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恋人の元セフレと浮気したのがバレたと思ったら発情された②
しおりを挟む「先生、やだ……なぜですか? なんで、こんなに……」
首筋に鼻を埋めて、はぁ、と息を漏らすと、頬が赤いままのぽやんとした顔がこちらを覗き込む。
首をすくめてとぼけてみるが、出雲はふっくらした唇をきゅっと小さく結んで反抗の意を示す。
「先生、俺知ってるんですよ? 先生ったらいつも俺とくっついてると……すぐに、おちんちんおっきくしちゃうでしょう?」
「そりゃあ……君とくっついてたら、反応、する……」
返事をしながらまずいと思った。今自分の下半身はうんともすんとも反応していない。あれだけセックスした後なのだから、当然といえば当然だ。これぐらいの触れ合いで反応するわけがない。賢者モードというやつだ。
こめかみを冷や汗が伝う。
出雲はそんな僕を見ながら、柔らかい股間をズボン越しに人差し指でつんとつついた。反応してくれと頼むが、まぁ無理だ。
「どちらのホテルに泊まったんです?」
「ビジネスホテル」
「領収書はいただきましたか?」
「大鳥が……」
「同じ部屋だったんですね?」
「部屋が、なかった」
「だからってダブルベッドは駄目でしょう」
「あれはダブルベッドじゃなくて……ダブルベッド二つをくっつけてるから、ハリウッドツイン……」
「そんなに良い部屋に泊まったんですか⁉」
「えー……と」
歯に衣すら着せられない僕に誘導尋問しないでくれ。
頭を垂れて懇願したくなるが、そんなことしたら全て認めたようなもの。既にかなり苦しい状況ではあるのだが。手遅れな気も、するのだが。
唇を尖らせ、つんつんするだけではなく揉み込んでくるが、まぁ何も変わらなくて。
浮気してない証拠もないが、した証拠もないのだから、下半身が頑張るしか疑いを晴らす道はなく。だが少しでも固くなってくれと焦れば焦るほど、デリケートなそこは穏やかな静寂に包まれる。
出雲はジト目で股間を見つつ、ぴしっとそこにデコピンをした。
「インポですか? 今すぐ病院に行って診断書をもらってきてください」
「いや、疲れてて……」
「先生いつも疲れてる時ほどバッキバキじゃないですか」
「うん……」
「どこで使ってきたんでしょう。無理矢理にでも勃起させてうっすーい精液出してみます? せんせ?」
大鳥の尖ったキツめの顔立ちに比べ、出雲はいたるところが柔らかい。
印象深い涙袋の浮かぶたれ目も、ふわふわとした栗毛色の髪や睫毛も、ふっくらと愛らしいさくらんぼのような唇も。
でも、だからこそ出る迫力もある。ふわふわと柔らかいからこそ、底が知れなくて怒った時が怖いのだ。
いつもと同じなのに黒い影のある微笑みと言ったら、思い出しただけで身震いする。今まさに対峙しているわけだが直視したくない。
「正直に。お話しましょう?」
笑顔で、優しい声色のまま出雲は続ける。
「どこに! 挿れてきたんですか? 俺の大事な、先生のおちんちん」
抱きついて、肩に身を任せ、ワイシャツの上からカリ、カリ、と乳首に触れられる。他の人間に触られても何ともないが、出雲の指だとドキドキする。そんなことをする出雲がやらしくて、興奮する。
でも、まだ全然元気にならない。
出雲はむぅ、と頬を膨らませながらも、僕の耳を引っ張って吐息がかかるほど耳の近くで囁いた。
「ちゃんとお話してくれないと……お尻掘られちゃったのかなーって、先生のお尻ほじっちゃいますよ? 洗い残した精液あるかなーって、奥の、奥……まで。しっかり、確認ちゃいますよ? してほしいですか?」
