禁断のrainbow rose

秋村篠弥

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サブストーリー

優秀な小悪魔

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「〇月〇日、俺は紅月の××を知った。だから、俺は紅月が好きになった。俺はずっと探してたんだ。理解のある教師を……」
カレはニヤリと笑った。想像で、頭がおかしくなりそうだ。
人気の少ない路地で、電柱に身体を隠し、視線の先の相手に欲情する。
「ぁあっ、あかつきぃ。お前を見ているだけで、俺は、オレはッ」
我慢しきれなくなり、膝から地面にしゃがんだ。電信柱に爪を立てる。
「俺はもう……我慢出来なぃっ、あかつきぃ。お前が悪いんだっ」
電信柱を頼りに立ち上がると、カレはゆっくりその背を追った。


「ゴメンなさい」
紅月は提出プリントを家まで取りに行っていた生徒を待つのに帰れずにいた。
「構わない、これも仕事だからな。それより、気を付けて帰れよ。外は暗いからな」
そう言って、プリントを確認しイスをくるりと回すと、机に向かった。
生徒は心配された、と赤面で喜んでいたが、紅月は知らずだった。
「さようなら」
そう言って帰っていった生徒の約十分後、紅月は学校を出て帰宅をした。
今日は肌寒い日だった。コートを着込み、手はポケットから出せないくらい。紅月の視線が空を泳ぐ。
こんな日は、人肌が一番だ。
そんなことを考えているからだ。
だが、彼が寒さを感じるのには、ほかの理由があったに違いない。今日に限っては特に。
そして、そんなことを考えていたから、気が付けなかったのだ。

紅月はポケットに入れている手を鍵を掴んだまま出し、家のドアを開けた。
紅月が住むマンションはごく普通のマンション。セキュリティが特化している理由でもない。
だが、住み馴れることによって、セキュリティなんてものは関係なくなる。
開け、中に入ろうとした時だった。誰かに腕を掴まれた。
驚いて後ろをむこうとするが、何かで視界を塞がれた。
それが手だと気が付いたのは、指先が動いていたからだ。
「誰だ?」
抵抗しようとするが、相手は紅月を後ろから抱くようにしており、腕もすでに両手が拘束されていた。
「どうせ言ったって……分からないだろ」
そう言って、ドアがカチャリと閉まる音がした。もちろん、鍵もだ。
「お前、何が目的だ?単位か?」
紅月は、押されるがままに歩き、膝に何かが当たるまで足を動かしていた。
「目的、か。そうだな、俺はお前で、お前の手でイキたいっ」
唾を飲む音がすぐ耳元で聞こえた。
紅月は、そのまま押し倒された。だが、視界は暗いままだった。
電気が付いていないのだ。暗闇で目が慣れてきても、相手のシルエットしか分からない。
どうやら、男で、背は紅月と同じくらい。一番確率が高いのは剣の友人か…東の友人か…。後者だったら、容赦しないが。
「お前、本当に何が目的だ?誰なんだ?」
紅月は静かに問う。それに、カレはため息を吐きゆっくり紅月の衣服に手を掛けながら言った。
「そんなに知りたいなら、名乗る。俺は紅月……お前の運命の人間。森本和斗だ」
「森本和斗……って、お前っ!」
紅月は驚いた。カレは秋川高校の……
「驚いたか?まさか、生徒会長が、こんなことしてるなんてな?」
跨っている森本の下がどんどん硬くなっていくのが分かった。
紅月は我に返り、抵抗しようとする。しかし、首筋や耳に舌を入れられると、力が緩まってしまう。
ちなみに森本の学校での優等生ぶりは凄い。国公立に行けるほどの頭に、優秀な人格、それに加え甘いマスク。まさに博識洽聞の王子だ。
だから、紅月には理解出来なかった。
「紅月……そんな目で、そんな声で、そんなっ、そんなぁっん」
森本は、限界のようだった。硬くなっているものの先端が熱く湿ってきた。静寂は、森本の息声ですでに姿を消した。
「ハァ、ハァ、あかつきぃ、お前も、気持ちよくなりたいよなぁ?今日は寒かったもんな?暖かくなりたいよな?」
森本は、紅月の身体に沿うように覆いかぶさり、肌にそっと触れていく。
「あかつきぃ、お前の弱点も、全部調べてある……抵抗したってムダだ」
森本は、紅月の顎を掴むと、無理やり舌を入れた。
「ん、んんぁ、ぁ」
「んっ、クチュ」
森本は、はだけた紅月の肌に手を滑らせたまま、突起までたどり着くとそこを集中的に刺激した。
「んんっ、ん、んんっぁ、ぁ」
森本はそっと舌を抜くと、まだ口に残った紅月の液をいじっていた突起に塗るように舐めた。
「あっんっ」
紅月は、そっと触れるか、あからさまに激しくされることが良いらしい。
これは紅月がいつもいる物理準備室にカメラを設置していたことで分かった。
森本にとって、紅月は本当に憧れだった。自分とは違う優しさを持っていた。いや、最初から自分には優しさをなんて無かった。しかし、体を張って生徒を慰める。口では突っぱねるのに、そのアメとムチが本当に凄いと思い心底惚れたのだ。
森本は、顔をゆっくり上げると、紅月のベルトを緩めた。
紅月は力が出ないのか、その後のことに期待しているのか、ピクピクと体を反応させただけだった。
「紅月、お前のここはどんな味がするんだ?」
教師らしからぬ勃ち方に、森本はニヤリとする。あの、大好きな紅月の×××が、目の前に。
紅月のこれを、想像して俺は何回抜いただろう?何回天にいかせてもらっただろう?
そっと両手で包む。なぜだかとても愛おしく思う。
先から少しずつ舐めていく。
これが紅月の味、これが紅月の。
森本の口半分にまで満たしたところで、紅月は白液を出してしまった。
「ぁくひ、あくひぉ」
森本の口内は熱い液で満たされた。鼻腔は、その匂いに犯された。
「んく、ん」
それを大事に飲み干すと、自分のモノを紅月のアナルに入れる事にした。
「69でもいいけど、俺はやっぱり紅月に食べてもらいたい」
紅月を座らせると、バックで入れる。
「おぃ、それはっ」
森本が思っていたより素直に入った。
「アナルも開発済みか。なんかセックスマシーンみたいだね、紅月は」
「やめろ、抜いてくれ」
「大丈夫だよ、これでもヌケるから」
森本は後ろから手を回すと、紅月のモノを扱く。一定のリズムで自分のモノを抜き差ししながら……。



