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おまけの話(2)★
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「……ん…………っ」
ふと誰かに触れられる感触にリツは目を覚ました。そしてとつもなく大きな黒い影が自分に覆いかぶさっているのに気が付いて息が止まりそうになる。だがリツを見下ろしたまま動かない影を見て、それがあの半獣の男だと気がついた。
「あ、あの、なんでしょう、か……」
こんな風に彼の方からリツに近づいてくるのはこれで三度目だ。さっき川に水を汲みに行った時とアルーブの実をくれた時、そして今。
これまでリツが食べ物を持って行ったり怪我の手当てをしてやってもほとんど目も合わさなかった彼が今日一日で三度もリツの傍に来た。これは彼とああいう事をしたせいなのだろうか。
(まさか、ここでまた……!?)
そう考えて血の気が引きかける。けれど魔獣と戦った興奮が色濃く残っていたあの時と違って、今の彼の目はとても静かなように見えた。彼に手を取られてリツはそろそろと身体を起こす。
「うひゃっ!?」
突然力強い腕に抱き上げられて思わずしがみついた。すると彼はリツの重さなどまるで感じていないかのような無造作な足取りでどこかへと歩き出す。
「あ、あの、どこに……?」
月の位置を見ればすでに真夜中を過ぎているとわかる。焚火の火が消えかけているのにも気づかず、皆深く眠っているようだ。いつもなら魔獣の気配を警戒して決して熟睡しない傭兵のアイクでさえ地面に倒れ込むように寝ている。
そんな彼らに違和感を感じながらも、リツは落とされるのが怖くて彼の腕の中で小さく背中を丸めた。
町の外壁沿いに歩いていくと、先ほど水を汲んだ小さな小川に出た。そしてリツを抱いたままざぶざぶと川の中に入っていく。一瞬驚いたが、たとえリツが全力で暴れたとしても彼の腕を振りほどくことなどできやしないだろう。
(突然アルーブの実をくれたりこんな風に僕を小川へ連れてきたり、一体どうして?)
川の中で男が立ち止まり、リツは水の中に下された。尻の下あたりまで水位が来て、冷たい水の感触にほんの少し身震いする。ヒグマの兜とマントを纏う彼の身体はあまりにも大きくて、覆いかぶさるように立つ彼の懐にいると空の月も隠れて見えない。
突然彼はリツの身体から一枚ずつ服を脱がし始めた。けれどほんの少しでも動けば何か怖いことが起きそうで息を詰めて立ち尽くす。彼はいつもと同じ格好のままなのに自分だけが裸で全てを晒されているのが恥ずかしい。
すると彼は川の水を掬ってリツの肩や胸にそっと垂らした。
誰もいない真夜中の小川で、彼はリツの身体を洗い流していく。その手つきは驚くほど丁寧で優しくすらあった。
鉄の塊のような戦斧を軽々と振り上げ、重く巨大な大盾を担ぐ彼の手は硬くて分厚い。ごつごつした指先や腹、肉刺があちこちにある手のひらがリツの肌に触れた。
掬った水をうなじに掛けられ、鎖骨のくぼみや耳のひだを丁寧に拭われる。そのまま水の中に座らされて何度も何度も髪を梳かれて洗われた。昔のリツからしたら耐えられないほど汚れた頭皮を太い指に擦られて気持ちのよさに思わずため息が漏れる。それから再び立たされてわき腹を撫でられ、胸まで這いあがってきた手に昨夜散々舐めしゃぶられ歯を立てられ虐められた突起をすりすりと撫でられて身体を震わせた。
「んっ、……っは、あ……っ!」
大きな手がくったりと男にもたれたリツの両足を割り、未だ熱を孕んだような狭い孔に節立った男の指が潜り込んでくる。そして腫れて敏感なままの粘膜を奥まで撫でて、時々入り口を押し開き水を含ませながらナカを洗っていった。
冷たい川の水と奥に残っていた彼の精液が混ざりあい、かき回されて起こるいやらしい音にリツは息を弾ませる。
(……どうしよう、きもちいい、すごくきもちいい……)
一度目も二度目も無理矢理だった。決してリツが望んで彼とあんなことをしたわけではなかった。なのに今ぬくぬくと出入りする彼の指が気持ちがよくて仕方がない。
「あっ、あ、ひうんっ」
ガクガクと腰が震えて足が立たなくなる。リツは彼の胸に縋りついて喘いだ。
(触れる手が気持ちいい)
