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【Verβ編】
3話「ボス戦」
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半信半疑で始めたこのゲーム【前々前世オンラインβ版】。
しかし意外と私はそれにのめり込んでいってしまった。大学の単位は取り終わっているし、就職活動も行ってはいるが、さして忙しいわけではない。
友人達はそれぞれの道を歩み始めていて、私は少し疎外感を感じていた。ユキナも就職後に取らされる資格の勉強中だとか。
出会いもないし、就活は上手く行かない。無力感だけが私の中で積もっていく。
なんだか、もやもやした閉塞感みたいな物が常につきまとっているような感覚。それが、妙に私を苛立たせた。
なので、私は暇を持て余すと、このゲームをプレイするようになった。運気が上がるとか何とか言われたけど、正直あまり信じていない。
だけど……。
目の前に広がる鬱蒼とした森。上を見上げると、なんだか悩みが馬鹿らしくなるぐらいの青空が広がっている。
緑も濃くて、空気が美味しい。
この世界に、無力な私という現実はない。それに思ったよりもプレイヤーを倒す事に忌避感はないし、むしろ快感でもあった。
「さって、今日も狩りますか!」
私は、その大きな身体を伸ばした。意味はないかも知れないが、準備運動だ。
このゲームはログインすると、自分で設定した地点からスタートする。私は原始林フィールドの真ん中にある、【獣王広場】という場所のすぐ近くを選んだ。
円形に近いフィールドで視界を遮る物はほとんどなく、あるのは破壊不可能オブジェクトである柱のように突き立った岩だけだ。
なぜここを選んだかと言うと——
「お、きたきた!」
「グォオオオオオオオオ!!」
大地を震わすような咆吼。見れば、向こうから巨体がこちらへと突進してきている。
全身を赤と緑のまだら模様の鱗に覆われていて、太い脚に、短い前脚。巨大な顎に長い尻尾。
私は恐竜には詳しくないけど、いわゆるティラノサウルスに姿はよく似ていた。
その恐竜の頭上には、
【双斧のアロサウルス】
と赤く表示されている。スーズ曰く、名前が赤く表示されているのはNPCで、各フィールドにはボスNPCがいるとか。
この【双斧のアロサウルス】が、原始林のボスなんだけど……。
「よーし今日はノーダメ狙うぞ~」
顎を限界まで広げたアロサウルスがそれを私へと突き立てようと首を後ろへと下げた。
スキル【斧断ちの顎】の予備動作なので、バックステップで回避。目の前を巨大な顎が通り過ぎていく。
これ喰らうと痛いんだよね。
大きく首を振って隙だらけのアロサウルスの胴体に私は右手と左手を交差するように払う。
六本の爪痕がアロサウルスの胴体に刻まれ、頭上にあったHPゲージが2割ほど減った。
アロサウルスが首を振った勢いのままくるりと横回転し、巨大な尻尾をこちらへと打ち付けてくる。
いつもはこれを喰らっても無視してラッシュをかけるんだけど、今回は攻撃を中断しつつ、こちらも合わせるように尻尾を振るう。
太い尻尾と尻尾がぶつかり合った瞬間に、キィンという小気味良い音が響き、黄色いエフェクトが出た。
「やっぱり出来た!」
時々、私の攻撃に合わせてタイミングよく攻撃重ねてくるプレイヤーがいた。すると、この音とエフェクトが出て、明らかに私の攻撃の方が重いのに私の方が弾かれて隙だらけになってしまったのだ。
後からスーズに確認すると、それは【パリィ】というシステムだそうだ。相手の攻撃に特定の攻撃を合わせると、無効化と体勢崩しの効果が付くのだとか。
なので、理論上はどんな相手でもノーダメージで勝てる、らしい。
見れば、【パリィ】が成功し、アロサウルスがよろけた。なぜかアロサウルスには、これまで見たことない赤いターゲットマークが出ている。
私は一気に前へと出て、その赤いターゲットマークへと噛み付いた。
「え、え、ええええええ!?」
すると、ドゥーン! という効果音と共に身体が勝手に動き出す。
私の顎がアロサウルスの首元に噛み付くと前足で頭を掴み——捻った。
ボキッ、という嫌な音と共に私の後ろ脚がアロサウルスを蹴り飛ばした。見れば、アロサウルスのHPゲージが一気に減って、1割も残っていない。
え、いや何今の! 私何もしてないよ!?
と混乱していると、後ろからの気配を察知。咄嗟に私は、その方向へと前脚の爪を振った。
効果音と黄色のエフェクトが散り、その向こうにはもう一体アロサウルスが立っていた。私はそのまま突進、出ている赤いターゲットマークへと引っ掻き。
するとまたあのドゥーン! という効果音と共に、私の左手がアロサウルスの顔を貫通。そのまま右手を思いっきりその腹へと突き刺す。今度はそれを抜くように、後ろ脚でアロサウルスの胴体を蹴り飛ばした。HPゲージがこの一撃だけで7割近く減っている。なにこれ凄っ!
そう、実はこのフィールドのボスは二体いるのだ。一体目のHPを五割減らすと、もう一体が乱入してくるスタイルだ。最初は私も驚いたが、、毎日狩っていればいい加減覚える。
今度は最初に現れた瀕死のアロサウルスが懲りずにこちらへと突進してきたので、カウンター気味に尻尾を払う。残りのゲージが消えて、アロサウルスがエフェクトをまき散らしながら消失。
「よっし! あと一体!」
二体目が起き上がり、咆吼。赤いオーラを纏う。ラスト一体でHPゲージが5割を切ると行う特殊行動。こうなると、攻撃力も速度も上がって危険だ。
だから一気に倒す!
赤いオーラを放ちながら突進してくるアロサウルスをまず冷静に横へと避ける。が、現実では有り得ないような速度で、私を追い掛けるように地面を蹴って方向転換。
目を赤く光らせながら首を引っ込める動作を見て、私はスキル発動を予見。【獣脚乱舞】というスキルで一回喰らった事あるけど、HPを8割以上減らす危険な攻撃だ。
しかし、私が最初の突進を避けた先には運悪く岩柱があった。避ける方向がなく、このままでは、間違いなく喰らってしまう。
だけど、私は学んだのだ。運が悪いという事と運が良いという事のは——紙一重であると。
前世スピノサウルスなんて可愛くないし最悪だと思っていた。
なんて、運が悪いんだろうと。
だけど……だからこそ私はこの姿であることに感謝した。
私は、地面を蹴って跳躍。三角飛びのように横にあった岩柱を更に蹴って宙へと舞う。
私の体重がどれほどの物なのか分からないし知りたくもないけど、並の柱や岩なら砕けている。だけど、この岩柱は運良く破壊不能オブジェクトだ。
更に高く舞い上がった私の下を空振ったアロサウルスが通る。
「おりゃあああああああ!」
私は頭を下げるようにして空中で回転し、その勢いのまま——尻尾を叩き付けた。
「ギュアア……」
断末魔を上げて消えていくアロサウルスを潰すように着地。
視界の端に、EポイントとAPポイントを入手したという表示が出た。
その後、聞いた事がないピコンっ! という効果音が鳴り、
『スキル:【獣脚乱舞】を取得しました』
というメッセージが表示された。
おお、スキル? をゲットしたぞ!
そういえばスキル使った事ないな。どうやって使うんだろ?
