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3の章

74.奥様 part2

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そんなやり取りをしつつ、夕飯の時間になったのでホリーさんも呼んで、4人で食事をとることにした。

ヤマさんも人化をして、奥様と並んで椅子に座らせる。

私は食事を作りながら、ヤマさんが何故そんなに渋るのか真面目に聞くことにした。

「で、何で愛しの奥様のところに帰りたがらなかったの?私と契約する前から、ろくに帰ってなかったんでしょ?」

観念したヤマさんが話し始める。

「ヴヴヴッ、我はまだ弱い、もっともっと強くなってユキミの前に戻って来たかったのだ。フェンリルの我は、強さにあぐらをかくわけにはいかない。」

透かさず私は、ヤマさんに問う

「で、本音は?」

グゥ

「嫁を貰って、安心してまだ少し独身気分を味わっていたかった。」

「あとで、魔王様カオルから拳骨ね。」

ガガァァァァンって顔したヤマさん

「当たり前でしょ?なに釣った魚に餌はやらない方式取ってるの?最低なことだよ!番至上主義だよね?呆れた。」

ヤマさんは、座りながら項垂れた。

奥様も話し始めた。

「はぁ~、確かに主人様が言う通りこれは呆れるわぁ。これの番、辞めようかしら?」

あわあわし始めるヤマさん

「ユキミ!我が愚かであった!赦してくれ~」

奥様は、思案する振りをする

私は、静観しつつ夕飯作り中。

ホリーさんは、我関せず私のお手伝い中。

そこで、ヤマさんが泣き出す

「ユキミが居なくなったら、我はもう番は作らない!今度こそ、ユキミだけを大事にする!」

即座に奥様が反応した。

「言質取りましてよ!」

ピタッと泣き止むヤマさん。

サッと、私とホリーさんはお祝いする。

「おめでとう御座います、奥様!」

「良かったです。」

そう、奥様はヤマさんに反省をさせるべく、態と番を辞めると言ったの。

話の決着後、出来たのは牛ステーキ丼&デザート付き。

食後は、皆んなで歓談しながらお茶をした。

そして、2人は転移で元々の棲み家へと帰って行った。

因みに、ヤマさんには休暇中に楽しめるようにジャーキーを渡し、奥様には毛並みを整えるブラシとリンスInシャンプーを渡した。

追加で欲しい場合、ヤマさんがその都度取りに来ることに。

全てが解決したかと思えば、その後ターさんから自分もお嫁さん欲しいって泣きつかれたので、魔王様の伝で古代竜エンシェントドラゴン様へ仲人を頼むことにしようと話し合った。

その前に、先ずはお会いしご挨拶しなくちゃね。

はぁ~、また大物に会わなきゃいけないのかぁ。
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