29 / 60
第2章 国主会議奇想曲
4 色々拗らせたティムの本音2
しおりを挟む
流血を伴う暴力シーンがあります。苦手な方はご注意ください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
神殿の総本山である礎の里には飛竜での乗り入れに制限があった。特に今回の国主会議のように各国から人が集まる場合はその制限が厳しくなる。なので、船で礎の里へ入るのが一般的だ。
余談だが、俺の故国タランテラは、陛下が竜騎士でもあるので皇妃様の養父母が治めておられるブレシッド公国まで飛竜で移動し、ホリィ内海添いの街から船で礎の里入りしている。親孝行も兼ねて一石二鳥といったところか。
話がそれたが、現在の俺の身分はエルニアに派遣されているクーズ山聖域神殿付きの神殿騎士団員。神殿騎士団員は無条件で飛竜乗り入れの制限から除外されるので、俺は堂々と里の着場にテンペストを降ろした。
「飛竜を頼みます」
いつもなら自分で相棒の世話をするのだが、今日は急いでいる。丸一日飛んで疲れた体に鞭打って、俺はまずエドワルド陛下の元へ向かう。姫様のもとに直行したかったが、学び舎に入るのは特別な許可がいる。陛下や皇妃様と一緒ならすんなり入れてくれるだろうと考えたのだ。
居場所を尋ねたところ、偶然にも学び舎を卒業する姫様達のお祝いの席に出ておられるらしい。これならば無理に中まで入らなくても伝言を頼んで外で待っていればいい。所用で着場にいた神官に案内してもらい、学び舎へ向かう。すると、どこかへ向かうのか学び舎から出てこられたお2人と遭遇する。
「陛下、お久しぶりでございます」
「ティム! 来ていたのか?」
俺の姿を見たお2人は驚いた様子だったが、それでも再会を喜んでくれた。だが、悠長に再会を喜んでいる暇はない。お2人も御用がある様子だったので手短に事情を説明すると、陛下は眉間にしわを寄せる。
「ティム、コリンを迎えに行ってくれないか?」
陛下は急な呼び出しを受けたらしく、久しぶりに親子で過ごす時間を邪魔されて少し不機嫌そうだ。呼び出した相手に悪態をつきながら陛下は護衛の1人に俺と同行するように命じていた。これなら学び舎で姫様を呼び出しても揉めることはなさそうだ。
「恐れながら申し上げます」
話を聞いていた神官が神妙な面持ちで話に割って入った。
「エドワルド陛下はわが師に呼び出しを受けられたと仰せになりましたが、わが師は先ほど外出されて留守にしております」
「え?」
思わず顔を見合わす。陛下を呼び出した高神官の弟子だと言う彼の話では、彼の師匠は親しい友人が危篤との知らせを受けてつい先ほど出かけて行ったらしい。もし、呼び出していたのならば、何かしら指示があったはずだと彼は言う。
「狙いは……コリンか?」
陛下が手渡された書状に書かれた署名を見た神官は、よく似ているけど違うと言う。ただ、この神官以外にそれを証明できるものがいないので、陛下は彼に断りを入れたうえで待機している竜騎士の1人に確認を命じた。
「私達の娘を探して」
皇妃様は肩にいた小竜を腕に乗せると、その顔を覗きこむ。姫様の顔を思い浮かべて伝えているのだろう。そして空に放たれた小竜は真っすぐに学び舎の方向に飛んでいく。
「ティム、急いでコリンを迎えに行ってくれ」
もし、エルニアで起きたことも含めて全て謀られていたならば一刻を争う。俺は言われるまでもなく学び舎へ向かって走り出した。少し遅れて同行する予定だった竜騎士と神官もついてくる。
ほどなくして学び舎に着き、入り口で姫を迎えに来た旨を伝えると、もめることなく奥へ通された。祝いの席はそろそろ終わろうとしていたが、会場のどこにも姫様の姿がない。講師役の神官の1人に聞いてみると、少し前に迎えが来て帰ったと言われた。だが、学び舎の正面玄関ではそんな事一言も言われなかった。
「大変ですの」
