黒き瞳の彼の心

ハーマ

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幼き強者

孤高の強者

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孤高の強者たる少年「神蛩  介杜」……幼き頃から虐待を受け心を閉ざした介杜は自分を育ててくれた大切な人を亡くした日に壊れた……その日から彼は「孤高の強者」と言う2つ名を背負い孤独に戦う様になった……そんなある日に育て親に似る青年が介杜の元に現れる……彼との出会いで少年は何を感じ何を得るのか……


介杜視点

介杜「……ふぅ……」

持っている刀から「ポタリポタリ」と垂れる紅い血液……大人数相手に1人でこなしたその仕事の中で付いた介杜の戦闘の証……

介杜「ボス  制圧完了しました」

ボス『分かった  戻り次第部屋へ』

仕事完了の連絡をして介杜は血を拭わずに刀を鞘に収め置いておいたバイクに乗り城へ

仲間「神蛩様お疲れ様です」

介杜「……ボスは部屋か」

仲間「はい」

仲間の挨拶を流しながら介杜は組織のボスの部屋へ

ボス「相変わらずの血達磨か……ご苦労だった」

介杜「ボスの命でしたら何なりと」

ボス「私の命なら何でも聞くのか?」

介杜「霧夜に入った時にそう誓いました  貴方の為ならばどんな事でもこなす……と……」

介杜の声は沈んでいる……それは大切な人を亡くし壊れたその時から変わらない

ボス「貴様は何時でも面白い……いつもの営業の方に向かえ」

介杜「はっ  失礼します」

ボスに忠誠を誓いボスに心酔している介杜にとっては、最早ボスの命の為ならば大切な仲間でさえ切り捨てるだろう……

介杜  強さがモノを言う時代……弱ければ強い者に従い餌になる……強ければ更に強い者に付き従う

一旦自室に戻り服装を整えて刀の血を拭いた介杜は「営業」でもある「男娼」の集う店へ

介杜「……来るのがお早いですね  ボス」

介杜が部屋についた時  既にそこにはボスの姿

ボス「1夜貴様を買った  相手をしろ」

介杜「はっ」

相手がボスでも客は客の為普通にやる

ボス「フェラは追加料だったか?」

介杜「1夜料金で買っているのであれば挿れた上での中出しは問題ありませんが、フェラ等の奉仕に至っては追加料金が発生します」

ボス「成程……早速で悪いがフェラをしろ」

介杜「はい」

介杜は相手に応じて相手に尽くす……元々は人に尽くすタイプの人間ではあるが虐待を受けていた事によりそれが減っていた

介杜「ん……くん……んん……」

ボス「やはりやっている期間が長い分上手いな」

介杜「!?んぐん!!……っ……!!」

突然京夜が介杜の頭をホールドし自分の動かしたように動かす

ボス「っ!」

介杜「……!!」

介杜  口の中で……

京夜が口の中で達しそれを飲み込む

京夜「……元々尽くすタイプか?」

流石に飲み込むとは思わなかったのか京夜が聞く

介杜「……実の家族から虐待を受けていたのでそれが減っていただけです」

京夜「成程……虐待を受けていたのか……」

介杜「お話していませんでしたか……?」

京夜「真樹(まさき)がお前を育てたと言う事は知っている」

介杜  真樹さん……ボスと知り合いだったんだ……

京夜「昔話はいい……相手になれ」

介杜「……はい」

少し寂しそうな表情をした京夜に対し感情によって変わる目の色を輝かせて、用意されているベッドに横になり京夜がその上に跨る

~数時間後~

介杜「はっ……あ……ああ!!」

介杜  一体何回ヤル気だ……もう軽く10回はやってるぞ……

ヤリ初めて数時間……そろそろ日が登り始めている時間帯

介杜「あっああ……っ……ああああああ!!!!!!!!!」

京夜「っ……!!」

「どくん」と言う感覚で介杜は京夜が達したのを知る

介杜「うぁ……」

流石に京夜も限界なのか介杜の中に埋めていたものを抜き服を着てからそのままシャワーへ

~数分後~

京夜「……貴様は疲れないのか?」

シャワーを終え戻ってきた京夜が介杜に聞く

