6 / 29
6話
しおりを挟む
さてと、ラーラにわたしのこれまでをきかなきゃね。
「わかったわ、ラーラ。で、教えて欲しいのは記憶を無くす前のわたしについてなの。」
ラーラは、少し考えた様子をしてわたしに話しかけてきた。
「私の知る範囲で宜しければ。ですが、なぜ旦那様ではなく私なのでしょうか?」
おっと、そこですか?
「はぁ~‥昨日の言い訳を聞いて、あの父親に聞きたいとは到底思えないからよ。それに、普段わたしの世話をしてくれてるラーラなら父親よりわたしをわかってると思うの。」
ラーラは、なんとも言い難い顔をした。
「そうでしたか、では私の主観ですがお答え致します。
大変、言い難いのですが‥‥以前のお嬢様は何対しても興味がない様子でした。
お言葉も『うん』『べつに』などの単語で、行動も最小限で、自分から立って動くという動作がありませんでした。
お熱を出されて、お目覚めになった時の驚きは今申し上げた以前と全く別人の様でしたので、皆一同に驚愕したのです。」
うっわぁ~、以前のわたしって何だかませてるんだか達観してんだよくかわからない子供だったのね。
しかも、別人とかもうバレてるんじゃない?ってくらいの洞察力だね。
「記憶が無くなる前のわたしって、みんなに冷たかったのね。何だか、ごめんなさいね。
あと、基本的わたし今何歳?家族って父親と家出中の母親だけ?それと、我が家はお金持ちっぽいけど何か商売でもしてるの?」
矢継ぎ早に質問しちゃったけど、今更だよね。ラーラも驚いて無さそうだし。
「お嬢様は、現在7歳です。ご家族は、この王都モニター子爵邸に次期領主様の旦那様・奥様とお嬢様の3人です。現在、ご領地にてご領主様と大奥様が居られます。」
わたしの家族、父・母・わたし
領地に、祖父・祖母
なるほど、子爵家かぁ。
「あっ、ちなみに母の実家って?」
「奥様のご実家は、ネット男爵家でございます。モニター子爵領地が隣同士です。王都邸も1ブロックしか離れておりません。」
近所に実家があるとか、ある意味便利だわ
「母には、わたし嫌われてるのかしらねぇ」
つい、呟いた言葉にラーラが苦い顔をした
「この際ですので、正直にお話しいたします。奥様は、旦那様から世継ぎに男子をと希望されていました。しかし、お嬢様が生まれて旦那様がついがっかりした顔を奥様にみせてしまった日から、夫婦関係に亀裂が入りまして‥この7年お部屋も別々に過ごしておりました。」
うっわぁ~、家庭内別居してたのね。
しかも、わたしが熱で倒れる前に何か家を出るきっかけが出来たんだわ。
「で、家出の理由はなんなのかしら?」
「‥‥旦那様が、そのぉ~お外で別の女性と会っていたことが奥様の耳に入りまして‥。」
7歳のわたしにラーラ、言い辛いよね。
「ラーラ、言い辛いわよね。お父様が外に愛人囲ってるって。」
ぶっちゃけちゃうわたし。
「お嬢様に、その様なふしだらな事を言わせてしまい申し訳ございません!」
あー、ラーラがこの世の終わりみたいな顔になってしまった
「ラーラのせいじゃないから、気にしないでと言っても気にするわよね。でも、愛人の真偽はまだハッキリしてないんでしょ?」
「はい。」
項垂れながらも、ラーラは返事をしてくれた
これは、わたし本人より記憶に無いけどお祖父様かお祖母様に出張ってもらいましょう。
「ラーラ、この件はご領主様かお祖母様に任せましょう!手紙書いたら、領地へ直ぐに届くように信頼できる人に渡してね。」
そう言って、ニッコリしてラーラを見る
青い顔したラーラが、黙って頷いていた。
えぇ~わたし何か不味いことしてる?
まっ、なるようになるよね!
「わかったわ、ラーラ。で、教えて欲しいのは記憶を無くす前のわたしについてなの。」
ラーラは、少し考えた様子をしてわたしに話しかけてきた。
「私の知る範囲で宜しければ。ですが、なぜ旦那様ではなく私なのでしょうか?」
おっと、そこですか?
