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27.気持ち良くなりたい、なんて*

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「すごいね、こっちはツヤツヤに光っていて、こっちは美味しそうに腫れちゃってる」
「う、うぅ……そういうこと、言わないでくださいぃ」

 やっと顔を離してくれたエリオット殿下はどこかうっとりした様子だ。
 言われた通り舐められていた先端はエリオット殿下の唾液で窓からの光を反射していて、そしてまだ触られていない方は色が濃くなって固く立ち上がっている。
 エリオット殿下の長い指がまたくるりと周りを撫でて、ひくんと身体が揺れてしまう。

「ねぇレベッカ嬢、こっち側も触って欲しいんじゃないのかな?」
「そ……そんな、事」
「無い? 本当に? でもこんなに固くしちゃって苦しそうだよ」
「ち、違いますっ」
「君が『悪女』を目指して本気で色仕掛けをしようとしているなら、今は『舐めさせてあげる』くらい言えるようになった方が良いんじゃないかな?」
「……そ、それは」

 そうなのかな。そうかも、しれない。
 でも私がこういうことしたいのはエリオット殿下じゃなくてルイス殿下なのに。
 いやでも私は前世も含めてこういう経験が全くない。本番で失敗しないためにも、エリオット殿下の言うとおり『慣れて』おいた方がいいんじゃない?
 いやいやでもでも、好きでもない人とこんなこと。

 でも。

 悩みながら自分の胸を見下ろす。
 腫れて切なくて、痛いくらいだ。

 こくんと何かを飲み込む。
 添えられているエリオット殿下の指が直接触れたらどうなってしまうだろう。
 ああ、もどかしい。
 私の手が自由になったら自分で触れたのに。いや、そんな恥ずかしいこと。
 でも苦しくて。触ってほしくて、さっきみたいに……反対側みたいに、気持ち良くなりたい、なんて。

 いやそんなこと考えちゃだめだ。
 誰彼構わずこんなことはしちゃいけない。
 だって私はルイス殿下とだけするから、それを理由に婚約を――

「言えないなら、もう少し『慣れて』おこうか」
「あっ! ああっ」

 じんじんしていた先っぽをきゅっと摘まれた。それだけで目の前がちかちかする。

「ん、良い声だね。そのまま可愛い声で鳴いてみようね」
「あっ、ん、……っ、そ、んな……ん、ぁあっ!」

 エリオット殿下の長い指先で刺激されて、腰が浮き上がる。それどころか固い歯を当てられたかと思うと、熱い口内にまたぱっくりと食べられてしまった。
 悲鳴に近いような声が喉から上がる。

 ぴちゃぴちゃ舐められて、耳からも何かを侵食されてしまう。
 舌に押しつぶされて、欲していた以上を与えられる。
 散々に嬲られて、抵抗するだけの力も入らなくなってしまった。

「もう少しだけ頑張ってみようか」

 低い声が耳元に落とされる。
 甘さを含んだその言葉の響きに、わけもわからずに小さく頷いていた。

 抑えたような笑い声がする。

「良い子だね。そのまま力を抜いてなね」
「ぁ……え?」
「すごい、ぬるぬるだ」

 スカートの中に手が入り込んでいた。下着を細いものがなぞる感覚がして、それは指先なのだと遅れて気がつく。
 どこを触られているのか自覚した時にはもう布地の隙間から中に入り込まれていた。
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