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第一章 僕の外れスキルは『うし改』 ~タウラス公国のアルデバランの場合
第05話 崩壊の力
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「母さぁぁぁぁん!」
磔にされ、村の広場で村人に槍に刺され母さんは死んだ……。僕はそれを森の中の丘の上から見ていて思わず叫んだ。昨日あんなに泣いたのにまだ涙が出るんだ……。
一体何が行われて居たんだろう? 声が聞こえないからよく分からないが昨日の男が殺され、村人達が槍を持ち、プレアが斬られて、母さんが殺された……。
そうだ! 怪我をしたプレアを探しに行かなくちゃ!
プレアは母さんの『従魔』で鷹に似た魔獣だ。雛だった頃から僕と一緒に居たので兄妹の様にいつも遊んでいた。勿論僕がお兄ちゃんだ。でも何もできない僕と違い、プレアは狩りの時は空から獲物を探せるのでいつも大活躍していた。
……
確かこっちの方角に飛んで行ったはずなんだけどなぁ。あっ、地面に血が点々と付いている。僕は血の跡を辿って行った――居た! プレアだ!
「プレア!」
プレアに駆け寄って抱き上げた。血だらけで、お腹から内臓なども飛び出ている――これではもう助からない、僕には助けることは出来ない……。
「プレア、ごめん、僕じゃ何もできない」
「ピィ、ピィィ」
「えっ? 男の子でしょ、泣くなだって? 僕は男の子じゃない、もう『祝福の儀』だって受けたんだから大人の男だよ」
「ピィ、ピィィ、ピィィ」
「母さんを助けられなくてごめんねだって? 僕こそごめん、何もできなかった」
「ピィピィィ、ピィィ、ピィィ、ピィィィィ……ピ(プレアね今度生まれ変わった時は、人間になりたいの。そしたらまた一緒に遊んでね、だからお兄ちゃんは無理しないで……ね)」
最後にそう言い残し、僕の腕の中でプレアは息絶えた……。
「プレアまで……これで僕は本当にひとりぼっちだ」
≪ピコン! 『解放条件 魔物を1匹殺す』を達成した事によりレベルが1つ上がりました。それにより『ジュニアタウロス』への変化が可能になりました≫
そんな声が僕の頭の中に聞こえた。
「えっ!? 誰? え? なに、解放条件? 『ジュニアタウロス』?」
僕のスキルの能力かな? 魔物を一匹殺すって、別に僕がプレアを殺した訳じゃないのに、僕の腕の中で息を引き取ったから、僕が殺した事になったのかな……?
それよりもまずプレアの亡骸を父さん達と同じ場所に埋葬してあげなきゃ。
……
よし……あとは母さんの……。
きっと母さんの亡骸もここに捨てに来るだろうし、暫くここで待って居よう。
そうだ、さっきレベルアップしたとか言っていたから確認しないと、『ステータス』! 続けて詳細。
―――――――――――――
アルデバラン (男、15歳)
種族:人間族
ジョブ:う士
スキル:うし改 Lv2:『ミニプチタウロス』、『ジュニアタウロス』
―――――――――――――
『ジュニアタウロス』:身長60cm。抱く者に安らぎと幸せを与える愛玩特化型の牛の魔獣になる事が出来る。意識を失うか解除したいと思えば元に戻れる。
―――――――――――――
名前や年齢、ジョブ、スキルなどの自分の情報が頭の中に流れ込んできた。
えっ愛玩用……。これは役に立つ気がしないな。もっとレベルを上げなきゃ。
魔物を倒せばまたレベルが上がるのかな?
しばらくすると何かが崖の上から投げ捨てられた音がした――。
「――きっと母さんだ!」
僕は崖の上の人影が無くなるのを確認し駆け寄って亡骸を観る――惨すぎる。
これが長年一緒に暮らしていた村人にする仕打ちなのだろうか……。
本当に領主に逆らうのが恐ろしいだけで、こんな酷いことが出来るのだろうか?
憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、領主も騎士もクレタ村の奴等も全員憎い!
殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、領主も騎士もクレタ村の奴等も全員殺す!