何時間やっていただろうか…?
「はぁ、はぁ、ぁ」
森本は起き上がり、電気を付けた。
紅月は出し過ぎて眠ってしまっていた。
「そんなに満足してもらえたのか」
だったら、紅月コレクションに是非入れてもらいたいものだ。
だが、俺が物理準備室に出入りしていたら、あらぬ噂を立てられるかもしれない。
特に紅月コレクションの奴らの中で。
そう考えると、森本は学校では紅月を襲うことはもちろん、声をかけて接触するのさえ考えものだった。
「まぁ、家は知ってるんだから。また来ればいいよね~♪じゃあね、俺のハニー」
最後に額にキスをすると、森本は内側のポストを開け、外側からドアにカギを掛けると、ポストにカギを落とした。

紅月が起きると、テーブルにはビールの空き缶がゴロゴロ転がっており、自分は半裸でベッドに落ち掛けていた。
「俺は、昨日飲んだのか?」
それなら、あれは夢だったのだろうか?
それにしては鮮明すぎる気がした。
だが、相手が相手なだけに、夢であってほしいと思う自分が強かった。
もちろん、今日、学校に行って彼を見かけたがそんな素振りもせず、目さえ合わせなかった。
やはり夢だったんだな。優等生まで手コマにしたいとは、俺はなんて贅沢なんだ。そう悩む紅月とは裏腹に、森本は最後まで心の中で笑っていた。





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みんなの感想(3件)

羅刹十鬼
2017.09.02 羅刹十鬼

新しく出したの面白かったです!
これからも頑張ってください!

紅月先生が受けってのもいいですよね(*'▽'*)

解除
羅刹十鬼
2017.09.01 羅刹十鬼
ネタバレ含む
解除
羅刹十鬼
2017.02.26 羅刹十鬼

東龍牙のエピソード1、少し前に読んでみたけどおもしろかったです!
自分的には、西竜牙のエピソードが一番だけど……
なんか、物語が長くて、でもずっと読んでてもあきない、面白い作品でした!
これからの活躍期待してます(*^^*)

秋村篠弥
2017.02.26 秋村篠弥

ありがとーございます!ヾ(>ω<)ノ゙
平さんの作品もいつも楽しみに、ワクワクしながら新作待ってます!
お互いに良い作品が作れるよう頑張りましょうね♪
需要があるならば、西君もっと登場させます!(笑)

解除

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