もしかしたらまたここで犯されるのかと密かに疑っていた。なのに彼の無骨な手はリツの身体に触れてもそれ以上のことはしてこない。本当なら安心すべきなのに、もどかしくてたまらない。
(怖いのに)
(なのに足が、足が勝手に開いて、欲しがってる)
「ん……っ、あ、や、いやだ……っ」
いやだと言いながら彼の分厚い身体に必死に腕を回してしがみついて、いやらしく腰を揺らしてもっともっとと誘っている。
(欲しい、もっと奥に、ただ優しく撫でられるだけじゃ、我慢できない)
「っふ……、あ、なか、ずくずくする……っ」
リツはとっくに勃ち上がっているモノを彼に擦り付けては吞み込んだ指をきゅうきゅうと締め付ける。
「お……おねが、い……っ、たすけて……っ」
必死に懇願しながら顔を上げた時、彼と目があった。
(見てる……。僕がどんな顔をして、どんな反応をしているか、見てるんだ)
今、彼は何を考えているのだろう? 興奮しているのはリツだけで彼は至って冷静なままなのか。知りたいのにこの忌々しいヒグマの兜のせいで彼の表情がわからない。
「これ、とって」
衝動的にリツは彼の兜へ手を伸ばした。
「こんなの、被らなくていい」
(あのいやらしい残酷なゴダルのいうことなんて聞かなくていい。だってたった一撃であの恐ろしい森の主を殺してしまえるほど強いのに)
リツは懸命に背伸びをして兜を掴む。そしてそれを川に放り投げ、今度は薄汚れた毛皮のマントを引きはがす。リツは初めて見た彼の素顔と月明かりの下に露わになった剥き出しの逞しい肩や胸や腹に一瞬で目を奪われた。
魔獣の最初の一撃を文字通り盾となって防ぐ彼に、主人であるゴダルは鎧も与えていなかった。いつも素肌の上にマントを着ていた彼の身体は傷だらけで、けれどリツの腕が周りきらぬほど分厚く逞しい身体だった。
「……きれい」
綺麗だとリツは思った。おのれの命を懸けて魔獣と戦い、勝利してきた男の身体だ。無駄など一切なく、極限まで鍛え上げられ研ぎ澄まされた凶器。ぶるり、とリツの身体が震える。
リツは半分呆然としながらも、彼と同じように川の水を掬い、その見事な肉体の汚れを落としていった。
(すごい……触るとわかる……本当に、強くて、硬い……)
力強い腕や胸や腹を擦り、視線を落とすと、ズボンの上からでもはっきりとわかるくらいソコは大きく膨らんでいる。けれど今のリツは、それがいまだ通常の大きさなのだとわかっていた。
そっとズボンの上から触れてみる。手のひらで包みきれないそれを揺らしながら、ねだるように恐る恐る彼を見上げる。すると彼はリツを見下ろしてほんのかすかに口角を上げた。
初めて見た彼の目は青かった。髪はくすんだ金色で乱れて肩に掛かっている。まるで北欧神話出てくる戦士や英雄のようだ、とリツは思った。
(いいな、こんな強さが俺にもあれば、こんな風にビクビクせずに生きていけるだろうに)
(羨ましい。欲しい。この強い身体も、力も、全部)
キスがしたい。と唐突に思った。半分熱に浮かされたようにリツは背伸びをして口づけをねだる。すると彼はいともたやすく両手の中にリツの腰を掴むと軽々と持ち上げて唇を合わせた。
「ん……っ」
誰かと付き合ったこともなく女も知らないリツは、見よう見まねで彼の肉感的な唇を食んでは恐る恐る舌を伸ばす。すると彼の肉食獣のような大きな口や肉厚な舌があっという間にリツの呼吸ごと奪い取った。
「……っふ、んっ、っちゅ、ん……っ」
そのまま彼に抱き上げられて、両足を彼の太い腰に回される。巨大な木の幹にしがみつくような恰好でリツは彼に運ばれた。そして川岸に腰を下ろした彼の上に座らされ、月明りの下で息も絶え絶えになるほど身体中ありとあらゆるところを愛され、喰われ、奪われた。
ふと誰かに触れられる感触にリツは目を覚ました。そしてとつもなく大きな黒い影が自分に覆いかぶさっているのに気が付いて息が止まりそうになる。だがリツを見下ろしたまま動かない影を見て、それがあの半獣の男だと気がついた。
「あ、あの、なんでしょう、か……」
こんな風に彼の方からリツに近づいてくるのはこれで三度目だ。さっき川に水を汲みに行った時とアルーブの実をくれた時、そして今。
これまでリツが食べ物を持って行ったり怪我の手当てをしてやってもほとんど目も合わさなかった彼が今日一日で三度もリツの傍に来た。これは彼とああいう事をしたせいなのだろうか。
(まさか、ここでまた……!?)