…………
僕は母さんの亡骸も皆と同じ場所に埋葬した。
「これで皆一緒だね――あ、エルナトの亡骸だけは無かったな……ごめん、グス」
メソメソするのは今日で終わりだ。自分のほほを両手で叩き気合を入れる。よし! スキルを鍛えて僕は強くなるぞ!
まず『プレイオネの槍』と命名したプレイオネの牙で作った槍を片手に森の奥を探索した。子供の頃から『祝福の儀』が終わるまでは魔物狩りには出てはいけないと村で教わっていた。ステータス補正とかが付かないと勝てないかららしい。
今までこんなに森の奥まで入り込んだ事は無かった。
それに村にはプレイオネが居たので魔物は疎か動物さえも村には近寄って来なかった。あっ、水の流れる音が聞こえる、川があるのかな? そこに向かおうとした時、ガザッガザッっと草が揺れた。
その方向を観ると僕と同じ目線の高さにウサギが居た。おでこに角が生えた。見た目は可愛いがホーンラビットと言う名の、その角で人も殺せる魔物だ! ホーンラビットがピョンと跳ねて僕に一歩近づいた。
『ひゃっ!?』っと、驚いて思わず変な声を上げてしまった。
やるぞぉ、刺すぞぉ、僕ならできるぞぉ。僕はそう自分に言い聞かせる。
魔物は僕達と違ってジョブを持って居ない、その代わりに幾つかのスキルを持って居る。ホーンラビットは確か『角突進』という体術技だったと思う。
ホーンラビットがその場にしゃがみ込むと角が少し光ったような気がした。その瞬間一気に僕の目の前まで跳ねて来た! 驚いたが『プレイオネの槍』を前に突き出しグサリッと喉を突き刺した。今のが『角突進』だったんだろうか?
ホーンラビットは声を上げる事もなく絶命した。嫌な感触が手に伝わってくる。
「……」
うーん、やっぱりホーンラビット一匹倒したくらいじゃレベルは上がらないか。
村では魔物の狩り事態はしたことは無いが、父さん達が狩って来た、魔物や動物の解体をするのはクレタ村の少し大きな子供達の仕事だった。血抜きや毒を持った獲物の解体の仕方など一通り覚えさせられた。後は食べられる野草やキノコなどの見分け方も教えて貰った。
それにしても人間の僕の時より『ジュニアタウロス』に変身している時の方が力は出るな。こんなに小さいのに。しかも魔物もそんなに警戒していない。こっちの方が森の中で暮らしやすいな。取りあえず近くの川で水を汲んだら、父さん達が眠る場所に戻って食事にしよう。
ホーンラビットを解体し道具袋に入っていた『火打石』で火を付け、肉を焼いて食べた――味付けがないと美味しくない……。それにしてもミノタウロスって肉を食べるんだな、まあ魔物だし食べるのか。
なんとか肉を食べ終え『これは塩が必要』と思い、丘の上に行き、村を眺めた。
あっ!? 馬が居なくなっている。どうやら領主や騎士達全員帰ったらしい。
そういえばあいつらは有能なジョブやスキルを持った人を探しに来たと言っていたよな。誰か連れて行かれたりしたのかな? メローペちゃんは……、いやもうクレタ村の人達なんかどうでもいい――。
僕は夜まで待ちもう二度と戻らないと思っていたクレタ村に『ミニプチタウロス』の姿になって侵入した。
誰にも会わないように村の中を進む。会ってしまったら殺したくなるから……。
そして僕達の住んでいた家に入り驚愕した。家の中が荒らされていて、使えるものはほとんど残っていなかった……。
僕はそのままこの村で一番裕福な村長の家に忍び込み、台所にあった大きめの鍋にいくつか調味料やお皿にスプーン、後は布など生活に必要そうな物を入れ、父さん達が眠る場所へと戻った。
この場所は崖の下なので村人達が来ることはまずないけど、水場が遠いのが不便だな。だからと言って水場に近いと魔物や最悪、人が来る可能性が高いし。
うーんどうしよう、深く考えても仕方がないな。取りあえずしばらくはここを拠点にするか。やっぱり塩をかけて食べるとお肉は美味しいね。
僕は残しておいたホーンラビットの肉を食べこの日は眠りにつくのだった。
磔にされ、村の広場で村人に槍に刺され母さんは死んだ……。僕はそれを森の中の丘の上から見ていて思わず叫んだ。昨日あんなに泣いたのにまだ涙が出るんだ……。
一体何が行われて居たんだろう? 声が聞こえないからよく分からないが昨日の男が殺され、村人達が槍を持ち、プレアが斬られて、母さんが殺された……。
そうだ! 怪我をしたプレアを探しに行かなくちゃ!