出雲の濡れた、甘ぁい声はたまらないものがある、が。
考えただけでゾッとした。皮膚に触られるのだって気持ち悪いのに。今の言葉だけで胃酸があがってくる。
「無理……」
「ですよね?」
「君のこと、本気で殴っちゃう……」
「はい。わかってます。先生は絶対、ウケできないの。それから……」
出雲が少しお尻を浮かせて、くん、と首の後ろを嗅ぐ。大鳥に香水をかけられたところだ。
「隼人は意外とMっ気あるのも、知ってます」
「出雲…………その」
「凄い……隼人の中に、入ったんですね。このおちんちん。ねぇ、そうなんでしょう? ああ、やだ……考えただけで、何だか……変な気分です。先生と隼人が? もう、もう。いけませんよ、そんなエッチなことしたら……」
出雲の声が、ますます濡れて吐息混じりになる。興奮して、またしなりしなりと恥ずかしく腰を揺すって。
そんな風にそわそわしたまま、僕のズボンの前を開き、男性器を取り出した。腰を屈めて股に顔を埋め、くんくんとまだ柔らかいそこの匂いを嗅がれる。
「ちょっと……出雲……?」
「はぁ、あ……隼人に入ってたおちんちん……俺にも入れてください。んん、ダメ、我慢できません。頑張って、立たせますからぁ……隼人のお尻擦ったおちんちんで、俺のお尻もずぼずぼしてほしい……」
「いい、の……? それで……」
予想外の反応すぎて、浮気してきた僕の方が戸惑ってしまう。もうエッチしたくない、くらい言われても仕方ないような気がするものだが。まぁ、それは出雲が我慢できないだろうけれど。
「俺だって、混乱してますよ?」
「うん……」
「訳わかんないです。先生が心配で、連絡もあまり取れなくて、不安でたまらないから一人で恥ずかしいことして……そのまま寝てしまって、まだふわふわしてるのに、先生はそんなエッチな香りをつけて、隼人と……よりによって、隼人と浮気してくるなんて。酷いし、ずるいです。俺も隼人としたい」
「君は、何に怒ってるの?」
「わかんないですよぅ……」
むすっとしたまま、萎えた男性器の根元を持って取り出すと、出雲は舌をべろりと垂らした。そして先端をちろちろとアイスクリームでも食べるみたいに舐め始める。
「ん、いずも……」
「おちんちん、おちんちんすき……このおっきいおちんちん、俺のなのにぃ……」
亀頭をぺろぺろと舐められたと思ったら、ちゅぱ、ちゅぱ、と唾液をたっぷり絡ませて吸いついて。少しづつだか、男性器は芯を持ち始めた。
なんと声をかけたらいいのかわからず、頬に触れると僕を上目遣いに見上げて。その大きな目に浮かぶ瞳も、戸惑いに揺れていて。
頭を撫でてやると、上目遣いのまま、ぼろっと大粒の涙いくつも溢れ出した。
驚いて手を引っ込めるが、出雲は目を伏せて吸い付きながら根元の方まで、ゆっくりゆっくり口内から喉奥まで男性器を飲み込んでいく。
出雲の小さな頭にはどう考えたって大きすぎるのに、角度を調整しながら、あったかくてねっとり絡む、のどちんこも喉仏も超えた場所まで到達する。その頃にはあまりの気持ちよさにすっかり僕は勃起していた。
「う、ぁ……いず、も……」
奥の方の粘ついた唾液が絡むのと、喉奥の熱さがたまらない。さらに喉の狭い場所にいくつも引っかかって、きゅ、きゅ、と締められる。
それだけでも気持ち良すぎるくらいなのに、舌もちゃんと使って裏筋を刺激してくる。本当に、出雲のフェラチオは異常に気持ちがいい。
「ん、んく…………ング、ん、んんっ……」
「はぁ、いずも……いずも、あっ…………気持ちいい……あぁ、そこ引っかかるな……いい」
びくびくと腰が震え、吐息が漏れる。耐えきれずに出雲の頭を掴むようにすると、鼻から気持ちよさそうな声を漏らすいやらしさも最高だ。
