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【番外編】花火観賞と洒落こもうにも結局僕らは我慢できない
しおりを挟む飲みに行く予定だった日が花火大会とぶつかっているから、花火の見える部屋で飲もうと提案された時は戸惑った。
正直僕は全く花火観賞に興味がない。相手が楽しんでくれればそれが嬉しいので、付き合うのが嫌なわけではないのだが……でも、本当に花火が見たいのか、君は。僕と。そんな情緒溢れることがしたいのか。してどうするんだ。
会えばそこそこに会話してセックスばかりしているというのに。食事を共にすることもあるが、それは酒を楽しむためだから何か違う。
「あっ、花火っ……なぁ、なぁーっ! 花火上がってんじゃん、花火始まってるっ……」
「あー……うん。ドンドン、いってる」
「ンッ、そこ押しちゃっ……ンッ、出ちゃう、みなわ出ちゃう出ちゃう、あっ、あー…………びしゃびしゃ、出てるぅ……精液、漏らしちゃったぁぁ……」
「隼人も、打ち上がったね」
「ばっかじゃねぇのぉ……おやじぎゃぐ……」
間接照明だけ点けた薄暗い部屋に、全開のカーテン。ベッドの側面の壁は一面窓になっているため見晴らしはかなり良い。
心臓に大砲でも打たれてるみたいなドンドン大きく鳴り響く破裂音、打ち上がる度に部屋を明るくする火薬と金属の炎色反応。
花火が見たいがために隼人が用意してくれた部屋。
酒を飲みながら花火大会の開始を待っていたのだが、結局隼人の身体の中をこの指でぐちゅぐちゅと掻き回してる。
「あっ、だめっ……」
「まだ、出せるよね?」
「はなび、あがってる……」
「やめるの?」
「だってスゲェ綺麗にあがってるよ、ほら、見ろよぉ……」
胸を張って、足の先までピンと伸ばして、まだ緊張のとれない身体のまま抗議してるのがいじらしい。
「でも……隼人のえっちなお尻、抜こうとすると吸い付いてくるよ? こんなに皮膚伸ばしちゃってるよ? やだやだお尻をおまんこにしてくれるまで抜いちゃやだーって言ってる」
「キッショ、言ってねぇしっ! おめーが気持ちよくすんのが、いけねぇんじゃんっ……もっとしてほしくなってるけどさ、でも、あっ、ヤダ、やぁっ、イッちゃう、俺またイッちゃう、ちんぽビシャビシャにしてイッちゃうぅ……っ!」
「あー、ほんっと君っていやらしいメスだね。いっぱい濡らしてイッちゃうんだ? 可愛いね、可愛いよ」
弱いところだらけの身体の中の、しこりの上あたりをぐるぐると撫で回す。
おッ、おッ、て下品な声を上げながら身体を仰け反らせて全身ガチガチにしてる姿は本当に可愛くて、花火なんかより隼人を見ている方がずっと楽しい。
いつも通り、イク時は小さな小さな声で喘いで、ガクガク身体を震わせながら力が抜けていく。だらりとしぼんだ男性器からは通常の射精とは違う、薄い色の量が多い、メスイキで出してしまった精液が流れてる。
真っ赤になって汗で湿った隼人の肌は、花火が打ち上がる度に光に照らされた。薄暗くなった陰の濃い肌が、一瞬輝きにツヤを得る。そしてまた暗くなると遅れてドンドンと重い爆音が襲ってくる。
「ああ……綺麗だ」
頬に手を添えて呟くと、ぱちりと隼人の目が開いた。
「はなび……?」
「うん? そうだね」
顔を横に向け、ぽぉっとした顔で花火を眺める。脱力してしまって、花火に驚き目を輝かせる様子は見られない。でも確かにその橙色の瞳には、夜空に浮かぶ花が咲いていた。
「ばーか……」
「うん?」
「俺さ……花火見ながら日本酒飲もーって思ったのに……おまえ始まる前にぜーんぶ飲んじまうし。もうすぐ始まるっつってんのに、胸カリカリしてくるし……俺、あれされたら抵抗できねぇし……わかっててやってんだろ、ひでぇよ……」
花火に目を向けたまま、ゆっくりと文句を綴られる。
「ごめん」
肌蹴たバスローブから覗くツンと尖った乳首の先っぽを爪でカリカリしながら謝る。
「おまえっ、あ、あンぅっ……謝る気、ねぇじゃんっ」
「だって君が目の前にいたら……触りたくなるよ。これすれば、抵抗できないんだよね?」
