9 / 13
9 時が過ぎるのが早すぎる
しおりを挟む
それからも学園生活は恙無く…いや、シュナイザーと何故かガブリエルまでもが私の周りでうろちょろするので男子生徒と知り合う事がない。
今年1年は義兄がいるからと仕方なく恋人は諦めた。
他の女子生徒はなぜか私とルルシュの側には来ない。
なのでブラコンのルルシュとでは男性陣の噂話はおろか女性側の誰と誰がくっついたとかの恋話さえも入ってこない。
私本当に女子学生なのかしら?それともこの世界はコレがデフォルトなの?
気がつくと明日は卒業式だ。
学園は2年の課程なので、明日シュナイザーを含む攻略対象者の殆どが卒業してしまう。
あれ?ヒロインは誰を攻略したの?イベントはあったの?
婚約者のいない次期伯爵のシュナイザーは学園でもモテていた。シュナイザーに好意を寄せている令嬢達にとって明日は最後だからきっと捨て身のアタックとかあるのだろう。明日こそはシュナイザーから離れていなければ…。
妄想の世界から戻ってきたら学園の帰りの車の中でシュナイザーの膝の上に座らされていた。
「お義兄様、私は1人で座れますと何度も言っております。」
降りようとするが、腰に腕を回されていて降りられない。新入生歓迎会の後からこんなことが多いが、慣れることはない。
「フローリアは何度言っても考え事をして意識を飛ばすの治らないね。フローリアのその行動が改められたら考えるよ。」
なぜ私の考え事と膝の上に座らされるのが一緒なの?シュナイザーには何のメリットもないよね?面白がられてるだけなの?
夕食は久しぶりにお父様がいらした。ここ最近忙しくて夕食を共にすることはなかった。
シュナイザーは学園卒業後は父について伯爵家の仕事を覚えることになっている。その話を熱心にしている。
あれ?明日ってイベントがあるのでは?乙女ゲームでは卒業が一大イベントだ。
で、悪役令嬢が断罪されるのよね。その悪役令嬢って誰?
バルトルートのアイリス?バルトとアイリスの仲はよくわからないが、控え目な性格のアイリスがいじめなんかするはずはない。
ガブリエルルートのマリエッタ?シルリーザとガブリエルは同じクラスだけどそれほど関わっていなかったような…。ガブリエルを見る目には熱がこもってたけどね。ガブリエルはクラスメイトに対する態度と同じだった。それにマリエッタは年下で学園にいないからシルリーザとは関わり合えないはず。
エリオットルートのルルシュ?エリオットと学園で有名なブラコンシスコン兄妹で、エリオットがシルリーザに恋心を抱いているような気配はなかった。
それに私とルルシュはほとんど一緒に行動していたからいじめはない。これは断言できる。
シュナイザールート?シュナイザーの公にしていない婚約者ってそもそもいるの?シュナイザーとシルリーザって恋仲なの?恋仲として、いるかどうかわからない婚約者がいじめなんかできないよね。そうなると私?いやいや私はシルリーザとクラスメイトだけど関わりあいがないから大丈夫よね?
晩餐の時間にもまた思考の海に沈んでいた。
その横でシュナイザーとデオドルドがシュナイザーの今後について話しているのを全く聞いていなかった。
「……それで良いか?」
「フローリア?聞いているのか?」
父とシュナイザーが同時に聞いてくる。
「はいっ。もちろんですわ。」
や、やばい。何も聞いていなかった。つい条件反射で答えてしまったけど、大丈夫なのかしら?
後で側に仕えていた侍女に話を聞こう。あれ?侍女がいない。たまたまかしら?それとも人払いされていたの?
どうしても困ったらシュナイザーに聞いたら教えてくれるよね。怒られるのを覚悟しないとダメだけど。
今年1年は義兄がいるからと仕方なく恋人は諦めた。
他の女子生徒はなぜか私とルルシュの側には来ない。
なのでブラコンのルルシュとでは男性陣の噂話はおろか女性側の誰と誰がくっついたとかの恋話さえも入ってこない。
私本当に女子学生なのかしら?それともこの世界はコレがデフォルトなの?
気がつくと明日は卒業式だ。
学園は2年の課程なので、明日シュナイザーを含む攻略対象者の殆どが卒業してしまう。
あれ?ヒロインは誰を攻略したの?イベントはあったの?
