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【Verβ編】
2話「ランキング」
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「え? プレイヤーを……殺す?」
「そうだ。このサバイバルモードにはな、ランキングってのがあるんだ。ほれ、開いてみ?」
スーズに言われるがままに項目を開けると、目の前にランキングが出てきた。
見ると、上位10位が大きく表示されており、右側の欄に私と思わしき名前と謎の数字と順位が表示されていた。
【アキコ】569:↑122位
「122位……凄いのか凄くないのか……というかこれ何のランキング?」
ランキングをスクロールするも、下が見えない。これ、一体何人いるのだろう?
「おお、一人倒すだけでもう122位か。ということは……さっきのオオアリクイはまあまあなプレイヤーだったみたいだな」
意味が全然分かんない。
「このランキングは、プレイヤーの殺……じゃなかった運気! そう! 運気のランキングなんだよ」
今一瞬不穏ワードが聞こえた気がしたけど……。
「良いか、アキコ。ここは、弱肉強食の厳しい世界だ。油断すればすぐに死ぬし、油断しなくても死ぬ。そんなとこで各プレイヤーがポイントを競い合っているんだ」
「いやなんで占いゲームなのにそんな殺伐してるの!? 占い結果でキャッキャするゲームじゃないの!?」
「そんな糞みたいな要素は忘れろ。それよりこっちのがよっぽど、あんた向けだ」
スーズがそう言いながら親指をビシィッ! と上げた。妙にそのサムズアップが似合っている。
「良く聞け。はっきり言って、このサバイバルモードは、ある種、運ゲーなんだ。現実もそうだろ? 恋愛も就活も……少ない枠を賭けて生き残りを争うゲームだ。もちろんプレイヤーの技術や努力、才能もあるが、最終は……運だ」
「まあ……確かに」
その理屈は分からなくはない。でも、やっぱり言い訳なような気もする。
「だからこのサバイバルモードで、生き残ってポイントを稼ぎ、ランキング上位に上がれば——それはつまり運が良いってことだ」
「んーつまり、ランキング1位になれるように頑張る行為が運気上昇に繋がるってこと?」
「そうだ! 中々賢いじゃないか!」
いやでも、そんなお互いを殺し合うようなゲームとかやったことないし……そもそもそういうの苦手だし……。
「おいおい、ついさっきオオアリクイを殺ったばかりだろ?」
「いやあれは……事故というか」
「そう……つまり、あのオオアリクイは運が悪かった。だから殺されたし、ランキングの順位も落ちただろうな」
「なるほど……」
「まあ、たかがゲームだし、プレイヤーは皆何かしらの生物の姿をしている。殺すのにためらいはないだろうさ。血が出るわけでもないし」
さっきも確かにオオアリクイが死ぬときはエフェクトだけだった。人の姿してたら抵抗感あるけど……。
「さっきランキングで見た数字、あれはAPポイントと言ってな。プレイヤーを殺した数。NPC……つまり私みたいなAIが動かしている生物だな、これを殺した数。そして死なずにどれだけの時間生き延びたか。これらの三つにそれぞれポイントが設けられていてそれを合算させたのが——頂点捕食者指数つまりAPポイントだ」
頂点捕食者……全然可愛くない……。
「ランキングはこのポイントが多い順ってこと?」
「そうだ。つまり、APポイント=運気と思ってもらっていい」
「なるほどぉ。分かりやすい」
「だろ? 簡単に言えば、誰にも殺されず、かつ現れた生物は皆殺しにすればいい」
「物騒!」
「ゲームだよ、あくまでゲーム。運気、上げたいんだろ?」
それはそうだけど……でも痛いのは嫌だし……殺されるとか怖いし。
「デスペナルティ……つまり死んだ場合のペナルティはさほどない。死んだら、別フィールドのどこかの地点をランダムで決められ、そこで復活。溜めていたAPポイントの何割かは自分を殺した相手に奪われるが、全てではない」
「減っちゃうの!?」
「減るさ。運気なんだから、殺されるなんて——縁起が悪いだろ?」
AIが縁起とか言うのが少しおかしかった。
「まあ、そんなとこだな。あとはそのポイントとは別に、プレイヤーやNPCを殺す、フィールド上に隠されているカプセルを見付ける、などをするとEポイントが貰える。これはまあいわば経験値ってやつだ。進化ポイントと呼んでいる。これは死んでも減らないから安心しろ」
「それは何に使うの?」
「種族によって違うが、一定数を消費してステータスを上げられる。もしくは、進化が出来る」
「んーまた分かんない単語ばっかり……」
「ま、それはおいおいだな。とりあえず、今すべき事は狩りだ」
狩り。そういえばユキナも言ってたっけ。恋は狩りだと。
「アキコ、あんたに関しては小難しい事は考えなくていい。見付けた生物を、全て狩り尽くせ。プレイヤー、NPCの区別なく、許すな殺せ——それがあんたの運気に繋がる。まあ手軽なストレス解消法だとでも思えばいい」
「運気に……繋がる……」
最近不幸が続いていた。ついさっきもそうだ。前世がこんな厳ついトカゲだなんてあんまりにあんまりだ。信じたくない……。
だから、運気がそれで上げられるならちょっとやってもいいかなあって思い始めている。
それに、ストレスが溜まっているのも事実だ。認めたくなかったけど……さっきのあのオオアリクイがエフェクトをまき散らす様に消えた時、悲しみと一緒に妙な爽快感があった。
「あの、オオアリクイを殺すためらいのない完璧な動き。アキコ、あんたには頂点捕食者としての才能がある。才能は使うべきだ。何より、その姿……素晴らしい」
「はあ……」
全然褒められて嬉しくないけど……まあ運気を上げる才能があるのは良いことかな?