そこへ大母補候補の令嬢が駆け込んできた。彼女が言うには、講師の補佐役の若い神官が姫様を人気のないところへ連れ出して何か薬をかがせ、そして意識のなくなった彼女を倉庫の方へ連れて行ったと言う。
「それはどちらに?」
学び舎の内部構造まではさすがに把握していない。知らせに来た令嬢から大体の位置を聞き出すと、俺はすぐに駆けだした。少し遅れて会場の方が大騒ぎとなっていた。
クウ、クウ、クウ……。
聞き出した場所へ着くと、かすかに小竜の泣き声が聞こえる。声のする方に向かうと、先ほど皇妃様が放った小竜が備品庫と書かれた扉の前にいた。中からかすかに人の声がするが、案の定中から鍵がかかっている。俺は奥の手を使うことにした。
俺は長剣を抜き放つと刀身に力を送る。これでこの世にあるありとあらゆるものが斬ることが可能になる。本来なら妖魔を狩るために使う力で、人に向ければ騎士資格が即時にはく奪される。そんな事よりも姫様の方が大事だし、目の前にあるのは単なる扉だ。淡い燐光を纏った長剣で迷うことなくその扉を切り捨てた。
ガツッ!
切り捨てると同時に俺は中に突入した。備品庫とは名ばかりで奥に寝台があるだけだった。その上で神官服を纏った若い男が若い女性にのしかかっている。乱れたプラチナブロンドが目に入り、俺は男に近寄ると迷わず拳をその顔に叩き込んだ。
バキッ!
ゴン!
加減など無用。怒りの所為でいつもより2割増しの力で殴り飛ばし、奴は壁まで吹っ飛んだ。俺はもう奴に目もくれずに姫様を抱き起こした。
「姫様」
意識はあるが、薬の影響で体が思うように動かせないようだ。俺が声をかけると、安堵したのか彼女の目から涙が溢れてくる。俺は彼女をギュッと抱きしめた。
「俺がふがいないばかりに怖い思いをさせてすみませんでした」
「ティム、ティム」
彼女はかすれる声で何度も俺の名前を呼ぶ。抵抗して叩かれたのか頬が腫れている。きっと1人で心細かったに違いない。俺は優しく抱擁すると、優しく背中を撫でた。
「この野郎……」
寝台の向こう側に転げ落ちていた男が立ち上がる。鼻はいびつに曲がって腫れ上がり、血を滴らせていた。男は手にした短刀で斬りかかり、姫様が俺の腕の中で身をすくめる。
ドスッ
俺は迷うことなくその攻撃を左腕で受けた。怒りで興奮状態にあったおかげで痛みはそれほど感じない。だが、思ったよりも出血が多く、羽にまみれた寝具に血が滴っていた。それを目の当たりにした姫様は耐えきれなくなったのかそのまま意識を手放した。
「邪魔をするな!」
男はなおも斬りかかってくるが、煩わしくなった俺は奴の胴に蹴りを入れて黙らせる。それからほどなくして知らせを受けたらしい騎士団が駆けつけ、失神していた奴は引きずられるようにして連行されていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちなみに二代目小竜君は、本宮内でわんぱくトリオ(エルヴィン、ヒースの3男、リーガスの長男)を探し出すのに活躍している。今回のフレアの命令もその応用編といったところ。エドワルドを始めとした竜騎士達にきっちりしつけられたのでかなり優秀。
この後ご褒美にたくさんなでなでしてもらったらしい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
神殿の総本山である礎の里には飛竜での乗り入れに制限があった。特に今回の国主会議のように各国から人が集まる場合はその制限が厳しくなる。なので、船で礎の里へ入るのが一般的だ。
余談だが、俺の故国タランテラは、陛下が竜騎士でもあるので皇妃様の養父母が治めておられるブレシッド公国まで飛竜で移動し、ホリィ内海添いの街から船で礎の里入りしている。親孝行も兼ねて一石二鳥といったところか。
話がそれたが、現在の俺の身分はエルニアに派遣されているクーズ山聖域神殿付きの神殿騎士団員。神殿騎士団員は無条件で飛竜乗り入れの制限から除外されるので、俺は堂々と里の着場にテンペストを降ろした。
「飛竜を頼みます」
