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第24話:広がる傷口
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最近、ちょっとオンできていなかった。テスト勉強が忙しい。昨日、恐る恐るログインしたら、やっぱりメッセージがいっぱい着てる……
「@ryubouya」さん、「pontakun」さん、「@shisojyura」さん、「@houchan1」さん、「@K_ozimo」さん、「ぎりまる」さん、「@zacky06fz」さん、「迷鉄さん」さん、「@anonymous_me」さん、「覇魔亭」さん……とりあえず、返事だけ書いておくか。
ここでゲームに時間を取り過ぎたら後で大変なことになる。ここは頑張っておこう。
例の「二見さんの腕掴まれ事件」の翌日は、クラスのグルチャがまた荒れていたらしい。(相変わらず、僕はグループに入っていないので貴行&日葵経由情報)
***
「流星くん、ごめんなさい。私のせいで……」
昼休みにいつものように5人で昼食を取っていると、二見さんが謝った。彼女もまたグループチャットには入っていないので、事の顛末を知ったのは昼休みになってからだったらしい。
彼女は孤高のクールビューティとして崇拝される立場でグルチャに入っておらず、僕はクラスのランクが低すぎてグルチャに入っていない。
要するに僕は「猪原に暴力を振るった上に、二見さんの腕を掴んでどこかに連れて行った」ことになっているらしい。二見さんが僕と一緒に昼食を取っていれば、それが事実かどうかすぐに分かるだろうに。
人は不思議なもので、時として自分で見たものより他人の言葉を信じてしまう。僕が彼女たちの弱みか何かでも握って、二見さんや天乃さんを隷属させていると思われているようだ。
「俺たちは事実を知ってるから信じないけど、大丈夫か?俺になんかできることないかな?」
「私も何かしたいけど、どうしたらいいか……」
貴行&日葵カップルは本当に気持ちがいい人たちだ。特に貴行はイケメン過ぎる。背も高いし、かなりかっこいい。しかも、心までイケメンだ。クラスでの人気も高く、クラスの二大勢力の一翼を担っている。
日葵も相当かわいいけど、「貴行の彼女」という認識が広まりすぎていて、男子の人気がそこまで伸びてない。そうでなければ彼女が「3スターズ」の一人でも何ら疑問は抱かないだろう。
可愛いだけでは「3スターズ」にはなれないらしい。人気になる要素として、「男っ気が無いこと」というか、ストレートに言うと「処女性」が求められる。
天乃さんは、正当派アイドルような見た目と小悪魔的な笑顔が人気の秘訣。しかも、周囲の人への気遣いを怠らない。しかも、誰とも付き合っていないみたいだ。そりゃあ人気も出るだろう。
二見さんは、孤高のクールビューティ。姿勢が正しく美しい所作。誰も話しかけられない程の雰囲気。こちらも誰とも付き合っていなかったので、人気で出るだろう。
……まさか、あれが人見知りであまり人に話しかけず、話しかけられなかったものによるとは誰も思わなかったみたいだ。姿勢が良く、自信があるように見えるというのは重要らしい。実際の中身は結構なゲームオタクだと思うけど……
姫香さんは、あんなでもクラスではマスコット的に可愛がられていて、女子にもみくちゃにされている。彼女は自分のキャラクターを知っているので、それに甘んじている。こちらも人気が出そうだ。
貴行が一緒にいてくれるから、まだこれだけの「やっかみ」で収まっている。僕と二見さん、天乃さんの三人だけで昼食を食べていたらもっと直接的なトラブルになっていただろう。
「こうして、一緒に弁当が食べられるだけですごく助かってる。ありがとう」
「全然だよー」
貴行の代わりに日葵が答える辺り、ここのカップルは順調らしい。良い人に良いことが起きていると僕としても嬉しい。