婚約者のいない次期伯爵のシュナイザーは学園でもモテていた。シュナイザーに好意を寄せている令嬢達にとって明日は最後だからきっと捨て身のアタックとかあるのだろう。明日こそはシュナイザーから離れていなければ…。
妄想の世界から戻ってきたら学園の帰りの車の中でシュナイザーの膝の上に座らされていた。
「お義兄様、私は1人で座れますと何度も言っております。」
降りようとするが、腰に腕を回されていて降りられない。新入生歓迎会の後からこんなことが多いが、慣れることはない。
「フローリアは何度言っても考え事をして意識を飛ばすの治らないね。フローリアのその行動が改められたら考えるよ。」
なぜ私の考え事と膝の上に座らされるのが一緒なの?シュナイザーには何のメリットもないよね?面白がられてるだけなの?
夕食は久しぶりにお父様がいらした。ここ最近忙しくて夕食を共にすることはなかった。
シュナイザーは学園卒業後は父について伯爵家の仕事を覚えることになっている。その話を熱心にしている。
あれ?明日ってイベントがあるのでは?乙女ゲームでは卒業が一大イベントだ。
で、悪役令嬢が断罪されるのよね。その悪役令嬢って誰?
バルトルートのアイリス?バルトとアイリスの仲はよくわからないが、控え目な性格のアイリスがいじめなんかするはずはない。
ガブリエルルートのマリエッタ?シルリーザとガブリエルは同じクラスだけどそれほど関わっていなかったような…。ガブリエルを見る目には熱がこもってたけどね。ガブリエルはクラスメイトに対する態度と同じだった。それにマリエッタは年下で学園にいないからシルリーザとは関わり合えないはず。
エリオットルートのルルシュ?エリオットと学園で有名なブラコンシスコン兄妹で、エリオットがシルリーザに恋心を抱いているような気配はなかった。
それに私とルルシュはほとんど一緒に行動していたからいじめはない。これは断言できる。
シュナイザールート?シュナイザーの公にしていない婚約者ってそもそもいるの?シュナイザーとシルリーザって恋仲なの?恋仲として、いるかどうかわからない婚約者がいじめなんかできないよね。そうなると私?いやいや私はシルリーザとクラスメイトだけど関わりあいがないから大丈夫よね?
晩餐の時間にもまた思考の海に沈んでいた。
その横でシュナイザーとデオドルドがシュナイザーの今後について話しているのを全く聞いていなかった。
「……それで良いか?」
「フローリア?聞いているのか?」
父とシュナイザーが同時に聞いてくる。
「はいっ。もちろんですわ。」
や、やばい。何も聞いていなかった。つい条件反射で答えてしまったけど、大丈夫なのかしら?
後で側に仕えていた侍女に話を聞こう。あれ?侍女がいない。たまたまかしら?それとも人払いされていたの?
どうしても困ったらシュナイザーに聞いたら教えてくれるよね。怒られるのを覚悟しないとダメだけど。
0
お気に入りに追加
1,015
あなたにおすすめの小説
【完結】妹にあげるわ。
たろ
恋愛
なんでも欲しがる妹。だったら要らないからあげるわ。
婚約者だったケリーと妹のキャサリンが我が家で逢瀬をしていた時、妹の紅茶の味がおかしかった。
それだけでわたしが殺そうとしたと両親に責められた。
いやいやわたし出かけていたから!知らないわ。
それに婚約は半年前に解消しているのよ!書類すら見ていないのね?お父様。
なんでも欲しがる妹。可愛い妹が大切な両親。
浮気症のケリーなんて喜んで妹にあげるわ。ついでにわたしのドレスも宝石もどうぞ。
家を追い出されて意気揚々と一人で暮らし始めたアリスティア。
もともと家を出る計画を立てていたので、ここから幸せに………と思ったらまた妹がやってきて、今度はアリスティアの今の生活を欲しがった。
だったら、この生活もあげるわ。
だけどね、キャサリン……わたしの本当に愛する人たちだけはあげられないの。
キャサリン達に痛い目に遭わせて……アリスティアは幸せになります!
