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20歳越えても19歳のお姉さんってお姉さんだよ
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灯里が急に帰ってから30分ほど経った後、どうすれば良いか分からずに、未だに川原に佇んでいた。
灯里を泣かせてしまった…多分、泣いてたよな?
勝負を挑まれて、ルールに則って勝利した。
勝った時にお願いを聞いて貰う約束、なんとかフラペチーノでも一緒に飲みに行って息抜きに街の散歩でも付き合って貰おうかと思っていたのだが、とりつく島もなく去っていってしまった。
どうすれば良かったんだろう。
うーん、女子高生と言う生き物は何を考えているのかさっぱりわからん。
頭を抱えて悩んでいると、ふっ、と視界に影がかかる。
「キミ、どうしたの?」
聞き慣れない声、顔を上げてみると全く知らないお姉さんがいた。
見た目からすると女子大生くらいだろうか。
あ、いや、ちょっと色々あって…
そう誤魔化し取り繕おうとすると、謎のお姉さんは悪戯っぽく笑って
「へぇ~、ちょっと聞かせてよ」
いかにも興味津々と言わんばかりに追求してくる。
グイグイくるなぁ、と思いながらもつい話してしまうような雰囲気があるのも確かだ。
いや、女友達と勝負をして…
気がついたらことの顛末をつい喋っている自分がいる。
カウンセラーってこんな感じなのだろうか。
初対面なのに引き出されるように色々なことを喋ってしまう。
灯里と勝負して勝ったこと
その結果泣かせてしまったこと
何に怒ったのか、帰ってしまったこと
まるで魔法のようだ。
聞いて貰うと安心している自分がいる。
そして…
目を背けていた胸の内まで口から溢れ出てしまった。
灯里にとって自分は不必要な存在なのではないか。
ただ足を引っ張ってしまっているだけなのではないか、と。
「そうねぇ…」
一瞬、考えている素振りを見せるがすぐに
話を続ける。
「その子はあなたの本当の魅力を分かっていないのね。」
独特の間を置いて続ける。
「こんなにその子のために一生懸命になってくれているあなたを、何かしてくれて当然、自分が何かする番になったら駄々をこねて拒む…」
そんなことはない、灯里はいつも自分のために…
「あなたは優しいから、悪いように思いたくないだけなのよ」
そんなことは…
「それに、あなたには自分が思っている以上の強い力があるわ」
スッ…と首から顎にかけてのラインを指でなぞるように触れてくる。
強い力…?
「そう。力強くて美しい魂の力…」
スピリチュアルな話だろうか。
自分には力なんて全くない。
「そのうち分かるわ」
どことなく妖艶ささえ感じるその雰囲気には妙な説得力があった。
「そろそろ遅い時間になってきたわね」
話し始めた時はまだ日が高かったのに、いつの間にか日が落ちてきている。
「あなたの力が如何に素晴らしいか、その子に分からせてあげると良いわ」
俺の力…
「また会いましょう」
違和感は感じなかったが、いつの間にかお姉さんはいなくなっていた。
なんとなく、ボーッとしてしまう雰囲気の人だったなぁ。聞いて貰ってなんだか悩みが消えたような気がする。
そのタイミングで灯里からメッセージが送ってきた。
『今日はごめん。明日からまたよろしく』
どうやら灯里も落ち着いたようだ。
良かった、これで日常に戻るな。
灯里を泣かせてしまった…多分、泣いてたよな?
勝負を挑まれて、ルールに則って勝利した。
勝った時にお願いを聞いて貰う約束、なんとかフラペチーノでも一緒に飲みに行って息抜きに街の散歩でも付き合って貰おうかと思っていたのだが、とりつく島もなく去っていってしまった。
どうすれば良かったんだろう。
うーん、女子高生と言う生き物は何を考えているのかさっぱりわからん。
頭を抱えて悩んでいると、ふっ、と視界に影がかかる。
「キミ、どうしたの?」
聞き慣れない声、顔を上げてみると全く知らないお姉さんがいた。
見た目からすると女子大生くらいだろうか。
あ、いや、ちょっと色々あって…
そう誤魔化し取り繕おうとすると、謎のお姉さんは悪戯っぽく笑って
「へぇ~、ちょっと聞かせてよ」
いかにも興味津々と言わんばかりに追求してくる。
グイグイくるなぁ、と思いながらもつい話してしまうような雰囲気があるのも確かだ。
いや、女友達と勝負をして…
気がついたらことの顛末をつい喋っている自分がいる。
カウンセラーってこんな感じなのだろうか。
初対面なのに引き出されるように色々なことを喋ってしまう。
灯里と勝負して勝ったこと
その結果泣かせてしまったこと
何に怒ったのか、帰ってしまったこと
まるで魔法のようだ。
聞いて貰うと安心している自分がいる。
そして…
目を背けていた胸の内まで口から溢れ出てしまった。
灯里にとって自分は不必要な存在なのではないか。
ただ足を引っ張ってしまっているだけなのではないか、と。
「そうねぇ…」
一瞬、考えている素振りを見せるがすぐに
話を続ける。
「その子はあなたの本当の魅力を分かっていないのね。」
独特の間を置いて続ける。
「こんなにその子のために一生懸命になってくれているあなたを、何かしてくれて当然、自分が何かする番になったら駄々をこねて拒む…」
そんなことはない、灯里はいつも自分のために…
「あなたは優しいから、悪いように思いたくないだけなのよ」
そんなことは…
「それに、あなたには自分が思っている以上の強い力があるわ」
スッ…と首から顎にかけてのラインを指でなぞるように触れてくる。
強い力…?
「そう。力強くて美しい魂の力…」
スピリチュアルな話だろうか。
自分には力なんて全くない。
「そのうち分かるわ」
どことなく妖艶ささえ感じるその雰囲気には妙な説得力があった。
「そろそろ遅い時間になってきたわね」
話し始めた時はまだ日が高かったのに、いつの間にか日が落ちてきている。
「あなたの力が如何に素晴らしいか、その子に分からせてあげると良いわ」
俺の力…
「また会いましょう」
違和感は感じなかったが、いつの間にかお姉さんはいなくなっていた。
なんとなく、ボーッとしてしまう雰囲気の人だったなぁ。聞いて貰ってなんだか悩みが消えたような気がする。
そのタイミングで灯里からメッセージが送ってきた。
『今日はごめん。明日からまたよろしく』
どうやら灯里も落ち着いたようだ。
良かった、これで日常に戻るな。
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