そう考えて血の気が引きかける。けれど魔獣と戦った興奮が色濃く残っていたあの時と違って、今の彼の目はとても静かなように見えた。彼に手を取られてリツはそろそろと身体を起こす。
「うひゃっ!?」
突然力強い腕に抱き上げられて思わずしがみついた。すると彼はリツの重さなどまるで感じていないかのような無造作な足取りでどこかへと歩き出す。
「あ、あの、どこに……?」
月の位置を見ればすでに真夜中を過ぎているとわかる。焚火の火が消えかけているのにも気づかず、皆深く眠っているようだ。いつもなら魔獣の気配を警戒して決して熟睡しない傭兵のアイクでさえ地面に倒れ込むように寝ている。
そんな彼らに違和感を感じながらも、リツは落とされるのが怖くて彼の腕の中で小さく背中を丸めた。
町の外壁沿いに歩いていくと、先ほど水を汲んだ小さな小川に出た。そしてリツを抱いたままざぶざぶと川の中に入っていく。一瞬驚いたが、たとえリツが全力で暴れたとしても彼の腕を振りほどくことなどできやしないだろう。
(突然アルーブの実をくれたりこんな風に僕を小川へ連れてきたり、一体どうして?)
川の中で男が立ち止まり、リツは水の中に下された。尻の下あたりまで水位が来て、冷たい水の感触にほんの少し身震いする。ヒグマの兜とマントを纏う彼の身体はあまりにも大きくて、覆いかぶさるように立つ彼の懐にいると空の月も隠れて見えない。
突然彼はリツの身体から一枚ずつ服を脱がし始めた。けれどほんの少しでも動けば何か怖いことが起きそうで息を詰めて立ち尽くす。彼はいつもと同じ格好のままなのに自分だけが裸で全てを晒されているのが恥ずかしい。
すると彼は川の水を掬ってリツの肩や胸にそっと垂らした。
誰もいない真夜中の小川で、彼はリツの身体を洗い流していく。その手つきは驚くほど丁寧で優しくすらあった。
鉄の塊のような戦斧を軽々と振り上げ、重く巨大な大盾を担ぐ彼の手は硬くて分厚い。ごつごつした指先や腹、肉刺があちこちにある手のひらがリツの肌に触れた。
掬った水をうなじに掛けられ、鎖骨のくぼみや耳のひだを丁寧に拭われる。そのまま水の中に座らされて何度も何度も髪を梳かれて洗われた。昔のリツからしたら耐えられないほど汚れた頭皮を太い指に擦られて気持ちのよさに思わずため息が漏れる。それから再び立たされてわき腹を撫でられ、胸まで這いあがってきた手に昨夜散々舐めしゃぶられ歯を立てられ虐められた突起をすりすりと撫でられて身体を震わせた。
「んっ、……っは、あ……っ!」
大きな手がくったりと男にもたれたリツの両足を割り、未だ熱を孕んだような狭い孔に節立った男の指が潜り込んでくる。そして腫れて敏感なままの粘膜を奥まで撫でて、時々入り口を押し開き水を含ませながらナカを洗っていった。
冷たい川の水と奥に残っていた彼の精液が混ざりあい、かき回されて起こるいやらしい音にリツは息を弾ませる。
(……どうしよう、きもちいい、すごくきもちいい……)
一度目も二度目も無理矢理だった。決してリツが望んで彼とあんなことをしたわけではなかった。なのに今ぬくぬくと出入りする彼の指が気持ちがよくて仕方がない。
「あっ、あ、ひうんっ」
ガクガクと腰が震えて足が立たなくなる。リツは彼の胸に縋りついて喘いだ。
(触れる手が気持ちいい)
もしかしたらまたここで犯されるのかと密かに疑っていた。なのに彼の無骨な手はリツの身体に触れてもそれ以上のことはしてこない。本当なら安心すべきなのに、もどかしくてたまらない。
(怖いのに)
(なのに足が、足が勝手に開いて、欲しがってる)
「ん……っ、あ、や、いやだ……っ」
いやだと言いながら彼の分厚い身体に必死に腕を回してしがみついて、いやらしく腰を揺らしてもっともっとと誘っている。
(欲しい、もっと奥に、ただ優しく撫でられるだけじゃ、我慢できない)
「っふ……、あ、なか、ずくずくする……っ」
リツはとっくに勃ち上がっているモノを彼に擦り付けては吞み込んだ指をきゅうきゅうと締め付ける。
「お……おねが、い……っ、たすけて……っ」
必死に懇願しながら顔を上げた時、彼と目があった。
(見てる……。僕がどんな顔をして、どんな反応をしているか、見てるんだ)
今、彼は何を考えているのだろう? 興奮しているのはリツだけで彼は至って冷静なままなのか。知りたいのにこの忌々しいヒグマの兜のせいで彼の表情がわからない。
「これ、とって」
衝動的にリツは彼の兜へ手を伸ばした。
「こんなの、被らなくていい」
(あのいやらしい残酷なゴダルのいうことなんて聞かなくていい。だってたった一撃であの恐ろしい森の主を殺してしまえるほど強いのに)
リツは懸命に背伸びをして兜を掴む。そしてそれを川に放り投げ、今度は薄汚れた毛皮のマントを引きはがす。リツは初めて見た彼の素顔と月明かりの下に露わになった剥き出しの逞しい肩や胸や腹に一瞬で目を奪われた。
魔獣の最初の一撃を文字通り盾となって防ぐ彼に、主人であるゴダルは鎧も与えていなかった。いつも素肌の上にマントを着ていた彼の身体は傷だらけで、けれどリツの腕が周りきらぬほど分厚く逞しい身体だった。
「……きれい」
綺麗だとリツは思った。おのれの命を懸けて魔獣と戦い、勝利してきた男の身体だ。無駄など一切なく、極限まで鍛え上げられ研ぎ澄まされた凶器。ぶるり、とリツの身体が震える。
リツは半分呆然としながらも、彼と同じように川の水を掬い、その見事な肉体の汚れを落としていった。
(すごい……触るとわかる……本当に、強くて、硬い……)
力強い腕や胸や腹を擦り、視線を落とすと、ズボンの上からでもはっきりとわかるくらいソコは大きく膨らんでいる。けれど今のリツは、それがいまだ通常の大きさなのだとわかっていた。
そっとズボンの上から触れてみる。手のひらで包みきれないそれを揺らしながら、ねだるように恐る恐る彼を見上げる。すると彼はリツを見下ろしてほんのかすかに口角を上げた。
初めて見た彼の目は青かった。髪はくすんだ金色で乱れて肩に掛かっている。まるで北欧神話出てくる戦士や英雄のようだ、とリツは思った。
(いいな、こんな強さが俺にもあれば、こんな風にビクビクせずに生きていけるだろうに)
(羨ましい。欲しい。この強い身体も、力も、全部)
キスがしたい。と唐突に思った。半分熱に浮かされたようにリツは背伸びをして口づけをねだる。すると彼はいともたやすく両手の中にリツの腰を掴むと軽々と持ち上げて唇を合わせた。
「ん……っ」
誰かと付き合ったこともなく女も知らないリツは、見よう見まねで彼の肉感的な唇を食んでは恐る恐る舌を伸ばす。すると彼の肉食獣のような大きな口や肉厚な舌があっという間にリツの呼吸ごと奪い取った。
「……っふ、んっ、っちゅ、ん……っ」
そのまま彼に抱き上げられて、両足を彼の太い腰に回される。巨大な木の幹にしがみつくような恰好でリツは彼に運ばれた。そして川岸に腰を下ろした彼の上に座らされ、月明りの下で息も絶え絶えになるほど身体中ありとあらゆるところを愛され、喰われ、奪われた。
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