119 / 141
学園都市編 青年期 一章 学園
入学試験 Ⅵ アザレアの決意
しおりを挟む
「———え、ええ?!もしかしてアザレア様?!え、英雄様に声を掛けられたわぁ?!」
私は3人組のうち真ん中に立っているエルフの女子に声をかけた。反応からするに私の事をある程度知っている子ね!同じ女子からもこういう反応をされるなんて戸惑っちゃうわね‥‥それよりもこの子達がレオンについて話していたけど‥‥人違いじゃないわよね?
「もう一度聞くけど、貴方達レオンについて知っているの?」
「し、知っているわけではなくて‥‥そのレオンっていう人が模擬試合で人族国の公爵家と戦っていたのを観戦していただけなんですけど‥‥‥」
「それってどういう———」
「———ちょっと~、アザレア待ってよ。いったいどうしたというの?」
「お前速すぎるだろう‥‥」 「何があったんだ‥‥?」
私の後を駆け足で追ってきたカメリア達。ワルドスもテル、コキンも不思議そうな表情をして私とエルフの女子との話しに耳を傾ける
「え、ええぇぇ‥‥?!アザレア様だけではなくて?!え、えぇぇ?!」
「ま、待ってください!心の準備が‥‥」
「あ、あの六幻楼《アルターナ》が私達の目の前に‥‥?!」
やはりこうなってしまった‥‥エルフの女子はすっごく焦った顔をしてみるみるうちに真っ赤になってしまった。もう二人の女子も顔が赤くなって口調が早くなってしまっているわね‥‥
カメリア、ワルドス達も少し照れているけど‥‥無理もないわ。他国まで名声が届いているなんて思わないよね普通。見るからにエルフの女子達も私達と同年代よね。様をつけられると少し恥ずかしい‥‥
———あ!照れているみんなは無視して早く聞き出さなきゃ!
こうしている間にまたどっか行っちゃいそうだし!
「いきなりごめんなさい!でも、そのレオンって人の事が知りたいの。教えてくれる?」
「はい!実は‥‥‥」
◊◊◊
「———そう、そんな事があったのね」
———エルフの女子が語ってくれた情報は顔には出さないけど内心驚きを隠せなかった。それは他のカメリア達も顔には出さないけど同じ心境だと思う。
公爵家‥‥‥しかもあのレオナルドに刃向かったなんて信じられない。公爵家のレオナルドの性格は評判が宜しくないけど、剣と魔法の実力は本物と聞いている
それに私達と同じく“解放”を修得している強者。私達も1年前にようやく刀剣と対話し解放を修得したというのに‥‥そんなレオナルドを倒すなんて、5年前のレオンとは似ても似つかない‥‥本当にレオンなのかしらと疑ってしまう
「あのレオンが‥‥‥嘘か本当か確かめないとな」
「本当ね~私達の知っているレオンとは違うものね」
ワルドスもカメリアもレオンの事を確かめると言っている。皆がいまだに信じられないと思い込んでいる中、私はもう一つの事が信じられなかった‥‥‥!
エルフの女子が語っている途中、女の顔になったある事‥‥‥それを考えるだけでもう我慢ができそうにない!
もう!この5年で何をやっていたのよ?!
「うぅぅ‥‥!模擬試合で一人の“女性”を奪い合う勝負をしていたなんて‥‥‥!いったいどういう事よ?!なんで女性を奪い合っているのよ?!」
「あ、アザレアちゃん落ち着いて~!」
「ちょっとアザレア!落ち着きなさいって!考えてみればあのダッチ家の事だから何か気に触ることをレオンにしたのでしょう‥‥」
暴れる私の両腕をベラとカメリアに取り押さえられ、身動きできない。なんとか冷静にしようと頭を落ち着かせるけど、考えれば考えるほどに胸が苦しくなる
レオンの隣に知らない女性が立っている事を想像するだけで苛だちを覚えてしまう
ハァ~‥‥まだまだ私は子供なのね‥‥こんな事で我を忘れるなんて‥‥本当に‥‥
「少しは落ち着いたかしら?」
「ええ、ありがとうカメリア、ベラ。もう大丈夫よ」
深く息を吸い込んで深呼吸をして、両頬を掌でパシンッと叩いて冷静になる。
そして再度、エルフの女子にレオンが今どこにいるのか問いかけた。
けれど、エルフの女子からは期待の出来る回答を得られなかった‥‥
「そ、それが一時間前の事でして‥‥お連れの彼女さん。とても美人で可愛い彼女さんの試合が終わってから直ぐに学園の門の方へと行ってしまいました‥‥ごめんなさい!」
‥‥美人で‥‥可愛い‥‥???
彼女さん???
「ふふふ、そうなのね。よ~くわかったわ。ありがとう貴方達」
エルフの女子3人組にお礼をしてその場を立ち去る。どこにいく訳でもなく、ただ学園内をここ数日間していたように徘徊する。
「———ちょっとアザレアちゃんがおかしくなってるよ」
「ベラ‥‥そっとしておきなさい」
私は歩きながら空を見上げてレオンの顔を思い浮かべる。あの大きな雲が笑っているのかしら‥‥レオン、今は貴方との再会が何よりも楽しみ。
今日会いたかったけどダメみたいね。今貴方がどこにいるのか分からない。学園都市にいることは確かなのに、どうして神様は邪魔をするのかな‥‥‥
会えるとしたら入学式ね!楽しみに待っていなさいよ!
そしてレオンについている虫は私が取ってあげるわ!
「‥‥待ってなさい女狐っ!!」
私は3人組のうち真ん中に立っているエルフの女子に声をかけた。反応からするに私の事をある程度知っている子ね!同じ女子からもこういう反応をされるなんて戸惑っちゃうわね‥‥それよりもこの子達がレオンについて話していたけど‥‥人違いじゃないわよね?
「もう一度聞くけど、貴方達レオンについて知っているの?」
「し、知っているわけではなくて‥‥そのレオンっていう人が模擬試合で人族国の公爵家と戦っていたのを観戦していただけなんですけど‥‥‥」
「それってどういう———」
「———ちょっと~、アザレア待ってよ。いったいどうしたというの?」
「お前速すぎるだろう‥‥」 「何があったんだ‥‥?」
私の後を駆け足で追ってきたカメリア達。ワルドスもテル、コキンも不思議そうな表情をして私とエルフの女子との話しに耳を傾ける
「え、ええぇぇ‥‥?!アザレア様だけではなくて?!え、えぇぇ?!」
「ま、待ってください!心の準備が‥‥」
「あ、あの六幻楼《アルターナ》が私達の目の前に‥‥?!」
やはりこうなってしまった‥‥エルフの女子はすっごく焦った顔をしてみるみるうちに真っ赤になってしまった。もう二人の女子も顔が赤くなって口調が早くなってしまっているわね‥‥
カメリア、ワルドス達も少し照れているけど‥‥無理もないわ。他国まで名声が届いているなんて思わないよね普通。見るからにエルフの女子達も私達と同年代よね。様をつけられると少し恥ずかしい‥‥
———あ!照れているみんなは無視して早く聞き出さなきゃ!
こうしている間にまたどっか行っちゃいそうだし!
「いきなりごめんなさい!でも、そのレオンって人の事が知りたいの。教えてくれる?」
「はい!実は‥‥‥」
◊◊◊
「———そう、そんな事があったのね」
———エルフの女子が語ってくれた情報は顔には出さないけど内心驚きを隠せなかった。それは他のカメリア達も顔には出さないけど同じ心境だと思う。
公爵家‥‥‥しかもあのレオナルドに刃向かったなんて信じられない。公爵家のレオナルドの性格は評判が宜しくないけど、剣と魔法の実力は本物と聞いている
それに私達と同じく“解放”を修得している強者。私達も1年前にようやく刀剣と対話し解放を修得したというのに‥‥そんなレオナルドを倒すなんて、5年前のレオンとは似ても似つかない‥‥本当にレオンなのかしらと疑ってしまう
「あのレオンが‥‥‥嘘か本当か確かめないとな」
「本当ね~私達の知っているレオンとは違うものね」
ワルドスもカメリアもレオンの事を確かめると言っている。皆がいまだに信じられないと思い込んでいる中、私はもう一つの事が信じられなかった‥‥‥!
エルフの女子が語っている途中、女の顔になったある事‥‥‥それを考えるだけでもう我慢ができそうにない!
もう!この5年で何をやっていたのよ?!
「うぅぅ‥‥!模擬試合で一人の“女性”を奪い合う勝負をしていたなんて‥‥‥!いったいどういう事よ?!なんで女性を奪い合っているのよ?!」
「あ、アザレアちゃん落ち着いて~!」
「ちょっとアザレア!落ち着きなさいって!考えてみればあのダッチ家の事だから何か気に触ることをレオンにしたのでしょう‥‥」
暴れる私の両腕をベラとカメリアに取り押さえられ、身動きできない。なんとか冷静にしようと頭を落ち着かせるけど、考えれば考えるほどに胸が苦しくなる
レオンの隣に知らない女性が立っている事を想像するだけで苛だちを覚えてしまう
ハァ~‥‥まだまだ私は子供なのね‥‥こんな事で我を忘れるなんて‥‥本当に‥‥
「少しは落ち着いたかしら?」
「ええ、ありがとうカメリア、ベラ。もう大丈夫よ」
深く息を吸い込んで深呼吸をして、両頬を掌でパシンッと叩いて冷静になる。
そして再度、エルフの女子にレオンが今どこにいるのか問いかけた。
けれど、エルフの女子からは期待の出来る回答を得られなかった‥‥
「そ、それが一時間前の事でして‥‥お連れの彼女さん。とても美人で可愛い彼女さんの試合が終わってから直ぐに学園の門の方へと行ってしまいました‥‥ごめんなさい!」
‥‥美人で‥‥可愛い‥‥???
彼女さん???
「ふふふ、そうなのね。よ~くわかったわ。ありがとう貴方達」
エルフの女子3人組にお礼をしてその場を立ち去る。どこにいく訳でもなく、ただ学園内をここ数日間していたように徘徊する。
「———ちょっとアザレアちゃんがおかしくなってるよ」
「ベラ‥‥そっとしておきなさい」
私は歩きながら空を見上げてレオンの顔を思い浮かべる。あの大きな雲が笑っているのかしら‥‥レオン、今は貴方との再会が何よりも楽しみ。
今日会いたかったけどダメみたいね。今貴方がどこにいるのか分からない。学園都市にいることは確かなのに、どうして神様は邪魔をするのかな‥‥‥
会えるとしたら入学式ね!楽しみに待っていなさいよ!
そしてレオンについている虫は私が取ってあげるわ!
「‥‥待ってなさい女狐っ!!」
0
お気に入りに追加
309
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
Sランクパーティから追放された俺、勇者の力に目覚めて最強になる。
石八
ファンタジー
主人公のレンは、冒険者ギルドの中で最高ランクであるSランクパーティのメンバーであった。しかしある日突然、パーティリーダーであるギリュウという男に「いきなりで悪いが、レンにはこのパーティから抜けてもらう」と告げられ、パーティを脱退させられてしまう。怒りを覚えたレンはそのギルドを脱退し、別のギルドでまた1から冒険者稼業を始める。そしてそこで最強の《勇者》というスキルが開花し、ギリュウ達を見返すため、己を鍛えるため、レンの冒険譚が始まるのであった。
序盤でボコられるクズ悪役貴族に転生した俺、死にたくなくて強くなったら主人公にキレられました。え? お前も転生者だったの? そんなの知らんし〜
水間ノボル🐳
ファンタジー
↑「お気に入りに追加」を押してくださいっ!↑
★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
特殊スキル持ちの低ランク冒険者の少年は、勇者パーティーから追い出される際に散々罵しった癖に能力が惜しくなって戻れって…頭は大丈夫か?
アノマロカリス
ファンタジー
少年テイトは特殊スキルの持ち主だった。
どんなスキルかというと…?
本人でも把握出来ない程に多いスキルなのだが、パーティーでは大して役には立たなかった。
パーティーで役立つスキルといえば、【獲得経験値数○倍】という物だった。
だが、このスキルには欠点が有り…テイトに経験値がほとんど入らない代わりに、メンバーには大量に作用するという物だった。
テイトの村で育った子供達で冒険者になり、パーティーを組んで活躍し、更にはリーダーが国王陛下に認められて勇者の称号を得た。
勇者パーティーは、活躍の場を広げて有名になる一方…レベルやランクがいつまでも低いテイトを疎ましく思っていた。
そしてリーダーは、テイトをパーティーから追い出した。
ところが…勇者パーティーはのちに後悔する事になる。
テイトのスキルの【獲得経験値数○倍】の本当の効果を…
8月5日0:30…
HOTランキング3位に浮上しました。
8月5日5:00…
HOTランキング2位になりました!
8月5日13:00…
HOTランキング1位になりました(๑╹ω╹๑ )
皆様の応援のおかげです(つД`)ノ
無能な悪役王子に転生した俺、推しの為に暗躍していたら主人公がキレているようです。どうやら主人公も転生者らしい~
そらら
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞の投票お待ちしております!】
大人気ゲーム「剣と魔法のファンタジー」の悪役王子に転生した俺。
王族という血統でありながら、何も努力しない怠惰な第一王子。
中盤で主人公に暗殺されるざまぁ対象。
俺はそんな破滅的な運命を変える為に、魔法を極めて強くなる。
そんで推しの為に暗躍してたら、主人公がキレて来たんだが?
「お前なんかにヒロインと王位は渡さないぞ!?」
「俺は別に王位はいらないぞ? 推しの為に暗躍中だ」
「ふざけんな! 原作をぶっ壊しやがって、殺してやる」
「申し訳ないが、もう俺は主人公より強いぞ?」
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル総合週間ランキング50位入り。1300スター、3500フォロワーを達成!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる