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第1章 群青の騎士団と謎の佳人
91 責任の在りか4
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賑やかな客が帰ったので、フロリエはエドワルドの部屋を片付ける為にそっと部屋の扉を開けた。客を相手に話をして疲れたらしく、彼はよく眠っていた。彼女はそっと上掛けを直し、茶器を片付けて静かに部屋を退出する。危険な状態から脱した今は、こうやって世話をしながら日に日に良くなっていく彼の姿を見るのがとても嬉しかった。
「片付けは私がしますよ」
茶器を洗い場に持っていくと、年配の侍女がそう申し出てくれる。この館に来た当初は、使用人達にはどこか胡散臭い目で見られていた節があったが、手が付けられなかったコリンシアを皇女に相応しい躾と教育を施したことで見る目が変わっていった。更には秋に紅斑病を患ったコリンシアを看病した献身ぶりに加え、この度のエドワルドの命を救ったとまで言われる的確な処置により、今では館の中で一目置かれる存在になっていた。
「ありがとうございます。お願いします」
フロリエは礼を言って茶器をのせたお盆を彼女に預ける。
「フロリエさんは大丈夫だった?」
「何でしょう?」
「ラグラス様に触られたりしなかった?」
「え?」
侍女は心配そうに尋ねてくる。そういえば、警戒していたルルーがなかなか落ち着かなかった気がする。
「昔からちょっと綺麗な若い娘を見るとすぐに手を出すのよ。オリガは体を触られそうになったそうよ」
「殿下の御前でしたし、特に何も……」
「もしかしたら通ってくるかもしれないわね。気を付けた方がいいですよ」
「ありがとうございます」
フロリエは礼を言うと洗い場から離れた。今、コリンシアは昼寝の時間で、オリガがついてくれているので時間が空いている。居間を覗くとグロリアは難しい表情で何かの報告書に目を通していたので、邪魔をしないように自室で少し休憩を取る事にした。
「お邪魔しているよ」
自分の部屋に何故か帰ったはずのラグラスとそしてこの館を追い出されたはずのリューグナーが待っていた。バルコニーに出る窓のカーテンが乱れている。どうやらそこから入ってきたらしい。
「どうして……」
フロリエは驚きのあまり言葉が出ない。肩に止まるルルーがラグラスを警戒するように身構えている。
「貴女に会いに来たのですよ、そんなに警戒しないでください」
そうは言われても、勝手に部屋へ入り込んでいる男を怪しまずにはいられない。ましてや、グロリアの逆鱗に触れてお役御免となったはずのリューグナーも一緒なのだ。
「何をしに来たのか知りませんが、今すぐに出て行ってください」
「おやおや、つれないねぇ。怒った顔もかわいいが、笑って欲しいな」
フロリエにしては強い口調で出ていくように言ったのだが、ラグラスは気にも留めず、部屋の中を観察して回る。そして「いい待遇してもらってるねぇ」などと呟きながら、クッションが置かれた長椅子に勝手に座り込む。
「お前、あの薬をどこにやった?」
リューグナーがフロリエに詰め寄ってくる。だが、訊かれても彼女には何のことか分からない。
「何の事ですか?」
「お前が盗ったんだろう?」
意味が分から無い。狂気に満ちた目にフロリエは少し怖くなり、踵を返して部屋を出て行こうとするが、腕を掴まれて引き戻される。
「離して下さい!」
「あの薬の価値が分かる者はお前しかいない!」
首を絞められ、フロリエは一瞬意識が遠のく。
「まあまあ、リューグナー。そんな乱暴な事をしては聞きたい事も聞き出せないよ」
やんわりとした口調でラグラスはリューグナーを止め、力が抜けて座り込んだフロリエの前にしゃがむ。
「リューグナーは薬草庫に貴重な薬草を置いていた。凡人にはただの草にしか見えないがね。今、取りに行ったらそれが無くなっていたのだよ。エドワルドを救った君になら見分けがつくんじゃないかと思って聞いてみたんだけど、どうかな?」
「……知りません」
少し咳き込みながらフロリエは返答する。薬草庫には足も踏み入れてない。知っているとすればオルティスかバセットだろうが、彼女は口を噤んだ。
「教えてくれたらもちろん謝礼はする」
「お断り致します。その件に関しては何も知りませんので、もう出て行ってください」
フロリエはきっぱりと断る。彼女のかたくなな態度にラグラスは一瞬驚いた表情を見せたが、それは不敵な笑みに代わる。
「気に入った。あんなばあさんの相手など止めて私の所へ来い。次代の当主の愛妾として贅沢をさせてやろう」
「お断りします」
「何が欲しい? ドレスか? 宝石か?」
ラグラスの自分勝手な態度にフロリエは嫌悪感を抱いた。
「もう帰って下さい」
迫ってくるラグラスの体を突っぱねる。
「困ったなぁ」
少しも困っていない口調で彼は言うと、肩を竦めて立ち上がる。フロリエは諦めて解放してくれたとほっとして立ち上がるが、それは早計だった。
「ならば、力づくでモノにしよう」
ラグラスはグイッとフロリエを引き寄せると、そのまま長椅子に押し倒す。
「あ……」
声を上げる間もなく手で口を塞がれ、暴れようとする彼女をリューグナーも加わって抑え込む。怒ったルルーがラグラスに襲いかかるが、片手で簡単に払われてしまった。視力を奪われたフロリエは、暗闇の中で伸し掛かってくるラグラスを必死に押し退けようとする。
「もうアイツにも抱かれているんだから嫌がらなくてもいいだろう? 気持ち良くしてやるさ」
フロリエはどうにか逃れようと一度体を起こしかけたが、再び押し倒されて長椅子の肘掛で頭を打ち、意識が朦朧としてくる。動きが鈍くなったところでラグラスは彼女の衣服を引き裂き、その切れ端を騒がれないように彼女の口の中に押し込んできた。
『いや、助けて……』
遠のいていく意識の中、フロリエはエドワルドに助けを求めていた。
どのくらい眠っていただろうか、枕元でクウクウというルルーの鳴き声でエドワルドは目を覚ました。
「どうした、ルルー」
首を巡らし、左腕でルルーを引き寄せてみると、小竜は随分脅えているようだ。
「ルルー?」
この館の中で彼に危険が及ぶはずが無いと、不審に思いながら彼の思念を読み取る。やがて乱れた彼の思念から、ラグラスとリューグナーに襲われているフロリエの姿を読み取る事が出来た。
「フロリエ!」
背筋にゾッと冷たいものが走り、傷が痛むのも気にせずエドワルドは体を無理やり寝台から起こした。床に足を降ろして立ち上がろうとするが、その足に力が入らず倒れてしまう。
「くっ……」
右肩に激痛が走る。それでも椅子やテーブルにつかまりながら立ち上がると、裸足のまま壁を伝いながら進む。ルルーが案内するように先になって飛んでいき、僅かに開いたフロリエの部屋の扉から中に入っていく。近いはずの彼女の部屋が遠くに感じられる。
「こいつ!」
部屋の中からラグラスの怒声が聞こえる。エドワルドは気力を振り絞り、ようやくたどり着いた部屋のドアを開ける。
顔にひっかき傷を負ったラグラスが長椅子にフロリエを押し倒し、リューグナーが飛び回るルルーを捕まえようとしていた。フロリエは騒げないように口に布きれを詰め込まれ、衣服を引き裂かれて震えている。その部屋の光景を見て、エドワルドの頭に血が上る。
「何をしている!」
エドワルドの一喝に男2人は驚く。まさか彼がここまで歩いてくるとは思わなかったのだろう。ラグラスは慌ててフロリエから離れるとエドワルドの気迫に押されるかのように後ずさり、リューグナーは脱兎のごとくバルコニーに通じる窓から逃げ出した。彼女はようやく自由になったが、すぐには動けない様子である。
「いや、これは……そう、彼女から誘われたのだ」
「下手な言い訳はするな。全てルルーが教えてくれた」