「アキコ! ついにフィールドボスをノーダメで倒したか! という事はスキルを入手したな?」
私がこれまでに感じた事がないほどの達成感に浸っていると、スーズが目の前に現れた。
この子、来るときと来ない時があって、結構謎だ。
「あ、スーズ。今日は遅かったね」
「あたしはあたしで忙しいんでな! さてじゃあ、そろそろスキルの事も教えてやろう」
しかし意外と私はそれにのめり込んでいってしまった。大学の単位は取り終わっているし、就職活動も行ってはいるが、さして忙しいわけではない。
友人達はそれぞれの道を歩み始めていて、私は少し疎外感を感じていた。ユキナも就職後に取らされる資格の勉強中だとか。
出会いもないし、就活は上手く行かない。無力感だけが私の中で積もっていく。
なんだか、もやもやした閉塞感みたいな物が常につきまとっているような感覚。それが、妙に私を苛立たせた。
なので、私は暇を持て余すと、このゲームをプレイするようになった。運気が上がるとか何とか言われたけど、正直あまり信じていない。
だけど……。
目の前に広がる鬱蒼とした森。上を見上げると、なんだか悩みが馬鹿らしくなるぐらいの青空が広がっている。
緑も濃くて、空気が美味しい。
この世界に、無力な私という現実はない。それに思ったよりもプレイヤーを倒す事に忌避感はないし、むしろ快感でもあった。
「さって、今日も狩りますか!」
私は、その大きな身体を伸ばした。意味はないかも知れないが、準備運動だ。
このゲームはログインすると、自分で設定した地点からスタートする。私は原始林フィールドの真ん中にある、【獣王広場】という場所のすぐ近くを選んだ。
円形に近いフィールドで視界を遮る物はほとんどなく、あるのは破壊不可能オブジェクトである柱のように突き立った岩だけだ。
なぜここを選んだかと言うと——
「お、きたきた!」
「グォオオオオオオオオ!!」
大地を震わすような咆吼。見れば、向こうから巨体がこちらへと突進してきている。
全身を赤と緑のまだら模様の鱗に覆われていて、太い脚に、短い前脚。巨大な顎に長い尻尾。
私は恐竜には詳しくないけど、いわゆるティラノサウルスに姿はよく似ていた。
その恐竜の頭上には、
【双斧のアロサウルス】
と赤く表示されている。スーズ曰く、名前が赤く表示されているのはNPCで、各フィールドにはボスNPCがいるとか。
この【双斧のアロサウルス】が、原始林のボスなんだけど……。
「よーし今日はノーダメ狙うぞ~」
顎を限界まで広げたアロサウルスがそれを私へと突き立てようと首を後ろへと下げた。
スキル【斧断ちの顎】の予備動作なので、バックステップで回避。目の前を巨大な顎が通り過ぎていく。
これ喰らうと痛いんだよね。
大きく首を振って隙だらけのアロサウルスの胴体に私は右手と左手を交差するように払う。
六本の爪痕がアロサウルスの胴体に刻まれ、頭上にあったHPゲージが2割ほど減った。
アロサウルスが首を振った勢いのままくるりと横回転し、巨大な尻尾をこちらへと打ち付けてくる。
いつもはこれを喰らっても無視してラッシュをかけるんだけど、今回は攻撃を中断しつつ、こちらも合わせるように尻尾を振るう。
太い尻尾と尻尾がぶつかり合った瞬間に、キィンという小気味良い音が響き、黄色いエフェクトが出た。
「やっぱり出来た!」
時々、私の攻撃に合わせてタイミングよく攻撃重ねてくるプレイヤーがいた。すると、この音とエフェクトが出て、明らかに私の攻撃の方が重いのに私の方が弾かれて隙だらけになってしまったのだ。
後からスーズに確認すると、それは【パリィ】というシステムだそうだ。相手の攻撃に特定の攻撃を合わせると、無効化と体勢崩しの効果が付くのだとか。
なので、理論上はどんな相手でもノーダメージで勝てる、らしい。
見れば、【パリィ】が成功し、アロサウルスがよろけた。なぜかアロサウルスには、これまで見たことない赤いターゲットマークが出ている。
私は一気に前へと出て、その赤いターゲットマークへと噛み付いた。
「え、え、ええええええ!?」
すると、ドゥーン! という効果音と共に身体が勝手に動き出す。
私の顎がアロサウルスの首元に噛み付くと前足で頭を掴み——捻った。
ボキッ、という嫌な音と共に私の後ろ脚がアロサウルスを蹴り飛ばした。見れば、アロサウルスのHPゲージが一気に減って、1割も残っていない。
え、いや何今の! 私何もしてないよ!?