「こうなったら、恥ずかしいけど、私が教室で大きな声で『流星くんには自分で告白して付き合ってもらってるのーーーーっ!』って叫ぶとか!?」
「そんなことさせたら、いよいよ僕が何か弱みを握っている説が色濃くなるよ……」
二見さんは割と真面目に考えてくれているらしい。気持ちだけで十分です。
「じゃあ、私が……」
「天乃さんは出てくると余計にこじれるから、そのままでお願いします」
「むぅ……」
天乃さんも何かしようと考えてくれているみたいだ。こちらも気持ちだけで十分です。考えが行き詰って昼食の雰囲気が暗くなっていった。
「……それにしても、天乃さんのお弁当、いつもながら凝ってるわね」
日葵が僕の弁当箱を覗き込みながら言った。彼女は悪い空気を一蹴して楽しい雰囲気を作り出そうとしたのだろう。
「そうなんです。姉が私にお弁当を作る権利を渡さないんです!」
二見さんが悔しそうに言う。そんな権利は存在しないから。天乃さんは面倒見がいいから急にできた弟にも弁当を作らずにはおられないだけだ。
「姉が弟にお弁当を作るのは当たり前ですから!聖書にもそう書いてあるし!」
そんな話は全然聞いたことが無い。いつか誰かに怒られるぞ。
「流星くん!必ず姉から胃袋を取り返して見せますからね!」
なんかちょっと猟奇的な話になってきた。こういった軽口で何とか場の雰囲気を保った。
***
「待てよ!高幡!」
放課後に今度は直接僕に猪原が突っかかってきた。
「……」
僕からはいう事がなかった。
「お前が何か二見さんの弱みを握って連れまわしてるのは知ってるからな!俺が彼女を必ず開放してみせる!」
彼はもしかしたら、ちょっと面白いヤツかもしれない。自分で妄想して、いつしかそれが事実だと本気で思い込むタイプ。坂中と向田と合わせて本気で憎しみを僕に向けているようだ。
「そんなのありません!」
二見さんが割って入ってくれる。
「大丈夫だから!俺が絶対助けてあげるから!」
猪原が猛々しく言う。高校生女子を意のままに操れる弱みって何だろう?そんなものがあったら一度握ってみたいものだ。
「そんなの要りません!私たちは、一緒に勉強してるだけです!」
「こんなヤツに勉強を習う必要ないでしょう!勉強なら俺が教えてやるよ!」
「流星くんはすごいです!今度のテストで高得点取りますから!」
ああー、やっちゃった……目の前で起きていることを僕は止めることができなかった。
「高幡なんて成績中の下だろ!ぜってー俺の方が上だから!」
「そんなことありません!流星くんが勝ちます!」
「じゃあ、俺が勝ったら二見さん俺と付き合ってよ!」
何か話が変な方向に……
「ちょ、ちょ、ちょ!待った待った待った!全然話が関係ない方に行ってるから」
「また出たよ!卑怯者!負けるのが怖いんだろう!」
猪原がまた僕の肩を押そうと手を伸ばした。僕は一歩下がってその手を避けた。それに驚き、逆上した猪原が大きく腕を振りかぶっている。視線から僕の顔を殴るつもりだろう。あまりケンカをしたことが無い人は、1発目大ぶりで顔を狙うものだ。
(ブンッ)大ぶりの一発目の拳が繰り出された。
僕は一歩下がって回避した。カッとなった猪原が左手で僕を掴もうとする。出された手を引き寄せて、軸足を少し蹴ってバランスを崩させると猪原は地面に這いつくばるように倒れた。
(ダン!)「くそう!」
よほど悔しかったのか、猪原が教室の床を思いきり叩く。
「大丈夫?」
一応、助け起こそうと声をかけるが、猪原は「うるせい!」と言っ手を振り払おうとした。瞬時に手は引っ込めたので空振りだったけど。
猪原は、坂中と向田に助け起こされるように起き上がると「ぜってーテストでお前より良い点取って二見さんを助けるからな!」と捨て台詞を言って去って行った。
教室にはまだ何人かいて、それを見ていた人もいた。猪原のいう事を信じたら僕ってすごく悪いヤツになってないかな?
