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嵐の前は、静かなのです②
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どうもこのところ、私のモブ力の低下を感じてたんだよね。
メインキャラに呼び止められるとしても、
『〇〇持ってきてくれ』と目も合わせずに一方的に頼まれるとか、
『〇〇はどうなってるんだッ』とその担当なのかも確認されず、八つ当たり気味に確認されるとか。
モブがメインキャラと会話するっているのは、そういう感じが正しくて。
間違っても、がっつり目が合ったまま、しかも二人きりの状況で話しかけられるなんて、モブ力がぶったるんでる証拠。
確かに自分でも感じてた。
先日も、背景モブとしてメインキャラたちの後ろ(画角からしたら後ろ。実際は脇)を、意味不明に荷物をもって通り過ぎようとしたら、
『私が運びましょう』と荷物をイスリオに取り上げられてしまった。
声が出れば上滑りな理由で断るところなんだけど、そんな複雑なカードは用意してない。
『捧げ持ってるけど中身不明の箱という荷物』というモブアイテムを返してもらおうとワタワタしていると、イスリオが耳元で囁いてきた。
『俺がお前といたいだけなんだ。ちょっと大目にみてくれ』
王宮騎士Ver.から一瞬だけの『俺』Vre.&ウィンク付きというダブルコンボでメインキャラから詰め寄られたら、モブのMPゲージが『0』になっても仕方ないと思う。
はたまた別の日。
正しいモブとして、そう大した用事でもなく王女宮からサルファス王子の宮にお使いに出された。
さっくりすまして、早々に帰ろうとしたら、王子付きの女官さんたちに捕まって、トレイに乗ったお茶セット(ポット。カップは二つ。それとお茶菓子)を持たされて、サルファス王子の執務室の扉の前。
トレイをどなたかにお返ししようにも、私の後ろに人がいて、私の前は扉ばかり。
サルファス王子の執務室の扉がどなた様かに開けられると、なんだか前にもあった澱んだ空気。
うっそりと顔を上げる、やつれてても目の下隈でもイケメンな王子サマ。
『だから、休憩などいらいないと…………』
モブと目が合う。
しばしの硬直。
息を詰める王子宮の方々。
目が合ったので、意味なくへらりと笑うモブ。
サルファス王子の口から出た、根負けしたかのような長い溜息。
『こんなに読まれやすくなっているとはね…………。
わかった、少し休む』
ほぐれる空気。
なんだか感謝の目を向けられるモブ。
いや、アカンでしょ、自分。
完全にメインキャラに絡んでるでしょ。
個別識別もされちゃってる。
ここは己の力不足を見直し、今後の精進につなげる所存です、って自分自身で宣言してみたりするくらいのところで、どうしてこういう状況に陥っているのかな、自分?
とセルフ突っ込みから一段上げて、セルフ上から目線とかしてみても、状況は変わらないわけで。
少し肌寒いくらい、空気の澄んだ夜。
月明りに照らされる、王宮の中庭。
そこにひとり佇む、もの思わし気な少年。
だ~か~ら~。
どうしてそんな場面に出くわすかなっ、自分っ。
こういうとこには、同じくメインキャラの少女が遭遇して、ちょっとトキメいて読者をキュンとさせたり。
同じくメインキャラの少年がきて、不安を漏らしつつも前向きになっていって、読者を萌~っさせたり。
あれ? 結構重要なシーンじゃない?
モブが来ちゃダメなヤツだよ。
早急に退散、退散。
「アンタ。なにほけほけしてんだよ」
だから、ここで話しかけられちゃう私。
本っっ当にモブ力低下感じてる。
己の弱点を鑑み、みなみなさまのお足を引っ張ることのないよう、モブ道を邁進していく所存なので、ここはスルーでお願いいたしますっ。
という全力の思いを込めて、持ってる板に返事を書く。
『近道だったから』
実際、お使いの帰り道。
中庭を囲むように廊下があるから、突っ切ったほうが正直早いんだもん。
もちろん人目がある日中は、お行儀よく回り込むけど、夜だからいいかなって思った私の油断。
あえてガッサガサ音を立てながら歩いたから、もし逢引きしてる人たちがいたら、察して避けてくれるだろうし。
と、考えてしまったこと自体が、モブ力の低下なのかしらっ。
もっとモブらしく、定型の動きをしていたら、こんなことにはならなかったのかもっ。
ほら、こんなに反省してるんだから、さらっと流していきましょうっ。
「あぶねーだろ、こんな夜にひとりで歩いてたら」
いえいえ。
年下(記憶の世界的には未成年)の君が、夜ひとりで佇んでいる方が問題。
悩みがあるなら、話した方がいいよ。
できれば私以外に。
こういう時、話せないって確かに不便かも。
アクシオ君が、悩んでいるのを知っている。
これは私のチートなんだけどさ、私がいないところでの話だし、一部のメインキャラたちだけが知っている、っていう設定の話。
ありがち? 設定だけど、アクシオ君てば実は魔王に滅ぼされた国の王子様だったりしたわけで。
遺臣の人たちから、ご両親が残した言葉とか聞いたのが、多分今頃なんだろうな。
魔王討伐に向けて、ある意味盛り上がっていく周りの中で、ほんのひと時とはいえ今まで知らなかった両親からの愛情を知ってしまって。
少し、ひとりになりたかったんだと思う。
そんなところに、モブ来て、ほんとスミマセン。
速やかに撤収します。
カードの中から『おやすみ』って書いてあるのを探していると、手を重ねて止められた。
「悪い。用とかないなら、少し、一緒にいてもらっても、いいか」
自分より身長の高い少年からの上目遣いって、まさかそんなのあり得ない、って思ってましたが、体験しております。たったいま。
そして、その破壊力に完敗中です。現在進行形。
メインキャラに呼び止められるとしても、
『〇〇持ってきてくれ』と目も合わせずに一方的に頼まれるとか、
『〇〇はどうなってるんだッ』とその担当なのかも確認されず、八つ当たり気味に確認されるとか。
モブがメインキャラと会話するっているのは、そういう感じが正しくて。
間違っても、がっつり目が合ったまま、しかも二人きりの状況で話しかけられるなんて、モブ力がぶったるんでる証拠。
確かに自分でも感じてた。
先日も、背景モブとしてメインキャラたちの後ろ(画角からしたら後ろ。実際は脇)を、意味不明に荷物をもって通り過ぎようとしたら、
『私が運びましょう』と荷物をイスリオに取り上げられてしまった。
声が出れば上滑りな理由で断るところなんだけど、そんな複雑なカードは用意してない。
『捧げ持ってるけど中身不明の箱という荷物』というモブアイテムを返してもらおうとワタワタしていると、イスリオが耳元で囁いてきた。
『俺がお前といたいだけなんだ。ちょっと大目にみてくれ』
王宮騎士Ver.から一瞬だけの『俺』Vre.&ウィンク付きというダブルコンボでメインキャラから詰め寄られたら、モブのMPゲージが『0』になっても仕方ないと思う。
はたまた別の日。
正しいモブとして、そう大した用事でもなく王女宮からサルファス王子の宮にお使いに出された。
さっくりすまして、早々に帰ろうとしたら、王子付きの女官さんたちに捕まって、トレイに乗ったお茶セット(ポット。カップは二つ。それとお茶菓子)を持たされて、サルファス王子の執務室の扉の前。
トレイをどなたかにお返ししようにも、私の後ろに人がいて、私の前は扉ばかり。
サルファス王子の執務室の扉がどなた様かに開けられると、なんだか前にもあった澱んだ空気。
うっそりと顔を上げる、やつれてても目の下隈でもイケメンな王子サマ。
『だから、休憩などいらいないと…………』
モブと目が合う。
しばしの硬直。
息を詰める王子宮の方々。
目が合ったので、意味なくへらりと笑うモブ。
サルファス王子の口から出た、根負けしたかのような長い溜息。
『こんなに読まれやすくなっているとはね…………。
わかった、少し休む』
ほぐれる空気。
なんだか感謝の目を向けられるモブ。
いや、アカンでしょ、自分。
完全にメインキャラに絡んでるでしょ。
個別識別もされちゃってる。
ここは己の力不足を見直し、今後の精進につなげる所存です、って自分自身で宣言してみたりするくらいのところで、どうしてこういう状況に陥っているのかな、自分?
とセルフ突っ込みから一段上げて、セルフ上から目線とかしてみても、状況は変わらないわけで。
少し肌寒いくらい、空気の澄んだ夜。
月明りに照らされる、王宮の中庭。
そこにひとり佇む、もの思わし気な少年。
だ~か~ら~。
どうしてそんな場面に出くわすかなっ、自分っ。
こういうとこには、同じくメインキャラの少女が遭遇して、ちょっとトキメいて読者をキュンとさせたり。
同じくメインキャラの少年がきて、不安を漏らしつつも前向きになっていって、読者を萌~っさせたり。
あれ? 結構重要なシーンじゃない?
モブが来ちゃダメなヤツだよ。
早急に退散、退散。
「アンタ。なにほけほけしてんだよ」
だから、ここで話しかけられちゃう私。
本っっ当にモブ力低下感じてる。
己の弱点を鑑み、みなみなさまのお足を引っ張ることのないよう、モブ道を邁進していく所存なので、ここはスルーでお願いいたしますっ。
という全力の思いを込めて、持ってる板に返事を書く。
『近道だったから』
実際、お使いの帰り道。
中庭を囲むように廊下があるから、突っ切ったほうが正直早いんだもん。
もちろん人目がある日中は、お行儀よく回り込むけど、夜だからいいかなって思った私の油断。
あえてガッサガサ音を立てながら歩いたから、もし逢引きしてる人たちがいたら、察して避けてくれるだろうし。
と、考えてしまったこと自体が、モブ力の低下なのかしらっ。
もっとモブらしく、定型の動きをしていたら、こんなことにはならなかったのかもっ。
ほら、こんなに反省してるんだから、さらっと流していきましょうっ。
「あぶねーだろ、こんな夜にひとりで歩いてたら」
いえいえ。
年下(記憶の世界的には未成年)の君が、夜ひとりで佇んでいる方が問題。
悩みがあるなら、話した方がいいよ。
できれば私以外に。
こういう時、話せないって確かに不便かも。
アクシオ君が、悩んでいるのを知っている。
これは私のチートなんだけどさ、私がいないところでの話だし、一部のメインキャラたちだけが知っている、っていう設定の話。
ありがち? 設定だけど、アクシオ君てば実は魔王に滅ぼされた国の王子様だったりしたわけで。
遺臣の人たちから、ご両親が残した言葉とか聞いたのが、多分今頃なんだろうな。
魔王討伐に向けて、ある意味盛り上がっていく周りの中で、ほんのひと時とはいえ今まで知らなかった両親からの愛情を知ってしまって。
少し、ひとりになりたかったんだと思う。
そんなところに、モブ来て、ほんとスミマセン。
速やかに撤収します。
カードの中から『おやすみ』って書いてあるのを探していると、手を重ねて止められた。
「悪い。用とかないなら、少し、一緒にいてもらっても、いいか」
自分より身長の高い少年からの上目遣いって、まさかそんなのあり得ない、って思ってましたが、体験しております。たったいま。
そして、その破壊力に完敗中です。現在進行形。
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