プレアは母さんの『従魔』で鷹に似た魔獣だ。雛だった頃から僕と一緒に居たので兄妹の様にいつも遊んでいた。勿論僕がお兄ちゃんだ。でも何もできない僕と違い、プレアは狩りの時は空から獲物を探せるのでいつも大活躍していた。
……
確かこっちの方角に飛んで行ったはずなんだけどなぁ。あっ、地面に血が点々と付いている。僕は血の跡を辿って行った――居た! プレアだ!
「プレア!」
プレアに駆け寄って抱き上げた。血だらけで、お腹から内臓なども飛び出ている――これではもう助からない、僕には助けることは出来ない……。
「プレア、ごめん、僕じゃ何もできない」
「ピィ、ピィィ」
「えっ? 男の子でしょ、泣くなだって? 僕は男の子じゃない、もう『祝福の儀』だって受けたんだから大人の男だよ」
「ピィ、ピィィ、ピィィ」
「母さんを助けられなくてごめんねだって? 僕こそごめん、何もできなかった」
「ピィピィィ、ピィィ、ピィィ、ピィィィィ……ピ(プレアね今度生まれ変わった時は、人間になりたいの。そしたらまた一緒に遊んでね、だからお兄ちゃんは無理しないで……ね)」
最後にそう言い残し、僕の腕の中でプレアは息絶えた……。
「プレアまで……これで僕は本当にひとりぼっちだ」
≪ピコン! 『解放条件 魔物を1匹殺す』を達成した事によりレベルが1つ上がりました。それにより『ジュニアタウロス』への変化が可能になりました≫
そんな声が僕の頭の中に聞こえた。
「えっ!? 誰? え? なに、解放条件? 『ジュニアタウロス』?」
僕のスキルの能力かな? 魔物を一匹殺すって、別に僕がプレアを殺した訳じゃないのに、僕の腕の中で息を引き取ったから、僕が殺した事になったのかな……?
それよりもまずプレアの亡骸を父さん達と同じ場所に埋葬してあげなきゃ。
……
よし……あとは母さんの……。
きっと母さんの亡骸もここに捨てに来るだろうし、暫くここで待って居よう。
そうだ、さっきレベルアップしたとか言っていたから確認しないと、『ステータス』! 続けて詳細。
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アルデバラン (男、15歳)
種族:人間族
ジョブ:う士
スキル:うし改 Lv2:『ミニプチタウロス』、『ジュニアタウロス』
―――――――――――――
『ジュニアタウロス』:身長60cm。抱く者に安らぎと幸せを与える愛玩特化型の牛の魔獣になる事が出来る。意識を失うか解除したいと思えば元に戻れる。
―――――――――――――
名前や年齢、ジョブ、スキルなどの自分の情報が頭の中に流れ込んできた。
えっ愛玩用……。これは役に立つ気がしないな。もっとレベルを上げなきゃ。
魔物を倒せばまたレベルが上がるのかな?
しばらくすると何かが崖の上から投げ捨てられた音がした――。
「――きっと母さんだ!」
僕は崖の上の人影が無くなるのを確認し駆け寄って亡骸を観る――惨すぎる。
これが長年一緒に暮らしていた村人にする仕打ちなのだろうか……。
本当に領主に逆らうのが恐ろしいだけで、こんな酷いことが出来るのだろうか?
憎い、憎い、憎い、憎い、憎い、領主も騎士もクレタ村の奴等も全員憎い!
殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、領主も騎士もクレタ村の奴等も全員殺す!