介杜「昔から「疲れ」を感じた事はありません……疲れと同じく食欲、睡眠は取らずとも今迄生きてきました」

京夜「…………」

介杜は疲れ、食欲、睡眠……その3つを必要としない特殊な体を持つ

京夜「貴様はこの後どうする?」

介杜「仕事に向かいます  唯戦闘はできないかと思います……腰の痛みが少々酷いので」

京夜「ならばデスクの仕事を任せる  いつも通りの時間に部屋へ」

介杜「はっ」

その後は特に会話と言う会話をしないで京夜は出ていき介杜もその後に城へ

介杜「…………」

城に入ってからは介杜は持っている武器の調整を行っていた……集中して整備をしていると目が黄色になり他の者は急用以外では話しかけない

???「Aloof of the strong」

介杜「……飛鳥  どうした?」

飛鳥「珍しくデスク仕事か?」

介杜  「飛鳥  斗志」……霧夜内で最も古くから加入し戦っている男……

(飛鳥  斗志は「青年と少女の出会い」で本格的に活動しており今作では「青年と少年の出会い」の数十世紀後の話)

介杜「腰が痛くてな」

飛鳥「Aloof of the strong……「孤高の強者」の2つ名を背負うにしてはお前は若すぎると最初は思ったが……最適だな」

介杜「何が言いたい?」

飛鳥「……お前は若いって言ってんだよ」

飛鳥のその言葉に介杜が無意識に刀を出し飛鳥はそれを普通に武器でガード

飛鳥「遅い」

介杜「なっ……」

飛鳥「お前は確かに強いが所詮「孤高」……俺も人の事は言えないがお前はもっと現実を見ろ」

介杜  飛鳥は確か26だったか……スピード重視の戦闘スタイルで素手での戦闘力も強くスナイパーとしても……歩兵としても戦える……俺とは全く違う戦術を持つ……

飛鳥「ほいよ  頼まれてた資料」

介杜「……毎回毎回挑発してくんなよ……刀抜いちまっただろ」

飛鳥「悪い悪い  でも昔より太刀筋とかが良くなったな?キレも良いし殺気も良い」

介杜「…………」

介杜  わざと挑発して刀を抜かせてそこまで調べられるのか……?

飛鳥「次暇な時あるか?」

介杜「明明後日は一日フリー」

飛鳥「分かった  開けておく」

介杜と飛鳥は仲が良いので良く2人で仕事をしたりしている

京夜「介杜」

飛鳥、介杜「ボス  おはようございます」

京夜「斗志も居るのか  丁度いい2人でデスクトップの方で仕事を頼みたい」

飛鳥、介杜「はっ」

京夜に言われて2人で共同で仕事をこなす

飛鳥「っ……」

与えられた仕事を終えた直後飛鳥が嗚咽を漏らす

介杜「飛鳥?」

飛鳥「……大丈夫だ  問題無い」

介杜「見せろ」

そう言って無理矢理飛鳥が触れた場所を見るとそこには不死鳥のタトゥー……

飛鳥「……死んだ仲間とその息子の物だ……良い奴らでさ……親父は大切な人を護る為に命削ってその息子はこの世界を護るために戦った……そいつに頼んで刻んで貰ったタトゥーだ……疼くのはその2人が呼んでいるから……」

介杜「「呼んでる」って……死者がか?」

飛鳥「ああ……俺は死者の声を聞くことが出来るんだ……死者の魂そのものを見ることも出来る」

「そこに2人がいる」と言って指を指したので見てみるとそこには身長の高い2人……

飛鳥「右の少し身長の小さい方が俺の仲間で左がその息子」

2人『…………』

2人の声は介杜には聞こえないが口パクで「初めまして」と言ったのがわかる

飛鳥「……行くのか?」

嵐「…………」

飛鳥「そうか……安らかに逝け……後に俺も逝く」

翔「…………」

介杜  成仏したのか……

綺麗な光の玉になった2人はそのまま天へ

飛鳥「……また置いてかれちまったなぁ……」

介杜「飛鳥……」

呟く様に言った飛鳥の瞳からは涙が溢れ出て流れていた……

介杜  飛鳥は仲間思いだ……強さがモノを言う時代の中で唯一仲間を見捨てずに護りながらも生きている……その割には身体に傷跡もない……それは強さの証……

強くも弱きを護る飛鳥……飛鳥は実は知っているのだ……介杜の心が戻るのはある「青年」が必要であると……
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