エドワルドはふらつきながらもどうにかフロリエの側へ近寄る。彼女はようやく咳き込みながら口に詰め込まれた布を取り、引き裂かれた服をかき集めるようにして体を起こした。ルルーはそんなフロリエの側に降りると、ラグラスに向けて威嚇するように羽を広げた。
「片付けは私がしますよ」
茶器を洗い場に持っていくと、年配の侍女がそう申し出てくれる。この館に来た当初は、使用人達にはどこか胡散臭い目で見られていた節があったが、手が付けられなかったコリンシアを皇女に相応しい躾と教育を施したことで見る目が変わっていった。更には秋に紅斑病を患ったコリンシアを看病した献身ぶりに加え、この度のエドワルドの命を救ったとまで言われる的確な処置により、今では館の中で一目置かれる存在になっていた。
「ありがとうございます。お願いします」
フロリエは礼を言って茶器をのせたお盆を彼女に預ける。
「フロリエさんは大丈夫だった?」
「何でしょう?」
「ラグラス様に触られたりしなかった?」
「え?」
侍女は心配そうに尋ねてくる。そういえば、警戒していたルルーがなかなか落ち着かなかった気がする。
「昔からちょっと綺麗な若い娘を見るとすぐに手を出すのよ。オリガは体を触られそうになったそうよ」
「殿下の御前でしたし、特に何も……」
「もしかしたら通ってくるかもしれないわね。気を付けた方がいいですよ」
「ありがとうございます」
フロリエは礼を言うと洗い場から離れた。今、コリンシアは昼寝の時間で、オリガがついてくれているので時間が空いている。居間を覗くとグロリアは難しい表情で何かの報告書に目を通していたので、邪魔をしないように自室で少し休憩を取る事にした。
「お邪魔しているよ」
自分の部屋に何故か帰ったはずのラグラスとそしてこの館を追い出されたはずのリューグナーが待っていた。バルコニーに出る窓のカーテンが乱れている。どうやらそこから入ってきたらしい。
「どうして……」
フロリエは驚きのあまり言葉が出ない。肩に止まるルルーがラグラスを警戒するように身構えている。
「貴女に会いに来たのですよ、そんなに警戒しないでください」
そうは言われても、勝手に部屋へ入り込んでいる男を怪しまずにはいられない。ましてや、グロリアの逆鱗に触れてお役御免となったはずのリューグナーも一緒なのだ。
「何をしに来たのか知りませんが、今すぐに出て行ってください」
「おやおや、つれないねぇ。怒った顔もかわいいが、笑って欲しいな」
フロリエにしては強い口調で出ていくように言ったのだが、ラグラスは気にも留めず、部屋の中を観察して回る。そして「いい待遇してもらってるねぇ」などと呟きながら、クッションが置かれた長椅子に勝手に座り込む。
「お前、あの薬をどこにやった?」
リューグナーがフロリエに詰め寄ってくる。だが、訊かれても彼女には何のことか分からない。
「何の事ですか?」
「お前が盗ったんだろう?」
意味が分から無い。狂気に満ちた目にフロリエは少し怖くなり、踵を返して部屋を出て行こうとするが、腕を掴まれて引き戻される。
「離して下さい!」
「あの薬の価値が分かる者はお前しかいない!」
首を絞められ、フロリエは一瞬意識が遠のく。
「まあまあ、リューグナー。そんな乱暴な事をしては聞きたい事も聞き出せないよ」
やんわりとした口調でラグラスはリューグナーを止め、力が抜けて座り込んだフロリエの前にしゃがむ。
「リューグナーは薬草庫に貴重な薬草を置いていた。凡人にはただの草にしか見えないがね。今、取りに行ったらそれが無くなっていたのだよ。エドワルドを救った君になら見分けがつくんじゃないかと思って聞いてみたんだけど、どうかな?」
「……知りません」
少し咳き込みながらフロリエは返答する。薬草庫には足も踏み入れてない。知っているとすればオルティスかバセットだろうが、彼女は口を噤んだ。
「教えてくれたらもちろん謝礼はする」
「お断り致します。その件に関しては何も知りませんので、もう出て行ってください」
フロリエはきっぱりと断る。彼女のかたくなな態度にラグラスは一瞬驚いた表情を見せたが、それは不敵な笑みに代わる。
「気に入った。あんなばあさんの相手など止めて私の所へ来い。次代の当主の愛妾として贅沢をさせてやろう」
「お断りします」
「何が欲しい? ドレスか? 宝石か?」
ラグラスの自分勝手な態度にフロリエは嫌悪感を抱いた。
「もう帰って下さい」
迫ってくるラグラスの体を突っぱねる。
「困ったなぁ」
少しも困っていない口調で彼は言うと、肩を竦めて立ち上がる。フロリエは諦めて解放してくれたとほっとして立ち上がるが、それは早計だった。
「ならば、力づくでモノにしよう」
ラグラスはグイッとフロリエを引き寄せると、そのまま長椅子に押し倒す。
「あ……」
声を上げる間もなく手で口を塞がれ、暴れようとする彼女をリューグナーも加わって抑え込む。怒ったルルーがラグラスに襲いかかるが、片手で簡単に払われてしまった。視力を奪われたフロリエは、暗闇の中で伸し掛かってくるラグラスを必死に押し退けようとする。
「もうアイツにも抱かれているんだから嫌がらなくてもいいだろう? 気持ち良くしてやるさ」
フロリエはどうにか逃れようと一度体を起こしかけたが、再び押し倒されて長椅子の肘掛で頭を打ち、意識が朦朧としてくる。動きが鈍くなったところでラグラスは彼女の衣服を引き裂き、その切れ端を騒がれないように彼女の口の中に押し込んできた。
『いや、助けて……』
遠のいていく意識の中、フロリエはエドワルドに助けを求めていた。
どのくらい眠っていただろうか、枕元でクウクウというルルーの鳴き声でエドワルドは目を覚ました。
「どうした、ルルー」
首を巡らし、左腕でルルーを引き寄せてみると、小竜は随分脅えているようだ。
「ルルー?」
この館の中で彼に危険が及ぶはずが無いと、不審に思いながら彼の思念を読み取る。やがて乱れた彼の思念から、ラグラスとリューグナーに襲われているフロリエの姿を読み取る事が出来た。
「フロリエ!」
背筋にゾッと冷たいものが走り、傷が痛むのも気にせずエドワルドは体を無理やり寝台から起こした。床に足を降ろして立ち上がろうとするが、その足に力が入らず倒れてしまう。
「くっ……」
右肩に激痛が走る。それでも椅子やテーブルにつかまりながら立ち上がると、裸足のまま壁を伝いながら進む。ルルーが案内するように先になって飛んでいき、僅かに開いたフロリエの部屋の扉から中に入っていく。近いはずの彼女の部屋が遠くに感じられる。
「こいつ!」
部屋の中からラグラスの怒声が聞こえる。エドワルドは気力を振り絞り、ようやくたどり着いた部屋のドアを開ける。
顔にひっかき傷を負ったラグラスが長椅子にフロリエを押し倒し、リューグナーが飛び回るルルーを捕まえようとしていた。フロリエは騒げないように口に布きれを詰め込まれ、衣服を引き裂かれて震えている。その部屋の光景を見て、エドワルドの頭に血が上る。
「何をしている!」
エドワルドの一喝に男2人は驚く。まさか彼がここまで歩いてくるとは思わなかったのだろう。ラグラスは慌ててフロリエから離れるとエドワルドの気迫に押されるかのように後ずさり、リューグナーは脱兎のごとくバルコニーに通じる窓から逃げ出した。彼女はようやく自由になったが、すぐには動けない様子である。
「いや、これは……そう、彼女から誘われたのだ」
「下手な言い訳はするな。全てルルーが教えてくれた」
エドワルドはふらつきながらもどうにかフロリエの側へ近寄る。彼女はようやく咳き込みながら口に詰め込まれた布を取り、引き裂かれた服をかき集めるようにして体を起こした。ルルーはそんなフロリエの側に降りると、ラグラスに向けて威嚇するように羽を広げた。
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