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悪戯すぎる修行! 2 *

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「気持ちいいです、お師匠様ぁ」
 もっといじってほしい。そのこりこりしたところ、その熱い指先でいじめてほしい。
 魔力を注ぎ込まれると、そこさえもぴくぴく反応するのが分かります。固くなってしまった花芯。お師匠様はぬるりとそれの周囲をなぞりました。
 ああ、と私は快楽の吐息をこぼしました。
「………」
 ふと、お師匠様の気配が変わりました。何かを考えこむかのような気配に。
「……ここに」
 ぬるぬるした花びらに指先を当て、お師匠様は言いました。
「ここに指を入れたら……もっとお前に魔力を注いでやれるんだが……」
「ふえ……?」
 私は快楽に浮かされた声で反応します。
 もう完全に思考なんかない状態ですが、ひとつだけ分かりました。彼が、ためらっていることを。
「なんでですかぁ……? なんで、ためらうの……?」
 私の言葉に、お師匠様はいたく驚かれたようであります。
「いいのか。恐くないか?」
「恐い、なんて……」
 だってもう、私はお師匠様のとりこ。
 お師匠様にだったら、何をされてもいい。
 ――正直に言えば、未開通です、そこは。でも……
 お師匠様にだったら。何も恐くない。だってお師匠様は乱暴なことなんか、しないもの。
 さっきからずーっと……まるで愛するかのように、優しくしか触っていない。
「お師匠様が、恐いことなんてするはずないんです……」
 私がとろけた声でそう言うと、ふ、と耳元でいつもの微笑の音が聞こえました。
「それなら、遠慮はせんぞ」
 つぷり。濡れそぼつそこへ、お師匠様の熱い指先が沈み込んでゆきます。
「……お前の中も、熱いな。お前も自分の魔力が分かるだろう?」
「はぃぃぃ」
 でも熱いのはきっとそのせいじゃないです、お師匠様。
 ねえお師匠様。さっきから思っているんですけど、何でも「魔力、魔力」で片付けようとしていませんか?
 とろけた私の思考は、全部を自分に都合よく考えてしまうんです。
 ――お師匠様は私に触れるのが楽しいんだ、なんて。
「ッ!」
 まるでそう考えたことに罰を与えるように、中に埋没したお師匠様の指先から、大きな魔力が放たれました。
 大きい……大きな刺激が、私の中を一気に刺激していきます。そうしてから体の中へ染みこんで、私の魔力と合流するのです。
 ああ……ずるい。
 今の刺激、ずるい。
 体の中を、お師匠様に貫かれたみたいだった。でも魔力に貫かれたのだから、同じことなのかな。
 やがて、お師匠様はゆっくりゆっくりと指先を抜き差し始めました。
 中を擦るようにして。中の襞に、ひっかけるようにして。
 ゆっくり、ゆっくりと。
 私は腰を揺らしました。思わずおねだりの声がほとばしります。
「もっとぉ……もっとこすってください……お師匠様ぁ」
「っ」
 言ってしまってから、私は顔からボッと火を出しました。きっとゆでだこのようになっているに違いありません。
 でも、発してしまった言葉は口の中に返らない。
 くすくすと、お師匠様が耳元で珍しい笑い方をしました。それは、グロリア様が心底面白がっているときの笑い方に似ていました。
「分かった。お前のいいようにしてやろうじゃないか」
 意地の悪い低い声で言うなり、指の動きが激しくなります。
 ぐちゅぐちゅとあぶくを立てて音が鳴ります。中にあるいいトコロを探り当てられ引っかかれて、私は散々喘ぎ、身もだえしました。
 お師匠様はあくまで、やわらかく私のお腹あたりを抱いたままで――
 その腕の優しさが、あまりにも心地よくて――
 指の動きが。腕の温かさが。耳元の彼の呼吸が。至近距離にある彼の体温が。
 何もかもが。
 私の頭の中をぐちゃぐちゃにかき乱していく。魔力のせいじゃありません。違う。
 私をこんなに狂わせているのは――こんなに身もだえさせているのは――

 言わないと、決めたつもりだったのに。
 言葉は自然と、口をついて出てしまいました。

「お師匠様ぁ……好き。大好き」

 その瞬間、彼の動きが完全に止まりました。
 その代わりに、背中に感じていた彼の心臓の音が、初めて強く、鳴ったような気がしました。

「……お前」

 お師匠様はそう言ったきり、だんまりになりました。
 私はお師匠様の動きが止まったことが切なくて悲しくて、思わず振り向きお師匠様に抱きつきました。

「お師匠様、私お師匠様が好きなんです……っ。ごめんなさいいいい」

 ……本当はあってはいけないこと。
 私は異世界人。
 そして彼は王宮魔導師という、本当なら雲の上の人。

 しばらく時が止まったように静かでした。
 柱時計が時を刻む音だけが、耳に聞こえていました。
 お師匠様は――
「……馬鹿が……っ」
 とても苦しげな声で、そう言って。
 急に私を抱き上げました。いわゆる姫だっこです。私は慌ててお師匠様の首に腕をかけます。お師匠様は少し乱暴に私を運び、やっぱりちょっとだけ乱暴にベッドへと投げ出しました。
 シーツの上に倒れ込む私。その上に、覆い被さるお師匠様。
「どうして、それを口にした……!」
 お師匠様の碧眼が間近にありました。ああ、近くで見るとやっぱり綺麗。
「だって好きなんです。諦めようとしたけど無理でした。だって、こんなに好きなんです……!」
 彼を想うと胸が弾んで、同時にどうしようもなく痛くなって。
 手の届かない人だと思えば思うほど、手を伸ばしてみたくなって。
 そして届かない距離にため息をついて、しょぼんと肩を落とす毎日。
 我慢しようと決めていたのに。
 お師匠様がこんな風に、触れたりなんかするから。
 想いがあふれて、もうとまらない。
「好きなんです。好き。好き。大好き……っ」
 もう、嫌われてもいい。心が、止まってくれない。
 お師匠様は――
 私に覆い被さったまま、切なげに眉を寄せて。
「――そんなことを言われたら、もう止まれないじゃないか……」
 え……?
 ゆっくりと顔が近づいてきました。
 気がつけば、唇が重なって。ついばむようなキスが繰り返し繰り返し浴びせられました。
 そこから――私が呼吸のために唇を開いた隙に、滑り込んで来た舌。
 私たちは舌をからめて、深くキスをしました。私は手を伸ばしてお師匠様の首にからめました。
 お師匠様は、逃げませんでした。
 しばらくキスを続けたあと、お師匠様は顔を下へと移動させていきます。
 開きっぱなしだった私の上半身の前部。あらわな胸に、お師匠様がしゃぶりつきました。まずは乳房へ。それから――頂へ。
 吸い付くように触れられると、胸がじんじんとうずくんです。もっとしてほしいって、体のほうが叫んでる。
「お師匠様……お願い、もっと触って……」
 彼はそれを叶えてくれました。片方の乳房を口で味わいながら、もう片方の乳房を手でゆっくりと揉みしだき。
 二つの頂を、舌と指先で同時にいじってくれました。
 ああ、やっぱり電気が体の中を走るみたいな刺激。体の中の魔力が波打っているよう。
 お師匠様は私の体中に口づけを落とします。噛みつくようなときもあれば、ちゅっと触れるだけのときもありました。
 そのキスが嬉しくて、もどかしくて、私は声を出してもだえます。
 もうお師匠様の前で恥ずかしいことなんてない。そう、思ったのですが……
 お師匠様は私の下腹部に回りました。
 そして、スカートをたくしあげ、膝を割りました。
「あっ……!」
 途端に舞い戻ってきた羞恥心。私は慌てて秘部を両手で隠しました。けれど、
「ここまできて“お預け”するのか?」
 お師匠様は微笑して、私の膝の間に体を乗り入れ、私の手を引きはがしました。
 み、見られるのはさすがにっ! だって、あんまり見栄えのいいものじゃないですよっ!?
 でもお師匠様は私の太ももを押さえて大きく開かせながら、
「……綺麗だな、お前のここは……」
 まるでエッチな小説みたいなことを言うのです!
 そんな。嘘。きれいなはずないのに。
 そうは思うのですが、やっぱり嬉しい。例えお世辞でも、お師匠様に嫌な風に思われるよりずっといい。
 お師匠様の麗しいお顔が、私の秘部に埋められました。あああ、その綺麗なお顔をそんなもので汚させるなんてごめんなさい、そんなことを思いながも、奥からどんどん蜜があふれるのを止められません。
 お師匠様の熱い舌。ざらざらしたその感触は、指とは全然違います。
 私の割れ目をぬるりとひと舐め。そこから勢いづいたように、ぴちゃぴちゃ音を立てながら激しく、丁寧に。
「ああ……ん……はあっ、お師匠様ぁ」
 私は腰をくねらせました。
 お師匠様がふと顔を上げました。私の太ももを抱えたまま。
「……今は、魔力修行でやっているわけじゃない。名前で呼べ」
「え……?」
 魔力修行でやってるわけじゃない……?
 それって、どういう意味ですか?
 そう言えば……さっきから、お師匠様から注がれる魔力がなくなっているような。
 それでも、すっかり慣れた私は自分の中に自分の魔力の流れを感じています。お師匠様に触れられるたび、魔力が大きく波打つのを感じています。もう完全に、自覚はできたみたいです。
 でも……お、お名前を呼べ、だなんて。
「ア……アーレン、様」
 私は恥ずかしくて、か細い声でそう呼んでみました。
 お師匠様――アーレン様は不機嫌そうに眉をひそめ、
「聞こえんな?」
 ああやっぱりお師匠様厳しいっ!
「アーレン様ぁ! もっとして!」
 ってなんで私は余計なことまで!
 お師匠様――アーレン様はくすくす笑いました。
 良かった、本当に楽しげな笑いです。時々見せる子どもみたいな顔。
 でもやっていることは子どもじゃありません! アーレン様は再び私の秘所に顔を埋め、今度はいきなりぺろりと花つぼみを舐めました。
「ひあっ!」
 それ、本当に駄目です! ざらざらぬめぬめした舌の感触で触られると本当に……本当に一瞬でもってかれてしまいます。
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