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EX12_エピローグ_かみさまとシロの場合
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目が覚めたら、目の前にシロがいた。
シロはまだ眠っているようだ。
銀髪で、長いまつげの彼女が幸せそうに眠っている姿は、猫のそれに似ていて、見ているだけで癒される。
カーテンから差し込む朝の光に輝く髪は持ち上げても、サラサラととけていくようだ。
火傷の跡は頬にもあるが、これがシロだ。
出会った時から何も変わらない。
こうでなければシロではないと思えるくらいに受け入れている。
最愛の人を優しく抱きしめて、静かに額にキスをする。
キスで目覚めたのか、少女の長いまつげが動き、大きな目が開かれる。
「うにゅぅ・・・かみさま?・・・おはようございます」
改めて胸に抱きしめて挨拶をする。
「おはよう・・・シロ」
「かみさま・・・今キスしてた?」
「ああ、起こしたかな?ごめん」
「んーん、いいの。それより、えっちする?」
「いやいやいや、朝だし!」
「じゃあ、ちゅーだけ」
(ちゅっ、ちゅー)
やばい。
シロのキスは愛しさ倍増機能が搭載されている。
抱きしめずにはいられない。
(すんすん、すんすん、すーはーすーはー)
シロのにおいフェチが始まってしまった・・・
一応言っておくと、シロとはエッチなことはしまくっているが、一線だけは踏みとどまっている。
もうすぐシロは18歳(一ノ清まひろとしては16歳)だが、未成年。
婚約はしたが、結婚はまだしていない。
まひろとのことも解決しきっていないのもあって、どこか迷っている。
そして、踏みとどまっている。
自分なりの責任というか・・・そんな個人的なこだわりだ。
シロ(一ノ清まひろ)は、結局学校には戻らなかった。
中学は行ってないし、高校も行ってない。
そもそもの学力がついて行ってなかった。
だから、俺が勉強を教えつつも、管理人さんのところで仕事を始めることになった。
管理人さんは、なぜか色々忙しい。
自分のアパートの掃除などをする暇すらなくなってしまったらしい。
そこで、シロに白羽の矢が立った。
別に働かなくても資産家の娘なので食べていくには困らないだろうが、シロとまひろが希望したのだ。
俺はまだ大学生だが、相変わらずネット系のバイトをしている。
ただ、少しだけ変わったことは、リアルのバイトも始めたことだ。
管理人さんの紹介で、週3回弁護士事務所でバイトしている。
変に誤解されて逮捕されたり、ワイドショーで騒がれたりする人がいたら力になりたいと思って、働き始めた。
バイトだから書類を取りに行ったり、過去の判例を探したりと地味な仕事が多いけれど、どこかで誰かの役に立っていると思ったらやりがいはある。
シロとまひろは、何だか折り合いがついたのか、シロもまひろもどちらの姿も見る。
仕事も役割分担があるらしい。
何かしら、社会とつながっているのは良いことだ。
俺たちが暮らす部屋は、まひろの部屋だ。
結局壁は取り壊し、隣の部屋とつながり、20畳くらいの1つの部屋になった。
そこにベッドは2つ。
シロが、まひろの時はそれぞれ別々に寝て、シロの時は1つのベッドで寝ている。
それなりに、3人が心地いいリズムと、テリトリーが出来つつある。
そんな中、今日は2人とも、いや、3人とも休みの日だ。
1日ベッドの上でうだうだしていてもいいのだが・・・それはそれで魅力的なのだが・・・後ろ髪は引かれるのだが・・・今日はシロとお弁当を持って動物園に行く約束をしていた。
彼女と付き合い始めてもうある程度になるが、俺がずっと引きこもりだったから、デートらしいデートをあまりしたことがなかった。
それで、近所の動物園でも行こうということになった。
弁当は昨日ある程度作っていたから、あとは詰めるだけ。
後は起きて、準備をすればいいだけなのだが・・・
「かみさま、あと1回だけちゅーして」
においをすーはーした後のシロは、とても・・・その・・・エロい。
フェロモン的な何かの影響なのか、単なるフェチなのかは分からないが、とにかく興奮しているときのシロは目の色が違う。
瞳の光はハートになっている。
「かみさま、好き!」
ベッドの上で首に抱き着いてきた。
そんなの振り払えるわけがない。
シロの腰に手を回し、もう片方の手で頭を撫でる。
ゴロゴロゴロ・・・
猫だ。
これは猫的な『かわいい何か』だ。
(ちゅ、ちゅ、ちゅっ)
シロが、俺の左頬、右頬、口とキスをしてきた。
(ちゅ、ちゅ、ちゅっ)
俺もシロに倣って、左頬、右頬、口にキスをした。
「かみさま、ちょっとだけ『こいびとちゅー』しませんか?」
「ちょっとと言わず、満足するまでしよう」
どうせ明日も休みだ。
お弁当の具は明日まで冷蔵庫に入ったままかなぁ。
今日は、1日シロとイチャイチャ・デーになると思う。
夕方くらいに、まひろが出てきたら、真っ赤な顔をして怒るんだ。
『私が出られない』と。
まあ、たまにはそんな日もあっていいじゃないか・・・
まひろは、後で何とかなだめよう・・・
それよりも、今はシロとの時間だ。
「かみさま、やっぱりエッチする?」
「やっぱり、エッチなことします」
動物園は明日に延期だな。
シロはまだ眠っているようだ。
銀髪で、長いまつげの彼女が幸せそうに眠っている姿は、猫のそれに似ていて、見ているだけで癒される。
カーテンから差し込む朝の光に輝く髪は持ち上げても、サラサラととけていくようだ。
火傷の跡は頬にもあるが、これがシロだ。
出会った時から何も変わらない。
こうでなければシロではないと思えるくらいに受け入れている。
最愛の人を優しく抱きしめて、静かに額にキスをする。
キスで目覚めたのか、少女の長いまつげが動き、大きな目が開かれる。
「うにゅぅ・・・かみさま?・・・おはようございます」
改めて胸に抱きしめて挨拶をする。
「おはよう・・・シロ」
「かみさま・・・今キスしてた?」
「ああ、起こしたかな?ごめん」
「んーん、いいの。それより、えっちする?」
「いやいやいや、朝だし!」
「じゃあ、ちゅーだけ」
(ちゅっ、ちゅー)
やばい。
シロのキスは愛しさ倍増機能が搭載されている。
抱きしめずにはいられない。
(すんすん、すんすん、すーはーすーはー)
シロのにおいフェチが始まってしまった・・・
一応言っておくと、シロとはエッチなことはしまくっているが、一線だけは踏みとどまっている。
もうすぐシロは18歳(一ノ清まひろとしては16歳)だが、未成年。
婚約はしたが、結婚はまだしていない。
まひろとのことも解決しきっていないのもあって、どこか迷っている。
そして、踏みとどまっている。
自分なりの責任というか・・・そんな個人的なこだわりだ。
シロ(一ノ清まひろ)は、結局学校には戻らなかった。
中学は行ってないし、高校も行ってない。
そもそもの学力がついて行ってなかった。
だから、俺が勉強を教えつつも、管理人さんのところで仕事を始めることになった。
管理人さんは、なぜか色々忙しい。
自分のアパートの掃除などをする暇すらなくなってしまったらしい。
そこで、シロに白羽の矢が立った。
別に働かなくても資産家の娘なので食べていくには困らないだろうが、シロとまひろが希望したのだ。
俺はまだ大学生だが、相変わらずネット系のバイトをしている。
ただ、少しだけ変わったことは、リアルのバイトも始めたことだ。
管理人さんの紹介で、週3回弁護士事務所でバイトしている。
変に誤解されて逮捕されたり、ワイドショーで騒がれたりする人がいたら力になりたいと思って、働き始めた。
バイトだから書類を取りに行ったり、過去の判例を探したりと地味な仕事が多いけれど、どこかで誰かの役に立っていると思ったらやりがいはある。
シロとまひろは、何だか折り合いがついたのか、シロもまひろもどちらの姿も見る。
仕事も役割分担があるらしい。
何かしら、社会とつながっているのは良いことだ。
俺たちが暮らす部屋は、まひろの部屋だ。
結局壁は取り壊し、隣の部屋とつながり、20畳くらいの1つの部屋になった。
そこにベッドは2つ。
シロが、まひろの時はそれぞれ別々に寝て、シロの時は1つのベッドで寝ている。
それなりに、3人が心地いいリズムと、テリトリーが出来つつある。
そんな中、今日は2人とも、いや、3人とも休みの日だ。
1日ベッドの上でうだうだしていてもいいのだが・・・それはそれで魅力的なのだが・・・後ろ髪は引かれるのだが・・・今日はシロとお弁当を持って動物園に行く約束をしていた。
彼女と付き合い始めてもうある程度になるが、俺がずっと引きこもりだったから、デートらしいデートをあまりしたことがなかった。
それで、近所の動物園でも行こうということになった。
弁当は昨日ある程度作っていたから、あとは詰めるだけ。
後は起きて、準備をすればいいだけなのだが・・・
「かみさま、あと1回だけちゅーして」
においをすーはーした後のシロは、とても・・・その・・・エロい。
フェロモン的な何かの影響なのか、単なるフェチなのかは分からないが、とにかく興奮しているときのシロは目の色が違う。
瞳の光はハートになっている。
「かみさま、好き!」
ベッドの上で首に抱き着いてきた。
そんなの振り払えるわけがない。
シロの腰に手を回し、もう片方の手で頭を撫でる。
ゴロゴロゴロ・・・
猫だ。
これは猫的な『かわいい何か』だ。
(ちゅ、ちゅ、ちゅっ)
シロが、俺の左頬、右頬、口とキスをしてきた。
(ちゅ、ちゅ、ちゅっ)
俺もシロに倣って、左頬、右頬、口にキスをした。
「かみさま、ちょっとだけ『こいびとちゅー』しませんか?」
「ちょっとと言わず、満足するまでしよう」
どうせ明日も休みだ。
お弁当の具は明日まで冷蔵庫に入ったままかなぁ。
今日は、1日シロとイチャイチャ・デーになると思う。
夕方くらいに、まひろが出てきたら、真っ赤な顔をして怒るんだ。
『私が出られない』と。
まあ、たまにはそんな日もあっていいじゃないか・・・
まひろは、後で何とかなだめよう・・・
それよりも、今はシロとの時間だ。
「かみさま、やっぱりエッチする?」
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