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更科灰音

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第30話:次は家電だ

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秋葉原とかに行ってもいいんだけど、特に家電に思い入れもないので、地元の大型店舗に。
「佳乃と花子はテレビは結構見る方?」
あたしはそれほど見ない。話題になった番組が後から見られればいいので、
全チャンネル録画のレコーダーが欲しい程度。
「黒音はアニメが好き。深夜だから録画で見る。画面は大きい方がいい」
大きい画面ね。今のが47インチだったかな?あれよりも大きいと言うことか。
「私も時間に縛られるのがいやなので、リアルタイムではあまり見ません」
あたしも朝のニュースを垂れ流すくらいにしかテレビは見ていない。
もっぱら動画配信の方がよく見るくらいだ。Netflix良いよね!
「これでいいんじゃない?大きいし、画面もキレイだし」
有機ELの65インチ。ハードディスクを追加すれば全チャンネル録画もできるみたいだし。
「ゲームモードも付いているのですね」
佳乃はゲームもするのか。
「マスターNetflixボタンがあるけど見られるの?」
それは多分アプリが立ち上がるだけだと思うけど、サービスに加入しているので設定すれば見られると思う。
「Netflixは契約してるから見られんじゃない?」
花子の目が輝いている。
「二人も気に入ったみたいだしコレにするね。冷蔵庫とか洗濯機は佳乃に任せる」
ついでに他の調理家電なんかも佳乃に任せる。使う人が選んだ方が良いしね。
こちらもテレビと録画用のHDDそれにテレビ台とシアターバーを注文した。
何であんな一本の棒でこんなにいい音が出るんだろう?

花子のスマホがかなり古い機種でバッテリーが寿命だと言うから三人分まとめて買うことにした。
コレは佳乃にも意見を聞こう。どうせみんな同じ機種が良いとか言うんだろうし。
「スマホですか?私はそれほど使用しないのでどれでも良いです。お嬢様と同じ機種を希望します」
そういえば佳乃は普段はタブレットを使っていた。スマホはほとんど通話専用らしい。
あたしも考えてみればスマホはそれほど使わない。普段はPCで作業している。
メインにスマホを使うのは花子だけかもしれない。
「花子はどれが良い?」
どうせマスターと同じのが良いとか言うんだろうけど。
「リンゴのやつが良いです。マスターも使っていますよね?」
仕事上Windowsではなく、Macを使うことが多いので、全部Appleで揃えている。
特にどのメーカーが好きとか言う思い入れはない。必要に迫られて選んだだけだし。
極論を言えば、今の仕事に限ればAWSにSSHで接続できれば仕事はできる。OSは何でも良い。
なので、花子の希望のiPhone売り場に移動する。
花子の回線はおそらく花子のお兄さんの名義になってると思うので、回線の契約も変更する。
佳乃も花子もあたしの回線の子回線に契約し直す。それと同時にファミリーパックでパケットも50GBにする。
家族で容量を分け合えるタイプのやつだ。
「みんなおそろいで良いわよね?色も一緒にする?」
まあ、想像通りの返答が返ってきたので、同じ色のものを三台注文する。

佳乃は冷蔵庫と洗濯機と掃除機を注文していた。
どれもテレビでCMを見たことがあるようなやつだ。
ついでにコーヒーメーカーも注文する。
佳乃の淹れるコーヒーはおいしいけど、コーヒーを飲むのは主に佳乃がいない時間帯だ。
カプセルを入れると自動でコーヒーが出来るのにした。何よりも楽なのが良い。
豆から淹れるのは佳乃がいるときに飲むことにする。
炊飯器は大きなものが必要になったので買い換える。
トースターと電子レンジは今のをそのまま使うことにしたようだ。
冷蔵庫は一人暮らし用だったからそもそもあんまり入らないものだった。
今は三人だからとてもじゃないけど食材の量が違う。主に佳乃の分だけど・・・
洗濯機も同様だ。掃除機なんか一応あると言うだけだった。
自分ではほとんど使ったこともない。

エアコンや照明は元々部屋にあったから買い足す必要もない。
とりあえず今日の買い物は終わり。荷物は全部新しい部屋に送ってもらうことにした。
ポイントカードに紐付いている住所は今住んでいる部屋なので、住所の登録も新しい部屋に変更してもらう。
家具や家電が全部そろうのはしばらく先のことになるので、まだ何日かは今の部屋で生活することになる。

疲れたから今日はこのまま外食することにしよう。
明日は荷物も届くし、家具屋との打ち合わせもあるから新しい部屋で待機していないといけないし。
引っ越しの荷造りとかは業者に頼むとしても、自分たちで運びたい荷物も少なくない。
そして今の車は二人しか乗れないし、荷物もほとんど積めない。
やはり自動車の購入も検討しないとダメかな?

ピンポーン
「真白さーん、お届け物です」
ようやく荷物が来た。
「テレビは一番奥の部屋でお願いします」
テレビをリビングに運んでもらって設置してもらう。
とは言っても、テレビ台にのせるだけ。続々と荷物が運び込まれる。

「洗濯機はここですね?」
配送業者が洗濯機を洗面所に設置してくれる。ドラム式の洗濯乾燥機だ。
洗濯機は梱包を解いて置くだけではダメ。水道と排水も接続が必要。
そもそも、あたしでは箱から出すことも出来ないし、当然持ち上げることも出来ない。
佳乃でも一人じゃ無理だろう。業者も二人がかりで持ち上げていた。

「冷蔵庫の設置も終わりました」
冷蔵庫も同様に1人じゃ無理だ。設置まで業者に頼んで正解だった。
ちなみに、掃除機は箱から出すだけだ。コレはあたしでも出来る。
梱包を解いて出来た大量の段ボールの空き箱も業者が処分してくれた。

「マスター。テレビ映らない。不良品かも?」
そりゃそうだ。まだアンテナを繋いでいない。
「ちょっと待って、今配線するから」
付属のケーブルを壁のアンテナとテレビに繋ぐ。録画用のHDDも接続する。
テレビのマニュアルを見ながら全自動録画の設定を行う。
これで現時点から1週間分が自動で保存されるようになる。
花子が期待していたNetflixの設定も行う。
試しにNetflixボタンを押すと、NetflixのTop画面が表示された。
IDとパスワードを入力。テレビのリモコンだとやりづらい・・・

そうそう、シアターバーを忘れていた。これはHDMIで接続するだけ。
そうすると、テレビの音声がシアターバーから再生されるようになった。
なかなか迫力のある音だ。音に包み込まれるような感じで気持ちいいんだよ!
早速、花子がリモコン片手に釘付けになっている。
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