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第44話:花子の服
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無事にEndlessDreamに到着。
ただし、このお店に駐車場はない。近くのコインパーキングに止める。
ここからお店までは、結構歩くんだよね・・・
「マスターこの店凄い!しまむらとはレベルが違う!」
花子は入り口に入った瞬間に大興奮なんだよ・・・
1階にある色々なジャンルのコスプレ衣装を手にとってみている。
「ちなみに2階はもっとすごいわよ?」
花子が手に取った衣装をきれいに元に戻して2階へ上がる。
「こっちはオーダーメイドの本物衣装よ。1階のはコスプレ用」
デザイナーのジャージお姉さんが花子のことを捕まえてさっそく採寸している。
しばらくは着せ替え人形になってるんじゃないかな?
「それにしてもリーゼちゃんの連れてくる娘はみんなレベルが高いわね・・・」
花子は色々な事情があってあたしが引き取ったのよ。
一応、書類上はあたしの娘ってことになるのかな?
「どう見てもリーゼちゃんのお姉さんよね・・・」
どうせあたしはお子様にしか見えませんよ・・・
「それにしてもこの外見で私よりも年上なんて信じられない・・・」
そういって店員さんがほっぺをつついてくる。
「それにほっぺだって、こんなにぷにぷにだし・・・」
うらやましいでしょ?
「さすがにここまでくると羨ましいを通り越してるわ・・・これ、すっぴんなんでしょ?」
まあ、化粧はしてないわね。化粧水や乳液も使ってないし。
「まさに子供の肌なのね・・・美容の秘訣を聞きたいけど何もしてないんじゃ全く参考にならないわ・・・」
で、着せ替え人形になってた花子が帰ってきたんだけど、ゴスロリだね。
もともと花子はゴスロリ服を着てたんだけど、なんていうか本物はまるで違う・・・
聞けば花子のは既製品を自分で改造していたらしい。それはそれで凄いんだけど・・・
しかし、本職のデザイナーが作ったものはレベルが違う。
そもそも、生地の質感が違う。やはりコスプレ用のはペラい。安物感が漂ってる。
その点、オーダーメイドの服は、見た目だけでなく触った感触も高級な感じがする。
明らかに素材の違いを感じることができる。値段も何倍も違うけど・・・
そんなわけで、着替えた花子の周りをぐるぐる回って観察する。
黒を基調とした所に白のレースとフリル、銀の鎖が随所に飾られている。
ウエストはコルセットなのかな?だいぶ引き締められてるし、ちょっと苦しそう。
胸は白地に黒のレースになっていて他とのコントラストが強調されている。
「なかなか似合ってると思うわよ?」
照れてるのか花子の顔が赤く染まる。
うーん、ゴスロリ服のデザインには詳しくはないけど、花子には似合っていると思う。
佳乃はどう思う?
「山田のくせに生意気です。これは認めざるを得ません」
まあ、遠回しの表現だけど、似合ってるということね。
そうだ、この前のメイド服みたいに色々といじれないの?
「もちろん出来るわよ!」
ジャージお姉さんがタブレットを持ってくる。
「えーと、今着ているのがこの設定ね」
ジャージお姉さんからタブレットを受け取って確認する。
本体部分とエリ、そで、フリルやレースなんかの装飾も色々と選べる。
「ここで色も変えられるわ」
なるほど、なかなかよくできているアプリだ。
本体部分も大まかに胸の部分とウエストの部分とスカートの部分で分かれている。
それぞれのパーツごとに何パターンか用意されている。
なんというかセンスとか美的感覚が一般とかけ離れている自覚があるから、
弄るたびに変なデザインになっていく気がする・・・最初の方が良かったけど、戻せない・・・
「あら?元に戻せなくなっちゃった?」
ジャージお姉さんが助けてくれた。
「このデザインで悪くないと思うんだけど、どこかにピンクと水色を入れたいのよ」
あたしの代わりにジャージお姉さんがタブレットを操作して、それっぽく変更してくれた。
「例えば、上半身にピンクのアクセントとしてここの鎖をピンクにするとか・・・」
お?悪くない感じ。さすが本職のデザイナーだね。
「そうすると水色は下半身に持って行って、スカートのステッチを水色の糸とか・・・」
うーん?欲張りすぎかな?ピンクだけの方がいいかな?
「じゃあ、こんな感じね?ちなみにピンクはどんなピンク?色々あるけど?」
なんていうの?蛍光ペンのピンクみたいな色。
「ああ、こんな色ね・・・」
ウエストの紐もこの色に出来る?
「もちろんよ!」
おお?これはもしや結構いい感じなのでは?
花子に見せたらまんざらでもない模様。
「マスターはこの色がいいと思う?」
これと水色とどっちがいいか悩んでるのよ。
花子はどっちが好き?
「黒音は金の糸がいいと思ってたけど、ピンクもいいかもしれない」
金の糸?
ちょっと表示して見せて。
「金ね、こんな感じか?それともこういう感じ?」
ジャージお姉さんがすぐに2種類を表示して見せてくれた。
「こっちのイメージ」
花子は少し暗い色の金を選択。
悔しいけど、確かにあたしの選んだ色よりも花子に合っている気がする・・・
金髪のヅラだからかな?
ピンクのヅラとかあればさっきの色でも似あう気がする。
「ヅラ?ああ、ウィッグね?あるわよ?」
ピンクとかない?後、水色も。
ズンドコズンドコ・・・ポテポテポテポテ
って、電話?誰から?安藤だ・・・
「先輩大丈夫!?」
別に普段通りよ?
「でもさっき助けてって・・・メッセージが来ましたよ?」
メッセージなんて送ってないわよ?
「ああ、今も!グレイス助けてって!」
グレイス?あたしなら安藤って呼ぶはず。
ただし、このお店に駐車場はない。近くのコインパーキングに止める。
ここからお店までは、結構歩くんだよね・・・
「マスターこの店凄い!しまむらとはレベルが違う!」
花子は入り口に入った瞬間に大興奮なんだよ・・・
1階にある色々なジャンルのコスプレ衣装を手にとってみている。
「ちなみに2階はもっとすごいわよ?」
花子が手に取った衣装をきれいに元に戻して2階へ上がる。
「こっちはオーダーメイドの本物衣装よ。1階のはコスプレ用」
デザイナーのジャージお姉さんが花子のことを捕まえてさっそく採寸している。
しばらくは着せ替え人形になってるんじゃないかな?
「それにしてもリーゼちゃんの連れてくる娘はみんなレベルが高いわね・・・」
花子は色々な事情があってあたしが引き取ったのよ。
一応、書類上はあたしの娘ってことになるのかな?
「どう見てもリーゼちゃんのお姉さんよね・・・」
どうせあたしはお子様にしか見えませんよ・・・
「それにしてもこの外見で私よりも年上なんて信じられない・・・」
そういって店員さんがほっぺをつついてくる。
「それにほっぺだって、こんなにぷにぷにだし・・・」
うらやましいでしょ?
「さすがにここまでくると羨ましいを通り越してるわ・・・これ、すっぴんなんでしょ?」
まあ、化粧はしてないわね。化粧水や乳液も使ってないし。
「まさに子供の肌なのね・・・美容の秘訣を聞きたいけど何もしてないんじゃ全く参考にならないわ・・・」
で、着せ替え人形になってた花子が帰ってきたんだけど、ゴスロリだね。
もともと花子はゴスロリ服を着てたんだけど、なんていうか本物はまるで違う・・・
聞けば花子のは既製品を自分で改造していたらしい。それはそれで凄いんだけど・・・
しかし、本職のデザイナーが作ったものはレベルが違う。
そもそも、生地の質感が違う。やはりコスプレ用のはペラい。安物感が漂ってる。
その点、オーダーメイドの服は、見た目だけでなく触った感触も高級な感じがする。
明らかに素材の違いを感じることができる。値段も何倍も違うけど・・・
そんなわけで、着替えた花子の周りをぐるぐる回って観察する。
黒を基調とした所に白のレースとフリル、銀の鎖が随所に飾られている。
ウエストはコルセットなのかな?だいぶ引き締められてるし、ちょっと苦しそう。
胸は白地に黒のレースになっていて他とのコントラストが強調されている。
「なかなか似合ってると思うわよ?」
照れてるのか花子の顔が赤く染まる。
うーん、ゴスロリ服のデザインには詳しくはないけど、花子には似合っていると思う。
佳乃はどう思う?
「山田のくせに生意気です。これは認めざるを得ません」
まあ、遠回しの表現だけど、似合ってるということね。
そうだ、この前のメイド服みたいに色々といじれないの?
「もちろん出来るわよ!」
ジャージお姉さんがタブレットを持ってくる。
「えーと、今着ているのがこの設定ね」
ジャージお姉さんからタブレットを受け取って確認する。
本体部分とエリ、そで、フリルやレースなんかの装飾も色々と選べる。
「ここで色も変えられるわ」
なるほど、なかなかよくできているアプリだ。
本体部分も大まかに胸の部分とウエストの部分とスカートの部分で分かれている。
それぞれのパーツごとに何パターンか用意されている。
なんというかセンスとか美的感覚が一般とかけ離れている自覚があるから、
弄るたびに変なデザインになっていく気がする・・・最初の方が良かったけど、戻せない・・・
「あら?元に戻せなくなっちゃった?」
ジャージお姉さんが助けてくれた。
「このデザインで悪くないと思うんだけど、どこかにピンクと水色を入れたいのよ」
あたしの代わりにジャージお姉さんがタブレットを操作して、それっぽく変更してくれた。
「例えば、上半身にピンクのアクセントとしてここの鎖をピンクにするとか・・・」
お?悪くない感じ。さすが本職のデザイナーだね。
「そうすると水色は下半身に持って行って、スカートのステッチを水色の糸とか・・・」
うーん?欲張りすぎかな?ピンクだけの方がいいかな?
「じゃあ、こんな感じね?ちなみにピンクはどんなピンク?色々あるけど?」
なんていうの?蛍光ペンのピンクみたいな色。
「ああ、こんな色ね・・・」
ウエストの紐もこの色に出来る?
「もちろんよ!」
おお?これはもしや結構いい感じなのでは?
花子に見せたらまんざらでもない模様。
「マスターはこの色がいいと思う?」
これと水色とどっちがいいか悩んでるのよ。
花子はどっちが好き?
「黒音は金の糸がいいと思ってたけど、ピンクもいいかもしれない」
金の糸?
ちょっと表示して見せて。
「金ね、こんな感じか?それともこういう感じ?」
ジャージお姉さんがすぐに2種類を表示して見せてくれた。
「こっちのイメージ」
花子は少し暗い色の金を選択。
悔しいけど、確かにあたしの選んだ色よりも花子に合っている気がする・・・
金髪のヅラだからかな?
ピンクのヅラとかあればさっきの色でも似あう気がする。
「ヅラ?ああ、ウィッグね?あるわよ?」
ピンクとかない?後、水色も。
ズンドコズンドコ・・・ポテポテポテポテ
って、電話?誰から?安藤だ・・・
「先輩大丈夫!?」
別に普段通りよ?
「でもさっき助けてって・・・メッセージが来ましたよ?」
メッセージなんて送ってないわよ?
「ああ、今も!グレイス助けてって!」
グレイス?あたしなら安藤って呼ぶはず。
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