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12.前と後ろを同時に※

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 以前も感じたのと同じように、窓から見える大木の枝の辺りに誰かがいる気配がするのだ。
 風が葉を揺らして、ほんの一瞬シエラがそこにいるのが見えた。

 うそ、どうしてシエラが……。私の見間違い?

「さあ、アイネ」

 王子が挿入を促して私の肩を押した。

 私は特に後ろへ挿入する方へ自分の愛液をたっぷりとなすり付け、それから両方の亀頭を穴の位置へ合わせた。
 そっと腰を下ろすと同時にダニエル王子がいたずらっぽく笑って腰を突き上げた。

「ああああっ! だめっ、ゆっくりっ」

 前も後ろも太くて立派なものがぐちゅぅと音を立てながら深く突き刺さった。

 肩ではあ、はあ、息をしながら、私はもう一度木の方を見ると、葉の密度の薄い場所からシエラの服やブーツがわずかに見える。やっぱりそこにシエラがいるのだ。

 王子に気付かれたら、シエラは不法侵入者として捕らえられてしまうかもしれない。私は視線をそっと王子に戻した。

「あぁっ、……はぁあっ!」

 アナルセックス、それも膣と同時に挿入という未知の快感に慣れるまでの時間がほしいのに、王子は容赦なく腰を突き上げ始めた。
 奥を突かれる際に気持ちいいと感じる「前」とは違って、「後ろ」はペニスをずるりと引き抜かれる際に排泄に似た感触がたまらない。

 きっと私はとんでもなくはしたない顔をしているだろう。
 出来ることなら誰にも晒したくないのに、激しい突き上げに耐えるため王子と両手を握りあっているので、王子にも木から見ているシエラにも私のひどい表情は丸見えだ。
 ナカで二本のものが体内の壁を隔ててぐりぐり擦りあって、私は涎を垂らしてだらしなく喘ぐことしか出来ない。

「あああっ、……ああんっ、いやあっ」

 シエラが見ている前で別の男性のものを咥え、こんなに乱れてしまうなんて。

「すごいっ、アイネのおま〇こもケツの穴も最高に気持ちいいよっ」

 大声で言った王子の言葉はシエラにも聞こえただろう。
 シエラはなんて思っているだろう、私に裏切られたと傷ついているかもしれない。私のことが嫌いになっただろう。

 けれど、ダニエル王子の激しい律動に合わせて私の大きなお乳は恥ずかしいほど揺れ乱れ、とても頑丈そうなベッドがギシギシ壊れそうなほど鳴いている。

 私はヒンヒン泣きながら、二つの穴は肉棒を締め上げ、

「ああ、あっ、ナカしゅごいっ、らめっ、お、おかしく……なる、いくぅ、いくぅ」

 と涙と鼻水まで垂らして叫んだ。

 私が二つの穴を締め上げると同時に、

「ああっ、イク……っ」

 王子がひと際大きく突き上げ、動きを止めた。

 膣と後孔の中でペニスがドクドク脈打ち、大量の体液が注ぎ込まれた。
 呪いの影響で精液の量が尋常ではないのだ。私の腹は妊婦のように膨れていた。
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