と混乱していると、後ろからの気配を察知。咄嗟に私は、その方向へと前脚の爪を振った。
効果音と黄色のエフェクトが散り、その向こうにはもう一体アロサウルスが立っていた。私はそのまま突進、出ている赤いターゲットマークへと引っ掻き。
するとまたあのドゥーン! という効果音と共に、私の左手がアロサウルスの顔を貫通。そのまま右手を思いっきりその腹へと突き刺す。今度はそれを抜くように、後ろ脚でアロサウルスの胴体を蹴り飛ばした。HPゲージがこの一撃だけで7割近く減っている。なにこれ凄っ!
そう、実はこのフィールドのボスは二体いるのだ。一体目のHPを五割減らすと、もう一体が乱入してくるスタイルだ。最初は私も驚いたが、、毎日狩っていればいい加減覚える。
今度は最初に現れた瀕死のアロサウルスが懲りずにこちらへと突進してきたので、カウンター気味に尻尾を払う。残りのゲージが消えて、アロサウルスがエフェクトをまき散らしながら消失。
「よっし! あと一体!」
二体目が起き上がり、咆吼。赤いオーラを纏う。ラスト一体でHPゲージが5割を切ると行う特殊行動。こうなると、攻撃力も速度も上がって危険だ。
だから一気に倒す!
赤いオーラを放ちながら突進してくるアロサウルスをまず冷静に横へと避ける。が、現実では有り得ないような速度で、私を追い掛けるように地面を蹴って方向転換。
目を赤く光らせながら首を引っ込める動作を見て、私はスキル発動を予見。【獣脚乱舞】というスキルで一回喰らった事あるけど、HPを8割以上減らす危険な攻撃だ。
しかし、私が最初の突進を避けた先には運悪く岩柱があった。避ける方向がなく、このままでは、間違いなく喰らってしまう。
だけど、私は学んだのだ。運が悪いという事と運が良いという事のは——紙一重であると。
前世スピノサウルスなんて可愛くないし最悪だと思っていた。
なんて、運が悪いんだろうと。
だけど……だからこそ私はこの姿であることに感謝した。
私は、地面を蹴って跳躍。三角飛びのように横にあった岩柱を更に蹴って宙へと舞う。
私の体重がどれほどの物なのか分からないし知りたくもないけど、並の柱や岩なら砕けている。だけど、この岩柱は運良く破壊不能オブジェクトだ。
更に高く舞い上がった私の下を空振ったアロサウルスが通る。
「おりゃあああああああ!」
私は頭を下げるようにして空中で回転し、その勢いのまま——尻尾を叩き付けた。
「ギュアア……」
断末魔を上げて消えていくアロサウルスを潰すように着地。
視界の端に、EポイントとAPポイントを入手したという表示が出た。
その後、聞いた事がないピコンっ! という効果音が鳴り、
『スキル:【獣脚乱舞】を取得しました』
というメッセージが表示された。
おお、スキル? をゲットしたぞ!
そういえばスキル使った事ないな。どうやって使うんだろ?
「アキコ! ついにフィールドボスをノーダメで倒したか! という事はスキルを入手したな?」
私がこれまでに感じた事がないほどの達成感に浸っていると、スーズが目の前に現れた。
この子、来るときと来ない時があって、結構謎だ。
「あ、スーズ。今日は遅かったね」
「あたしはあたしで忙しいんでな! さてじゃあ、そろそろスキルの事も教えてやろう」
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