婚約者に選んでしまってごめんなさい。おかげさまで百年の恋も冷めましたので、お別れしましょう。
ふまさ
恋愛
「いや、それはいいのです。貴族の結婚に、愛など必要ないですから。問題は、僕が、エリカに対してなんの魅力も感じられないことなんです」
はじめて語られる婚約者の本音に、エリカの中にあるなにかが、音をたてて崩れていく。
「……僕は、エリカとの将来のために、正直に、自分の気持ちを晒しただけです……僕だって、エリカのことを愛したい。その気持ちはあるんです。でも、エリカは僕に甘えてばかりで……女性としての魅力が、なにもなくて」
──ああ。そんな風に思われていたのか。
エリカは胸中で、そっと呟いた。
不実なあなたに感謝を
黒木メイ
恋愛
王太子妃であるベアトリーチェと踊るのは最初のダンスのみ。落ち人のアンナとは望まれるまま何度も踊るのに。王太子であるマルコが誰に好意を寄せているかははたから見れば一目瞭然だ。けれど、マルコが心から愛しているのはベアトリーチェだけだった。そのことに気づいていながらも受け入れられないベアトリーチェ。そんな時、マルコとアンナがとうとう一線を越えたことを知る。――――不実なあなたを恨んだ回数は数知れず。けれど、今では感謝すらしている。愚かなあなたのおかげで『幸せ』を取り戻すことができたのだから。
※異世界転移をしている登場人物がいますが主人公ではないためタグを外しています。
※曖昧設定。
※一旦完結。
※性描写は匂わせ程度。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載予定。
【完結】恋人との子を我が家の跡取りにする? 冗談も大概にして下さいませ
水月 潮
恋愛
侯爵家令嬢アイリーン・エヴァンスは遠縁の伯爵家令息のシリル・マイソンと婚約している。
ある日、シリルの恋人と名乗る女性・エイダ・バーク男爵家令嬢がエヴァンス侯爵邸を訪れた。
なんでも彼の子供が出来たから、シリルと別れてくれとのこと。
アイリーンはそれを承諾し、二人を追い返そうとするが、シリルとエイダはこの子を侯爵家の跡取りにして、アイリーンは侯爵家から出て行けというとんでもないことを主張する。
※設定は緩いので物語としてお楽しみ頂けたらと思います
☆HOTランキング20位(2021.6.21)
感謝です*.*
HOTランキング5位(2021.6.22)
──いいえ。わたしがあなたとの婚約を破棄したいのは、あなたに愛する人がいるからではありません。
ふまさ
恋愛
伯爵令息のパットは、婚約者であるオーレリアからの突然の別れ話に、困惑していた。
「確かにぼくには、きみの他に愛する人がいる。でもその人は平民で、ぼくはその人と結婚はできない。だから、きみと──こんな言い方は卑怯かもしれないが、きみの家にお金を援助することと引き換えに、きみはそれを受け入れたうえで、ぼくと婚約してくれたんじゃなかったのか?!」
正面に座るオーレリアは、膝のうえに置いたこぶしを強く握った。
「……あなたの言う通りです。元より貴族の結婚など、政略的なものの方が多い。そんな中、没落寸前の我がヴェッター伯爵家に援助してくれたうえ、あなたのような優しいお方が我が家に婿養子としてきてくれるなど、まるで夢のようなお話でした」
「──なら、どうして? ぼくがきみを一番に愛せないから? けれどきみは、それでもいいと言ってくれたよね?」
オーレリアは答えないどころか、顔すらあげてくれない。
けれどその場にいる、両家の親たちは、その理由を理解していた。
──そう。
何もわかっていないのは、パットだけだった。
あなたの事は記憶に御座いません
cyaru
恋愛
この婚約に意味ってあるんだろうか。
ロペ公爵家のグラシアナはいつも考えていた。
婚約者の王太子クリスティアンは幼馴染のオルタ侯爵家の令嬢イメルダを側に侍らせどちらが婚約者なのかよく判らない状況。
そんなある日、グラシアナはイメルダのちょっとした悪戯で負傷してしまう。
グラシアナは「このチャンス!貰った!」と・・・記憶喪失を装い逃げ切りを図る事にした。
のだが…王太子クリスティアンの様子がおかしい。
目覚め、記憶がないグラシアナに「こうなったのも全て私の責任だ。君の生涯、どんな時も私が隣で君を支え、いかなる声にも盾になると誓う」なんて言い出す。
そりゃ、元をただせば貴方がちゃんとしないからですけどね??
記憶喪失を貫き、距離を取って逃げ切りを図ろうとするのだが何故かクリスティアンが今までに見せた事のない態度で纏わりついてくるのだった・・・。
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★ニャンの日present♡ 5月18日投稿開始、完結は5月22日22時22分
★今回久しぶりの5日間という長丁場の為、ご理解お願いします(なんの?)
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません。
夫の浮気相手と一緒に暮らすなんて無理です!
火野村志紀
恋愛
トゥーラ侯爵家の当主と結婚して幸せな夫婦生活を送っていたリリティーヌ。
しかしそんな日々も夫のエリオットの浮気によって終わりを告げる。
浮気相手は平民のレナ。
エリオットはレナとは半年前から関係を持っていたらしく、それを知ったリリティーヌは即座に離婚を決める。
エリオットはリリティーヌを本気で愛していると言って拒否する。その真剣な表情に、心が揺らぎそうになるリリティーヌ。
ところが次の瞬間、エリオットから衝撃の発言が。
「レナをこの屋敷に住まわせたいと思うんだ。いいよね……?」
ば、馬鹿野郎!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる