異世界魔王の召使い

神無月 伊織

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26話 フーニさんの嘘、過去の真実

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光っている物体らしきものに触れてみる
また強い眩しい光に包まれて……

さっきと場所は変わらなかった、だけどさっきと違う箇所が……辺り一面、血の海だった

3つの体がそこにはあった

「ひっ……」

バタバタ、バタバタ
何人もの足音が聞こえる

「カナタっ…!カナタ…!!!」

フーニさんは傷まみれで血塗れのカナタさんにすがりついた

「私のせいでっ…ごめんなさい…!」

僅かに、カナタさんの手が動いた

「……ご、めんね」

とフーニさんを、撫でて腕を降ろし
カナタさんは完全に息を引き取ったみたいだ

「…フーニ様、どうされますか」

同じような格好をした人に質問を受けている…
なにをするつもりなんだろう…

「カナタの遺体は私が…埋めておくわ…お父様とお母様の遺体は好きにしてちょうだい……」

……あれ、フーニさんの親って…毒親って……
でも…きっと…これが真実…

俺はフーニさんについて行くように研究室を後にした

フーニさんは泣きながら、謝りながら遺体を埋めていた

さっき、机にあった薬を撒いて
埋めた所に花が咲き始めた

「あなたが…望んでいた結果が……こうなるとは…思わなかった……」


フーニさんは自室に戻っていった
そして数時間後、窓から飛び降りるフーニさんを…

カーテンや布団を使ってこっそり逃げたようだ

また激しい光に包まれて……
気づいたら元の世界だった

「慧様、大丈夫ですか?」

どうやら、俺は一時的に消えてたみたいでカーリスが来たことによってカナタさんは逃げていったみたいだが…

俺はフーニさんに泣きついてしまった

「ちょっ…、抱きつくなら魔王様に、ホモが…」

こんな時でもぶれないのさすがです

「……フーニさん…生きててくれてありがとうございます」

その言葉に、フーニさんはなにか気づいたみたいで…

「慧様、それは私の言葉です。きっと多分…本当のことを知ったのでしょう?……けど、慧様はそのまま…むしろ心配してくれました…」

フーニさんはすこし目頭が熱くなったと席を外した

しかし…このナイフ……どうすればいいんだろ…
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