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第三幕 学生期
226.誰と婚約するか ❤︎
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一方、ジーンシャン家でも話し合いが行われていた。
グリエルモ
「トニーはエリカ様のことをどう思った?」
アントニオ
「私は、エリカ様のことを可愛いくて良い子だと思いました。正直な子だとも」
グリエルモ
「婚約は、トニーがどうしたいかで決めていいんだからね?」
メアリー
「トニーにその気がなかったら、こちらからは婚約の話を出さなければいいのだし、向こうが言って来ても、こちらは親戚のお茶会に参加しただけで、そんなつもりはなかったと言うから、何にも気にしなくていいのよ」
アントニオ
「有難うございます。ですが、私と結婚したらエリカ様は次期ジーンシャン辺境伯夫人になりますから、皆の意見もお聞きしたいです。皆はどう思われたでしょうか?」
グリエルモ
「私も可愛いくて正直な子だと思ったよ。少し正直過ぎるかな? とは思うけど、良い子そうだよね? メアリーはどう思った?」
メアリー
「多少問題はあるけど、王家の子だし、マジョルガ辺境伯のお嬢様よりは良いと思うわ。恥ずかしくて黙り込んじゃったり、父親に怒ったりするくらいは、10歳の女の子なら普通にあることでしょう? アウロラはどう思う?」
アウロラ
「確かにないこともないですが、エリカ王女は平均的な10歳の女の子より些(いささ)か幼い気がしました。トニー様が伴侶にお選びになられるなら、喜んでお仕え致しますが、正直な話、今のところ、将来、ジーンシャン家の女主人になるところが想像出来ませんね」
ジュゼッペ
「素直な性格なのですから、辺境伯夫人としての教育をきちんとすれば大丈夫なのでは? 未来の国王であるジュン王太子が、義父になることは大変に魅力的ですしね」
アウロラ
「誰が王女様を教育するんですか?」
ジュゼッペ
「もちろん。アウロラです」
アウロラ
「うわっ...面倒クサッ!」
アントニオ
「面倒でも、問題はないということですね?」
アウロラ
「いえ、問題があるから面倒なんです」
ジュゼッペ
「でも、不可ではない?」
アウロラ
「まぁ、そうですね」
アントニオ
「では、婚約のお願いを申し出てみようかな...私には、最後の結婚のチャンスかもしれないし...あ、でも...エリカ様に嫌がられないかな? 結婚した後で、政略結婚だから断れなかったと言われたら...」
メアリー
「トニーを嫌がる女の子なんていないわ! 本当のトニーの良さを知れば、皆、お嫁さんになりたがります!」
アントニオは溜息をついた。
母上の親バカには困ったものだ。本当の俺を知って皆がお嫁さんに来てくれるなら、俺は前世で独身を貫かなかったはずだ! 冷静に客観的に判断してくれないと! 今世も独身を貫いてしまう!
カリーナ
「お姫様をお嫁さんにもらうの?」
風魔法とソファーの弾力でトランポリンごっこをしていたカリーナが、とてとてと歩いて近寄ってきた。
アントニオ
「そう出来たらいいなって話していたんだよ」
カリーナ
「でも、お姫様も親戚の女の子なのに結婚出来るの?」
アントニオ
「親戚でも3親等以内でなければ結婚が出来るのですよ。」
カリーナ
「3親等?」
アントニオ
「両親や子供が1親等。祖父母や兄弟が2親等。叔父、叔母、甥、姪などが3親等です。3親等以内の近しい人は、結婚して子供を産むと障害児が生まれやすいことから、法律で結婚が認められていません。ですが、4親等以上の従兄弟や再従兄弟とは結婚が出来るのです」
カリーナ
「じゃあ、カリーナもトニーと結婚出来るの?」
アントニオ
「はい。法律上は可能です」
カリーナ
「本当!? じゃあ、カリーナはトニーと結婚する!」
アントニオ
「わぁ! カリーナ有難う! 凄く嬉しいけど、カリーナはディックが好きなんじゃなかった?」
カリーナ
「ディックのことも好きだけど、トニーの方が好きだよ! 優しいし、お歌が上手だし、とってもエレガントだもの! たまにお菓子買ってくれるし! そして何より髪が焦茶で綺麗だもの! だからね、トニーが1番好き!」
アントニオ
「わぁ~! カリーナ、とっても嬉しいです! 私もカリーナのことが1番好きですよ! 私の可愛いカリーナ! 黄金の翼を持つ天使ちゃん!」
アントニオはカリーナを抱き上げ片腕だけで支えると、空いた手で頭を撫でて頬擦りした。
従兄の贔屓目なしにも、カリーナは世界一可愛いと思う。男ばかりが生まれるジーンシャン家で唯一の女の子だ。黄金の髪を持つ世界で唯一の女の子といっていい。しかも、ジュリアお祖母様譲りの大きな猫目、オデット夫人譲りの形の良い唇、叔父上(アルベルト)譲りの優しい形の眉、ジーンシャン家特有のスカイブルーの瞳、筋の通った鼻、白い肌のぷにぷにほっぺ、長い手足! 人形のように可愛いなんて言葉があるが、ブリュのビスクドールですら、こんなに可愛くはないはずだ! こんなに可愛い女の子なのに、俺のことを嫌がらないどころか、お世辞じゃなく好きだって言ってくれる。マジで天使! 将来、カリーナが誰かに嫁ぐときは、叔父上よりも俺はきっと号泣する自信がある!
アントニオが考えを巡らせていると、召使いが手紙を持って、部屋に入って来た。
召使い
「トニー様宛です」
アントニオ
「有難うございます!」
アントニオはカリーナを降ろして手紙を受け取った。
アントニオ
「あ! エリカ様からです!」
アントニオは期待した。
この世界の貴族の場合、お見合い後の婚約のお願いは通常、親などの保護者から届く。婚約する本人が未成年者であることがほとんどだからだ。
本人から手紙が届くということは、この手紙は、ジーンシャン家から婚約のお願いをして欲しいというエリカ様からのラブレターなのではないかと、アントニオは考えたのである。
つまり、政略結婚ではなく、本当に自分を好きになってくれたのかもしれないと思ったのだ。
グリエルモ
「トニーはエリカ様のことをどう思った?」
アントニオ
「私は、エリカ様のことを可愛いくて良い子だと思いました。正直な子だとも」
グリエルモ
「婚約は、トニーがどうしたいかで決めていいんだからね?」
メアリー
「トニーにその気がなかったら、こちらからは婚約の話を出さなければいいのだし、向こうが言って来ても、こちらは親戚のお茶会に参加しただけで、そんなつもりはなかったと言うから、何にも気にしなくていいのよ」
アントニオ
「有難うございます。ですが、私と結婚したらエリカ様は次期ジーンシャン辺境伯夫人になりますから、皆の意見もお聞きしたいです。皆はどう思われたでしょうか?」
グリエルモ
「私も可愛いくて正直な子だと思ったよ。少し正直過ぎるかな? とは思うけど、良い子そうだよね? メアリーはどう思った?」
メアリー
「多少問題はあるけど、王家の子だし、マジョルガ辺境伯のお嬢様よりは良いと思うわ。恥ずかしくて黙り込んじゃったり、父親に怒ったりするくらいは、10歳の女の子なら普通にあることでしょう? アウロラはどう思う?」
アウロラ
「確かにないこともないですが、エリカ王女は平均的な10歳の女の子より些(いささ)か幼い気がしました。トニー様が伴侶にお選びになられるなら、喜んでお仕え致しますが、正直な話、今のところ、将来、ジーンシャン家の女主人になるところが想像出来ませんね」
ジュゼッペ
「素直な性格なのですから、辺境伯夫人としての教育をきちんとすれば大丈夫なのでは? 未来の国王であるジュン王太子が、義父になることは大変に魅力的ですしね」
アウロラ
「誰が王女様を教育するんですか?」
ジュゼッペ
「もちろん。アウロラです」
アウロラ
「うわっ...面倒クサッ!」
アントニオ
「面倒でも、問題はないということですね?」
アウロラ
「いえ、問題があるから面倒なんです」
ジュゼッペ
「でも、不可ではない?」
アウロラ
「まぁ、そうですね」
アントニオ
「では、婚約のお願いを申し出てみようかな...私には、最後の結婚のチャンスかもしれないし...あ、でも...エリカ様に嫌がられないかな? 結婚した後で、政略結婚だから断れなかったと言われたら...」
メアリー
「トニーを嫌がる女の子なんていないわ! 本当のトニーの良さを知れば、皆、お嫁さんになりたがります!」
アントニオは溜息をついた。
母上の親バカには困ったものだ。本当の俺を知って皆がお嫁さんに来てくれるなら、俺は前世で独身を貫かなかったはずだ! 冷静に客観的に判断してくれないと! 今世も独身を貫いてしまう!
カリーナ
「お姫様をお嫁さんにもらうの?」
風魔法とソファーの弾力でトランポリンごっこをしていたカリーナが、とてとてと歩いて近寄ってきた。
アントニオ
「そう出来たらいいなって話していたんだよ」
カリーナ
「でも、お姫様も親戚の女の子なのに結婚出来るの?」
アントニオ
「親戚でも3親等以内でなければ結婚が出来るのですよ。」
カリーナ
「3親等?」
アントニオ
「両親や子供が1親等。祖父母や兄弟が2親等。叔父、叔母、甥、姪などが3親等です。3親等以内の近しい人は、結婚して子供を産むと障害児が生まれやすいことから、法律で結婚が認められていません。ですが、4親等以上の従兄弟や再従兄弟とは結婚が出来るのです」
カリーナ
「じゃあ、カリーナもトニーと結婚出来るの?」
アントニオ
「はい。法律上は可能です」
カリーナ
「本当!? じゃあ、カリーナはトニーと結婚する!」
アントニオ
「わぁ! カリーナ有難う! 凄く嬉しいけど、カリーナはディックが好きなんじゃなかった?」
カリーナ
「ディックのことも好きだけど、トニーの方が好きだよ! 優しいし、お歌が上手だし、とってもエレガントだもの! たまにお菓子買ってくれるし! そして何より髪が焦茶で綺麗だもの! だからね、トニーが1番好き!」
アントニオ
「わぁ~! カリーナ、とっても嬉しいです! 私もカリーナのことが1番好きですよ! 私の可愛いカリーナ! 黄金の翼を持つ天使ちゃん!」
アントニオはカリーナを抱き上げ片腕だけで支えると、空いた手で頭を撫でて頬擦りした。
従兄の贔屓目なしにも、カリーナは世界一可愛いと思う。男ばかりが生まれるジーンシャン家で唯一の女の子だ。黄金の髪を持つ世界で唯一の女の子といっていい。しかも、ジュリアお祖母様譲りの大きな猫目、オデット夫人譲りの形の良い唇、叔父上(アルベルト)譲りの優しい形の眉、ジーンシャン家特有のスカイブルーの瞳、筋の通った鼻、白い肌のぷにぷにほっぺ、長い手足! 人形のように可愛いなんて言葉があるが、ブリュのビスクドールですら、こんなに可愛くはないはずだ! こんなに可愛い女の子なのに、俺のことを嫌がらないどころか、お世辞じゃなく好きだって言ってくれる。マジで天使! 将来、カリーナが誰かに嫁ぐときは、叔父上よりも俺はきっと号泣する自信がある!
アントニオが考えを巡らせていると、召使いが手紙を持って、部屋に入って来た。
召使い
「トニー様宛です」
アントニオ
「有難うございます!」
アントニオはカリーナを降ろして手紙を受け取った。
アントニオ
「あ! エリカ様からです!」
アントニオは期待した。
この世界の貴族の場合、お見合い後の婚約のお願いは通常、親などの保護者から届く。婚約する本人が未成年者であることがほとんどだからだ。
本人から手紙が届くということは、この手紙は、ジーンシャン家から婚約のお願いをして欲しいというエリカ様からのラブレターなのではないかと、アントニオは考えたのである。
つまり、政略結婚ではなく、本当に自分を好きになってくれたのかもしれないと思ったのだ。
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