「さあ、いけアキコ! あんたの強さを、運の良さを見せつけてやれ!」
「よっし! 運気上げるぞ! おー!」
手を上げて、私は意気込んだのだった。
☆☆☆
【前世β】前々前世オンラインβ版【糞ゲー】 Part443
222 名前:前世は負け犬
原始林フィールドにやべえ奴いたwww
223 名前:前世は負け犬
>>222
詳細
224 名前:前世は負け犬
>>223
スピノサウルスが吼えてた
見たら分かるけど、あれぜってー無理ゲー
225 名前:前世は負け犬
>>224
は?
226 名前:前世は負け犬
>>224
嘘乙
227 名前:前世は負け犬
>>224
原始林のNPCボスか
荒野も無理ゲーだったし、運営はマジで糞
228 名前:前世は負け犬
あー、あれPCだわ。俺そいつに瞬コロされた
一瞬過ぎてHN見る暇なく死んだけど
229 名前:前世は負け犬
前世スピノサウルス奴www
チートやんけ
230 名前:神猫姫@前世トイプー
そういえば占いで今日大吉だった☆
このゲーム楽しいです皆さんの前世はなんですか?
231 名前:前世は負け犬
>>230スレチ
232 名前:前世は負け犬
>>230スピリチュアル系女子かよ
233 名前:前世は負け犬
>>232そのスピノサウルス実は中身スピ女だったりして…
スピノサウルスだけに…ナンツッテ
………………
「そうだ。このサバイバルモードにはな、ランキングってのがあるんだ。ほれ、開いてみ?」
スーズに言われるがままに項目を開けると、目の前にランキングが出てきた。
見ると、上位10位が大きく表示されており、右側の欄に私と思わしき名前と謎の数字と順位が表示されていた。
【アキコ】569:↑122位
「122位……凄いのか凄くないのか……というかこれ何のランキング?」
ランキングをスクロールするも、下が見えない。これ、一体何人いるのだろう?
「おお、一人倒すだけでもう122位か。ということは……さっきのオオアリクイはまあまあなプレイヤーだったみたいだな」
意味が全然分かんない。
「このランキングは、プレイヤーの殺……じゃなかった運気! そう! 運気のランキングなんだよ」
今一瞬不穏ワードが聞こえた気がしたけど……。
「良いか、アキコ。ここは、弱肉強食の厳しい世界だ。油断すればすぐに死ぬし、油断しなくても死ぬ。そんなとこで各プレイヤーがポイントを競い合っているんだ」
「いやなんで占いゲームなのにそんな殺伐してるの!? 占い結果でキャッキャするゲームじゃないの!?」
「そんな糞みたいな要素は忘れろ。それよりこっちのがよっぽど、あんた向けだ」
スーズがそう言いながら親指をビシィッ! と上げた。妙にそのサムズアップが似合っている。
「良く聞け。はっきり言って、このサバイバルモードは、ある種、運ゲーなんだ。現実もそうだろ? 恋愛も就活も……少ない枠を賭けて生き残りを争うゲームだ。もちろんプレイヤーの技術や努力、才能もあるが、最終は……運だ」
「まあ……確かに」
その理屈は分からなくはない。でも、やっぱり言い訳なような気もする。
「だからこのサバイバルモードで、生き残ってポイントを稼ぎ、ランキング上位に上がれば——それはつまり運が良いってことだ」
「んーつまり、ランキング1位になれるように頑張る行為が運気上昇に繋がるってこと?」
「そうだ! 中々賢いじゃないか!」
いやでも、そんなお互いを殺し合うようなゲームとかやったことないし……そもそもそういうの苦手だし……。
「おいおい、ついさっきオオアリクイを殺ったばかりだろ?」
「いやあれは……事故というか」
「そう……つまり、あのオオアリクイは運が悪かった。だから殺されたし、ランキングの順位も落ちただろうな」
「なるほど……」
「まあ、たかがゲームだし、プレイヤーは皆何かしらの生物の姿をしている。殺すのにためらいはないだろうさ。血が出るわけでもないし」
さっきも確かにオオアリクイが死ぬときはエフェクトだけだった。人の姿してたら抵抗感あるけど……。
