んでくる奴がいた。
「いやぁ~、ケイヤの言う通りだぜ。嬢ちゃんは可愛いのにゴリラみたいな力のある奴だからな、普通とはいえねぇよな」
「「…………」」
あぁぁぁぁぁぁあああああああッッッ!!! なに言ってんだこのクソジジィ! バカなのかお前はッ!?
心の中でそう叫ぶ。正直、声を出したかったが、あまりにも唐突な爆弾に驚き過ぎて声が出ない。
思考が纏まらない、霧散しそうだ。影を落としたアリシアの表情、プルプルと怒りを抑えるように震える肩。全部が恐ろしい。選択をミスれば即座に爆発する爆弾が如しだよ!
いや、確かに若干思いましたよ? ゴリラみたいな力だなーって。でも! 本人に言うなよ! マジでこの人なに言って――
「お前もそう思ったのか?」
「ああ…………。は!?」
「――――」
あ、やらかした。
心で愚痴を喋っていたせいで、思わず口頭に出てしまった。
既に爆発寸前の爆弾に蹴りを入れるよな所業、今までの全てを無意味にして爆弾を最高の状態で爆発させた。ギュギュギュッと握り込まれる拳はさっき以上に固くなっている。
し、死んだ?
「ど、どうして、だ」
「…………」
なぜ彼女が起こったのかを一切理解していないガディオは、慄きながら後退する。
この男、女性に対してゴリラと言って喜ぶとでも思っていたのだろうか?
呆れたような目を向けるが、俺もトドメを刺した張本人だ。あまり彼を叱るようなことはできないだろう。まさか、自身に科せられた爆弾を自分で爆破させるとはな。思ってなかったぜ。
アリシアは射殺すような目線と共に固く握られた拳を俺とガディオに向けて、ゆっくりと近づいてくる。その後、俺達は悲惨な叫びと共に沈んだのだった
というか、どうでもいいけどっ! この世界にゴリラっているんだぁぁぁぁあ!!!
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