頭を掴んで動かして、ぐりぐりと奥に擦り付けると、んぐ、んぐぅ、と苦しそうな、でもどこか甘い呻き声が出る。
いつもならこのまま口内射精するのだが、さすがにまだ射精感は遠そうだった。窒息してしまうので、頭を掴んだままゆっくり、ずろぉっと、口から男性器を引き抜いてく。
「あッ、かはっ……ぅ、ぐぇ…………はぁ、あ、はぁ、はぁっ……」
男性器を抜いた時に唾液が漏れ、それを拭いながら苦しそうに咳き込む姿に興奮する。
息苦さに顔を真っ赤にして、ぽーっとした瞳からは涙がぼろぼろ零れていて……どう見ても可哀想なのだが、出雲は辛そうな表情が妙にそそる。
「挿れて、いいの?」
問いかけながら肩を掴み、ベッドに押し付けるようにその細く柔らかな身体を倒す。太ももを開きながら撫でると、あ、と可愛い声が漏れる。
大鳥のデカくてゴツゴツした身体とはやはり全然違う。出雲は細いのに不思議と肉付きもあってむちむちとしているのがとっても可愛い。しなやかで柔らかい、愛らしくもやらしい身体。
涙でぐしゃぐしゃになった顔はしばらく僕を見上げ、鼻をすすり、こくんと頷いた。
「あ、あ、せんせぇ、せんせぇ……」
通常ありえないサイズの僕の男性器を日常的に受け入れている出雲の穴は、ローションをつけて少し指で具合を確かめるだけで十分ほぐれる。柔らかくてふわふわで、中を開くのも上手い。
その癖きゅうきゅうと僕の指に甘え締め付けてくる。
「あ、あぁっ……おしり、きもちい……せんせぇの、おゆびで…………おしりほじほじ、きもちいぃぃ……もっと、もっときもちいーの、ほしいぃ……せんせぇ……」
「出雲……そんなこと言ったら、指抜いて、今すぐ……おちんちん、挿れちゃうよ?」
「あ、ほしい、それで、それでぇ、いいぃ……あぁ、ぁぁっ……! おちんちん入れてぇ……? せんせぇ、俺ぇ、やっぱりかなしい……だから、いっぱい気持ちよくなっていつもみたいに、わけわかんなく、なりたいのぉ……先生のおちんちんに、隼人の中わすれて、ほしぃのぉ…………ふ、ぅぅ……あ、ひぐ、ぅ……」
とろけ始めていた顔が、涙でさらに崩れていく。くしゃくしゃになって、嗚咽して、息を震わせて……可哀想で、可哀想で…………最低なのはわかっているのだけれど、興奮した。さっきまで勃起が続くか心配だった男性器も脈打ってる。
指の背でそっと涙を拭くと、瞼を下ろして僕の手に頬を擦り寄せる。
「出雲……ごめんね」
「浮気、したんですよね……?」
「うん」
「うぅっ……ひどい…………なんでぇ……なんで、そんなこと……俺には、せんせぇしかいないのに……もぉ、やっ……おちんちんいれて、はやくっ……」
「成り行き、とか……魔が差した、としか……」
ぐずぐずと鼻を鳴らしながら濡れた目の瞼が赤くなり始めた出雲は、僕の話に首をいやいやと振って「早くおちんちん入れて」と繰り返した。
初めの反応には戸惑ったけれど、僕が浮気してこんなに泣いてしまう出雲が可愛くて仕方なかった。
僕のしたことでこんなに悲しんでるのに、必死で僕を求めて。愛しい。愛しくてたまらない。
普通ならこんなに泣かれたら浮気しなければ良かったと思うのだろうか? 僕はこんな姿が見られて浮気してよかったと思ってしまう。倫理が欠けてるな。
また出雲の新たな一面が見れた。しかも、とびきり可愛い一面だ。僕は出雲が他の男としてるのを見るのは嫌いじゃないけれど、出雲の目の前で大鳥を犯したらどんな顔するだろう。
さすがに……さすがにしないけれど。
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