いつもなら自分で相棒の世話をするのだが、今日は急いでいる。丸一日飛んで疲れた体に鞭打って、俺はまずエドワルド陛下の元へ向かう。姫様のもとに直行したかったが、学び舎に入るのは特別な許可がいる。陛下や皇妃様と一緒ならすんなり入れてくれるだろうと考えたのだ。
居場所を尋ねたところ、偶然にも学び舎を卒業する姫様達のお祝いの席に出ておられるらしい。これならば無理に中まで入らなくても伝言を頼んで外で待っていればいい。所用で着場にいた神官に案内してもらい、学び舎へ向かう。すると、どこかへ向かうのか学び舎から出てこられたお2人と遭遇する。
「陛下、お久しぶりでございます」
「ティム! 来ていたのか?」
俺の姿を見たお2人は驚いた様子だったが、それでも再会を喜んでくれた。だが、悠長に再会を喜んでいる暇はない。お2人も御用がある様子だったので手短に事情を説明すると、陛下は眉間にしわを寄せる。
「ティム、コリンを迎えに行ってくれないか?」
陛下は急な呼び出しを受けたらしく、久しぶりに親子で過ごす時間を邪魔されて少し不機嫌そうだ。呼び出した相手に悪態をつきながら陛下は護衛の1人に俺と同行するように命じていた。これなら学び舎で姫様を呼び出しても揉めることはなさそうだ。
「恐れながら申し上げます」
話を聞いていた神官が神妙な面持ちで話に割って入った。
「エドワルド陛下はわが師に呼び出しを受けられたと仰せになりましたが、わが師は先ほど外出されて留守にしております」
「え?」
思わず顔を見合わす。陛下を呼び出した高神官の弟子だと言う彼の話では、彼の師匠は親しい友人が危篤との知らせを受けてつい先ほど出かけて行ったらしい。もし、呼び出していたのならば、何かしら指示があったはずだと彼は言う。
「狙いは……コリンか?」
陛下が手渡された書状に書かれた署名を見た神官は、よく似ているけど違うと言う。ただ、この神官以外にそれを証明できるものがいないので、陛下は彼に断りを入れたうえで待機している竜騎士の1人に確認を命じた。
「私達の娘を探して」
皇妃様は肩にいた小竜を腕に乗せると、その顔を覗きこむ。姫様の顔を思い浮かべて伝えているのだろう。そして空に放たれた小竜は真っすぐに学び舎の方向に飛んでいく。
「ティム、急いでコリンを迎えに行ってくれ」
もし、エルニアで起きたことも含めて全て謀られていたならば一刻を争う。俺は言われるまでもなく学び舎へ向かって走り出した。少し遅れて同行する予定だった竜騎士と神官もついてくる。
ほどなくして学び舎に着き、入り口で姫を迎えに来た旨を伝えると、もめることなく奥へ通された。祝いの席はそろそろ終わろうとしていたが、会場のどこにも姫様の姿がない。講師役の神官の1人に聞いてみると、少し前に迎えが来て帰ったと言われた。だが、学び舎の正面玄関ではそんな事一言も言われなかった。
「大変ですの」
そこへ大母補候補の令嬢が駆け込んできた。彼女が言うには、講師の補佐役の若い神官が姫様を人気のないところへ連れ出して何か薬をかがせ、そして意識のなくなった彼女を倉庫の方へ連れて行ったと言う。
「それはどちらに?」
学び舎の内部構造まではさすがに把握していない。知らせに来た令嬢から大体の位置を聞き出すと、俺はすぐに駆けだした。少し遅れて会場の方が大騒ぎとなっていた。
クウ、クウ、クウ……。
聞き出した場所へ着くと、かすかに小竜の泣き声が聞こえる。声のする方に向かうと、先ほど皇妃様が放った小竜が備品庫と書かれた扉の前にいた。中からかすかに人の声がするが、案の定中から鍵がかかっている。俺は奥の手を使うことにした。
俺は長剣を抜き放つと刀身に力を送る。これでこの世にあるありとあらゆるものが斬ることが可能になる。本来なら妖魔を狩るために使う力で、人に向ければ騎士資格が即時にはく奪される。そんな事よりも姫様の方が大事だし、目の前にあるのは単なる扉だ。淡い燐光を纏った長剣で迷うことなくその扉を切り捨てた。
ガツッ!
