群青の空の下で(修正版)

花影

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第3章 ダナシアの祝福

エピローグ1

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 後にタランテラの悪夢と呼ばれるようになった内乱から10年の歳月が流れていた。内乱が終結した年の秋にエドワルドは国主に選ばれて即位したのだが、国の立て直しや次々に沸き起こる問題に対応していたらあっという間に過ぎ去っていた。
 今宵はエドワルドの在位10周年を祝う祝賀会がある。そしてもう一つ大きな節目を迎える日でもあった。祝賀会に先駆け、コリンシアのフォルビア公の就任式が行われるのだ。
「支度は出来たか?」
 国主の礼装を身に纏ったエドワルドが支度部屋に入って来ると、既に皇妃の礼装に身を包んでいたフレアは夫を笑顔で迎える。首からかけたフォルビアの紋章が胸元を彩り、その頭には結納代わりに贈られたあの真珠のティアラが誇らしげに輝いている。
「コリンがあともう少しかかります」
 2人は抱擁を交わし、軽く口づけた。部屋の中央で仕切られた衝立の向こうではまだ侍女達が奮闘している様子が伝わってくる。
「焦らなくていい。今日の主役だからしっかり仕上げてやってくれ」
 エドワルドは衝立の向こうにそう声をかけると、妻に手を差し出す。フレアは腕に抱えていた琥珀色の小竜を肩に乗せると、彼の手を取り、2人並んで先に部屋を出て行く。



 就任式までもう少し時間がある。2人は他の子供達の様子を見に行くことに決め、保育室への近道となる中庭を散策がてら通る。するとどこからか楽しげな会話が聞こえてくる。
「今日も大収穫」
「結局、今回もエルの1人勝ちか~」
「少しは分けてくれよ」
 背の高い植え込みをガサゴソとかき分ける音が聞こえる。ああ、そういえば、本宮の通用門から目立たない様に北棟を目指すとここへ出るなとエドワルドは思い出す。自分も昔は良く利用した等と懐かしく思いながら様子を見守っていると、10歳くらいの男の子が3人、茂みの中から姿を現す。
 普段着だが、上質な衣服は街中では晴れ着にも見えるだろう。目を引く赤毛と金髪、更にその2人を主導しているもう1人は帽子でその髪を隠している。
 今日は街でも即位10周年を祝うお祭りが開かれている。どうやら3人は朝早くに本宮を抜け出してそのお祭りを楽しんできた様だ。彼等が担いでいる背嚢には屋台で飼ったお菓子や玩具、そしておそらくは的当てのゲームなどで手に入れた景品などが入っているのだろう。
「随分と楽しんで来たみたいだな」
「げっ、父上」
 エドワルドが声をかけると3人はギョッとして立ちすくむ。そして慌てて逃げ出そうとするのだが相手が悪かった。帽子をかぶった男の子はすぐに襟首を掴まれて持ち上げられ、帽子を剥ぎ取られる。日の光を反射してプラチナブロンドがキラキラと輝いている。
「今日は大人しくしているように言ったはずだが? エルヴィン」
「その……アルベルトとフランチェスカにぬいぐるみを……」
「理由にならんな」
 苦しい言い訳をエドワルドは一刀両断にする。すると、にぎやかな声が聞こえ、逃げた2人もそれぞれの父親に担がれて連れ戻されてきた。
「申し訳ありません、陛下」
「愚息が至らないばかりに……」
 エドワルドの姿を見つけ、赤毛の子を小脇に抱えたリーガスと金髪の子を荷物の様に肩に担いだヒースが謝罪する。
「謝罪には及ばない。コイツが主犯だからな」
「それでも、一緒になって遊んでいたのでしたら同罪です」
「もし殿下が悪さをした時は身を以て止めるのがこの子達の役割です」
 エルヴィンと同じ年に生まれたリーガスの長男とヒースの3男は彼の学友に選ばれ、本宮で専任の家庭教師から一緒に勉強を学んでいた。3人とも優秀なのだが、最近は街で遊ぶ楽しさを覚えてしまい、授業をサボって本宮を抜け出す事が多くなっていた。
「さて、どうするか……」
 本人達は自分達の力だけでどうにかできていると思い込んでいる様だが、実の所、彼等に見付からない様に護衛を付けているおかげで事件や事故に巻き込まれずに済んでいる。何かに巻き込まれる前に対策を練る必要があるだろう。
「今日は時間がないな。とりあえず、街中の様子と反省文を10枚程度にまとめてそれぞれの父親に提出するように。それからエルヴィンはすぐに支度しなさい」
 反省文だけで済むと聞いて3人の子供達はホッと胸を撫で下ろす。
「とりあえず、だ。後の事は後日言い渡す」
「……はい」
 返事はするものの、エルヴィンは救いを求める様に母親をチラリと見て様子を窺う。しかしフレアは笑みを浮かべて首を振る。
「良いですか? 何かあってからでは遅いのです。お父様はあなた達の事を心配して仰っているのですよ」
 ガミガミと小言を言われるよりは効いたらしく、3人は項垂れて小さな声で反省の言葉を口にする。ちょうど知らせを聞いた乳母や女官が来たので、彼女達に子供達を任せて下がらせた。
「そろそろどうにかした方が良いな。少し早いが、ルークに預けるか?」
「そうですね。彼ならうまくあの腕白共を制御できるでしょう」
 現在、ルークは見習い竜騎士の指導役を任されている。3人とも資質は十分にあるし、彼ならば上司の子だろうと先輩の子だろうと遠慮せずに物事の良し悪しを叩き込んでくれるはずだった。
「そろそろコリンの支度も出来ているだろう。子供達の様子を見てから上がる」
「かしこまりました」
 フォルビア総督と第3騎士団団長は揃って頭を下げるとその旨を伝えるべく中庭を去っていった。