「あ、あっ、カリカリやっ……んっ、そこばっかじゃなくて……真ん中も、こすって……ほりほりって、あっ!」
「花火の光浴びながら、気持ちよくなってる可愛い君を……たくさん、見たいな。それじゃだめ?」
大好きな乳首を可愛い可愛いされて、甘えた声で腰をモゾモゾさせて。涙でいっぱいの目をして隼人は頷いた。
「しょーがない、から……いぃ……」
「うん。じゃあおいで。ほら、首に抱きついて。抱っこだよ?」
「え? なんで」
「いいから」
力の抜けた身体はなかなか重い。けれど今日はサービスだ。
僕にしがみつく身体をしっかりと抱き上げて、窓際まで運ぶ。そしてそのまま花火のあがる明るい空を魅せる窓に手をつかせ、腰を突き出した格好で立たせた。
当然このあとは、背後から抱いて。引き締まったお尻の割れ目に僕のガチガチに勃起したモノを擦り付けた。
「隼人……もうお尻、おまんこになった?」
「ん……なったぁ」
「じゃあ挿れていい?」
「水泡、後ろからで俺見えんの……?」
「見てほしいの?」
「んーん、だってさっき……」
「いいよ。一緒に花火、見よう。背中だってとっても……綺麗だ。足りなかったら、花火をバックに騎乗位でもしてもらうから」
「あっ……」
ヒクついて甘える穴に、先端でキスをする。期待に腰が震えるのがわかる。
背中も本当に、綺麗だった。
首筋から肩を隠す、赤みを帯びた毛先がしっとりとした肌に流れてる。色とりどりの花火の色を浴びて、光を受けて赤く艷めくその髪は、またいつもと違う顔を見せて。よく鍛えられた無駄の脂肪の一切ない背中の筋張った凹凸が、変則的な光によって万華鏡のように色を変える。
背中を撫でれば甘い声が漏れて、奥まで埋めて繋がれば悦びに顎を反らした。
ずるりと引き抜いて、ついさっき可愛がった男の子のポルチオを下曲がりの亀頭で抉る。すると男性器からまた吹き出して、ギリギリ窓の下の方を汚してしまった。
「んぁっ……おまえの、やっぱでっか……まだ慣らし、足らなっ……」
「ゆっくり挿入しながら慣らそう? ね? ほら、花火でも見ながら」
「見れねぇっつの、ばかっ……! ん、やば、あちこちこしゅれっ……ぐちゅぐちゅするぅ、やべぇの、ちんぽやべぇのぉっ……」
「さて、隼人は何回……打ち上げちゃうかな? たのしみ」
「だからッ……! ん、ぅぅ、ふぅっ……おやじぎゃぐ、きしょいぃっ!」
「だって君の反応、可愛くて」
こんなに気持ちよくなってるのに怒ってくるの可愛い。本当可愛い。なんでこんなに可愛いんだろう。
「あっ、あっあっ、みなわ、みなわぁ……」
溢れ出る感情の全てをぶつけるみたいに腰を打ちつける。隼人の身体と窓の距離が近づいていってしまっても。可愛い胸の先端が冷たい窓ガラスに触れて「ひゃぅっ」と愛らしい声を出して中を締めあげても。
「隼人っ……来年も……僕はこうやって、君を抱いてると思う?」
「あンッ、ん、ん、あっ……! ごりごりしながら、話すなぁっ、あ、それすごっ、メスんとこ、あ、あ、きもちい、ちんぽきもちい、みなわのちんぽ、きもちい……っ」
「ね、はやと……」
「おまえっ、離さないって言ったぁ……! ずっとこのちんぽくれなきゃ、やだぁっ、ずっと、入れてぇ……?」
「……うん、そうだね」
不安定な関係だけど、僕もそうなら嬉しい。
お礼にたくさんたくさん突き上げて、その美しい背中を讃えて中出しはせず、背に果てた。
崩れ落ちそうな腰を抱き抱え、肩甲骨に口づける。危うく跡をつけてしまいそうなほど、吸い付いて。
「……なんで、中出ししてくんねぇの……?」
「うん? まだベッドで騎乗位が、待ってるよ?」
「ばっか……動けねぇし…………抱っこしてくれんの?」
「うんん……? もちろん?」
「なんで疑問形なんだよ……」
少しばかり腰が辛いが。
振り返って腕を伸ばす隼人を抱き上げながら、ずっとこうやって運んであげたいから、少し鍛えないと駄目かなと考えていた。
面倒くさがりの僕が、まさかだけれど。
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