「さっきランキングで見た数字、あれはAPポイントと言ってな。プレイヤーを殺した数。NPC……つまり私みたいなAIが動かしている生物だな、これを殺した数。そして死なずにどれだけの時間生き延びたか。これらの三つにそれぞれポイントが設けられていてそれを合算させたのが——頂点捕食者指数つまりAPポイントだ」
頂点捕食者……全然可愛くない……。
「ランキングはこのポイントが多い順ってこと?」
「そうだ。つまり、APポイント=運気と思ってもらっていい」
「なるほどぉ。分かりやすい」
「だろ? 簡単に言えば、誰にも殺されず、かつ現れた生物は皆殺しにすればいい」
「物騒!」
「ゲームだよ、あくまでゲーム。運気、上げたいんだろ?」
それはそうだけど……でも痛いのは嫌だし……殺されるとか怖いし。
「デスペナルティ……つまり死んだ場合のペナルティはさほどない。死んだら、別フィールドのどこかの地点をランダムで決められ、そこで復活。溜めていたAPポイントの何割かは自分を殺した相手に奪われるが、全てではない」
「減っちゃうの!?」
「減るさ。運気なんだから、殺されるなんて——縁起が悪いだろ?」
AIが縁起とか言うのが少しおかしかった。
「まあ、そんなとこだな。あとはそのポイントとは別に、プレイヤーやNPCを殺す、フィールド上に隠されているカプセルを見付ける、などをするとEポイントが貰える。これはまあいわば経験値ってやつだ。進化ポイントと呼んでいる。これは死んでも減らないから安心しろ」
「それは何に使うの?」
「種族によって違うが、一定数を消費してステータスを上げられる。もしくは、進化が出来る」
「んーまた分かんない単語ばっかり……」
「ま、それはおいおいだな。とりあえず、今すべき事は狩りだ」
狩り。そういえばユキナも言ってたっけ。恋は狩りだと。
「アキコ、あんたに関しては小難しい事は考えなくていい。見付けた生物を、全て狩り尽くせ。プレイヤー、NPCの区別なく、許すな殺せ——それがあんたの運気に繋がる。まあ手軽なストレス解消法だとでも思えばいい」
「運気に……繋がる……」
最近不幸が続いていた。ついさっきもそうだ。前世がこんな厳ついトカゲだなんてあんまりにあんまりだ。信じたくない……。
だから、運気がそれで上げられるならちょっとやってもいいかなあって思い始めている。
それに、ストレスが溜まっているのも事実だ。認めたくなかったけど……さっきのあのオオアリクイがエフェクトをまき散らす様に消えた時、悲しみと一緒に妙な爽快感があった。
「あの、オオアリクイを殺すためらいのない完璧な動き。アキコ、あんたには頂点捕食者としての才能がある。才能は使うべきだ。何より、その姿……素晴らしい」
「はあ……」
全然褒められて嬉しくないけど……まあ運気を上げる才能があるのは良いことかな?
「さあ、いけアキコ! あんたの強さを、運の良さを見せつけてやれ!」
「よっし! 運気上げるぞ! おー!」
手を上げて、私は意気込んだのだった。
☆☆☆
【前世β】前々前世オンラインβ版【糞ゲー】 Part443
222 名前:前世は負け犬
原始林フィールドにやべえ奴いたwww
223 名前:前世は負け犬
>>222
詳細
224 名前:前世は負け犬
>>223
スピノサウルスが吼えてた
見たら分かるけど、あれぜってー無理ゲー
225 名前:前世は負け犬
>>224
は?
226 名前:前世は負け犬
>>224
嘘乙
227 名前:前世は負け犬
>>224
原始林のNPCボスか
荒野も無理ゲーだったし、運営はマジで糞
228 名前:前世は負け犬
あー、あれPCだわ。俺そいつに瞬コロされた
一瞬過ぎてHN見る暇なく死んだけど
229 名前:前世は負け犬
前世スピノサウルス奴www
チートやんけ
230 名前:神猫姫@前世トイプー
そういえば占いで今日大吉だった☆
このゲーム楽しいです皆さんの前世はなんですか?
231 名前:前世は負け犬
>>230スレチ
232 名前:前世は負け犬
>>230スピリチュアル系女子かよ
233 名前:前世は負け犬
>>232そのスピノサウルス実は中身スピ女だったりして…
スピノサウルスだけに…ナンツッテ
………………
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