異世界魔王の召使い

神無月 伊織

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9話 魔王の旧友、はじめまして!

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俺の心も平常心まで戻ってそれぞれいるものを買ってさて帰ろうか、なんて思ってたら雨…
しかも大雨…雨男かな、俺…

「…今なら…あそこが空いているな……慧、酒は飲めるか?」

「えっ…はい、一応キツすぎなければ…」

魔王は俺をどこに連れていきたいんだろう……
さっきいたスーパーの角を曲がって…階段を降りていくと……BARらしきものがあった

名前はpetit bonheurプティ ボヌール

シャラン…と、ドアにつけられた鈴を鳴らしながら魔王は中に入っていった、後をついて行く様に俺も店に入った

「いらっしゃい、お好きな席に座ってって……あら!カーリスじゃない!何年ぶりかしら?」

「覚えておらぬ…元気そうでなによりだ」

魔王はBARの人の問いに答えている…この人、カーリスって名前なんだ…

「そちらの子は?」

はて?誰かついてきてるのかな?と後ろを見る…が誰もいない……
あっ俺か、この質問

「慧って名前です!呼び捨てで構いません!」

慧くんね…って魔王の知り合いの人はメモってくれてる…
なんか、いい人そうだな…

「あっといけないわ、アタシの名前はマキスって言うの!よろしくねっ」

マキスさんはメイクをして…るけど…男の人だな

「そうよ?オカマよ?…人間界と同じように魔界にもこういう人だっているのよ…」

「別に変だなんて!綺麗だから女の人に見えてしまって……っていうか…口に出てました?」

失礼だったかな…いけないいけない…
なんて思っていると口にでてた訳ではなく単にマキスさんは人の心が読めるようで…

「だから、飲み屋を営んでるのだ。こういう所にこそ寂しい奴らが集まりやすいからな」

と魔王が話し始めた。……飲みながら…早いなぁ…

「やっだ飲み屋なんて古臭い言い方やめてよ~BAR、またはボヌールって呼んでちょうだい!」

まあ魔王様は口調が口調だからなぁ…
俺は…

「…カシスオレンジを、お願いします」

マキスさんは俺の目をじっと見て、分かったわ、とだけ告げお酒を作り始めた

出てきたのはリキュール少なめのカシオレだった

「お酒、弱いでしょう?」

…この人もすごい人だなぁ
と思いながら俺はゆっくりお酒を飲み始めた
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