切り捨てると同時に俺は中に突入した。備品庫とは名ばかりで奥に寝台があるだけだった。その上で神官服を纏った若い男が若い女性にのしかかっている。乱れたプラチナブロンドが目に入り、俺は男に近寄ると迷わず拳をその顔に叩き込んだ。
バキッ!
ゴン!
加減など無用。怒りの所為でいつもより2割増しの力で殴り飛ばし、奴は壁まで吹っ飛んだ。俺はもう奴に目もくれずに姫様を抱き起こした。
「姫様」
意識はあるが、薬の影響で体が思うように動かせないようだ。俺が声をかけると、安堵したのか彼女の目から涙が溢れてくる。俺は彼女をギュッと抱きしめた。
「俺がふがいないばかりに怖い思いをさせてすみませんでした」
「ティム、ティム」
彼女はかすれる声で何度も俺の名前を呼ぶ。抵抗して叩かれたのか頬が腫れている。きっと1人で心細かったに違いない。俺は優しく抱擁すると、優しく背中を撫でた。
「この野郎……」
寝台の向こう側に転げ落ちていた男が立ち上がる。鼻はいびつに曲がって腫れ上がり、血を滴らせていた。男は手にした短刀で斬りかかり、姫様が俺の腕の中で身をすくめる。
ドスッ
俺は迷うことなくその攻撃を左腕で受けた。怒りで興奮状態にあったおかげで痛みはそれほど感じない。だが、思ったよりも出血が多く、羽にまみれた寝具に血が滴っていた。それを目の当たりにした姫様は耐えきれなくなったのかそのまま意識を手放した。
「邪魔をするな!」
男はなおも斬りかかってくるが、煩わしくなった俺は奴の胴に蹴りを入れて黙らせる。それからほどなくして知らせを受けたらしい騎士団が駆けつけ、失神していた奴は引きずられるようにして連行されていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちなみに二代目小竜君は、本宮内でわんぱくトリオ(エルヴィン、ヒースの3男、リーガスの長男)を探し出すのに活躍している。今回のフレアの命令もその応用編といったところ。エドワルドを始めとした竜騎士達にきっちりしつけられたのでかなり優秀。
この後ご褒美にたくさんなでなでしてもらったらしい。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
すべてを奪われた少女は隣国にて返り咲く
狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
サーラには秘密がある。
絶対に口にはできない秘密と、過去が。
ある日、サーラの住む町でちょっとした事件が起こる。
両親が営むパン屋の看板娘として店に立っていたサーラの元にやってきた男、ウォレスはその事件について調べているようだった。
事件を通して知り合いになったウォレスは、その後も頻繁にパン屋を訪れるようになり、サーラの秘密があることに気づいて暴こうとしてきてーー
これは、つらい過去を持った少女が、一人の男性と出会い、過去と、本来得るはずだった立場を取り戻して幸せをつかむまでのお話です。
姿を偽った黒髪令嬢は、女嫌いな公爵様のお世話係をしているうちに溺愛されていたみたいです
鳴宮野々花@初書籍発売中【二度婚約破棄】
恋愛
王国の片田舎にある小さな町から、八歳の時に母方の縁戚であるエヴェリー伯爵家に引き取られたミシェル。彼女は伯爵一家に疎まれ、美しい髪を黒く染めて使用人として生活するよう強いられた。以来エヴェリー一家に虐げられて育つ。
十年後。ミシェルは同い年でエヴェリー伯爵家の一人娘であるパドマの婚約者に嵌められ、伯爵家を身一つで追い出されることに。ボロボロの格好で人気のない場所を彷徨っていたミシェルは、空腹のあまりふらつき倒れそうになる。
