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第3話

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 翌日、いつまでも彼女からのLINEが返ってこない。電話をかけても出ない。何があったんだろう。彼氏の連絡を無視するなんて。
気になって俺は彼女の住む団地まで駆けつけた。インターホンを押しても出ない。
「クソ、逃げやがったか?」俺は凹んだ。その時だった。団地の階段から聞いたことのある声が俺に話しかける。
「ねぇそこで何やってんの?てか何でウチが分かったの?気持ち悪いんだけど。」俺は驚いた。その声の主はメイドバーのメルちゃんだった。
「はっ?別に君を求めてないけど?彼女を迎えに来ただけだし。」と202号室を指差して言う。
メルちゃんは青ざめた顔をしてこう言う。「え・・・あんただったんだ犯人・・・。」
俺は意味が分からず「え?犯人?何言ってんだよ。昨日から付き合い始めたんだけど。」と言うと
メルちゃんはさっきまで青かった顔を赤くし、怒りを露にしながら俺に詰め寄る。

「私、小さい頃から隣に住んでるあの子のこと、妹みたいに可愛がってたの。両親共働きでいつも一人だったあの子と
母子家庭で仲間外れにされてた私。唯一心を開ける存在だったのに・・・。昨日あの子ずっと泣いてて、事情を聞いたらネットで知り合った男に
強引にホテルに連れてかれたって言ってた!あんただけは絶対許さない!警察呼ぶから。あんたの人生終わり。」
は・・・?人生終わり?俺の青春やりなおしプロジェクトは?真っ白になった俺の頭にパトカーのサイレンが流れる。
警察はもうそこまで来ていた。「阿部登真さんですね。署で詳しくお話聞かせてください。」警官が俺を睨みつけ、言う。

 俺は逮捕された。青春をやり直すつもりが性犯罪者になってしまった。
今はもう何もやり直せる気がしない。落ちるところまで堕ちてしまった。
ただそれだけだ。

~完~
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