元現代人はそれでも安定を切望する

３の章

88.マジですか

「奥様、胃もたれヤマさんには言いにくかったんですね。」

『そうなの。でも、旦那が一生懸命世話してくれているのに胃もたれしたなんて‥‥ねぇ？』

「言い辛いですね。兎に角、胃もたれは治しておきますね。サッパリした果物とか味付けを、ヤマさんに薦めておきますから！」

『ありがとうございます。』

「それから、もう妊娠後期に入ってますから産婆さんとか早めに泊まりに来てもらいましょうか？」

『えっ？妊娠、後期？？』

えっ？

「はい。先程、鑑定で出てましたよ？」

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『ウソォォォーーーーー‼︎』

えぇ～、今まで無自覚だったの？お腹の中で、子供が動いてたでしょ？

「胎動感じてませんでしたか？」

『そう言えば、何だかモゴモゴしてるようなしてないような？』

「マジですか。」

呆れたけど、今から自覚を持ってればお腹の子セーフティ！

「ヤマさんー、大事な話があるから早よ来て」

どたんばったん

どん

あっ、扉にヒビが！

『何かあったか！』

「もう大有りよ。奥様から聞いて。」

『アナタ、私、妊娠してた。』

『ニンシン、してた？』

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『うぉおおおおお‼︎』

吠えて仰反るヤマさん

「ヤマさん、落ち着いて～。今、妊娠後期でいつ赤ちゃんが産まれても良いように、環境やら産婆さんの手配とかしなきゃいけないけど、伝手とかある？なければ、魔正妃様かお祖父様に相談しなきゃいけないんだけど。」

『あ、あ、あ、ある。我らの親が健在だから、此処に呼び寄せる。部屋も沢山用意したから大丈夫だ。』

「ご両親たちが、お産婆さん代わりなり産後ケアしてくれるの？」

『子供が産まれてくる時、親が産婆代わりだな。その後は、また我が面倒をみることになる。』

「そっかぁ～。なら、安心だね。」

『早速、両親たちに会って来て貰わねば！』

「直ぐ済むなら、私が此処で奥様と一緒にいるから行って来たら？」

『主人、有難い！では、行ってくる！』

『行ってらっしゃい！うちの両親驚くわよ～！』

ヤマさんたら、動揺からの感動をすっ飛ばして、一気に受け入れ準備してる。

私も、ご両親たちと何がいるかきかなきゃね。必要な物、バンバンヤマさんが稼いだお金で買っちゃおうっと！