「はぁ~‥昨日の言い訳を聞いて、あの父親に聞きたいとは到底思えないからよ。それに、普段わたしの世話をしてくれてるラーラなら父親よりわたしをわかってると思うの。」
ラーラは、なんとも言い難い顔をした。
「そうでしたか、では私の主観ですがお答え致します。
大変、言い難いのですが‥‥以前のお嬢様は何対しても興味がない様子でした。
お言葉も『うん』『べつに』などの単語で、行動も最小限で、自分から立って動くという動作がありませんでした。
お熱を出されて、お目覚めになった時の驚きは今申し上げた以前と全く別人の様でしたので、皆一同に驚愕したのです。」
うっわぁ~、以前のわたしって何だかませてるんだか達観してんだよくかわからない子供だったのね。
しかも、別人とかもうバレてるんじゃない?ってくらいの洞察力だね。
「記憶が無くなる前のわたしって、みんなに冷たかったのね。何だか、ごめんなさいね。
あと、基本的わたし今何歳?家族って父親と家出中の母親だけ?それと、我が家はお金持ちっぽいけど何か商売でもしてるの?」
矢継ぎ早に質問しちゃったけど、今更だよね。ラーラも驚いて無さそうだし。
「お嬢様は、現在7歳です。ご家族は、この王都モニター子爵邸に次期領主様の旦那様・奥様とお嬢様の3人です。現在、ご領地にてご領主様と大奥様が居られます。」
わたしの家族、父・母・わたし
領地に、祖父・祖母
なるほど、子爵家かぁ。
「あっ、ちなみに母の実家って?」
「奥様のご実家は、ネット男爵家でございます。モニター子爵領地が隣同士です。王都邸も1ブロックしか離れておりません。」
近所に実家があるとか、ある意味便利だわ
「母には、わたし嫌われてるのかしらねぇ」
つい、呟いた言葉にラーラが苦い顔をした
「この際ですので、正直にお話しいたします。奥様は、旦那様から世継ぎに男子をと希望されていました。しかし、お嬢様が生まれて旦那様がついがっかりした顔を奥様にみせてしまった日から、夫婦関係に亀裂が入りまして‥この7年お部屋も別々に過ごしておりました。」
うっわぁ~、家庭内別居してたのね。
しかも、わたしが熱で倒れる前に何か家を出るきっかけが出来たんだわ。
「で、家出の理由はなんなのかしら?」
「‥‥旦那様が、そのぉ~お外で別の女性と会っていたことが奥様の耳に入りまして‥。」
7歳のわたしにラーラ、言い辛いよね。
「ラーラ、言い辛いわよね。お父様が外に愛人囲ってるって。」
ぶっちゃけちゃうわたし。
「お嬢様に、その様なふしだらな事を言わせてしまい申し訳ございません!」
あー、ラーラがこの世の終わりみたいな顔になってしまった
「ラーラのせいじゃないから、気にしないでと言っても気にするわよね。でも、愛人の真偽はまだハッキリしてないんでしょ?」
「はい。」
項垂れながらも、ラーラは返事をしてくれた
これは、わたし本人より記憶に無いけどお祖父様かお祖母様に出張ってもらいましょう。
「ラーラ、この件はご領主様かお祖母様に任せましょう!手紙書いたら、領地へ直ぐに届くように信頼できる人に渡してね。」
そう言って、ニッコリしてラーラを見る
青い顔したラーラが、黙って頷いていた。
えぇ~わたし何か不味いことしてる?
まっ、なるようになるよね!
13
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
墓守の荷物持ち 遺体を回収したら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアレア・バリスタ
ポーターとしてパーティーメンバーと一緒にダンジョンに潜っていた
いつも通りの階層まで潜るといつもとは違う魔物とあってしまう
その魔物は僕らでは勝てない魔物、逃げるために必死に走った
だけど仲間に裏切られてしまった
生き残るのに必死なのはわかるけど、僕をおとりにするなんてひどい
そんな僕は何とか生き残ってあることに気づくこととなりました
普通の勇者とハーレム勇者
リョウタ
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞】に投稿しました。
超イケメン勇者は幼馴染や妹達と一緒に異世界に召喚された、驚くべき程に頭の痛い男である。
だが、この物語の主人公は彼では無く、それに巻き込まれた普通の高校生。
国王や第一王女がイケメン勇者に期待する中、優秀である第二王女、第一王子はだんだん普通の勇者に興味を持っていく。
そんな普通の勇者の周りには、とんでもない奴らが集まって来て彼は過保護過ぎる扱いを受けてしまう…
最終的にイケメン勇者は酷い目にあいますが、基本ほのぼのした物語にしていくつもりです。
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
うちの娘が悪役令嬢って、どういうことですか?
プラネットプラント
ファンタジー
全寮制の高等教育機関で行われている卒業式で、ある令嬢が糾弾されていた。そこに令嬢の父親が割り込んできて・・・。乙女ゲームの強制力に抗う令嬢の父親(前世、彼女いない歴=年齢のフリーター)と従者(身内には優しい鬼畜)と異母兄(当て馬/噛ませ犬な攻略対象)。2016.09.08 07:00に完結します。
小説家になろうでも公開している短編集です。
みんなからバカにされたユニークスキル『宝箱作製』 ~極めたらとんでもない事になりました~
黒色の猫
ファンタジー
両親に先立たれた、ノーリは、冒険者になった。
冒険者ギルドで、スキルの中でも特に珍しいユニークスキル持ちでがあることが判明された。
最初は、ユニークスキル『宝箱作製』に期待していた周りの人たちも、使い方のわからない、その能力をみて次第に、ノーリを空箱とバカにするようになっていた。
それでも、ノーリは諦めず冒険者を続けるのだった…
そんなノーリにひょんな事から宝箱作製の真の能力が判明して、ノーリの冒険者生活が変わっていくのだった。
小説家になろう様でも投稿しています。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる