異世界魔王の召使い

神無月 伊織

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1話 呼んだのは、魔王でした

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その日はとても、ジメジメした日だった。
天気予報によると雨のち曇りだったかな、洗濯は明日コインランドリー寄るか、と考えながら
「そういえば」と銀行に寄らなければ良かったのに……

銀行で番号を待っている間無防備にしてたのが行けなかったのだろうか…
後ろから突然首を絞められるような感覚、突然の大声
…俺は銀行強盗に捕まってしまっている。

「大人しく金を出せ!!!!!さもなくばこいつの命がないぞ!!!!」

慌てふためく銀行員たち、こっそり警察に電話をかけようとする人もいたが見つかり銃を向けられる。

そこで俺は見てしまった、強盗の弱みを

コイツ…弾が1しかない

小さい子供もいるし…運が良ければ…

「警察!!!呼んで!!!」
自分の精一杯の声で、自分を信じて…

バァン!!と銃声が響く

真っ暗になる目の前、やっぱり現実は…
「上手くいかないもんだよなぁ……」

弾が無くなり押さえつけられる強盗、銃声に驚き泣き始める女の子…

泣かせちゃったかな…でも無事だね…

俺の意識はそこで途絶えた


はずだった


「……僧…、……お……小僧…」

誰かが…呼んでる……神様かな
次の人生は…幸せn「小僧!!!聞こえとらぬのか!!!」

…あーはいはい、起きますよ

「いっててて……ってあれ…?生きてる…」

そんなはずはない、あの時確かに…と思っていたら角の生えたおかしな男が口を開いた

「分かっておらぬのか?小僧、お前は確かに死んでおるぞ、我が召使いとして魂を引き寄せたのだ」

………は?
理解が追いつかない、そもそもでここはどこだろう
それより角が生えているし…なんかドヤ顔してるし…なんなんだろう…この人…

「…貴方は神様…では無いですよね…?」

と聞いた瞬間、剣を向けられた

「あんな物と一緒にするではない。我はカーリスだ。この魔界の頂点、魔王である」

次はないと思え、と言われた後に魔王と名乗った男は剣を降ろした

「魔王……ですか…御無礼をしたようで、申し訳ないです。ですが俺の名前は小僧ではございません」

召使いにされるのが少し面倒なので自分から殺される道を歩もうと煽ってみたら…魔王は鳩が豆鉄砲食らったような顔をして笑いやがった

「はっはっはっ!すまぬな、魔王とは言えどお主とは初対面だ、名を名乗れ」

…意外だった、本やゲームで見るような魔王は怒って殺すイメージなのに…この人は悪い人では…ないのかもしれない

須藤 慧スドウ  ケイ…です…」

「スドウケイ?珍妙な名だな」

ああ…ここは日本じゃないから名前だけの方がいいのかもしれない

「いや、慧と呼んでください」

名前だけの方が呼びやすいだろう。と思い告げた

「では、慧、これから頼むぞ!」

……は??
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