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10 卒業パーティー。ざまぁ展開?
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卒業式も滞りなく終わり、卒業後のパーティー。パーティーには家族も参加できるのだ。断罪されるかもしれないから行きたくはないのに、父デオドルドのエスコートで参加することになった。
しかも知らない間にドレスも新調されていた。エステスペシャリスト侍女集団に磨きに磨き上げられて会場に着いた。
主役はシュナイザー達卒業生なのにこの力の入りようは勘違い感が激しいよね。
父はなんだか嬉しそうだ。私をエスコートしているからではなく優秀な跡取りのシュナイザーが自慢なんだろう。
あ、向こうにルルシュがいた。流石ルルシュ。天使のような愛らしさだ。エリオットがエスコートしている。あの2人はブレないなぁ。
やはりルルシュの断罪はない。
じゃあ、アイリス?
探すと会場の隅の方にアイリスがいた。
シルリーザが攻略したのはバルトか?と探すと次期生徒会メンバーに囲まれていた。
何やら式の進行について聞かれているようだ。でも、バルトは時折アイリスに気遣うように視線を向けている。
更にはバルトの胸元を飾るチーフとアイリスの髪に巻かれているリボンが同じだ。
これはないな。じゃあ、ガブリエルルート?
あ、ガブリエルは生徒会メンバーだから来ているが、マリエッタは卒業生ではないからこの場には来ていない。なら、マリエッタの断罪はない。
ということは……私?
えっ、私何もしていないよ。
今私は父にエスコートされてシュナイザーは側にいない。
この場にシュナイザーがシルリーザを連れてきたら断罪コースだ。
どうしよう。はっきりと私がターゲットだとは決まってないが逃げ出したい。
今朝バタバタしている時に父からシュナイザーが家を継ぐ為の書類にサインを求められてサインしてしまった。
なので、シュナイザーが正式にジュトール伯爵家の跡取りだ。断罪されて家を追放なんて簡単にできてしまう。ど、どうしよう。
それにシュナイザーが朝から顔を見せなかったのも気になる。
逃げ出せずにパーティーが始まった。
卒業生は1度中央に集まるため、エリオットもルルシュから離れ、バルトと共に生徒会メンバーと中央に歩いて行った。
シュナイザーは結局私たちの元へは1度も来なかったし、次期生徒会メンバー達のそばにもいなかった。この会場にはいるのだろうか?
さっきは見つけられなかったが、次期生徒会メンバーにヒロインであるシルリーザが入っているのだ。この会場に来ることは決まっている。さっきは見つけられなかったけれど。
そうか、姿が見えなかったシュナイザーはシルリーザと今後を話しているのだろう。
そうなれば断罪されるのは私?
ルルシュが近寄ってきて父に挨拶しているが、私の頭の中は逃亡計画でいっぱいだ。
まず、この場から逃げて邸に帰り、家を出る。
前世の記憶があるから庶民としてやっていけるだろう。
でも、その庶民としてやっていくには住む場所が必要ね。どこで家を借りるのだろう?今世は伯爵令嬢として上げ膳据え膳だったから、お洗濯にお料理、お掃除、日々のお買い物。できるかしら?
はっ、こんな時に悠長に考え込んでいる場合じゃないわ。先に逃げないと。生活は後でどうにでもなる。
ようやく正気に戻った私に今日は1度も顔を合わせなかったシュナイザーの声が聞こえた。
「フローリア。こちらへ」
しかも知らない間にドレスも新調されていた。エステスペシャリスト侍女集団に磨きに磨き上げられて会場に着いた。
主役はシュナイザー達卒業生なのにこの力の入りようは勘違い感が激しいよね。
父はなんだか嬉しそうだ。私をエスコートしているからではなく優秀な跡取りのシュナイザーが自慢なんだろう。
あ、向こうにルルシュがいた。流石ルルシュ。天使のような愛らしさだ。エリオットがエスコートしている。あの2人はブレないなぁ。
やはりルルシュの断罪はない。
じゃあ、アイリス?
探すと会場の隅の方にアイリスがいた。
シルリーザが攻略したのはバルトか?と探すと次期生徒会メンバーに囲まれていた。
何やら式の進行について聞かれているようだ。でも、バルトは時折アイリスに気遣うように視線を向けている。
更にはバルトの胸元を飾るチーフとアイリスの髪に巻かれているリボンが同じだ。
これはないな。じゃあ、ガブリエルルート?
あ、ガブリエルは生徒会メンバーだから来ているが、マリエッタは卒業生ではないからこの場には来ていない。なら、マリエッタの断罪はない。
ということは……私?
えっ、私何もしていないよ。
今私は父にエスコートされてシュナイザーは側にいない。
この場にシュナイザーがシルリーザを連れてきたら断罪コースだ。
どうしよう。はっきりと私がターゲットだとは決まってないが逃げ出したい。
今朝バタバタしている時に父からシュナイザーが家を継ぐ為の書類にサインを求められてサインしてしまった。
なので、シュナイザーが正式にジュトール伯爵家の跡取りだ。断罪されて家を追放なんて簡単にできてしまう。ど、どうしよう。
それにシュナイザーが朝から顔を見せなかったのも気になる。
逃げ出せずにパーティーが始まった。
卒業生は1度中央に集まるため、エリオットもルルシュから離れ、バルトと共に生徒会メンバーと中央に歩いて行った。
シュナイザーは結局私たちの元へは1度も来なかったし、次期生徒会メンバー達のそばにもいなかった。この会場にはいるのだろうか?
さっきは見つけられなかったが、次期生徒会メンバーにヒロインであるシルリーザが入っているのだ。この会場に来ることは決まっている。さっきは見つけられなかったけれど。
そうか、姿が見えなかったシュナイザーはシルリーザと今後を話しているのだろう。
そうなれば断罪されるのは私?
ルルシュが近寄ってきて父に挨拶しているが、私の頭の中は逃亡計画でいっぱいだ。
まず、この場から逃げて邸に帰り、家を出る。
前世の記憶があるから庶民としてやっていけるだろう。
でも、その庶民としてやっていくには住む場所が必要ね。どこで家を借りるのだろう?今世は伯爵令嬢として上げ膳据え膳だったから、お洗濯にお料理、お掃除、日々のお買い物。できるかしら?
はっ、こんな時に悠長に考え込んでいる場合じゃないわ。先に逃げないと。生活は後でどうにでもなる。
ようやく正気に戻った私に今日は1度も顔を合わせなかったシュナイザーの声が聞こえた。
「フローリア。こちらへ」
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