そこへ馬で通りがかった男性と、危うくぶつかりそうになり──────
※いつもの独自の世界のゆる設定なお話です。何もかもファンタジーです。よろしくお願いします。
※この作品はカクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェにも投稿しています。
【12話完結】私はイジメられた側ですが。国のため、貴方のために王妃修行に努めていたら、婚約破棄を告げられ、友人に裏切られました。
西東友一
恋愛
国のため、貴方のため。
私は厳しい王妃修行に努めてまいりました。
それなのに第一王子である貴方が開いた舞踏会で、「この俺、次期国王である第一王子エドワード・ヴィクトールは伯爵令嬢のメリー・アナラシアと婚約破棄する」
と宣言されるなんて・・・
誰にも口外できない方法で父の借金を返済した令嬢にも諦めた幸せは訪れる
しゃーりん
恋愛
伯爵令嬢ジュゼットは、兄から父が背負った借金の金額を聞いて絶望した。
しかも返済期日が迫っており、家族全員が危険な仕事や売られることを覚悟しなければならない。
そんな時、借金を払う代わりに仕事を依頼したいと声をかけられた。
ジュゼットは自分と家族の将来のためにその依頼を受けたが、当然口外できないようなことだった。
その仕事を終えて実家に帰るジュゼットは、もう幸せな結婚は望めないために一人で生きていく決心をしていたけれど求婚してくれる人がいたというお話です。
私はあなたの正妻にはなりません。どうぞ愛する人とお幸せに。
火野村志紀
恋愛
王家の血を引くラクール公爵家。両家の取り決めにより、男爵令嬢のアリシアは、ラクール公爵子息のダミアンと婚約した。
しかし、この国では一夫多妻制が認められている。ある伯爵令嬢に一目惚れしたダミアンは、彼女とも結婚すると言い出した。公爵の忠告に聞く耳を持たず、ダミアンは伯爵令嬢を正妻として迎える。そしてアリシアは、側室という扱いを受けることになった。
数年後、公爵が病で亡くなり、生前書き残していた遺言書が開封された。そこに書かれていたのは、ダミアンにとって信じられない内容だった。
男装魔法師団団長は第三王子に脅され「惚れ薬」を作らされる
コーヒーブレイク
恋愛
クールで女っぽさ皆無の男装魔法師団団長と、婚約者を振り向かせたい年下王子が惚れ薬をつくるために頑張ります。平和な異世界ファンタジー恋愛コメディー。
本編完結しています。あとは、補足的なサイドストーリーをちょこちょこあげてます。
【完結】あなたから、言われるくらいなら。
たまこ
恋愛
侯爵令嬢アマンダの婚約者ジェレミーは、三か月前編入してきた平民出身のクララとばかり逢瀬を重ねている。アマンダはいつ婚約破棄を言い渡されるのか、恐々していたが、ジェレミーから言われた言葉とは……。
2023.4.25
HOTランキング36位/24hランキング30位
ありがとうございました!
婚約破棄されたショックですっ転び記憶喪失になったので、第二の人生を歩みたいと思います
ととせ
恋愛
「本日この時をもってアリシア・レンホルムとの婚約を解消する」
公爵令嬢アリシアは反論する気力もなくその場を立ち去ろうとするが…見事にすっ転び、記憶喪失になってしまう。
本当に思い出せないのよね。貴方たち、誰ですか? 元婚約者の王子? 私、婚約してたんですか?
義理の妹に取られた? 別にいいです。知ったこっちゃないので。
不遇な立場も過去も忘れてしまったので、心機一転新しい人生を歩みます!
この作品は小説家になろうでも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる