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1の章

18.漢?いやツンデレ?

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食事を終えて、お祖父様と2人でまた執務室にて残りの書類確認をしている。

楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまうんだよ。

この書類終わらないと、私は家に帰してもらえないのかな?なんて頭を過ったけど、考えないようにしよう。うん。

そういえば、気になることがあるんだよね。今のうちに、聞いちゃおうかな。

「ご当主様、私一つ疑問があるんですが聞いてもいいですか?」

確認作業をしながら、お祖父様は返答してくれる。

「何か気になることがあったか?」

「はい。あんなに衰弱するまで、病を何故直ぐに魔法や魔法薬で治療しなかったんですか?白魔法持ちって、教会に何人かいましたよね?」

顔をあげて、びっくりした表情で私を見てるお祖父様。

「なぁ~にを、言っとるんだ?白魔法使いなんぞ、教会には基本おらんぞ。教会に居たとしても、かすり傷を治せる程度で病気なんぞ治せん。もし完全に治せるとしたら、王国所属の上級魔法師団第一部隊や冒険者のS級クラスだな。それでも、もしもの域だがの。薬なんぞ高額過ぎて、我が家ではワシに飲ませても割に合わんよ。」

「えぇ~!!!じゃあ、私不味いことしてませんか?!ご当主様を、白魔法で治しちゃったんですよ!国で、強制労働とかさせられるんですか?」

ちょっと、予習したのに~何でぇ~マジですかぁ~。

あわあわしている私に、お祖父様が笑う

「あははっ。大丈夫だ!心配せんでも、白魔法を持つモノは威力は弱いが多々居る。第一ワシが黙っておれば、なにも問題無い。病が治ったのは、養生していたからだって言っておればいい。ワシは、孫娘のお前が気に入ったんだ。そんな薄情な真似だけはせん!」

おぉっ、気に入られたんだ。

「はぁ、そう言って頂けるなら落ち着きました。それと、気に入ってもらったついでにお願いがぁ‥‥。」

「なんだ?」

「ご当主様の呼び方なんですが、『お祖父様』と呼んでも良いですか?」

「ああ、好きに呼ぶといい。家族には、ワシからそれとなく言っておくからの。他の奴らには、文句なんぞ言わせん!」

さすが、おとこだねぇ

「はい、ありがとうございますお祖父様。」

その途端、お祖父様は横を向いた。

「うむ!」

お祖父様、耳が赤くなってる。照れてる?ツンデレ爺さんやん。

「では、お祖父様。この書類が終わらないと、家には帰してもらえないんでしょうか?」

「なぬ?あぁ、まだまだあるからな。大丈夫だ、夕飯前に残った分はワシと執事でやる。心配せんでも、ゆっくり夕飯を食べてから馬車で自宅まで送る。商会には、ワシから連絡しておく。」

そう言って、ベルを鳴らしたと思ったらサラサラと書いた手紙を、瞬時にやって来た執事へ渡すお祖父様。

「じゃ、ローレン書類の続きをするぞ。」

「はい。」

そして、伯父一家とは別に私とお祖父様で別室にて夕飯をとり無事?帰宅した。

帰る際、お祖父様からお小遣いを昼とは別にまた貰ったのはナイショの話。
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