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12 あれから

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あれからアシュリーは毎日レイフォードに甘やかされていた。
毎日レイフォードから花やプレゼントが届く。仕事帰りにはスナイスター伯爵家に寄りアシュリーに愛の言葉を囁く。休みの日はアシュリーをデートに誘う。

今までのレイフォードを知る人達からすると別人のような変わり具合だ。
アトラスなんかは「お前、本当にレイフォードか?別人じゃないのか?」とからかうほどだ。

アシュリーはレイフォードの積極性に戸惑いながらもどんどん絆されていった。

婚約から3ヶ月後、レイフォードとアシュリーは結婚式を挙げた。

「アシュリー。愛してます。一生貴女を離す事はできない。」

それを聞いたスナイスター伯爵はため息と共に呟いた。

「当初の予定では結婚は半年後のはずなんだが…。
これで心配事はなにもないと言っていたが、今度はラッセン殿のアシュリーへの執着が心配だ。」


レイフォードは役職にも興味がなく今まで以上に仕事を淡々とこなし終業と同時に家に急いで帰る。休みの日は徹底して仕事をする事はない。

今までと正反対の行動に魔法省の面々はレイフォードが別人説が実しやかにささやかれている。


結婚から1年後アシュリーは双子の男児の母親になった。
長男のレオンはラッセン伯爵家の跡取りに、次男のリューズはスナイスター伯爵家の跡取りにと教育される。
そして更に1年後アシュリーのお腹の中にレイフォードとの愛の結晶がいる。

毎日、愛する夫と可愛い子供達に囲まれてアシュリーはとても幸せだ。
見えない目は見える形の愛を運んできてくれたようだ。

これは嵌められた婚約破棄で幸せになった令嬢の話。
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