「大丈夫ですか?流星くん」
「あ、うん。殴られてないし、大丈夫だけど……」
二見さんが駆け寄ってきてくれた。
「よく避けられましたね」
「昔、教育テレビで護身術観たから」
「……普通 観たってできませんよ?どうなってるんスか、世界先輩」
「そうかな……」
その日の夜、SNSのグルチャでは、猪原と僕が二見さんを取り合って次のテストで点数勝負をすることになっているってことを、貴行経由で知ることになる。そんなこと一言も言ってないし、約束すらしていないのに……
もちろん、僕は悪者で、二見さんや天乃さんの弱みを握っていて、連れまわしているらしい。その後、テストまでの数日教室内の空気は張りつめていた。
「@ryubouya」さん、「pontakun」さん、「@shisojyura」さん、「@houchan1」さん、「@K_ozimo」さん、「ぎりまる」さん、「@zacky06fz」さん、「迷鉄さん」さん、「@anonymous_me」さん、「覇魔亭」さん……とりあえず、返事だけ書いておくか。
ここでゲームに時間を取り過ぎたら後で大変なことになる。ここは頑張っておこう。
例の「二見さんの腕掴まれ事件」の翌日は、クラスのグルチャがまた荒れていたらしい。(相変わらず、僕はグループに入っていないので貴行&日葵経由情報)
***
「流星くん、ごめんなさい。私のせいで……」
昼休みにいつものように5人で昼食を取っていると、二見さんが謝った。彼女もまたグループチャットには入っていないので、事の顛末を知ったのは昼休みになってからだったらしい。
彼女は孤高のクールビューティとして崇拝される立場でグルチャに入っておらず、僕はクラスのランクが低すぎてグルチャに入っていない。
要するに僕は「猪原に暴力を振るった上に、二見さんの腕を掴んでどこかに連れて行った」ことになっているらしい。二見さんが僕と一緒に昼食を取っていれば、それが事実かどうかすぐに分かるだろうに。
人は不思議なもので、時として自分で見たものより他人の言葉を信じてしまう。僕が彼女たちの弱みか何かでも握って、二見さんや天乃さんを隷属させていると思われているようだ。
「俺たちは事実を知ってるから信じないけど、大丈夫か?俺になんかできることないかな?」
「私も何かしたいけど、どうしたらいいか……」
貴行&日葵カップルは本当に気持ちがいい人たちだ。特に貴行はイケメン過ぎる。背も高いし、かなりかっこいい。しかも、心までイケメンだ。クラスでの人気も高く、クラスの二大勢力の一翼を担っている。
日葵も相当かわいいけど、「貴行の彼女」という認識が広まりすぎていて、男子の人気がそこまで伸びてない。そうでなければ彼女が「3スターズ」の一人でも何ら疑問は抱かないだろう。
可愛いだけでは「3スターズ」にはなれないらしい。人気になる要素として、「男っ気が無いこと」というか、ストレートに言うと「処女性」が求められる。
天乃さんは、正当派アイドルような見た目と小悪魔的な笑顔が人気の秘訣。しかも、周囲の人への気遣いを怠らない。しかも、誰とも付き合っていないみたいだ。そりゃあ人気も出るだろう。
二見さんは、孤高のクールビューティ。姿勢が正しく美しい所作。誰も話しかけられない程の雰囲気。こちらも誰とも付き合っていなかったので、人気で出るだろう。
……まさか、あれが人見知りであまり人に話しかけず、話しかけられなかったものによるとは誰も思わなかったみたいだ。姿勢が良く、自信があるように見えるというのは重要らしい。実際の中身は結構なゲームオタクだと思うけど……
姫香さんは、あんなでもクラスではマスコット的に可愛がられていて、女子にもみくちゃにされている。彼女は自分のキャラクターを知っているので、それに甘んじている。こちらも人気が出そうだ。
貴行が一緒にいてくれるから、まだこれだけの「やっかみ」で収まっている。僕と二見さん、天乃さんの三人だけで昼食を食べていたらもっと直接的なトラブルになっていただろう。
「こうして、一緒に弁当が食べられるだけですごく助かってる。ありがとう」
「全然だよー」
貴行の代わりに日葵が答える辺り、ここのカップルは順調らしい。良い人に良いことが起きていると僕としても嬉しい。
「こうなったら、恥ずかしいけど、私が教室で大きな声で『流星くんには自分で告白して付き合ってもらってるのーーーーっ!』って叫ぶとか!?」
「そんなことさせたら、いよいよ僕が何か弱みを握っている説が色濃くなるよ……」
