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2章 スティルド王国編
第111話 警戒
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琉海、エアリス、静華の三人は戦闘を終え、王都に戻った。
戻ると門や塀の上に兵士たちが集っていた。
爆発が起きたことが原因だろう。
近くで突然爆発が起きれば、さすがに警戒するだろう。
そして、そんな中、爆発の起こった方からやってくる琉海たちは警戒する相手としては妥当だろう。
注目が集まるのは仕方がない。
琉海たちが門を通ろうとしたとき――
「おい、君たちがあの爆発を起こしたのか」
一人の兵士が近寄ってきた。
「いえ、違います」
琉海は首を横に振る。
「門を通る前に、少し詳しく聞かせてもらいたい」
兵士が琉海たちを擬視する。
視線から琉海たちが爆発を起こした者たちだと疑っているのだろう。
この辺りを統括している隊長クラスの人間なのだろうか。
ここで言い合いになっても面倒だと思い、琉海は頷いた。
「わかりました」
「ではこちらの詰め所で話を聞かせてもらう」
兵士は塀近くにある小屋を指差し、同行するように言う。
琉海は仕方ないとその兵士に付いて行こうとしたとき。
「すみません! ルイという方はいらっしゃいますか!」
長衣を着た女性文官が人垣を分けてやってくる。
人垣の中、きょろきょろと忙しなく視線を移す彼女は琉海を見るや近寄ってきた。
「はあはあ、すみません。あなたが、ルイ殿で間違いないでしょうか」
息を乱しながら、琉海の背格好を見てから文官が聞いてくる。
「はい。そうですけど」
「バルダス陛下がお呼びです。至急、王宮までお越しください」
文官の言葉に兵士長が割り込んだ。
突然、割り込んできた女性文官に兵士は嫌そうな表情をした後に、声を張り上げた。
「ちょっと待て! この者は、爆発を起こした犯人の可能性がある。そんな者を陛下
に近づけるなど、危険だ。これから、詰問を行う。陛下へ謁見するのはそのあとにしろ」
怒鳴るような言い方をする兵士。
その言葉を聞いた文官は目を細めて鋭くする。
「私は至急と言ったのです。あなたがどのくらいの時間詰問を行うのか知りません
が、陛下はすぐにと言われているのです。陛下が待つ時間をあなたはどう償うおつもりですか?」
言葉は丁寧だけれど、言葉の端々が鋭かった。
何も言えなくなる兵士。
何も言い返せないと見るや、ふんっと鼻を鳴らして視線を琉海に戻した。
「では、来てください」
文官は琉海に来るように促す。
どういった内容で国王に呼び出されたのかわからないが、断れば面倒事になるのは必至だ。
「わかりました」
琉海は頷き、エアリスたちと一緒に文官の案内で王宮に向かった。
戻ると門や塀の上に兵士たちが集っていた。
爆発が起きたことが原因だろう。
近くで突然爆発が起きれば、さすがに警戒するだろう。
そして、そんな中、爆発の起こった方からやってくる琉海たちは警戒する相手としては妥当だろう。
注目が集まるのは仕方がない。
琉海たちが門を通ろうとしたとき――
「おい、君たちがあの爆発を起こしたのか」
一人の兵士が近寄ってきた。
「いえ、違います」
琉海は首を横に振る。
「門を通る前に、少し詳しく聞かせてもらいたい」
兵士が琉海たちを擬視する。
視線から琉海たちが爆発を起こした者たちだと疑っているのだろう。
この辺りを統括している隊長クラスの人間なのだろうか。
ここで言い合いになっても面倒だと思い、琉海は頷いた。
「わかりました」
「ではこちらの詰め所で話を聞かせてもらう」
兵士は塀近くにある小屋を指差し、同行するように言う。
琉海は仕方ないとその兵士に付いて行こうとしたとき。
「すみません! ルイという方はいらっしゃいますか!」
長衣を着た女性文官が人垣を分けてやってくる。
人垣の中、きょろきょろと忙しなく視線を移す彼女は琉海を見るや近寄ってきた。
「はあはあ、すみません。あなたが、ルイ殿で間違いないでしょうか」
息を乱しながら、琉海の背格好を見てから文官が聞いてくる。
「はい。そうですけど」
「バルダス陛下がお呼びです。至急、王宮までお越しください」
文官の言葉に兵士長が割り込んだ。
突然、割り込んできた女性文官に兵士は嫌そうな表情をした後に、声を張り上げた。
「ちょっと待て! この者は、爆発を起こした犯人の可能性がある。そんな者を陛下
に近づけるなど、危険だ。これから、詰問を行う。陛下へ謁見するのはそのあとにしろ」
怒鳴るような言い方をする兵士。
その言葉を聞いた文官は目を細めて鋭くする。
「私は至急と言ったのです。あなたがどのくらいの時間詰問を行うのか知りません
が、陛下はすぐにと言われているのです。陛下が待つ時間をあなたはどう償うおつもりですか?」
言葉は丁寧だけれど、言葉の端々が鋭かった。
何も言えなくなる兵士。
何も言い返せないと見るや、ふんっと鼻を鳴らして視線を琉海に戻した。
「では、来てください」
文官は琉海に来るように促す。
どういった内容で国王に呼び出されたのかわからないが、断れば面倒事になるのは必至だ。
「わかりました」
琉海は頷き、エアリスたちと一緒に文官の案内で王宮に向かった。
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