 本宮の北棟と南棟の境に保育室を設けていた。仕事の合間に子供達の様子を見に行くのに、一々北棟まで行く手間が惜しく、昼間の間だけ使用する子供部屋を作ったのだ。そのうちにエドワルドとフレアの子供達だけでなく、本宮を訪れる2人とごく親しい重鎮達の子供達も連れて来られるようになり、一緒になって過ごすようになったのだ。特に今日のような行事がある時は普段は地方にいる子も集まるので一段とにぎやかになる。
 2人が保育室の扉を開けると賑やかな子供の声が聞こえてくる。明るい色調の絨毯を引かれたこの部屋には10人以上の幼児や赤子が遊んでいた。女官も控えているが、年長の子供が下の子達に絵本を読み聞かせてやっていたり、一緒に遊んでいたりする。
「みんな楽しそうだな」
「ええ」
 普段ならばこの場で子供達を見守っているのはオリガなのだが、彼女もこの後行われる式典の為に支度を整えている最中で席を外している。今日はこの場を任されていた侍女や乳母達は国主夫妻のお出ましに慌てて頭を下げ、子供達は大好きな皇妃様にかまってもらおうと集まってくる。
「フレア様、綺麗」
 特に女の子達は滅多に見れない礼装に目を輝かしている。それでも汚してはいけないと思うのか、誰も触ろうとはしない。
「ちちうえ!」
「とうたま~」
他の子とは異なり、黒髪の5歳くらいの男の子と2歳くらいの女の子はエドワルドに寄ってくる。彼は右腕で男の子、左腕で女の子を一度に抱き上げた。
「アル、フラン、良い子にしていたか?」
「うん」
「あい」
 子供達の頬に交互に口づけると、2人は喜んで歓声を上げる。エドワルドは何度も頬ずりし、喜んだ子供達は歓声を上げながらその小さな手でペチペチと父親の頬を叩く。そんな様子を他の子供達に囲まれたフレアは小竜の目を通じてニコニコと見守る。

クワァァァ……。

 窓辺に置かれた籠で丸まっていた小竜が翼をバタつかせて自分の存在をアピールしている。フレアは苦笑してその籠に近づくと、その小竜を抱き上げた。
「ルルーはここで子供達を見守っていてちょうだい。お願いよ」
 年老いた小竜はお役目から解放されて今は子供達と共に過ごしている。それでも時々昔を思い出すのか、こうしてフレアの姿に気付くと自分を連れて行けとばかりに己の存在を誇示するのだ。
「誰も貴方の事は忘れていないわ。だから今日はここで子供達を見守っていて」
 フレアが優しく体を撫でると、ルルーは気持ち良さげに欠伸をする。その様子を見ていた後輩小竜も羨ましそうにしているが、彼女の目の役割をする間はじっと我慢するようにしつけられている。やがて、フレアの腕の中でルルーは眠ってしまい、彼女はそっと年老いた小竜を籠に戻す。
 最近、眠っている時間が多くなった。同調してもその視界はぼやけて霞むようになったし、歯は抜けて好物の甘瓜も細かく刻んで貰わないと食べられなくなった。小竜の平均寿命は10年ほどと言われていて、やがて訪れる瞬間を思うと切なくなってくる。それでも長く一緒に過ごしてきたのでもう少し長生きしてほしいと思うのは皆の願いだった。
「陛下、妃殿下、そろそろお時間でございます」
 礼装のアスターが2人を呼びに来た。すると今までフレアの礼装に目を輝かせていた女の子3人が彼に駆け寄る。
「お父様」
 彼は顔を綻ばせて3人を順に抱擁し、末の子には高々と抱き上げるおまけまでつけた。時間が迫っているのだが、子供にはついつい甘くなるのは主従揃って同じ様だ。
「では、行って来るからな」
 下の2人を公式の場に連れ出すのはまだ早いと判断し、今回は残念ながらお留守番である。それでも文句を言わないのは、こうしてたくさんのお友達がいるからである。
 エドワルドは子供達を降ろし、乱れた髪を手早く直すと妻に手を差し出す。フレアは2人の頬に口づけ、他の子達にも手を振り、夫に手を取られて部屋を出て行く。アスターも可愛い娘達に見送られてその後に続いた。


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次話、最終回です。
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