二見さんは割と真面目に考えてくれているらしい。気持ちだけで十分です。
「じゃあ、私が……」
「天乃さんは出てくると余計にこじれるから、そのままでお願いします」
「むぅ……」
天乃さんも何かしようと考えてくれているみたいだ。こちらも気持ちだけで十分です。考えが行き詰って昼食の雰囲気が暗くなっていった。
「……それにしても、天乃さんのお弁当、いつもながら凝ってるわね」
日葵が僕の弁当箱を覗き込みながら言った。彼女は悪い空気を一蹴して楽しい雰囲気を作り出そうとしたのだろう。
「そうなんです。姉が私にお弁当を作る権利を渡さないんです!」
二見さんが悔しそうに言う。そんな権利は存在しないから。天乃さんは面倒見がいいから急にできた弟にも弁当を作らずにはおられないだけだ。
「姉が弟にお弁当を作るのは当たり前ですから!聖書にもそう書いてあるし!」
そんな話は全然聞いたことが無い。いつか誰かに怒られるぞ。
「流星くん!必ず姉から胃袋を取り返して見せますからね!」
なんかちょっと猟奇的な話になってきた。こういった軽口で何とか場の雰囲気を保った。
***
「待てよ!高幡!」
放課後に今度は直接僕に猪原が突っかかってきた。
「……」
僕からはいう事がなかった。
「お前が何か二見さんの弱みを握って連れまわしてるのは知ってるからな!俺が彼女を必ず開放してみせる!」
彼はもしかしたら、ちょっと面白いヤツかもしれない。自分で妄想して、いつしかそれが事実だと本気で思い込むタイプ。坂中と向田と合わせて本気で憎しみを僕に向けているようだ。
「そんなのありません!」
二見さんが割って入ってくれる。
「大丈夫だから!俺が絶対助けてあげるから!」
猪原が猛々しく言う。高校生女子を意のままに操れる弱みって何だろう?そんなものがあったら一度握ってみたいものだ。
「そんなの要りません!私たちは、一緒に勉強してるだけです!」
「こんなヤツに勉強を習う必要ないでしょう!勉強なら俺が教えてやるよ!」
「流星くんはすごいです!今度のテストで高得点取りますから!」
ああー、やっちゃった……目の前で起きていることを僕は止めることができなかった。
「高幡なんて成績中の下だろ!ぜってー俺の方が上だから!」
「そんなことありません!流星くんが勝ちます!」
「じゃあ、俺が勝ったら二見さん俺と付き合ってよ!」
何か話が変な方向に……
「ちょ、ちょ、ちょ!待った待った待った!全然話が関係ない方に行ってるから」
「また出たよ!卑怯者!負けるのが怖いんだろう!」
猪原がまた僕の肩を押そうと手を伸ばした。僕は一歩下がってその手を避けた。それに驚き、逆上した猪原が大きく腕を振りかぶっている。視線から僕の顔を殴るつもりだろう。あまりケンカをしたことが無い人は、1発目大ぶりで顔を狙うものだ。
(ブンッ)大ぶりの一発目の拳が繰り出された。
僕は一歩下がって回避した。カッとなった猪原が左手で僕を掴もうとする。出された手を引き寄せて、軸足を少し蹴ってバランスを崩させると猪原は地面に這いつくばるように倒れた。
(ダン!)「くそう!」
よほど悔しかったのか、猪原が教室の床を思いきり叩く。
「大丈夫?」
一応、助け起こそうと声をかけるが、猪原は「うるせい!」と言っ手を振り払おうとした。瞬時に手は引っ込めたので空振りだったけど。
猪原は、坂中と向田に助け起こされるように起き上がると「ぜってーテストでお前より良い点取って二見さんを助けるからな!」と捨て台詞を言って去って行った。
教室にはまだ何人かいて、それを見ていた人もいた。猪原のいう事を信じたら僕ってすごく悪いヤツになってないかな?
「大丈夫ですか?流星くん」
「あ、うん。殴られてないし、大丈夫だけど……」
二見さんが駆け寄ってきてくれた。
「よく避けられましたね」
「昔、教育テレビで護身術観たから」
「……普通 観たってできませんよ?どうなってるんスか、世界先輩」
「そうかな……」
その日の夜、SNSのグルチャでは、猪原と僕が二見さんを取り合って次のテストで点数勝負をすることになっているってことを、貴行経由で知ることになる。そんなこと一言も言ってないし、約束すらしていないのに……
もちろん、僕は悪者で、二見さんや天乃さんの弱みを握っていて、連れまわしているらしい。その後、テストまでの数日教室内の空気は張りつめていた。
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