…………
僕は母さんの亡骸も皆と同じ場所に埋葬した。
「これで皆一緒だね――あ、エルナトの亡骸だけは無かったな……ごめん、グス」
メソメソするのは今日で終わりだ。自分のほほを両手で叩き気合を入れる。よし! スキルを鍛えて僕は強くなるぞ!
まず『プレイオネの槍』と命名したプレイオネの牙で作った槍を片手に森の奥を探索した。子供の頃から『祝福の儀』が終わるまでは魔物狩りには出てはいけないと村で教わっていた。ステータス補正とかが付かないと勝てないかららしい。
今までこんなに森の奥まで入り込んだ事は無かった。
それに村にはプレイオネが居たので魔物は疎か動物さえも村には近寄って来なかった。あっ、水の流れる音が聞こえる、川があるのかな? そこに向かおうとした時、ガザッガザッっと草が揺れた。
その方向を観ると僕と同じ目線の高さにウサギが居た。おでこに角が生えた。見た目は可愛いがホーンラビットと言う名の、その角で人も殺せる魔物だ! ホーンラビットがピョンと跳ねて僕に一歩近づいた。
『ひゃっ!?』っと、驚いて思わず変な声を上げてしまった。
やるぞぉ、刺すぞぉ、僕ならできるぞぉ。僕はそう自分に言い聞かせる。
魔物は僕達と違ってジョブを持って居ない、その代わりに幾つかのスキルを持って居る。ホーンラビットは確か『角突進』という体術技だったと思う。
ホーンラビットがその場にしゃがみ込むと角が少し光ったような気がした。その瞬間一気に僕の目の前まで跳ねて来た! 驚いたが『プレイオネの槍』を前に突き出しグサリッと喉を突き刺した。今のが『角突進』だったんだろうか?
ホーンラビットは声を上げる事もなく絶命した。嫌な感触が手に伝わってくる。
「……」
うーん、やっぱりホーンラビット一匹倒したくらいじゃレベルは上がらないか。
村では魔物の狩り事態はしたことは無いが、父さん達が狩って来た、魔物や動物の解体をするのはクレタ村の少し大きな子供達の仕事だった。血抜きや毒を持った獲物の解体の仕方など一通り覚えさせられた。後は食べられる野草やキノコなどの見分け方も教えて貰った。
それにしても人間の僕の時より『ジュニアタウロス』に変身している時の方が力は出るな。こんなに小さいのに。しかも魔物もそんなに警戒していない。こっちの方が森の中で暮らしやすいな。取りあえず近くの川で水を汲んだら、父さん達が眠る場所に戻って食事にしよう。
ホーンラビットを解体し道具袋に入っていた『火打石』で火を付け、肉を焼いて食べた――味付けがないと美味しくない……。それにしてもミノタウロスって肉を食べるんだな、まあ魔物だし食べるのか。
なんとか肉を食べ終え『これは塩が必要』と思い、丘の上に行き、村を眺めた。
あっ!? 馬が居なくなっている。どうやら領主や騎士達全員帰ったらしい。
そういえばあいつらは有能なジョブやスキルを持った人を探しに来たと言っていたよな。誰か連れて行かれたりしたのかな? メローペちゃんは……、いやもうクレタ村の人達なんかどうでもいい――。
僕は夜まで待ちもう二度と戻らないと思っていたクレタ村に『ミニプチタウロス』の姿になって侵入した。
誰にも会わないように村の中を進む。会ってしまったら殺したくなるから……。
そして僕達の住んでいた家に入り驚愕した。家の中が荒らされていて、使えるものはほとんど残っていなかった……。
僕はそのままこの村で一番裕福な村長の家に忍び込み、台所にあった大きめの鍋にいくつか調味料やお皿にスプーン、後は布など生活に必要そうな物を入れ、父さん達が眠る場所へと戻った。
この場所は崖の下なので村人達が来ることはまずないけど、水場が遠いのが不便だな。だからと言って水場に近いと魔物や最悪、人が来る可能性が高いし。
うーんどうしよう、深く考えても仕方がないな。取りあえずしばらくはここを拠点にするか。やっぱり塩をかけて食べるとお肉は美味しいね。
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